バケツ頭のオッサン提督の日常   作:ジト民逆脚屋

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どうも、逆脚屋です。「バケツ頭のオッサン提督の日常」第17話です。今回は謎のイェーガーと戦う様です。

それでは始まります!「バケツ頭のオッサン提督の日常」お楽しみください

リザァ!リザァ!リザァ!リザァ!リザァ!リザァ!リザァ!リザァ!リザァ!リザァ!リザァ!リザァ!リザァ!リザァ!リザァ!リザァ!リザァ!リザァ!リザァ!リザァ!リザァ!リィィィィザァァァァァァ!


オッサン、戦う

「なあ、磯谷嬢」

「何です?五百蔵さん」

「あれ?敵か味方か、どっちだと思う?」

 

演習中に、いきなり乱入してきた謎のイェーガー『ロミオ・ブルー』こいついったい何者なんだろうね?

 

「とりあえず五百蔵さん、挨拶してみたらどうです?」

 

そうだね、挨拶は大事だね。彼方さんいきなり岩を投げてきたけど、もしかしたら岩を投げるのが挨拶の国の人かもしれないので、挨拶をするために、少しだけ近づく

 

「ハ、ハロー、ナイストゥミートゥ!」

「うっわ!五百蔵さん、英語下手くそですね!」

 

ウッセェ!こちとら英語で3以上の成績取ったことねぇんだよ!チキショー!

 

「五百蔵さん!前!前!」

 

え?前?何よ?うおお!青い腕が目の前に!

 

「あっぶねぇ!何しやがる!」

「五百蔵さん!こいつ敵です!」

「だろうな!」

 

そうでなけりゃ、初対面の相手に腕、降り下ろしたりしないもん!

ん?つーか、こいつ何か変だな、てか、こいつ!

 

「磯谷嬢!こいつから離れろ!」

「え!何で?」

「いいから!離れろ!」

 

よくよく見れば、こいつ普通じゃねぇ!

 

「磯谷嬢、あいつの関節をよく見ろ。いや、見ない方がいいのか?」

「どっちですか?んー、どれどれ、うっげ!キモ!キンモー!」

 

おおぅ、今時の子の反応だねぇ、でも仕方ないか、オッサンでもキモいもん!

 

「何なんですか、アレ?!」

「俺が知るか!」

 

何がキモいって?そうだよねぇ、普通イェーガー見たらカッコいいていう感想がでるもんねぇ。

じゃあ、何がキモいかって?装甲に覆われてない関節部分が問題なのよ。

蟲と蟹や海老とか海鼠やらの海洋生物をごちゃ混ぜにしたようなモノが見えてるのよ、そのうえ血か何かは判らないけど、黄緑っぽい体液が垂れてんのよ、うわぁ、糸引いてる!

 

「五百蔵さん!私は嫌です!」

「俺も嫌だ!お前がやれ!」

 

そんな感じでアレを押し付けあっていると、吹雪君から通信が入った

 

『二人共!馬鹿やってないで前を見る!来てますよ!』

 

正面からロミオ・ブルー擬き1名様入りまーす!

こっち来んな!

 

「こっちじゃねぇ!向こう行け!」

「こっちじゃなくて、向こうの方が良いですよ!頭が平たいから太鼓みたいに叩きやすいですよ!」

 

ロミオ・ブルー擬きがこっちへ向かって、猛然と走って来た。

 

「てめえ!このクソガキ!」

「ザマァ!」

「ドチクショー!」

 

逃げ回るチェルノ・アルファとそれを追うロミオ・ブルー擬き、なにこれめっちゃシュール!

 

「うおお!嘗めんな!このやろう!」

 

振り向き様、右フックをロミオ・ブルー擬きの頭にに叩き込む、鉄と鉄がぶつかる音が周囲に響きロミオ・ブルー擬きの頭部装甲に罅が入り、体勢を崩す。

 

「どうだ!」

 

すると、頭部装甲の罅が拡がり、歪な口が露になる。ん?口?

 

〔ギシィァァァァァァ!〕

 

「「キエァァァァ!サケンダァァァァ!」」

 

カメラアイの下部、裂けた装甲から大小不揃いの牙が並ぶ歪で裂け拡がった醜悪な口が現れ、耳障りな叫び声と体液が撒き散らされる。

 

「キモい!キモい!キモい!キモい!」

「何なんだ!こいつは!」

 

KAIJU か!?いや、違う。体液が青色じゃなくて黄緑だ。じゃあ、こいつ何よ?

