もう一人の武神   作:ピポゴン

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3話目です。和也本格的始動!!前回わや君なにもしてないんでね。今回は働け。なんかこれと同時進行でss書きたいなぁ(そんな技量ないくせに)


転入

とある河原に二人の老人…というには貫禄がハンパないが、とにかく二人の老人が話していた。

 

「どうだったよ師匠、俺の生徒たちは」

 

「ふむ、なかなかに筋が良かったのぉ」

 

その組み合わせは割と恐ろしいものであった。先日東西交流戦で戦った二つの学園の学園長。川神 鉄心 と 鍋島 正だ。 この2人は学園長以外に師弟という関係もある。

 

「そおだろ。今はまだ師匠んところにかなわねえかもしれねぇが、これから鍛え続ければ奴らはもっと強くなるぜ?」

 

「ほほ、それは楽しみじゃの。して、本題なのじゃが、そっちから編入してくる生徒がいるらしいの」

 

「ああ、先日伝えた通り名前は霧崎 和也。そっちに行きてーんだとよ」

 

「だがなぜじゃ?武に興味があるなら天神館でも良さそうな気もするがのお」

 

「いや、奴はここに武を習いに来たわけじゃねえ、強者を求めてきたんだよ」

 

「ふむ…して、その和也というやつ、実力の程はどうなのじゃ?お主の口ぶりからして、ただの自信家というわけではないのじゃろ?」

 

鉄心がそういうと、鍋島は少し考えるよな仕草を見せ、静かにいう。

 

「そうさなぁ…一言でいうなら、センスの塊、だな。奴は天才だ、何に対してもな。それは武術も例外じゃねえ。奴は間違いなく"最強"になれる才能をもってる。」

 

鉄心なその言葉に小さく眉を動かす。半ば信じられないといったような表情だ。

 

「それは、モモよりもか?」

 

鉄心が確かめるように聞く

 

「ああ、間違いなくな。しかもやつの場合、1番驚くべきは、ほんの少しの鍛錬で最強になれるということだな。もともとの才能が桁外れなのに加え、今ももうマスタークラスの1人に数えていいだろうなあ」

 

「驚いたのお。そんなものがおるなら噂ぐらいは聞くはずじゃが。ん?その少年、西ではなんと呼ばれておった?」

 

「ああ、西ではたしか"鬼神"って呼ばれてたな」

 

「ほほお、噂はどうやら既に聞いておったみたいじゃの。だが、お主の先ほどの口調からすると、その和也とかいう奴は鍛錬をしてないのかの?なぜじゃ?鍛えればマスタークラスの中でも頭一つ抜けるのじゃろ?」

 

「あぁ。それはな、奴が武神と同じように孤独を感じたからだ。それでこれ以上孤独になることを恐れたんだろうよ。そしてもう一つはその才能ゆえだな。奴が一度鍛錬すれば一般人の鍛錬の何倍にもなる。奴は数々の道場に行っていたが、例外なくほかの門下生の気力を削いでしまい、そのまま辞めるはめになったそうだ。その時1人の門下生に"きみがわるい"と言われたらしくてな。その時の和也からしたら相当こたえたんだろうよ。まあ、天神館や川神では、奴の才能も受け止めてくれるやつらがいるからな。今のやつももうあのことはあまりきにとめてないだろ。もし奴が鍛錬する気になったら、その時が"最強"の誕生だろうなぁ」

「ほほ、こりゃ面白い話が聞けたわい。早く和也というものに会いたいのお」

 

鉄心はただ単純な好奇心として会いたかったのもあるが、それ以上に育て甲斐のありそうな和也を自分の手で育てて最強にしたいという、そういう願望もあった。

 

「おっと、登校時間になったようだな。んじゃあ、おれは失礼するぜ」

 

「またの、さて、わしも学園へもどるかの」

 

時刻は登校ラッシュへ

 

_______________________________

 

いつものように風間ファミリーは登校していた。

「今日はキャップがいるんだ」

大和がキャップに向けていう」

 

