暗殺教室 グリザイアの戦士達   作:戦鬼

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多分平成最期の投稿です




転校生の時間

修学旅行が終わり、再び通常の授業が始まることに登校しながら渚に杉野がぼやく

 

「そういえば、杉野のとこにも来た?烏間先生からの一斉送信メール」

 

「おう。来たぜ」

 

メールを見てE組生徒は雄二と違い、こんな中途半端な時期に来る転校生は殺し屋であると理解していた。

 

「ついに来たって感じだな」

 

「名目上は転校生だから、ビッチ先生とは違って僕らと同い年なのかな?」

 

「そこよ!」

 

「うわっ!びっくりした」

 

と、いきなり話に入って来たのは岡島である

 

「気になってさ、顔写真とかないですかってメールしたのよ。そしたらこれが返ってきた」

 

「どれどれ。…おお、女子か!ふつーにかわいーじゃん」

 

岡島が出してきた写真には杉野の言う通り可愛らしい少女が写っていた

 

「だろだろ!やっぱり女子だとテンション上がるよな」

 

仲良くなれるだろうか、どんな人なのか、どんな暗殺をするのか、期待と不安が入り混じるも皆興味があった。渚達があれやこれと話しながら教室に着くと入り口のドアで呆然とたたずむ人物がいた

 

「あ、風見だ。つか、あいつも転校生なんだったな」

 

「もうすっかりクラスに馴染んでるけどね。どうしたんだろ?あそこで立ったまま」

 

「転校生が来てんのかな。風見、どうしたんだ」

 

杉野が声をかけると

 

「俺の席が何かに占領されている」

 

「は?」と思い3人は中を見て、雄二同様に呆然となる。雄二の席だった場所には中高生の身長くらいはある縦長の黒い箱が固定されている。すると黒板側の面につけられているモニターが起動して渚達が先ほど見た少女の顔が映し出される

 

「おはようございます。今日から転校してきました“自律思考固定砲台”です。よろしくお願いします」

 

見た目通り機械的な挨拶をしてモニターを消し省エネモードに入る

 

(((……そうきたか‼︎)))

 

「Ai がクラスメイトになるとはな。だが、俺の席はどうなるんだ?」

 

雄二だけが呑気に呟いた。時間が過ぎて皆が転校生を見て異色すぎる転校生にもはやツッコミも入れれずホームルームが始まる

 

「皆、もう知っていると思うが転校生を紹介する……ノルウェーから来たじ、自律思考固定砲台さんだ」

 

(烏間先生も大変だなぁ…)

 

(俺があの人ならツッコミきれずにおかしくなるわ)

 

さすがの烏間もこの転校生は予想外過ぎたのか口調が少し乱れていた

 

「なお、彼女の開発者の意向でもっとも暗殺しやすい位置としてこの席が選ばれため、風見くんには悪いがカルマくんの隣の席へ移動となる」

 

「……はーい」

 

明らかに不満タラタラといった感じで返事をする

 

「あの席そんなに気にいってたの?」

 

お隣の席になったカルマが早速雄二に話し出す

 

「気にいると言うより、落ち着くと言うべきかもな」

 

しかしながら小さくため息を吐くのを見るとやはり気にいってたんだなとカルマは思った

 

「ぷーくすくす」

 

自己紹介の前から笑っているのは殺せんせーである

 

「同じイロモノのお前が笑うな。言っておくが、彼女は思考能力(Ai)と顔を持ちれっきとした生徒として登録されている。あの場所からずっとお前に銃口を向けるが、お前は彼女に反撃できない」

 

殺せんせーは教師をするためにいくつかの契約を結んでいるその1つが『生徒に危害を加えない』である

 

「なるほどねぇ、契約を逆手にとってなりふり構わず機械を生徒に仕立てたと」

 

「屁理屈だな」

 

堂々と雄二は言うが

 

「いえいえ、意思があってここにいるのであれば生徒です。自律固定砲台さん、あなたをE組に歓迎します」

 

殺せんせーのほうはあっさりと許可をしたのであった

 

(意思があれば…か)

 

 

 

そして1限目:国語

 

「………」

 

「雄二、まだあの席取られたの気にしてる…ってわけじゃなさそうだね」

 

隣の席になったカルマは黒板の字をノートにうつしながら同じくノートに書きながらもチラリと固定砲台をなんども見る雄二が気になっていた

 

「少し不自然だと思ってな」

 

「なにが?」

 

「席の移動ならあれの隣で充分なはずだ。だが実際は1つとばした…そして奴は固定砲台と言っている」

 

それこそが疑問。どこに砲台があるかだが、すでにクラスの何人かは気付いている。その答えを雄二が言う前に

 

