バケツ頭のオッサン提督の日常   作:ジト民逆脚屋

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オッサン、困るとかサブタイなのに、オッサンが殆ど出てない不具合・・・

あ、今回は境界線上のホライゾンに出てきたゲームがあります。


オッサン、困る

「おら!吹雪!そうじゃねぇぞ?!」

 

天龍の気合いの一喝が砲音と共に海に響く。

吹雪は、それを海面を滑り体を回し回避する。

 

「そうじゃねぇって、言ってんだろ!」

 

しかし、吹雪の動きを読んだ天龍が、吹雪の回避先に回り込み、右手に持った刀で吹雪の主機を斬りつける。

 

「うわ!わわわ!?」

 

斬りつけられた吹雪の主機から黒煙が上がり、動きが止まる。

 

元ヤン¦『はい、吹雪、大破~。模擬戦終了』

ズーやん¦『ありゃりゃ、天龍ったら容赦ないな~』

船長¦『もうちょっと、考えろよ』

邪気目¦『うるせぇよ!』

 

表示枠の中で賑やかに吹雪を容赦なく大破判定にした天龍に向かって、悪ガキ隊からのヤジが飛ぶ。

ややあって、やり取りを終えた天龍が吹雪に向かう。

 

「あれだな。吹雪、お前、動きにばらつきが有り過ぎだ」

「え、どういう事です?」

「ん~・・・足腰は強いし体幹も確りしてるんだが、上半身が弱いんだよなぁ」

「上半身、ですか?」

 

船長¦『確かに、上半身がフラついてたな』

元ヤン¦『でもよ、吹雪、思わく力あるぜ?』

ズーやん¦『あれだよあれ、天龍が言いたいのは、反動制御の事だよ』

邪気目¦『おう、それそれ』

空腹娘¦『反動制御、砲撃のですか?』

元ヤン¦『吹雪、反動制御の設定はデフォか?』

空腹娘¦『あ~、基本はデフォで提督が設定してます』

 

艤装の反動制御、それは海という不安定な足場で艦娘が砲撃戦を行うのに、非常に重要な機能である。

自動で砲撃の反動を制御し、艦娘の負担を減らす。

その強弱は、艦娘が自分で自分の好みの強弱に設定する。

 

鈴谷が、吹雪の艤装の反動制御の設定を表示枠で確認する。

 

ズーやん¦『おっと?』

元ヤン¦『どうした?』

ズーやん¦『流石というか何というか、オジサンったら、反動制御を少し弱めにして、後のリソースを防御系と生存系と維持系とかに充ててる』

邪気目¦『流石の親ばかだな・・・!』

船長¦『あ?なんだ、叔父貴のやる事に文句あんのか?あア?』

 

「どうした?木曾」

「ほら、キソーって、オジサンを密かに狙ってたから・・・」

「うるせぇよ!それなら摩耶も、そうだろうが!!」

「はっ!アタシのは尊敬だ。同じスデゴロ派として、あの拳は尊敬するぜ」

「ぬ、ぬぬぅ・・・!」

 

悔しがる木曾、しかし

 

鉄桶嫁¦『ほほう・・・?』

 

はっとして、全員が振り向いた先には表示枠が消える際に出る残滓が散っていた。

いつの間に・・・!

木曾以外の全員が思った。木曾は固まっていた。

 

「キソー・・・」

「やめろ!磔にされる空母勢を見るような目で見るな!」

「木曾、お前の事は日曜日の朝七時半まで忘れない」

「明日じゃねぇか!」

 

邪気目¦『まあ、あれだな。次から、吹雪の訓練メニューは上半身の強化を中心に組み直すか』

空腹娘¦『何か、すみません・・・』

邪気目¦『はっ、気にすんな。これが、俺の仕事だ』

船長¦『おい、俺を助けろよ!』

約全員¦『MURI!!』

船長¦『くそー!』

 