「珍しいこともあるね〜」

 

モロが会話にはいる。

 

「人のことを珍獣みたいに言うんじゃねええ」

 

いつも通り仲よさげである。

 

「ところでねーさん、武士道プランってしってる?」

 

「武士道プラン?あぁ、どこもその話題で持ちきりだな。」

 

「そうそう、なんでも過去の偉人を甦らしたとか、今日学校に編入してくるらしいよ」

 

「ほう、それは楽しみだな」

 

いつも通りの会話をし、多馬大橋を越えたところで下の河原のほうから声がかかる

 

「川神百代ぉ!!!!この前は俺らの傘下を随分可愛がってくれたみてーじゃねーか!おとしまえ付けて貰おうか!」

 

河原には20人ほどの不良グループがいて、大半の奴の手にはバットなどの凶器になるものが握られている。

どうやら自分らの子分の仇討ちに来たらしい。

それを見て大和たちは

 

「ねーさんに用みたいだね。ねーさん早くしてね」

 

「モモ先輩に挑む奴らまだいたのかよ」

 

「相手も懲りないね」

 

「しょーもない」

 

大和、ガクト、モロ、京が口々に言う。

 

それに対して百代は

 

「めんどくさいなー、すぐ終わらせるか」

 

そういって不良たちのところまで行った。

 

「ははは、こいつ1人で来やがった。バカじゃねーの?悪いがこっちは一対一でやるきなんかねーからな。おい!やっちまうぞ!」

 

リーダーのような男の一言で不良たちが一斉に百代に襲いかかる。

 

「へぶらっ!!」

 

「ぐはぁ!」

 

「ふぶっ!!」

 

百代によって不良達は瞬く間に上空へと消えていく。

だが、百代は数で対抗できる存在ではない。百代に対抗するには"数"ではなく"大きな個"が必要になるのだ。

 

どんどん不良が空へ飛んでくのを見て恐れたのか、1番後方にいたやつが逃げるようにその場を後にしようとする。もはやそいつ以外は誰もいない。

 

「ふふ、私に喧嘩を売ったんだ、逃げようったってそうはいかないぞ。お前は1番強烈なのをお見舞いしてやる」

 

そういって百代はそいつに向けて拳を放つ

 

バシンッッ

 

だがその一撃はこの場にいる誰にも想像できない結果になった。

 

「えっ?ちょっ、なに?なんで俺殴られた?」

 

後ろからの攻撃をとっさに振り向いて受け止めたその男は

黒髪で、身長は175cm前後。顔はかなり整っている。特徴を取り上げるならそのぐらいな彼が百代の攻撃をあっさり受け止めていたのだ。そう、霧崎 和也が。

周囲の者、観戦者や、風間ファミリー、何より百代は信じられない物を見たというふうにかたまっている。

 

「う、嘘だろアイツ。モモ先輩の一撃を止めたぜ」

 

「それだけではありません。いくらモモ先輩が本気でないとはいえ、あの男性、体の芯が微塵もずれてません」

 

ガクトに対して由紀江が追い打ちをかけるように衝撃の事実を述べる。その一言でファミリー内は静まり返り、もう一度百代と対峙している少年に目を向ける。

 

周囲の人間もようやくなにがあったのか理解できたのかザワつき始める。

 

「モモ先輩の一撃を…あんな不良のなかの1人が…顔はいいけど…」

 

「ま、まさか、モモ先輩が力加減間違えたんでしょ?ハンサム相手だからって」

 

「いやでも実際モモ先輩にぶっ飛ばされてる奴らがいるんだぞ?しかもモモ先輩があの程度のイケメンに動じる訳がない!」

 

「ひがむな男子。だけどこんなの異例よ!イケメンだけど!」

 

天は二物を与えずというが、そんなものはこの少年を見れば嘘のように思えてくるだろう。

 

百代も最初こそ異例の事態に動揺したものの、すぐに口角を吊り上げる。

 

だが、ここにいる誰よりも驚いているのは意外にも和也だった。

 

(え?なんでこうなった?どこをどうしたらいきなり知らない人から殴られる展開になるんだ?しかも女子!?なんか俺やったのか!?いや待て!落ち着け!俺は最強!朝からなにが起きたか冷静に考えるんだ!俺は天才!)

