暗殺教室 グリザイアの戦士達   作:戦鬼

55 / 71
久々に遅くなりました。
最近5000字いかないからいくためにどうにか考えてたらつい…


イケメンの時間

イケメン。意味だけで言えば、顔のいい男だろう。だが真のイケメンは中身も良いものである

 

「うーむ、イケメンだ」

 

とある喫茶店、渚達に誘われて来た雄二は茅野の言葉を聞きながらその件の人物、磯貝を見ていた

 

「いらっしゃいませー!あ、いつもどうも原田さん、伊東さん」

 

「ゆーまちゃん元気~?もーコーヒーよりゆーまちゃんが目当てだわこのお店」

 

イケメンがいるだけで店は繁盛する。特におばさまの年齢などどストライクだろう。

 

「いやいや、そんなん言ったら店長がグレちゃいますから」

 

苦笑しつつ、客を席に案内する。相手を立てつつ店のフォローも忘れない。

 

「原田さんモカで、伊藤さんエスプレッソWでしたよね?本日店長のおすすめでシフォンケーキありますけど」

 

「あ、じゃあそれ2つ~」

 

テキパキと注文を受けてさりげなくおすすめを言って店の利益も上げる。

 

「実にイケメンだ、うちのリーダーは…」

 

「殺してぇ」

 

「岡島、心の声はもう少し抑えとけ」

 

妬みありありの声で岡島は言うがイケメンその2ともいえる雄二が言っても焼け石に水である。実際獣のような目で「テメーに何がわかる」とい言いたげに訴える。それをスルーして雄二はコーヒーを飲みつつ磯貝を見る

 

「たしかに、真のイケメンってのはあいつの事をいうんだろうな」

 

雄二は知らないが修学旅行の女子の気になる男子で磯貝は雄二に次いで2位だった。だが雄二の場合は彼のことが好きな女子の票もある事、そして人格面を考えると実質の1位は磯貝だろう。他にも前原やカルマも顔だけでいうならイケメンの部類だろう。しかし、この2人と違い危なっかしさも無く、友達に優しく、目上の人にも礼儀正しい。能力も元から高く、E組が現在のようになって訓練と勉学により更に向上した彼はイケメン度も上がる。

 

「器用だなー」

 

空になったいくつものグラス、皿、食器。数は合計で30は超えているがそれを器用に全部運んでいる

 

(イケメンだ‼︎)

 

「おまえら粘るなー紅茶とコーヒー1杯で」

 

こちらに来た磯貝は苦笑いをし、文句ともいえないような文句を言う。

 

「いーだろ、バイトしてんの黙っててやってんだから」

 

「はいはい、ゆすられてやりますよ。出がらしだけど紅茶オマケな」

 

前原の言葉に磯貝はそう言うと秘密だぞと人差し指を立ててサービスでカップに紅茶を注いだ。

 

((イケメンだ…‼︎))

 

「磯貝、コーヒーおかわり。サービスじゃなくて、注文な」

 

「はいよ。コーヒー好きなんだな、風見」

 

「前の学校でコーヒー好きの奴がいてな。女にコーヒーを入れてもらってたんだが、そいつが入れれなくなってからは俺が入れてて随分と気に入られてな。それもあって俺もコーヒーが好きになった」

 

「なるほどな。なら、下手なコーヒーは出せないな」

 

ニコニコと言う磯貝は緊張はしてない。入れるのは自分ではないがこの店のコーヒーは素人の彼でも美味しいと思えるからだ。表情だけでそれを教えることができる。それは

 

((イケメンだ‼︎))

 

「あいつの欠点なんて貧乏くらいだけどさ、それすらイケメンに変えちゃうのよ。例えば私服は激安店のを安く見せず清潔に着こなすしよ」

 

((イケメンだ‼︎))

 

着る人物、着こなしだけで安物も変化する。下手な絵が高級な額縁に入るといい絵に見えるそれと似ているが彼はそんな意識など無い。あくまで普通の事をしているのだ

 

