あれから何日か経った後、や、2日くらいじゃね?3日でもいいかもしれない。いや良くないよね。1日くらいにしとく?じゃあ中とって2日で。って感じの2日後くらい。とにかく、そのくらい後、俺にお節介焼きが増えた。
「ほらセレナ。起きなさい。どうしてあなたは礼拝が終わったらまた寝ちゃうのよ。キリトは仕事してるのにあなたはそれでいいの?」
「るせーよバーカ……」
「うるさくないわよ。ほら起きなさいってば」
「却下」
「何様⁉︎」
なんて話しながらもセルカは布団に包まれた俺の身体を揺する。ゴブリンどもを蹴散らしたあの日、俺の無双っぷりを見ていたらしく、勇者か何かと勘違いしているみたいで、若妻みたいに世話を焼いてくる。俺は女なのに。
「いくら強くても働かなきゃダメになるわよ」
「ダメでいいよ〜」
「早く起きなさい。キリトやユージオのお手伝いに行きなさい」
面倒だなこの女。二度寝の魔力を知らないからこんな事が言えるのだ。こういう場合は一度、布団の魔力を教えてやればすぐにこいつも堕ちるだろう。
「よっ、と」
「キャッ」
グイッとセルカの腕を引っ張り、布団の中に引きずり込んだ。
「ち、ちょっとセレナ⁉︎私をどうするつもり……!」
顔を真っ赤にするセルカを俺は抱き締めた。
「ほーら落ち着けー」
「……………!」
セルカは目を見開く。ふふんっ、これはこいつアレだな。二度寝の気持ち良さをようやく実感した頃だな……と、思ったら、何故か俺のオッパイをモニュモニュと揉み出した。
「あっ……んっ。お、おい。テメェ何やってんだコラ」
「あの……これ、何?」
「あ?オッパイだろ」
「何それ」
「オッパイはオッパイだろ」
「そうじゃなくて。なんでそんなもん持ってるの?」
「あ?女だからだろ」
「……………………」
「おい、いい加減離せ。俺は感じやすいんだ」
「バカァッ!うわあぁぁぁぁぁんっ!」
逃げてしまった。
ま、俺もクソニートになるのはゴメンだから、一応キリトのいるギ、ギガ……ギガスラッシュの元へ向かった。
「おーいキリト」
「お、セレナ。ちょうどよかった」
「あ?」
すると、ユージオが前に出た。で、俺に頭をさげる。
「おねがい、僕に剣術を教えて!」
「断る」
「二つ返事⁉︎」
「大体、そこの奴に教わればいいだろ」
「キリトが、セレナの方が強いって言うから……」
「あ?まぁそうだなぁ。キリトが140人いても負けやしねぇからなぁ。そうだよなぁ?可愛い可愛い女々しいキリトちゃあん?」
「うっっっぜぇぇぇぇ………」
キリトが全力でため息をつく中、俺はユージオに言った。
「そもそもな、剣なんて俺自分流があるわけじゃないし」
「へ?アインクラッド流じゃ……」
「あ?なんそれ?」
「キリトが言ってた」
何テキトーなこと言ってんだこいつ。まぁあながち間違いじゃないけど。
「そーだな。まぁ呼び方は人それぞれってことで。で、ソードスキルを習いたいんだったな」
「そーど……なに?」
「大体あってる」
「いや何も言ってないけど⁉︎」
「まぁ剣なんて基本は感覚だから。だから、」
言いながら俺はその辺に落ちてた青薔薇の剣をユージオに渡した。で、俺はその辺の木の棒をキリトに渡した。
「本気で斬り掛かれ」
「ええっ⁉︎」
「おい!何勝手に……!」
「俺は教えないって言ったろ。その分、このギガブレイクは俺が切っとくから」
「ギガスシダーな」
そんなわけで、俺は斧を握って掘る。ただ切ってるだけじゃつまんないので、キリトの生尻を金属バットで殴りながらやろう。
「死ねぇ!キリトォ!」
「オメェは俺を傷付けてそんなに楽しいか⁉︎」
「キリト余所見しないで!」
「へっ?うおお!」
俺の方に余所見した瞬間、剣が迫って来ていて慌てて躱すキリト。俺はさらに斧を持ってキリトに斬りかかった。
「キリト余所見しないで!」
「ほあああああ⁉︎」
慌てて躱すキリト。
「おい!なんでお前まで斬りかかってくんだよ!」
「チッ、しくじったか……。あ、いや木と間違えた」
「しくじったってなんだコラ!つーか言い訳も無理あり過ぎだろ!」
「それよりお前早くユージオの相手してやれよ」
「誰のせいだ誰の!」
なんてやりながらも仕事に励む。たまにソードスキルをぶち込みながら。
「あー手が滑った」
「ふごぉおおおおおおおおッッ‼︎⁉︎」
斧をぶん投げた。慌てて躱すキリト。
「だぁから!邪魔すんなよ!」
「キリト余所見しないで!」
「またかよぉおおおおお‼︎」
「キリト!死ね!」
「もう普通に殴ってきてるし‼︎もう普通に死ねって言ってるし‼︎」
で、キリトは立ち上がって再び木の棒を持った。
「もう許さねぇ!ぶっ飛ばす!」
「来いよ桐ヶ谷。そのケツの穴に木の棒をぶち込んでやる」
俺も木の棒を持った。で、うおおおおおおっと殴り合う。ふと見るとユージオはいつの間にか木を切る作業に戻っていた。ごめんねユージオ。
「隙ありだセレナ!」
ビュッ!と飛んでくる突き。それを俺はバク転しながら躱し、太股でキリトの顔面を挟み、頭から地面に叩きつけた。
「オラァ!どうだコラ」
ドヤ顔で睨むと、幸せそうな顔で倒れてるキリト。なんだこいつ、マゾなのか?と、思ったら思い出した。太股だったな。イラっときたので、俺は木の棒をクルクルと回しながらキリトのズボンに手をかけた。
「えっ?」
「言ったよな?ねじ込むって」
「い、いやいやいや待て待て待て待て待ってお願い!」
「知るかコラァァァッッ‼︎」
と、ズボンを脱がそうとしたときだ。ズズゥウウウウンッッと音がした。
「「あっ?」」
二人で音のする方を見ると、ユージオが尻もちをついて、目の前はギガスシダーの木が倒れていた。
「「……………えっ?」」