バケツ頭のオッサン提督の日常   作:ジト民逆脚屋

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どうも、逆脚屋です。「バケツ頭のオッサン提督の日常」第26話です。今回はなんと!sd カード様作「とある鎮守府の、どたばた騒動記」とのコラボとなっております。
sd カード様、許可をくださり、誠にありがとうございます。

それでは、始まります!「バケツ頭のオッサン提督の日常」特別コラボ編、お楽しみください!


オッサン、歓迎する

ジラ騒動から暫くした北海鎮守府ことプレハブ鎮守府、今日も平和にオッサンと吹雪君は仕事してます。

 

「吹雪君、その資料、片しといて。」

「はい提督」

「この書類が終わったら、丁度いい時間だし、港に迎えにいくついでに昼飯にしようか。」

「そうですね!ナイス判断です!」

 

うん、相変わらずの食欲一直線っぷりだ。安定だね!

それでまあ、誰を迎えに行くのかというと、先日、鎮守府見学でお世話になったAMIDA 鎮守府提督『四葉一樹』提督と秘書艦『如月』嬢の二人を迎えに行くわけだよ。

 

なんで、いきなりそんなことになったのかって?

それはね、こんなことがあったんだよ。

 

『五百蔵さん!お久しぶりです!』

「どうしたのよ、新米ちゃん?いきなり電話して」

『この間、AMIDA 鎮守府に見学に行ったじゃないですか。』

「ああ、行ったねぇ。」

『それでですね、お礼に五百蔵さんの家に招待するというのはどうでしょう?』

 

いや、それは構わんが

 

「家に来て、なにするってのよ?」

 

言っちゃ悪いが特にこれといってなにも無いぞ、ここら辺

 

『彼方は色々あったみたいですから、此方で平和を満喫してもらおうかと。』

「ああ、そういうこと、それなら良いよ。」

『やった!じゃあ、向こうに連絡しておきますね!』

 

とまあ、こんなことがあったのよ。

ていうか、新米ちゃん向こうの連絡先知ってたのね。

 

「提督、そろそろ時間です。」

「OKOK、そんじゃ行こうかねぇ」

 

書類を片付けて、車庫へ向かうがここでトラブルが発生する。

 

「なあ、吹雪君?」

「何でしょう、提督?」

「なんか、家の車、傾いてね?」

「傾いてますね。」

「これ、パンクしてね?」

「パンクしてますね。」

 

そうだよね、パンクしてるね。じゃなくて!

どうすんだよ!今からタイヤ変えてたんじゃ、間に合わねえよ!

 

「やべーよ!吹雪君!間に合わねえよ!」

「提督、落ち着きましょう!はい、これ食べて!」

 

吹雪君から一口チョコを貰った。うん、甘い!じゃない!

 

「吹雪君!そうじゃない!」

「え?クッキーの方が良いですか?」

「そうでもなくてね!」

「じ、じゃあ、グミですか?」

 

あ、これダメだ。予想以上にこの子てんぱってる。

 

「あ!そうだ!この時間ならまだ鈴木さんが港にいるはずだ!」

 

電話だ!電話!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

人があまり居ない港に二人の男女が船から降りてきた。

一人は、子供の様な純粋さを覗かせる瞳を持つ長身の青年『四葉一樹』もう一人は、桜色に近い桃色の髪に特徴的なある『生き物』を象った髪飾りを付けた少女『如月』だ。

 

「なあ、如月」

「なんです、提督」

「ここで、良いんだよな?」

「その筈です、あのロリ神様が間違ってなければ、ですが」

 

五百蔵を転生させた、AMIDA 好きの見た目幼女の数々の土下座技を持つロリ神様からちょっとしたバカンス?のお誘いを受けやって来た北海海域、見た感じ何もない上に、船から降りた人も自分達だけなのだ。不安にもなる。

 

「あ~、すいません、あんた達がAMIDA 鎮守府の人達?」

「え?ああ、はい、AMIDA 鎮守府提督『四葉一樹』です。」

「私はAMIDA 鎮守府所属『如月』です。」

 