 

そして和也は考え始めた

約30分前のことを

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side和也

 

こっちに来たはいいが、まずなにをしたらいいんだ?えっと…来た目的は………武神?そう武神だ!武神倒さなきゃな!やっぱ名前からして荒々しい感じするから親不孝通りとかで不良束ねてんのかなぁ。いや、まずは気の探索からだな。そうだなー壁越えと壁付近の奴らを探してみっか。

…………おっ、おお。結構いるなぁ。天神館と比べてもこりゃ異質だなあ。

でもどれが武神?1番気がでかいやつ?いや、相手は武神。気を0にすることなど日常的にやっているだろう。ってことはやっぱ手当たり次第か…。

よし!まずは親不孝通りだな。親不孝通りでやけに気が集まってる所があるな、武神がいんのか?とりあえずいってみるべし!

 

・・・

 

っと、ついたよついた。ついたはいいけどなんかすごい睨まれてね?しかもさっき感じた気より人数減ってんだけど…。

 

とりあえずこいつらの1人に武神のこと聞いてみっか

 

「おいおま「くそっ!!やつら直前になって逃げ出しやがった!」…え」

 

なんだこいつ、いきなり叫びだしたぞ

 

「ん、なんだお前?俺になんかようか」

 

うわー明らかに機嫌悪いなこいつ。とりあえず要件いって終わらせよ。

 

「いや。武神についてなんだけどさ」

 

「おお!おめーは逃げなかったのか!筋がいいじゃねえか!」

 

え?会話できないのこいつ?

そしてなんでバイクにエンジン入れてんの?なんで乗るように促してんの?

 

「おめえ会話でき…」

 

「いいから早く行くぞ!野郎共!ついてこい!」

 

なんでバイクに無理やり乗せたの?なんなのこの河原?なんでここで降りるの?バカなの?

 

「おい、これはいったいどういう…」

 

「川神百代ぉ!!!!この前は俺らの傘下を随分可愛がってくれたみてーじゃねーか!おとしまえ付けて貰おうか!」

 

こいつほんま一回殺した方がよくね?

てかなんだ?喧嘩かよ…。あ、誰か降りてきた。え?嘘?相手この女の子1人?それに対してこの人数?止めた方が良さそうだな

 

ん?いやなんだかんだいってあの子強いな、そういえばさっきチェックした気のなかに相当強い奴がこっちの方いたな。この子か?なら心配ないか。てか俺を巻き込むなよ。

あーめんどくさい早く帰ろ…。後から男達が殴られてる音が聞こえてくるが無視だ。早く帰りてえええええええ!急ぎ足だ、今日はもうなにもしたくねぇな。

 

ん?てか、なんか足音こっちきてね?気配すぐ後ろまできてね?雰囲気殴る体制とってね?っちょ!バカ!

 

▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲

 

 

そして和也はここに至るまでの流れを思い出す。この間わずか0.3秒。すこしだけ落ち着いた和也に百代が口を開く。

 

「ほう、逃げ出したから骨のない臆病者だと思ったが、お前そこそこ強いじゃないか」

 

(え?なにこいつ?なんでこんな偉そうなの?それより早く帰ろう)

 

和也は無言でそんなことを考えていた。

 

「ふっ。だんまりか。いいぞ、今度はすこし強めに打つ。こんなところでまさか私の攻撃を受け止めるやつに出会えるとは思はなかったが、がっかりさせてくれるなよ!」

 

(なんだよこいつ。俺はお前に用はないんだよ!あるのは武神!はあ、めんど)

 

「川神流・無双正「俺はお前に用はないの!!あるのは武神!!お前と戦ってる暇ないんだよ!」 けんづきぃ…」

 

いきなり黙っていた和也が口を開き、そういって一瞬で去っていった。

またそのばに静寂が訪れた….

