武神、川神百代。彼女は生まれながらに才能に恵まれ、武においてその才能を遺憾なく発揮してきた。そして高校三年生の若さにして既に武神の名を継承。世界中で武闘家なら知らぬ者はいないほどにまでなる。だがその圧倒的な才能は、力は、彼女を孤独にした。仲間がいないことへの孤独ではない。彼女と力で拮抗し、分かり合える者がいない故の孤独。そして彼女はいつしか諦め、絶望していた。退屈していた。
だが、彼女はしらない。彼女の知っている世界はどんなに小さいかを。そして西にも一人、自分の世界の小ささを知らぬ者が、、、。
side 大和
はあ、毎度のことながら騒がしい、、
また姉さんに挑戦者だよ。しかも今回の相手は言っちゃ悪いが俺でさえわかるほどの半端者。姉さんも見るからに退屈そうだ。だけどなるべく表には出さないようにしてるな。
「とりあえず姉さん。遅刻しそうだからはやめにね」
俺がそう言うと姉さんは「誰に言ってる」と言って相手に向かっていった。
side out
周りは熱気だっていた。それはこの勝負に期待するというよりかは、武神、川神百代のパフォーマンス、一撃で相手を仕留めるというパフォーマンスに対して期待しているようだった。相手は素人目で見ても強いとは言い難い。それはここにいる誰よりも百代が思っていた。
「綺羅山 神だ。お前が武神だと聞いてな、よろしく頼む」
相手はそう言うと見たことない構えをとった。
「川神百代だ。じゃあはじめようか!」
とは言ったものの別に期待してはいない。
いつもの通り。この一撃で終わり、、、
「川神流 無双正拳突き!!」
「ぐっはああああああああああああ」
勝敗は決した。当然川神百代の勝利。いつも通りだ。
「さすがだね姉さん」
終わったところで風間ファミリーが近づいてくる。
「ああ」
「でもちょっとあの人かわいそう。見たところ一般人みたいだし」
一子は少し不安げに言う。
「ほっとけばいいんじゃない?身の程しらずが身の程を知っただけだし」
「そうだね。僕もあのままでいいと思うよ」
「いや、あいつまじでただの一般人だったぞ。武をかじったとかじゃない。本当になにもない。見たことない構えもとっていたが、あれもオリジナルのその場で考えたやつだろう。なにも利点のない無駄な構えだった。そんなやつが私の突きをくらったんだ、川神院に連絡しといてやれ。」
「身の程しらずも悪いけど、こんな化け物に殴られたのはかわいそうだな」
大和がそう言うと場の空気が凍りつく。
「ほう?その化け物が遊んでほしいんだが、少し付き合ってくれないか?」
「断る!」
「拒否権はない!!」
そして大和は脳をフル回転させ、観戦していた川神学園の生徒の一人に目をつける。そして、
「あんなところに美少女が!!」
「なに!?」
そう言うと百代は目にも留まらぬ速さでその子のところへ行った。
「ふー助かったー」
「モモ先輩もかわいそう。強い男がいないから女の人にはしるしかないなんて」
いや、違う。いないのではなく知らないだけなのだ。
「おいおい、俺様の筋肉はたいしたもんだろうが!」
「んじゃあ、その筋肉使ってモモ先輩に勝てるの?」
「う、いやそれは…」
いつも通りの会話をしながらまた学園へ向かう。
「ねぇ、君何年生?かわいいね、このあとお茶しない?」
若干一名をおいて、、、
ちなみにだが、綺羅山 神は本当にただの一般人だった。後になってこのことを聞いた友人に対して神は、一時のテンションだった。後悔している。と語ったそうだ。
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西にて
side 石田
また騒がしい。天神館に行く途中に人だかりができている。またアイツへの挑戦者だろう。まあいい、どうせすぐ終わる。
「おい、あまり長引かせるなよ」
俺がそう言うとあいつは得意げな表情で、
「瞬殺だよ」
そう言って挑戦者のところへ向かった。気の毒なのは相手の方だ。ただの雑魚風情がどうして挑もうと思ったのか俺では理解できない。ただいつも通りあいつが終わらせて帰ってくるのをまつだけだ。
side out
いつも通りの光景が見える。挑戦者に挑まれているものと、挑んでるもの。そしてそれを囲うようにして観戦している天神館の生徒。
そしてその空気の中挑戦者の口が開く、、、
「綺羅山 神だ。 噂は聞いた。よろし「あーOK。こい」
相手の挨拶を無視してそのようにいうものに対して、挑戦者は見たことのない構えで突撃していった。それを
「我流!ただの突きもここまで行けばもはやただの突きと言える品物ではないキック!」
「おぶわあああああああああ」
勝敗は一瞬で決した。
周りから歓声が上がるが一部は冷めた目をしている。
「なにを説明しながら技を出しているんだあいつは…」
石田が青筋をうかべ
「ていうか最初の突きのくだりはどういうことだ?結局出したのはキックだったじゃねえか」
ぬるぬるの長宗我部が
「フォームはともかくとして、あの名前は美しくないな」
毛利も便乗する。
他のものもよくわからないという表情で困惑している。
そう、この者たちは西方十勇士。東の天神館の奇跡の世代だ。
そして十勇士達は先ほどまで戦っていた者へと行く。
「まったくあれはどういうことだ?」
「かっこよかっただろ。」
「どこがだ!」
「まあまあ、落ち着いてくだされ御大将。」
「あの技名は美しくないな。」
