バケツ頭のオッサン提督の日常   作:ジト民逆脚屋

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はい、ネタ回です!

わかる人いるかなぁ・・・


オッサン、ゲームする

摩耶が見た光景、それはなんだか馬鹿らしくなってくるものだった。

 

「なあ、オヤジ。『これ』はなんだ?」

「・・・磯谷嬢だ」

 

摩耶が指差す先、ベッドに横たわる磯谷穂波が居た。

今度は、顔面にラムアタックでもしてやろう。そう意気込んで、磯谷の部屋にまで来た訳だが

 

「もしかして、今まで寝てたのか?こいつ」

 

磯谷は寝ていた。正確には、近未来的サイバーパンクなヘッドギアを付けて、うへへ、とでも言いたげな寝顔、否、口元で寝ていた。非常に腹が立つ。

 

「オヤジ、殴っていいか?」

「一応、やめといて・・・もうすぐ、夕石屋から説明があるから」

「ねえねえ、オジサン。このゴーグル外したらダメ?」

 

鈴谷が磯谷が身に付けているヘッドギアをつついている。

横には、木曾が変型したDOGEZAが置いてある。

 

「「鈴谷代表、そのヘッドギアは外さないでください!」」

 

鈴谷がヘッドギアを外そうとすると、荷物を抱えた夕石屋が息を切らせて飛び込んできた。

軽く息を整えて、両手に抱えていた荷物、磯谷が身に付けているのと同じヘッドギアを幾つか机に置いた。

 

「どうしたのよ、二人共?慌てるなんて珍しい」

「つーか、それ、穂波が付けてるやつじゃねぇか」

「いい加減説明くれない?」

「「あ~、では、こちらをご覧ください」」

 

邪気目¦『何?どうなってんだ今』

空腹娘¦『磯谷提督、また何かしてるんですか』

にゃしぃ¦『あ、何か来たよ』

 

夕石屋が表示枠を操作し拡大する。見れば、売店に居る三人にも何かを送ったようだ。

画面を何回かタップし調整、全員の前に出した。

その表示枠には、こうあった。

 

『艦息セレクション』

 

邪気目¦『なあ、おい、なあ・・・』

空腹娘¦『待ちましょう、天龍さん。もしかしたら違うかも・・・』

にゃしぃ¦『どっちの間違いなのかな、この場合・・・』

 

『出会いが無い、癒しが無い、そんなあなたにこのゲーム!海軍の提督となり、イケメンの艦息を指揮しよう!』

 

鉄桶男¦『・・・』

鉄桶嫁¦『・・・』

 

『さあ、あなたも理想のイケメンと素敵な提督ライフ!』

 

約全員¦『・・・・・・・・・・・・マジか・・・・・・こいつ・・・・・・』

ズーやん¦『え、ウソ、え・・・?』

元ヤン¦『マジか、マジか・・・』

邪気目¦『何?こいつ、これで二、三日起きてないの?』

空腹娘¦『いやいや、まさか、そんな事が』

鉄桶男¦『それが、マジなんだ・・・』

にゃしぃ¦『えと、えと・・・』

船長¦『もうこのままにしといても良くね?』

 

磯谷が身に付けているヘッドギアの正体、それは最新型ダイブゲーム『艦息セレクション』だった。

IZUMO社が作成した新世代ゲーム、専用のヘッドギアを付けてプレイヤーの意識をゲームにダイブさせる。

そして、プレイヤーはゲーム内の世界をリアルとそう変わらない体感で楽しめる。

 

その仮想リアルの世界で、イケメンの艦息達をセレクションし、世界を救ったり救わなかったり、周辺の鎮守府を滅ぼしてイケメン達を接収して世紀末覇王の道を歩むも良し!なゲーム。

 

元ヤン¦『え・・・何・・・マジで、これで?』

ズーやん¦『うわぁ、何て言うか、うわぁ・・・』

邪気目¦『つかよ、これ軍、絡んでるよな?俺らじゃん、これ・・・』

船長¦『天龍、今お前調べてたら、ほぼままの男版のお前が出てきた・・・』

邪気目¦『うわぁ・・・』

鉄桶嫁¦『これ、電源落とせばいいんじゃないですかね』

 