「やはりかふせろ!」

 

ガシャンガシャンと音を立てサイドから砲台を出してきた。BB弾とはいえども当たれば痛いのは当然である。すぐさま雄二は屈むように指示した

 

「濃密な射撃ですが、ここの生徒は毎日やっていますよ」

 

迫りくる弾丸をすべてよけながら時折チョークではじいて殺せんせーは言う

 

「それと授業中の発砲は禁止ですよ」

 

「気を付けます。続けて攻撃に移ります」

 

(全然気を付ける気もない。というよりも話を聞いてんのか⁉)

 

ブゥゥゥンと何かが固定砲台の中で動いているのが聞いてすぐわかる。そして先ほどと全く同じに見える(・・・・・・・・)砲撃を始める

 

「……こりませんねぇ」

 

顔が緑と黄色のしましまになり、相手をなめた顔になる。そして先ほど同様によけ、チョークで退路を確保する先ほどと同じならそれでいいだろう………そう、同じなら

 

1発の弾がチョークで弾かれた直後。殺せんせーの指がはじけ飛んだ

 

(今のは、隠し弾(ブラインド)か)

 

全く同じ射撃の後、見えないように1発だけ追加する。機械だからこそできる超々高等技術である

 

「右指先破壊、増設した副砲の効果を確認しました。次の射撃で殺せる可能性。0.001%未満、次の次で殺せる確率0.003%未満」

 

皆、機械だからとどこか甘く見ていた…否、認識を間違っていた

 

「卒業までに殺せる確率90%以上」

 

自分たちの前にいるのは紛れもない殺し屋であると、そう理解した

 

「よろしくお願いします殺せんせー。続けて攻撃に移ります」

 

次は2発かすり、その次はさらに砲台を増やしてまたかすり、さらにさらにと攻撃パターンを増やすたびに殺せんせーの逃げ道がわずかではあるも減っていく

 

(跳弾が激しいここまで来るとは)

 

それはBB弾というには少々おかしなほどの速さだからこそ弾がよく跳弾して1番後ろにまで来ていた。だが1番前はもっとひどい後ろからは射撃、前からは跳弾と前後から一斉射撃を受けているようなものである

 

「前の席はとにかく机の下に隠れて目を守れ‼」

 

雄二にはそう指示する以外対策はなかった。言われた通りに固定砲台が再射撃をするときの瞬間に机の下に入り目を教科書で防ぐ

 

(なるほど、確かにこれなら卒業までには殺せるかもな……このまま俺達が我慢できるならな)

 

1限目終了後、当然のことながら床はBB弾だらけであった

 

「俺等が片すのか」

 

「掃除機能とかないのかよ、固定砲台さんよ」

 

村松が問うも省エネモードのため答えない

 

「チッ、シカトかよ」

 

「やめとけ、機械にからんでも仕方ねーよ」

 

「いっそのことこのままにするか?先生の足場がないから丁度いい」

 

と言うと吉田と村松が雄二を睨む

 

「冗談だ。場を和ませるのは難しいな」

 

「はぁ、風見のジョークですら腹が立つとはな」

 

「つまり、いつもはいいのか?」

 

「「すまん、いつも面白くない」」

 

だが、ほんの少しだけ和んでいた。すでに寺坂グループとは修学旅行で共にしたのもあり、仲良くとはいかなくともしっかりと話すようになった

 

そして2時限目、3時限目とその日は1日中攻撃が続き、終わりのたびに床を掃除をしていたためまともな授業はまったく受けられなかった

 

 

 

翌日、朝の日課をいつもより早めに初めて早めに終わらせて背中に追加のカバンを背負って校舎に行くとすでに中に人がいた

 

「なにしてんだ寺坂?」

 

「あぁ⁉見りゃわかんだろ?ガムテープでこいつを縛ってんだよ」

 

市販の物より粘着性が強いガムテープを固定砲台に丁度巻き付けようとした寺坂に雄二は呆れたため息を出す

 

「だめだ、寺坂」

 

「んだと?クラスの奴全員の考えだろこれが邪魔だってのは。それともなにか、いい子ちゃん気取ってあれに任せようってか?賞金は全部あれの開発者にいくんだぞ?」

 

ガンつけで雄二に言うが平然とした顔で雄二は答えた

 

「勘違いするな。縛るなとはいってない」

 

「?」

 

と、背中のカバンから大きめのチェーンと南京錠、軍が使うような強化ワイヤー、太目のロープを出す

 

「相手は機械だ。どれだけのパワーがあるのかわからない。故に縛るなら徹底的にするべきだ」

 