声をかけてきたのは、四葉より少しだけ背の低い男だった。

 

「ああ、良かった。俺は『鈴木浩一』ここら辺の漁師の元締めをやってる。」

「はあ、それでその・・・」

「ん?ああ、すまんすまん、五百蔵のダンナの代わりにあんたらの出迎えを頼まれたんだ。」

「はあ、そうですか、五百蔵さんに何かあったんですか?」

「なんでも、迎えに行こうとしたら車がパンクしてて、タイヤを交換してから来るってさ。」

「そ、そうですか・・・」

 

なんとも、まあ・・・、あの人らしい理由だ。

 

「あの、鈴木さん、聞きたいことがあるのですが。」

「ん?なんだい、嬢ちゃん」

「ここに来る途中で奇妙なエビ?のような生き物をみたんですが、あれは何でしょうか?」

 

鈴木は少し思い出す様な仕草をし、すぐに口を開いた。

 

「妙なエビ?ああ!『アノマロカリス』か!」

「アノマロカリス・・ですか、あの古代生物の?」

「そう、そのアノマロカリスだ、あれには不用意に近づかん方が良いぞ。」

「何故です?」

 

如月は問う、もしかしたら新型装備の良い実験台になるかもしれないからだ。

 

「アイツらはなぁ、小さい個体なら大したことはないんだが、二、三メートルクラスになると戦艦クラスの艦娘すら、簡単に海底に引き摺り込んで喰っちまうからなぁ」

「それは・・少し厄介ですね。」

「そうなんだよ、あいつの肉や甲殻はかなりの高値で取引されるから、狩りに行くときはあらかじめ張った罠にここら辺の漁師総出で追い込むやり方をとってる。」

「それは、それは」

 

たくましい話だ。

 

「嬢ちゃん、欲しいんなら五百蔵のダンナに頼めば獲ってきてくれると思うぞ。」

「本当ですか!」

「お、おう、あの人なら十メータークラスの奴を獲ってきてくれると思うぞ」

「提督!」

「ん~、俺から頼んでみるよ。」

「お願いします!」

 

その時、車のエンジン音が聞こえてきた。

 

「噂をすれば、だ。五百蔵のダンナと吹雪ちゃんが来たみたいだな。」

 

軽トラがゆっくりと三人の前に停まる。

 

「四葉さん、如月嬢!申し訳ない、遅れた!」

「すいません、遅れました!」

 

軽トラから二メートル強の大男と黒のロングパーカーを着た小柄な少女が謝りながら降りてきた。

 

「いやいや、トラブルがあったんでしょう?構いませんよ。」

「ええ、面白い話も聞けましたしね。」

「いや、本当に申し訳ない。」

「そんじゃ、ダンナ、俺はこれで」

「ああ、鈴木さんも申し訳ない」

「いいってことよ、そんじゃあな。」

 

鈴木が去り、五百蔵と四葉達、四人だけとなる。

 

「それでは、改めまして、四葉さん、如月嬢、北海海域へようこそ、歓迎しよう、盛大にな。」

「ようこそ!如月さん、四葉提督、歓迎します!」

「この度は、お招きいただきありがとうございます。五百蔵さん、吹雪ちゃん」

「ありがとうございます、五百蔵提督、吹雪さん」

「では、早速行きましょうか。」

「えーと、吹雪ちゃん?行くって、何処に?」

「決まってます!お昼御飯です!」

「そういうことらしいので、行きましょうか。四葉さん、如月嬢」

「はあ、わかりました。」

「行きましょうか、提督」

「それでは、ご案内します。」

 

四人を乗せた軽トラは一路、北海の町へ向かう。

予想外の騒動が待ってるとも知らずに・・・

 

 

 

 

待ってるよね?ね?

 




いかがでしたでしょうか?
大丈夫かな?キャラ、ブレてたりしてないかな?怒られないかな?不安だ。

それではまた次回お会いしましょう!

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