 

それを見ていた風間ファミリー

 

「お、おい。どっかに行っちまいやがったぞ」

 

「モモ先輩が怖くて逃げちゃったんじゃないの?」

 

「自分はそうは見えなかったぞ?」

 

「まゆっち、今の奴どう思う?」

 

「え、えっと、かなり強いことはわかりますが、誰ぐらいとか具体的な強さはわかりかねます。すいません」

 

「いや、ありがとう。誰だったんだろうな」

 

大和のつぶやきに応えるものはいなかった。

 

そして百代はというと

 

「武神て、私のことなんだけどな…」

めずらしく戸惑っていた

 

____________________________

 

side和也

 

はー。帰るかー。朝からめどくさかったなあ。ていうかあの見物してた奴ら、学生か。天神館でもよくみた光景だよ。あーそうか、今は登校時間か。こっちにも確か川神学園て学校あんだっけ。……………え?俺の新しく入る高校も確か川神学園だったよな…………え?うそ…もしかして………

………………今日編入日だあああああああああああああああああ!!!!!

 

___________________________

 

川神学園。今日は朝から全校生徒が校庭に出ていた。こういう光景なら"朝会"という形でよくみるが、今日はどうやらいつもの朝会とはちがうらしい。学園長の川神 鉄心が挨拶を終え、口を開く

 

「今日から、この学び舎に新しい仲間が7人増えるぞい。3年が1人、2年が4人、一年に2人といった感じじゃ。みな、仲良くするように。では自己紹介に入るぞい」

 

鉄心がそう言い終え、後ろに下がる。それと交代する形で前に出てきた人物が口を開く

 

「3年に編入してきました。葉桜 清楚 といいます。慣れないことも多いと思いますが、仲良くしてくれたら嬉しいです。」

清楚がそう言い終えると同時に歓声が巻き起こる。主に男子達から。それもそうだろう。清楚はキレイ系の美人であり、振る舞い、口調から全て清楚なのだ。普通の男子高校生ならもろタイプであるはず

 

そして歓声が静まると次の自己紹介へと移る。

 

「源 義経ちゃんと武蔵坊弁慶ちゃんじゃ」

 

鉄心がそういうと2人の女子が前へ出る

 

「源義経だ。Sクラスに入ることになった。みな仲良くしてほしい。」

 

「こんにちは。一応弁慶ってことらしいです。」

 

またもや男子の歓声。入学初日から大人気である。

 

「えー次が那須 与一じゃ」

 

鉄心がそういい、壇上から離れるが、その後には誰も出てこない。

 

「む?何故でてこんのじゃ?よいちー」

 

鉄心に続き色々な人が出てくるよう促すが、どこからも反応がない。

 

「やれやれ、初日からサボりか…」

 

「なかなか関心しないネ」

 

その様子をみて一部の教師達はやれやれといった感じで肩をおとす。

 

「す、すみませんみなさん!与一はちょっと恥ずかしがり屋で、あの、その」

 

義経が慌てた様子で弁明する

 

「主を困らすとは…あとでお仕置きだな」

 

弁慶も静かに決意する。

 

「えーでは、与一はいったんおいといて、次が一年Sクラスに入るものじゃぞい」

 

すると後ろの方から大勢の執事達が現れ一列に並ぶ。

その上を悠々と歩いてくる少女が1人。

その少女が壇上までいき、挨拶をする。

 

「我の名前は九鬼 紋白!紋様と呼ぶがいい!フハハハハーー!!」

 

いきなりそんな迫力のあるものを見せられても、川神学園の生徒はどこか慣れたような様子である。

だが、そんな生徒も流石に次の展開は予測できなかった。

 

「同じく1年S組に入ることになりました。ヒューム・ヘルシングです。どうぞよろしく」

 

紋白の隣にいた金髪の老人がそう挨拶した時は皆度肝を抜かれた。そんななか川神百代は

 

「うーん。ヒューム・ヘルシングなんていったら最強の代名詞みたいな人だぞ。でもなぁ、お年かなあ、あんまり強くなそうじゃないか?」

 