「……………」

 

まさかここまでするとは思わず若干引いていた

 

「おまえ、授業妨害だけじゃなくてやっぱこの席取られたの気にしてんじゃねーか?」

 

「…………………多少」

 

 

 

 

 

そして1限目、当然のことだが固定砲台は武器を展開できない

 

「この拘束は先生の仕業ですか?あきらかに生徒に対する加害であり、それは契約で禁じられていま………「違げーよ俺らだ」」

 

寺坂はガムテープを投げてそう言う

 

「正確に言うなら、俺が9割だ。お前には悪いが、授業の邪魔なんでな」

 

「そういうこった。常識くらい身につけてから殺しに来いよポンコツ」

 

「………」

 

固定砲台は言うことがないのか黙ってしまう

 

「まぁ、機械にはわかんないよ常識なんて」

 

「授業が終わったらちゃんと解いてあげるから」

 

「完全な四面楚歌くらったんだ。少しは反省したほうがいい。まぁ、先生の注意も無視するくらいじゃ期待はできないがな」

 

雄二の言う通り四面楚歌の固定砲台はこの日1日も攻撃出来ずに終わった

 

 

 

 

放課後、雄二は帰る前に烏間のところに向かった

 

「今回のあいつを縛った件は朝言った通りだ。寺坂には罪はない」

 

「わざわざターゲットがいない時に何を言いだすかと思えばそんなことか」

 

呆れているのか烏間は「ふぅ」とひと息ついて

 

「仮に今回キミや寺坂君がやらずとも、いずれ誰かがやってるだろう。授業妨害になっていたのも事実だ」

 

「今回の件、あいつの開発者の元に情報はいくのか?」

 

「おそらくな。自ら連絡くらいするだろう。……一応言っておくが、破壊しようなど思うなよ」

 

「あんたエスパーか?俺の考えがよくわかったな」

 

「………キミの上司の苦労が少しわかった気がする」

 

「JBの考えもわかんのか?やるな」

 

その言葉にため息をはいて

 

「とりあえず、もうしばらく様子見てこちらも対応する。それと、誰もいない事をわかって言ってるのだとしても、ここでは先生だ」

 

以前に莉桜がほんの少しとはいえ会話を聞かれてからは雄二もしっかりと確認して報告をしている

 

「なるべく早い対応をお願いします烏間先生」

 

とだけ最後にのこして雄二は帰った

 

「本当に、彼女も苦労しているんだろうな」

 

後に残ったのは烏間のJBへの同情の言葉だけだった

 

 

 

 

翌日、杉野と渚は教室に向かいながら固定砲台のことを話していた

 

「なぁ、今日もいるかなアイツ?」

 

「多分」

 

というより確実にと渚は思っている。この程度で引下がるとは思えなかった

 

「烏間先生に苦情言おうぜ。アイツと一緒じゃ授業が成り立たない……ってあれ?また風見が立ってる」

 

固定砲台が転校してきた初日同様に扉の前で呆然とたたずむ雄二がいた

 

「風見アイツのことでなんかあったのか?」

 

「………体積が増えてる」

 

言われてみると固定砲台はの体積が2倍くらいになった特に正面にはでーんと長めのテレビのようなものがついている。と教室に入るとその画面いっぱいに

 

「おはようございます‼︎渚さん、杉野さん、風見さん‼︎」

 

絶句。特に渚と杉野は開いた口が閉まらないくらいである。それもそうだろう、なにせ等身大の固定砲台が画面いっぱいに映り機械的な挨拶とはうってかわったハキハキとした挨拶

 

「つか、誰だよ」

 

雄二の意見はもっともであるというより、よくツッコミできたものである

 

「親近感を出すための全身表示液晶と体・制服のモデリングソフト。全て自作で8万円‼︎」

 

とこの変化の説明をしにきた殺せんせー

 

「今日は素晴らしい天気ですね‼︎こんな日を皆さんと過ごせて嬉しいです‼︎」

 

「ボギャブラリーも多くなってるな」

 

「豊かな表情と明るい会話術。それらを操る膨大なソフトと追加メモリ同じく12万円‼︎」

 

ツンツン「くすぐったいですよ風見さん」

 

「タッチパネル機能もついてんのか」

 

「それらに対する反応なども含めて7万円‼︎」

 

(((転校生が、おかしな方向へ進化した)))

 

「そして先生の財布の残高、5円‼︎」

 

いつもであれば「それはどうでもいい」とツッコミを入れる渚や雄二も流石にこの変化にできなかった




なんだか本当に平成が終わることに今更考える今日この頃です

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重大なミスに気づいてなおしました
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