「うちもよくわからんかったわ」
「いやまあ、思いつきだしな。しょうがないかもな」
そして石田はため息をつく
「貴様はいつもそうだな………和也」
石田がそう言うとその男はうすら笑みを浮かべた。いたずらをしていたかのような不気味な笑み。
そう、この男の名は 霧崎 和也。天神館の生徒で二年生である。
西方十勇士+αが話していると、観戦しているところからいつも通り声援が届く。
『和也くん付き合ってください』
『今付き合ってくださいって言ったやつより私の方が付き合ってください度高いです!』
『ちなみに今の2人が言ったことは嘘です!私とお茶しましょう!』
黄色い声援と意味不明なメッセージが飛び交う中、和也は気にした様子もなく十勇士とさ学校にむかう。
「しかし貴様は好きなやつとか、そう言う話が全く出てこんやつだな。」
石田が言う
「女はいいぞ?付き合ってみたらどうだ?」
龍造寺もいつも通り。
「いや、その話はタブーだろ。こいつの場合、周りに強いやつがいなくてこうなってんだからなあ」
ぬるぬるのくせに止めに入るぬる宗我部
いつも通りの光景。いつも通りじゃななくなるのは少しあとのこと。
ちなみに綺羅山 神は武神と対決後、西方に家族旅行をしていたところ、和也が目に入り挑戦したらしい。
後に彼にこの事を尋ねると、何も学んでなかった。後悔している。と言っていたらしい。
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天神館にて石田と和也
「そういえば、東西交流戦がもうそろそろだな。」
「あー東のやつらと闘うやつだろ?鍋島と向こうの学校の学園長が師弟関係らしいな」
「ああ、俺達が戦うことになる2年は…まあ余裕だろ。問題は3年だな」
「あ?なんでた?3年だって筋のいい奴らはいるでしょ」
2年で、さらに西方十勇士でもない奴が何をほざいている。
3年が聞いたら青筋を浮かべながら苦笑いで言うだろう。
だがここにいる石田はそれになんの疑問も持たない。彼が言うことが、彼だからこそ言えるものだと知っているからだ。
「いや、こちらの実力の問題じゃない。問題なのは相手だ。武神、川神百代。やつがいるせいで勝ち目はほぼないと言っていいだろう。」
「ぶしん?なにそれ?聞いたことねーぞ」
「な!?貴様武神を聞いたことないだと!?、いや、貴様らしいといえば貴様らしいが…」
石田は和也の状況を知っているからこそ『お前らしい』で済ますことができる。これが他の武人だったら武神を知らないことに対し嘲笑しか出ないだろう。
「ぶしんて武の神で武神?」
「ああ、俺の光龍覚醒でも勝てないだろうな」
彼は、石田は自分の実力に誇りを持っている。その彼にも叶わないと言わせるということはそれほどの実力を持ち合わせているということだろう。
「へー、じゃあやっぱり強いのか?」
「ああ、最強とまでいわれているからな」
「最強…ねぇ…。はぁ…」
最強と聞いて和也は呆れた表情になる。彼も自称最強はたくさん見てきた。だがそれらはやはり"自称"であった。
「いや、今回ばかりは期待してもいいと思うぞ。」
「まず会う機会があればな。2年で特に注意しとくやつはいるのか?」
「2年は特に化け物の類はいないな。いざとなったら俺の光龍覚醒がある」
「慢心はよくないぞー。でもそうか。俺も出たかったなー東西交流戦」
「向こうに行けば日常的に戦えるだろ。」
「そんな簡単に戦えるとは思えないけどなあ」
「いや、向こうの学園にも決闘制度というものがある。」
「それはまた……興味深いねぇ」
和也は天神館から川神学園へ転校することになっていた。
西方十勇士も各々言いたいことはあったみたいだが、最後はみんな納得した。和也が東西交流戦に参加できない理由は正にこれである。転校の時期と重なって出れないのだ。
…まあ、ほんに参加したかったのかと問われれば、和也は首を傾けるだろうが、、、
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そして、とうとう転校まで数日となったある日、和也は鍋島と会っていた。
「世話んなったな。ありがとうな鍋島さん」
「よせよ、柄にもなく礼なんて言ってんじゃねえ、気色悪りぃ」
「……むこうにいったらさ、、、孤独じゃなくなると思うか?」
「さあな。だがよ、おめえの知ってる世界が小さいってことぐらいはわかんじゃねぇのか?」
「本当に、だといいんだがな…」
「楽しくなるだろうか」
「さあな。だが退屈はしねぇだろ」
二人の間に暫くの静寂がながれる
打ち破ったのは霧崎和也だった
「とにかく行ってくるわ」
「おう、体調崩すんじゃねえぞ」
鍋島が冗談めかしに言うと和也も明るいとは言い難い笑みを浮かべて答える
「最強は体調すら崩れないんだよ」
そして2人は背を向けて歩き出す。西の最強は今東にいく。
はたして彼は東ではどうなのだろうか。どこまでも似ている2人の最強。その2人が出会う日は遠くない。
未プレイなので時系列、キャラの口調、場所の名称などわからないこと多すぎます。口調がおかしかったりしたら指摘お願いします。ちなみに主人公の設定は1分で考えました。最初なんか主人公っぽかった綺羅山 神ですが、もうでないと思います。あいつも30秒で考えたので。綺羅山 神が主人公で百代といい勝負すると思った人は僕の狙い通りです。