そう呟く。だがその呟きは次の瞬間否定される。

 

「ふん、所詮はまだまだ赤子ということよ」

 

いつの間にか百代の後ろに回っていたヒュームがそういう。百代も見えてなかったという調子だ。

 

「だいたい今ので貴様のたかも知れたというものよ」

 

ヒュームはそれだけ言うとまた一瞬にして消えた。

 

「えー、では最後の編入生になるのじゃが、こやつは武士道プランとは関係ない。この前戦った天神館から来たものじゃ。」

 

その一言にまたザワつきだす。

 

「うーむ、誰だろうか。流石に西方十勇士ではないだろうが…」

 

「案外目立たない人かもしれないよ」

 

クリスとモロがそう呟く

 

だが、待てども編入生は出てこない。

 

「ていうか、どんぐらいまたせんだ?早く出てこいよ」

 

 

 

「はあ、今回の編入生は問題児ぞろいか?」

 

宇佐美が呆れる。

 

 

 

一方屋上では与一が寝そべっていた

 

「はーくだらねえ。何もかもくだらねえぜ」

 

相変わらずニヒルっぷりを発揮している与一。そこへ、

 

「初日からやらかしてくれますね。ですが、HRには出てもらいますよ。」

 

そう言った桐山の横にはステイシーと李が。九鬼の従者舞台でもかなりの実力者達である。これが示すことは逆らえば実力行使ということだろう。それを悟った与一はやれやれといった感じで納得する。

 

そういう流れで落ち着こうとしていたその場は、突如としてぶち壊される。それは誰も予想ができなかった少年の登場によるものである。

 

ダンッ!!

 

屋上に何かが着地したような音がなり、突風が吹く。

 

「なんだ!?」

 

従者の3人は一瞬驚いたものの、すぐに冷静さを取り戻し、戦闘態勢に入る。そして今なった音の発生源を見る。

 

「っ!? 誰だお前?」

 

「はて、どこから来たのでしょうか」

 

そこにいたのは1人の少年。音の発生源を見て、それが人だと確認したもの達は再度驚く。そして少年の動向を注意深く観察する。その少年はこちらを見もせず口を開き

 

「座標がずれちまった。早くしねーと」

 

っと言って慌てた様子でまた飛ぶ体制にはいる

 

「おい!ちょっと待ちやが…」

 

逃がさんとする3人が迎撃体制をとるが、次の瞬間にはその少年は消えていた。

 

そんななか、ステイシーはすこし考えたような素振りをみせて

 

「あいつ…今朝川神百代のパンチ止めたやつじゃなかったか…?」

 

そう呟く…

 

____________________________

 

時間が経つにつれ校庭は騒がしくなる。なにせ最後の編入生が顔を見せないのだ。その様を見てこれ以上は待てないと思った鉄心が壇上にたつ。

 

「どうやら出てこんようじゃのう、しょうがない、朝礼はこれで終…」

鉄心がそう言いかけた直後

 

「うおおおおおおおおおおおおぉぉぉぉ遅刻しましたあああああああぁぁぁぁぁぁ!!!!!」

 

空からそんな叫び声と共に何かが落ちてくる。

 

バンッッ!!

 

校庭に着地したその瞬間、そこを中心に砂煙が巻き上がる。

 

「おい!誰か落ちてきたぞ!!」

 

「いえ、どちらかというと降りてきたって感じだわ」

 

「いったい誰だ!?」

 

混乱する生徒たち。無理もない。この状況で冷静でいることの方が難しいだろう

 

「なかなか派手な登場じゃのぉ…。皆の者。落ち着くのじゃ。彼が7人目の転入生。7人のなかで唯一武士道プランと関係なく転入してきた普通の生徒じゃ。」

(まあ、実は1番普通じゃないんじゃがの…)

 

鉄心がそういうと生徒達はすこし落ち着き、もう一度煙が立っている着地地点をみる。

そしてだんだん煙が晴れ、その正体が明らかになる。

 

