バケツ頭のオッサン提督の日常   作:ジト民逆脚屋

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日常編!日常編だよ!
今回からチャットネタを開始します。
このキャラのH .N はおかしい、この方がいい等のご意見お待ちしております!

禿げ眼鏡様、zero - 45様、ご意見ありがとうございます。



オッサン、ちょっと混乱

「「はい、それでは足を動かしてみてください」」

「は、はい!」

 

睦月が目を覚まし、夕石屋による本格的な治療が始まった。診察を受ける睦月と付き添いの吹雪。

診察の結果、脳波や体調に異常は無い。しかし

 

「う・・・!」

「「ふむ」」

 

足、睦月の膝から下は動かなかった。

正確には、動かす事は出来るが、立ち上がる体を支える等の大きい動きが出来なくなっていた。

 

「「筋肉自体は問題なし、感覚もある。何故か、筋力だけが著しく低下していますね。これなら、リハビリ次第で何とかなりますよ」」

「本当ですか!」

「良かったね!睦月ちゃん!」

 

診察結果に睦月と吹雪が手を取り合って喜ぶ。

その様子に、夕石屋の二人は顔を綻ばせる。

少しして、夕石屋の二人が何かの端末を弄り、二人に差し出した。

 

「えと?何ですか、これ」

「「リハビリ次第でとは言え、暫くは車椅子か杖が睦月さんには必要になります。なので、こんなものを用意しました」」

「吹雪ちゃん、何これ?」

 

二人が受け取った端末。それはこれから先、何だかんだと言いながらも、北海鎮守府と横須賀鎮守府の面々にとって、何だかんだ重要な役割を果たす物だとは誰も知るよしも無かった。

 

 

 

 

 

 

 

「モタモタすんな!トロくさい奴は海に叩き込むぞ!」

「「「うっす!」」」

 

横須賀鎮守府工廠に、整備班班長榊原孝太郎の怒声が飛ぶ。

先日の騒動で、その稼働率を大きく落とした工廠だが、今はその対策も立て、以前以上の稼働率となっている。

 

「五百蔵さんよ、チェルノ・アルファだが、左腕は新しく造り直した方が早いかもな」

「あ~、やっぱりそうなります?」

 

作業の音や声が響く中、榊原と五百蔵は大破したチェルノ・アルファの前に居た。

装甲の各所は傷だらけで、左腕に至ってはギリギリその型を保っていた。

 

「装甲もだが、内部機構もフレームもタービンもお釈迦だ。やるなら、一から強化して組み直しだ」

「俺、よく無事だったなぁ・・・」

 

思わず感嘆を口にする五百蔵であった。

 

「まあ、あれだ。きちっと整備された機械ってのは、ちゃんと自分の役割を果たすもんなのさ」

「そう言うもんですかね?」

「そう言うもんさ。・・・それはそうと、五百蔵さんよ」

「なんです?榊原班長」

「その、浮いてるの何だ?」 

「はい?」

 

五百蔵の肩横に、四角い発光体が浮いていた。

 

 

 

 

 

 

 

カチャリと、食器の音が静かなレストランに響いた。

如何にも高級な内装、仕立ての良い制服に身を包んだ店員達、その全員が一人の客の為にホールに揃って並んでいた。

 

「お口に合いましたでしょうか?金剛様」

 

店長と思わしき男が、一人の客、金剛に問う。

対する金剛は、ナプキンで口元を拭い溜め息を吐いた。

その溜め息に、店員全員が冷や汗を流す。

 

「・・・率直に言いまショウ。がっかりデスネ」

 

店内に緊張が走った。

明らかに、相手は怒っている。

それも、決して怒らせてはいけない相手だ。

 

「それは・・・」

 

店長が口を開こうとした時、金剛がそれを阻んだ。

目を閉じ、店員全員に告げる。

 

「先日、私の妹と義弟がここに食事に来マシタ」

「・・・!」

「知らないとは言わせマセン。私の妹は知っているデショウシ、義弟は天を突くような大男デス」

 

水を一口飲み、唇を湿して金剛は直立不動となった店長に続けた。

 

「その二人から、この店の評価を聞きマシタ。・・・言いまショウカ?」

 

