幻想郷の茶屋   作:天城黒猫

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日記形式は初めてなので、どこかおかしかったら容赦なくコメントくださいませ。


第1話

※月$日

 

 

我輩は転生者である。

2000年代の日本に生まれ、そのまま数年を生きたが、学校から帰る途中、突然トラックに跳ね飛ばされて死んだ。そして気がついたら赤ん坊の姿になっていた。何が何やら訳が分からなかったが、人間の順応性とは素晴らしいものであり、僅か1週間ちょいで適応してしまった。

赤ん坊の演技を「おぎゃあおぎゃあ」と泣き叫ぶだけで、誤魔化し、糞が漏れればおしめを変えてもらい、腹が減れば乳を貰う……そんな生活を続けて5歳。つまりは5年が経った、そして寺子屋なる、学校のような教育施設に通う事となった。

だが、その時、我輩は……我輩やめとこう。画数多いから面倒い。俺はビビった。その寺子屋の教師というのが、俺の知っている人物だったのだから。

名を上白沢慧音(かみしらさわけいね)。彼女は東方projectという弾幕ゲームに登場するキャラクターだったのだから。

俺が昔の時代にタイムスリップした。という事は解ってはいたが、まさかここだとは思わなかった。

慧音が自己紹介した後、藤原妹紅(ふじわらもこう)という人物が「けーね! いるか?」と襖を開けて入ってきた。

その時、俺は確信したのだ。ここは『幻想郷』と呼ばれる結界によって外界と隔離された『幻想』、つまり忘れ去られたものが集う里なのだ。

まさか二次元の中に転生するとは……まあ、こんなこともあるか。

明日から両親が同時に腰を痛めた為、俺が茶屋をやる事になったので、今日から経営日記のようなものをつけようと思う。

さて、サイドメニューの下準備をしなければ。

 

 

 

※月#日

 

 

今日から俺が茶屋をやる事になった。朝から暇人である爺さんどもが集い、茶を飲みながら囲碁や将棋をしている。中には「変わったのか? まあいいや、頑張れ」と応援してくれる人もいたので、やる気が出てきた。

そして、団子などを爺さん達に出して、昼となった。親から聞いた限りでは、この時間が一番忙しいとのことだ。

畑仕事や妖怪退治などの休憩時間にこの茶屋に立ち寄る人が多いのだそう。

実際、とても忙しかった。沢山の人が入れ替わって入ってくるので、てんやわんやだった。

何度か注文を間違えてしまったが、皆んな許してくれた……次からはこういったことがないようにせねば。

そして、そんな忙しい時間も過ぎて、3時ぐらいになった。──1人の来客を見て、俺は息を飲む。

緑色の髪を揺らし、日傘をさしている女性……バイオレンスサドステイック妖怪、風見幽香(かざみゆうか)。原作キャラであり、最強の一角である妖怪だ。

俺も何度か人里に来ているのを見たことがあるが、まさかこうして客として来るとは……! だが、風見幽香は、俺をちらっと見ただけで、注文を最低限するだけだった。俺は慎重に、無礼の無い様に茶と三色団子を運んで、それを食べた風見幽香は「まあまあね」と言って、代金を置いて去っていった。……………………すっげー緊張したッツ!!

 

 

※月@日

 

朝起きたら、視界が赤くなっていた。赤い霧が発生しているのだ、恐らく異変だろう。紅魔館の吸血鬼、レミリア・スカーレットによる紅魔郷異変。

博麗神社の巫女、博麗霊夢(はくれいれいむ)と魔法使い、霧雨魔理沙(きりさめまりさ)が解決に向かうので、すぐに収まるだろう。なので、暖簾を出しているのだが、皆んなこの霧に怯えているのか、人通りが全くない。この霧のせいで、部屋はジメジメするし、洗濯物も乾かない。客もこない……迷惑すぎる。

紅魔館に殴り込みたいが、俺ではすぐに殺られるので、自重して腕が鈍るといけないから、銛を店の中で振るう。そしたら、上白沢慧音がやって来て、「何をやっている!」と怒られた。何でもこの霧は異常だから、大人しく奥の方にいろだの、部屋の中で銛を振るうなだの、散々怒られて頭突きされた。子供の頃から頭突きされているので、禿げるのが速くなるかもしれない。そうなったら、責任を取ってもらわねば。

 

 

※月☆日

 

異変が解決して、霧も無事晴れた。なので、暖簾を出して、洗濯物も干して、客も来たのでいつもと変わらない通常運転……と思いきや、まだ不安がっているのか、家に引きこもっている人が何人かいるらしい。道理で常連の数が少ないと思った。

それと、今晩博麗神社で異変解決を記念して、宴会を行うらしい。常連の一人がそう言っており、誘われたので行く事にした。

店を早めに閉じて、酒とツマミを幾つか作って博麗神社に向かう。途中で妖怪に出会うと危ないので、念の為銛を持っていく。そして、長い石段を登って、神社に着いた途端、一緒に来た常連客は真っ先に回れ右して逃げたした。「よよよよ、妖怪っ、妖怪がいっぱい!?」とかなんとか言いながら、石段を転げるように去っていった。……確かに、人間は博麗霊夢と、あと十六夜咲夜(いざよいさくや)も人間だったか……?の2人しかおらず、残りは全て妖怪だった。だが、何もあんなに怯える事はないだろう。取り敢えずは博麗霊夢にお賽銭とお酒と、作ったツマミを渡して、酒を呑みまくった。

その先の記憶が無いのだが、気がついたら寝てばっかの門番である紅美鈴(ほんめいりん)をボコっていたこと意外、特に無かった。……あ、紅美鈴には後で謝っておこう。と思ったら土下座された。……どういう事だ? まあ、いいか。

 

 

※月♪日

 

頭が痛い……二日酔いだな。今日は店は出せそうにない、両親の腰もまだ治っていないので、客の皆さんには申し訳ないが休もう。

……あ、永遠亭から薬買って……明日にするか。

 

 

※月♡日

 

永遠亭に銛を持って薬をもらいに行こうかと思ったが、家を出た矢先に、何かと不運な兎、鈴仙(れいせん)優曇華院(うどんげいん)・イナバに会った。どうやら薬を売りに来たらしい、これ幸いと俺は早速話しかけて二日酔いの薬と、ついでに腰痛の薬も貰った。飲んでみたら、あっという間に二日酔いによる吐き気と頭痛が引いていった。さすがは月のオーバーテクノロジーによって? 作られた薬だ。流石に「月の頭脳」と呼ばれる彼女の薬は効く。

昼から早速店に暖簾をだして、店を始めた。異変によって減っていた客も戻ってきて、繁盛した。

一ヶ月が立って、茶屋をやるのにも慣れてきたが、両親の腰もそろそろ治ってきたので、俺が代わりをやるのもあと一週間ぐらいか? そう考えると寂しくもあるが、仕方がないだろう。本来ならば、俺の仕事というのは人びとの生活に重要なものなのだ。こうして一ヶ月俺が茶屋をやれたこと自体信じられないのだ。

 

 





次回更新は不明!! 主人公の本来の仕事が明らかに!?
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