集団社会の闇だー!とか木曾が騒いでいる横、天龍と吹雪が訓練海域から戻り、艤装を回収用AMIDAに預ける。

その際に、水分補給のプラスチックボトルを受け取る。

オレンジフレーバーの蜂蜜水だった。

 

「んで?これから、どうするよ?」

「んあ?どうするって?」

「ふぶっちの今日の訓練終わったし、街に行く?」

「アタシ、金ねえよ」

「あ~、給料日前だしな。街に行かずにテラスで駄弁るか」

「あ、それなら、『下克いぇーがーどす』やりましょうよ」

「お?ふぶっち、表示枠に『げこどす』ダウンロードしたの?」

「はい!イマガワ奇行種の連続討ち取りで詰まっちゃってて」

 

項垂れる木曾を放り、これからの予定を決めていく四人。

何もなく、平和に終わる。その筈だった。

 

鉄桶男¦『あ~、皆居る?』

空腹娘¦『提督、どうしたんですか?』

鉄桶男¦『いやね、ちょっと暇なら、磯谷嬢の部屋に来てくれないかな?ちょっと、困った事になってね』

元ヤン¦『オヤジ、どうしたよ?』

鉄桶男¦『実に説明しづらい事になってね。まあ、暇なら来てほしい』

 

何か歯切れの悪い五百蔵の言葉に、木曾以外が首を傾げる。五百蔵が説明しづらい案件。しかも、横須賀イケイケガール磯谷穂波の部屋に来てくれという。

嫌な予感がする中、そこで鈴谷が手を打ち言った。

 

ズーやん¦『そう言えば、ほなみん。二、三日くらい見てない』

邪気目¦『そう言えば、見てねぇな』

元ヤン¦『またか・・・また、何かやらかして隠れてんのか?』

空腹娘¦『・・・前は、全員の制服が水着にされてたんでしたっけ?』

船長¦『ああ、それもギリギリ何とか隠れるかどうかの布面積のやつだ』

ズーやん¦『あ、キソー復活』

 

項垂れていた木曾が復活して、会話に参加する。

『磯谷穂波の紐ビキニ事件』

夏の盛りに起きたこの事件、横須賀鎮守府所属艦娘全員の制服が『これぞ正に紐ビキニ』に摩り替えられた事件だ。

調査をするまでもなく、磯谷の仕業だと解り横須賀鎮守府全員で捜し、最終的に憲兵隊隊長のあきつ丸に容赦なく腕をコキャァされて終った。

 

そんな事件を引き起こす磯谷が二、三日の間、姿が見えない。

これは、確実に何かやらかしている・・・!

全員が思った。

 

元ヤン¦『・・・オヤジ、今からそっち行くわ』

鉄桶男¦『非番の日にすまないね』

船長¦『叔父貴の頼みだ。任せろ!』

鉄桶嫁¦『・・・・・・木曾さん?』

船長¦『誠に申し訳御座いませんでした』

 

榛名の表示枠の前で木曾がDOGEZAに変型した。

 

邪気目¦『あ、俺と吹雪は潮落としてから行くわ。このままだと髪が傷む』

空腹娘¦『それじゃあ、私達は後から合流します』

にゃしぃ¦『あ、吹雪ちゃん。売店に新発売の『豚角煮とパスタの茹でキャベツ包み』が出てるよ!』

空腹娘¦『え!ほんと、睦月ちゃん!』

にゃしぃ¦『うん!』

邪気目¦『そんじゃ、土産にそれ買って合流するわ。要る奴は連絡くれ』

ズーやん¦『それなら、こっちで予約入れとくから立て替えといて』

 

あいよ、と天龍が返事をして吹雪を伴ってシャワー室へと歩いていった。

鈴谷が表示枠で人数分の予約を入れ、摩耶がDOGEZAを担いで、磯谷の部屋へと向かう。

 

磯谷が何をやらかしたかは解らないが、取り敢えず一発ぶん殴ろう。そう決めた摩耶であった。




イマガワ奇行種、このインパクトにやられた
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