懐から葉巻を取り出し、徐に燻らす。

その目は鋭く、笑っていなかった。

その場にいた全員が、倒れそうになるのを堪え直立の体勢をとり続ける。

誰も、何も言えなかった。

 

「この店を、妹と義弟に勧めたのは私デス。あの二人の門出に相応しいと思い、勧めマシタ」

 

覚えている。あの日、訪れた長身の二人。

最高の持て成しをした筈、その自信があった。

しかし

 

「残念デス。よくも、私の顔に泥を塗り」

 

そして

 

「私のファミリー、妹と義弟の門出を汚してくれマシタネ・・・!」

「金剛様!それは・・・!」

「違うト?舐めるナヨ、ふざけるナヨ。私の顔に泥を塗ったノデスヨ?高級な素材を使えば相応の結果が出ると思うな、これを先々代から散々言い含められた筈ダ!」

「・・・!」

「その言葉を忘れ、ブランドに慢心した結果がこれデス」

 

葉巻を灰皿に押し付け、席を立ち出口へと金剛はコートを翻し向かう。

誰もがそれを止めようとするが、その場から動く事が出来ない。

 

「では、もう二度と来ることは無いデショウ」

 

一度だけ、一瞬だけ、店に目をやり、その風景を刻み付ける。

嘗て、自分と共に戦った戦友が作り上げた店の姿。

その最後の姿を胸に刻み付け、金剛は店を後にした。

 

 

 

 

店を出た金剛を、運転手のあきつ丸が慇懃に出迎えた。

 

「ああ、お帰りなさいませ。総長殿」

「あきつ丸、家まで出してクダサイ」

「ややぁ?その様子だと、話通りだった様でありますな」

「ええ、栄枯盛衰は世の習いとは言え、本当に残念デスヨ・・・」

 

寂しそうに、窓の外を流れる景色を眺める金剛。

バックミラーでその様子を確認しながら、あきつ丸はある疑問を口にする。

 

「総長殿、その浮いてる四角いものは、何でありますか?」

「何デス?これ」

 

 

 

 

 

 

横須賀鎮守府と北海鎮守府の面々、全員の目の前に浮かんだ四角い発光体。

その中には

 

空腹娘¦『提督提督!吹雪です!これ凄いですよ!』

鉄桶男¦『え?何これ、何で名前決められてるの?』

空腹娘¦『あ、私が決めました』

鉄桶男¦『何してんの!?てか、これ何!』

にゃしぃ¦『あの~?』

鉄桶男¦『あ、ああ、睦月君か?診察の結果はどうだった?』

にゃしぃ¦『診察の結果は、リハビリ次第で歩ける様になるらしいです。後、これ夕石屋の二人が作った「横須賀ネットワーク」という物らしいです』

 

以上の文字が並び、動画と音声が再生されていた。

どうやら、この四角いのは音声入力らしい。

 

鉄桶男¦『それは良かった・・・リハビリ頑張ろう、何かあったら手伝うからさ』

鉄桶嫁¦『冬悟さん冬悟さん!何か凄いのが浮いてます!』

鉄桶男¦『榛名さん、落ち着いて!て言うか、さらっと名前が・・・!』

鉄桶嫁¦『自動で決まりました!』

空腹娘¦『私が決めました!』

鉄桶男¦『ちょっ!吹雪君?』

鉄桶嫁¦『ナイス判断よ!吹雪ちゃん!』

にゃしぃ¦『吹雪ちゃん、相変わらず勢い良いよね』

空腹娘¦『それほどでも』

鉄桶男¦『褒めてない!褒めてないよ!』

 

「五百蔵さんよ」

「何でしょう?榊原班長」

「俺はそう言うピコピコはよく分からんが、磯谷の嬢ちゃんが夕石屋から説明があるから、執務室に来てくれって連絡があった」

「夕石屋ぁ!」

 

痛む体を推して、工廠から執務室へと駆け出した。

その五百蔵の横に追随する発光体では、中々に賑やかな会話が繰り広げられていた。




やべえ、睦月の口調が分からない・・・
あ、ちょっとH .N が纏まり切ってないので、ここで一旦切ります。
次回はH .Nが纏まり切ってからになります。

ご意見お待ちしております(切実
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