「お風呂へ駆け足ッ!!今すぐです!そのような埃まみれのまま歩き回られては敵いません。衣類は籠へ!洗濯します!替わり?用意します!いいから早く入りなさい!!オーナーもです!!」
店先で白夜叉たちを迎えた店員は、帰ってきた一同を風呂場へ追い立てた。
「別に埃まみれじゃ「貴方は正確には煤まみれです。加冶屋か何かにいたんですよね?」ぐっ、当たりだ」
謎の気迫で風呂まで追い立てられましたとさ。
女湯
「飛鳥さん!お怪我は大丈夫ですか⁉︎」
飛鳥は黒ウサギから逃げている時に小さな精霊と一緒に展覧会を見学。その時にネズミの群れに襲われて負傷したとのこと。
「き、傷は⁉︎細菌の問題は⁉︎乙女の肌に傷が残る様なものは⁉︎やせ我慢してませんか⁉︎本当に大丈夫ですか⁉︎細菌の問題は⁉︎乙女の肌に傷が残る様なものは⁉︎やせ我慢してませんか⁉︎本当に大丈夫ですか⁉︎細菌の問題は⁉︎乙女の肌に傷が残る様なものは⁉︎やせ我慢してませんか⁉︎本当に大丈夫です「同じ事を何回も煩いわよ!湯船に浸かったら治ったわよ」
そんな飛鳥の言葉を無視するかの様に無遠慮に身体を弄られるがやましい気持ちが無いだけに突き放せない。
「リアル百合とはいいものだのう」
白夜叉がニヤニヤの二人を見つめる。
「それにしても、飛鳥の身体は鎖骨から乳房まで豊かな発育をしているのに乳房から臍のボディラインには一切の崩れが無くされど触れば柔らかな女人の肉であることは間違いなくしかも臀部から腿への素晴らしい脾肉を揉み解せば指と指の間に瑞々しい少女の柔肌が食い込むのは確定的に『スパパーーーーン‼︎』
二つの木桶によって、湯船に沈む白夜叉。
「ねぇ、黒ウサギ。箱庭には私の"威光"が効かない存在が沢山いるのよね?」
「Yes。基本的に霊格が高い者達です。飛鳥さんはガルドを屈服させるほど元から高い霊格を保持しております」
霊格を得る方法は主に二つ。世界に与えた功績・影響・対価。誕生に奇跡も伴う遍歴がある。この2つだ。
「例えば陽明さん。彼は御先祖様が有名な安倍晴明という事もあって飛鳥さんより霊格は高いです。玉木さんは元魔王としてのかなり高い霊格を保持しております」
飛鳥の"威光"はネズミには聞かなかったらしい。たかがネズミに聞かないとなると、他の強力な芝居を受けていたか。
耀、レティシアも合流。
「飛鳥の髪は美しい色をしているな」
「レティシア、それ褒められている気がしないわ」
「耀さん、すらっとした手足が素敵ですねー」
耀は黒ウサギの豊満な胸をじっと見て、
「褒められている気がしない」
そしてそこに、
「なんだ?先客がこんなにいたのか」
玉木が合流した。何故か仁王立ちしている。
「「「「「・・・・・・」」」」」
「どうした?」
玉木は、スラリとした美しい手足、豊満な胸、美しいくびれ、美麗な金髪で女性の究極の美を具現化したかのような身体をしていた。
「玉木よ・・・1つ聞いてもいいか?」
「なんだ?白夜叉?」
「ズバリ、スリーサイズは?」
「玉木さんに失礼で「B101W63H82だ」答えるのですか⁉︎」
玉木はあっさり答えた。別に気にしていないようだ。
「胸・・・ひゃくいち?玉木、肩凝らない?」
「別に」
謎の視線を玉木(の胸に)に向ける耀。
この時白夜叉が暴走したのはいうまでもない。
広間
「こ、これは・・・何故こんな・・・!」
「凄いを通り越して・・・悲しいわ」
「酷い・・・酷すぎる・・・」
「くっ、これが現実か・・・!」
黒ウサギ、飛鳥、耀、レティシアは自身の目に映る光景に深く絶望し、立ち尽くした。
「・・・俺は男だぞ」
何故かピンクで花柄の浴衣を着た風呂上がりの陽明だった。
「なんで・・・男の人なのに・・・女である私たちより美しいのですか・・・⁉︎」
「艶やかな黒い髪!きめ細かでハリと潤いのある肌!スラッとした手足!何故・・・現実は残酷なんだ・・・」
「ほほう、私の思った通りの・・・」
この陽明の着物を用意したのは白夜叉だった。完全に趣味である。
「全く・・・これは・・・男なのがもったい無いくらいだぜ。女に産まれてくれば良かったな!その色気はなんなんだ?」
十六夜はニヤニヤと陽明を見る。
「いやそんなこと言われてもなぁ。俺は好きでこうなったわけではないし、別に特別なことをしているわけではないし」
「春日部さん聞いた?」
「私たちの女性としてのプライドはヘシ折られた」
「これでは・・・玉木さんを見たときの衝撃の方がまだ優しいです・・・」
「陽明と玉木殿は一体なんなんだ・・・」
傾国の美女の究極の男の娘です。
「そういえば玉木さんは?」
ジンがなんとか空気を変えようと切り出した。
「多分・・・化粧落としだな」
「化粧してたんですか⁉︎」
「かなりの暑化粧だ」
とてもそうは見えなかったと女子組は思った。
「スッピンを見に・・・行けない?」
白夜叉は風呂に行こうとするが結界が貼ってあって行けない。
「よほどの凄い顔なのでしょうか・・・」
「まぁ、恐ろしいほど凄いぞ。ところで、女子組。化粧をした玉木の顔をどうおもう?」
「・・・超絶美人ね」
「伝説のスーパー美人」
「女性の美の極致です」
「傾国の美女とはこの事だという事がよくわかる顔」
つまり、全員超美人だと思っている。
ここで陽明はとんでもないことを言った。
「だよなぁ、凄いよなぁ。俺もそう思う。
あれでワザと美人とは逆方向目指してメイクしてるとは思えないよなぁ」
沈黙の10秒間。
「「「「「「「・・・・・・え?」」」」」」」
つまりワザとブスに見せようとメイクしているわけだ。
「何故そんな事をしてるんだ?」
「わからない。俺も最後に見たのは四歳のころだからな。写真もない」
何故ひた隠しにしているのか。
それは、安倍晴明しかわからない。