「「電源落とすのもアウトです。下手すると、後遺症が残りますから」」

 

空腹娘¦『じゃあ、どうすれば?』

にゃしぃ¦『吹雪ちゃん、私嫌な予感が・・・』

 

表示枠内で吹雪と睦月が机の上に置かれたヘッドギアに目をやる。

ちょうど、人数分あるような気がする。

 

「「では、作戦を説明します。ゲームにログインして提督ボコって連れ帰ってください!」」

 

夕石屋の一言に、全員が叫んだ。

 

約全員¦『ふっざけんな・・・!!』

夕石屋¦『いやいや、もうそれしかないんですよ』

元ヤン¦『もうほっとけよ、死んだら出てくんだろ』

ズーやん¦『いやいや、摩耶。それアウト』

邪気目¦『鈴谷、メッコールのストロングタピオカミルク売り切れだってよ。つかよ、これ、五百蔵のオッサン突っ込めば早く済むんじゃね?』

船長¦『確かに、叔父貴ならソッコだな』

鉄桶男¦『いやぁ、それがね。このゲーム、男はログイン出来ないらしくて・・・』

ズーやん¦『じゃあ、健康アスファルト茶で。え、じゃあ、榛にゃんは?』

鉄桶嫁¦『私は冬悟さん以外の男性に興味はありません』

女衆¦『おぉぅ』

 

「それじゃ、その会社に連絡入れてアカウント停止にしてもらえよ」

「あ、天龍。買い物終わった?」

 

天龍と吹雪に睦月が大量の買い物を提げて、磯谷の部屋にやって来た。

天龍の提案、会社に報告してアカウントの強制停止、しかし、それを試していない訳は無かった様だ。

 

「「IZUMOにも報告はしましたが、強制停止するには条件が少々足りないそうで・・・悪質な違反行為をしている訳でもありませんし」」

「はぁ、それじゃ、アカウント登録して穂波ボコって連れ帰るしか無い、か・・・」

 

天龍が溜め息をつきながら、其々に買ってきたものを配っていく。

摩耶が配られた豚角煮とパスタの茹でキャベツ包みを頬張る。

 

ーーぬ、これはデブを促進する味だなーー

 

角煮は煮込んだ後に一度焼いてあるのか香ばしい、パスタは薄く塩とオリーブオイルが漂ってくる。キャベツはさっと、茹でただけで歯応えと甘味が実に良い。

見れば、吹雪が睦月の隣で既に五つ程平らげているが、吹雪は不思議ボディーなのでノーカンだ。

あの細腕で、自分と同程度の筋力がある不思議、あれか?オヤジの影響か。

げこどすでも、鉄鎚二本振り回してメンバーのメインアタッカーだ。

 

「それじゃ、アカウント登録してほなみん連れ帰ろうか・・・」

「でもよ、穂波の事だから、課金しまくってるぜ。絶対」

「「それに関してはご安心を、総長から臨時予算を貰ってますので、皆様の装備を再現出来ますよ」」

 

約全員¦『総長、ありがとー!』

紅茶姉¦『ふふ、皆、楽しんで来ナサイ』

鉄桶男¦『いや、済みませんね。義姉さん』

紅茶姉¦『気にする事はありマセン。ところで、ナガマサ亜種が強いのデスガ・・・』

おかみ¦『一緒に出るオイチ特異種が鬼門ですね・・・』

鉄桶嫁¦『先ずは、オイチ特異種を誰かが引き付けて、それからナガマサ亜種をアネガワで焼き討ちです。姉様』

 

あちらも、盛り上がっているようだ。

負けてはいられないと、天龍が率先してヘッドギアを被る。

 

「アカウントは登録してるから、後はログインか」

「では、メンバーは天龍、私、キソーに摩耶にふぶっちかな?」

「私も後から行くよ、吹雪ちゃん」

「「ではでは、いってらっしゃいませー!」」

 

『磯谷穂波をボコって連れ帰る大作戦』が今始まった。




次回

あれれ?吹雪の艤装が・・・?
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