 

「五百蔵さん!何なんですか、こいつは!?」

「俺が知るか!つーか、このやり取りさっきもやったぞ!」

 

〔ギシィァァァギイィィ!〕

 

耳障りな叫び声を上げ、肉と骨を歪める音を立て、二足歩行から四足歩行へと移行し、此方へ向かって来る。

 

「来るぞ!構えろ!」

「う~!ゴメン、エウレカ!初陣があんなキモいので、ホントごめん!」

 

言うなり、俺は拳を、磯谷嬢は両腕のブレードを展開し構える。

それに、怯む様子を見せずにさらに加速する、ロミオ・ブルー擬き、

 

〔ギイィィギシィァァァ!〕

 

「うるさい!」

 

低い位置にある頭を掬い上げる様に、左アッパーを放つが変則的な動きで避けられる。

 

「くそ!磯谷嬢、そっち行ったぞ!」

「こっち来んな!あっち行けぇぇ!」

 

ブレードで斬りつけるが、これも易々と避け、磯谷の背後へ回り込み、胸部の衝角をカブトムシの様に使い突き上げる。

 

「きゃあああ!」

「磯谷嬢!」

 

突き上げられ体勢を崩した磯谷に飛び掛かり押し倒す、そしてその長い腕を振り上げ、何度も叩きつけ、僅かに歪んだ胸部の装甲に手を掛け、装甲を引き剥がそうとする。

 

「待ってろ!今行く!」

「この!離れろ!」

 

ロミオ・ブルー擬きがもう一度腕を振り上げた瞬間、脇にブレードを刺し、怯んだ隙に蹴り飛ばし距離を取る。

 

「大丈夫か?」

「なんとか」

『二人共、大丈夫ですか?!』

「吹雪君、あいつはいったい何者だ!何処から来た?!?」

『判りません!レーダーに反応せず海中から突然、現れました!』

 

なんじゃそら!?反則だろ!

 

「ちっ!磯谷嬢、付近に避難勧告を出せ!まだ他に居るかもしれん。」

「了解、比叡ちゃん、聞こえる?」

『こちら比叡、聞こえてますよ!』

「近隣に避難勧告を出して、鎮守府に居る娘達で誘導を行ってちょうだい!」

『提督達は、どうするんですか?!』

「私達は、ここでこいつを沈める!」

「そういうことだ吹雪君、君はその耳と目で避難誘導をサポートしてくれ。」

『了解です!提督、ご武運を』

「ああ」

「それでは、五百蔵さん、とっとと終わらせましょう!」

「ああ、そうだな」

 

ロミオ・ブルー擬きも、先程のダメージが回復したのか、こちらに敵意を込めた唸り声を向ける。

 

〔ギィィィ〕

「行くぞ!」

「はい!」

 

磯谷が先行し、殴り掛かるがそれを避け、掴み掛かってくる。

 

〔ギシィァァァ!〕

「そう、何度もやられるか!」

 

掴み掛かってきた腕を避け、捌きながら再度展開したブレードで切りつける。

 

〔ギギィィィ!〕

「うわ!こいつぅ!」

 

磯谷は斬りつけてくる腕を掴もうと、がむしゃらに両腕を振り回すロミオ・ブルー擬きの懐に潜り込むと、胸部と脚の装甲を掴み持ち上げ、

 

「五百蔵さん!パス!!」

 

俺に向かって投げ飛ばした。

 

「欲しくはないが、貰おう!」

 

投げ飛ばされたロミオ・ブルー擬きに、両腕を降り下ろし叩き落とす。

 

〔ギイィィ!〕

「この野郎、とっととくたばれ!」

 

叩き落としたロミオ・ブルー擬きを踏みつけるが、それでも、起き上がろうとするロミオ・ブルー擬き、それを何度も殴りつける。

 

〔ギイィィギギィィィ〕

 

余裕が無くなってきたのか、逃走しようとするが鋼の拳がそれを許さない。

 

「ハンマーパワーだ!」

 

腕部のスプリング機構により、打ち出された拳が胸部の衝角をへし折り、顔面を潰す

 

〔ギシィァァァ!〕

「こいつ!まだ動くのか!」

 

すでに、ロミオ・ブルー擬きの装甲に無傷な部分など1つも無く、何度も斬られ、殴られ、満身創痍といった状態だが、それでも絶命には至らず、全身から黄緑の体液をこぼしながら、未だに二人に敵意を向けていた。

 

〔ギギィィィ〕

「タフですね、こいつ」

「ああ、面倒なことこの上無い。」

「五百蔵さん、ほんの一瞬だけ時間をください」

「了解だ」

 

時間を稼ぐため、猛然と向かって来るロミオ・ブルー擬きを殴り飛ばす。

 

「五百蔵さん!避けて!」

「うおおい!」

 

磯谷のストライカー・エウレカの胸部装甲が展開し、六門の砲が現れ、六発の弾頭が発射される。

 

「エア・ミサイル!」

 

発射された弾頭は、吸い込まれる様にロミオ・ブルー擬きに全て着弾する。

 

〔ガギァィィィギギィィィ!〕

 

けたたましく耳障りな叫び声を上げ、爆炎の中に消えていった。

 

「終わったんですかね?」

「終わらせた本人が言うかね?」

「はあ~、やっと終わった!」

「お疲れさん、帰ろう。」

 

こうして、謎のイェーガー『ロミオ・ブルー』との戦闘が終了した、だが、俺も磯谷嬢もこのときはまだ理解してなかった。

これが、始まりだということに

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




いかがでしたでしょうか?読み辛くなかったですか?


今回の敵の元ネタ、分かる人居るのかなあ?居たら良いなあ

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