「さーせん!盛大に遅刻しましたああ!」

 

現れたのは黒髪で身長は175㎝。容姿はかな…というか普通に霧崎 和也である。

 

すると今度は女子から黄色い声援がとびかう。

 

それを聞いて一部の男子は怨念の視線をその少年に向ける。もうカオスな空間ができつつあるなか、風間ファミリーの反応は違った。

 

「お、おい、あいつって今朝のやつじゃないか?」

 

「そうだね、みんなは離れてたからよく顔を見てなかったと思けど、僕たちはかなり近くにいたからね。」

 

「というか大丈夫なのかよ!モモ先輩あのあとめっちゃ怖い笑み浮かべてたぞ!」

 

「あー、姉さんのターゲットになったか。気の毒にな」

 

 

三年生の集まりでは、川神百代が不気味な笑みを浮かべていた。それはみるに、餌に飢えた野獣のようだった。

 

「ふふふ。そうか。今朝のやつがまさか転入生だったとはな…。たのしくなりそうだ」

 

ひとしれずターゲットにされているなど微塵も思っていない和也が壇上に上がってマイクをうけとる。そして話し出す。

 

「えー、霧崎 和也です。今日から2-Fに入ることになりました。好きなものは戦いで、嫌いなものは退屈です。いや、好きなものも嫌いなものも本当はもっとあるんですがね。強者が集うと聞いて川神に来ました。みなさんよろしくお願いします。」

 

女子から歓声、男子から怨念の視線を向けられる。

 

「なお、和也も実力は十分にあると思うので、みなお互い高め合うためにもいい相手だと思うぞい。」

 

鉄心がそう付け加える。

 

和也は壇上をおりる。だが、その途中で鉄心に呼び止められる。

 

「ちょっと待つのじゃお主。」

 

「あ、和也でうぃーっすよ」

 

「ふむ、では和也、お主何故私服なのじゃ?制服はどうしたのじゃ?」

 

「…え?制服?あ、そういえばみんなは同じの来てる。いやもらってないんすけど、買わなきゃいけない感じっすか?」

 

「いや、おかしいのう。鍋島に渡しておいてくれと託したはずじゃが…」

 

「いや、あのじじ…おっさんにはなにも聞いてませんが」

 

「言い直しても失礼な呼び方じゃのう。鍋島め、忘れおったな」

 

「あんのやろう!!俺のデビュー戦になにしてくれてんじゃ!」

 

和也と鉄心がそう話していると、生徒達からクスクスと声が聞こえてくる。それは共鳴し、やがて普通に聞こえるレベルで笑い出した。

はてなマークを浮かべる和也と鉄心に対して、ルーが近づき静かに言う。

 

「和也君…マイク…入ってるヨ…」

 

「あっ…」

 

最後の会話を聞いていた生徒達は、なんとなく和也とは接しやすそうだと思った。そんな彼らは和也が空から降りてきたことをすっかり忘れてるらしい。

 

そんななか和也に視線を向けるものが1人

 

「ん?奴の顔…どこかで見たようだが…」

 

「どうしたのだヒューム。考え事か?」

 

「いえ、なんでもありません紋様」

 

「それにしてもあの和也という男!愉快だな!人を惹きつけるカリスマのようなものを感じるぞ!」

 

「そうでしょうか。私にはまだまだ赤子にみえますがね」

 

 

 

 

「ふふっ。面白そうな人。」

 

清楚も清楚に笑う。

 

 

かくして、武士道プランの人達に負けず劣らずの第一印象を与えた和也。彼の学園生活はこれから始まる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




俺たちの学園生活はまだまだこれからだ!


☆ご愛読ありがとうございました。ピポゴン先生の次の作品にご期待ください。



はい冗談です。普通に続きます。

今回8500字になります。ちなみに今回みたいに8,000字程度で5〜7日ぐらい毎の更新か、3000字から4000字で1〜3日ぐらい毎の更新、どっちがいいですかね。ご希望とかなければてきとーにやるんですが。とりあえず次回は……なんも考えてません!以上!
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