「この前、祭りで釣った金魚を食わせてもらったんだけどあいつの金魚料理メチャ美味いし」

 

((イケメンだ‼︎))

 

台所に立つ男はモテる当たり前だが彼がすると品もある。

 

「後、あいつがトイレ使った後よ、紙が三角にたたんであった」

 

((イケメンだ‼︎))

 

清潔感をさりげなくだす行為は女子に受ける

 

「あ、紙なら俺もたたんでるぜ三角に」

 

「「汚らわしい‼︎」」

 

……ただしイケメンに限る。声に出されて岡島はズーンとがっくししている。

 

「見ろよあの天然マダムキラー」

 

客のおばさま達にホストのように会話をしている。まさに

 

(((イケメンだ‼︎)))

 

「あ…僕もよく近所のおばちゃんにおもちゃにされる」

 

((((シャンとせい‼︎))))

 

渚なら仕方ないがそれでもである。

 

「未だにな、本校舎の女子からラブレターもらってるしよ」

 

置かれた立場ですら関係ない魅力。それは

 

(((イケメンだ‼︎)))

 

「あ…私もまだもらうなぁ……女子から」

 

((((それはイケない恋だ‼︎))))

 

片岡メグ、女子からのウケが良く下手な男子よりもイケメン。ついたあだ名はイケメグである

 

「しかもあいつの将来の夢はフェアトレードに尽力して貧困で苦しむ途上国の人達を救うことだぞ」

 

将来の夢も、それに向けた努力も合わさりまさに

 

((((イケメンだ‼︎))))

 

「そういや昔俺は姉にあなたの将来は私の伴侶とか言われてキスされた」

 

(((((色んな意味でイケない‼︎)))))

 

彼らは知らないがこれ以上に彼の姉はヤバい人物である。

 

「イケメンにしか似合わないことがあるんですよ。磯貝君や…先生にしか」

 

(((((イケメ…何だ貴様‼︎)))))

 

いつのまにか殺せんせーは前原の後ろの席で一心不乱、イケメン風?の表情でハニートーストを食べていた。

 

「ここのハニートーストが絶品でねぇ。これに免じて磯貝君のバイトは目を瞑ってます」

 

「現金な奴だ……俺の方のバイトはいいのか?見た事ないけど」

 

「美人の上司さんを見れたのでよしとします」

 

「(もうだいたい知ってんのか……つか、最近JBがつけられている気がするって言ってたが…) 先生、いい加減ストーカーはやめとけ、また前みたいなことになった時庇えない」

 

「はいわかりましたから烏間先生にメールしようとするのはやめてください⁉︎」

 

後にやっぱり怒られるのは別の話。

 

「ところで皆さん、彼がいくらイケメンでもさほど腹が立たないでしょ。それは何故?」

 

殺せんせーは質問するが前原はさも当然のように答える。

 

「何故って…単純にいい奴だもんあいつ。それ以外に理由いる?」

 

前原の答えに渚達は頷いて肯定する。それを見て殺せんせーは満足そうな笑顔になる。

 

と店のドアが開く音がした。新しい客が来た程度に思って気にしてなかったがその人物達が声を出した事で見ざるを得なくなる

 

「おやぁ?」

 

「おやおや~?情報通りバイトをしてる生徒がいるぞ」

 

「いーけないんだぁ~磯貝君」

 

五英傑の荒木と小山、わざとらしくいう他のメンバー2人も入ってきてこれまたわざとらしく小学生が先生にチクルぞーと言うようないやらしい目で見てきた。そして間を開けて最後1人も入ってくる。

 

「これで二度目の重大校則違反。見損なったよ、磯貝君」

 

もともとたいして評価してもいないだろうがわざとらしく浅野は言う。だが事態は深刻だ。よりにもよって何をしてくるか検討もつかない相手に見つかったのだ。それにどんな理由があっても言い分は向こうが正しい

 

「…とりあえず、ここじゃ店と客に迷惑がかかる外で話そう」

 

「ふん、君に言われなくともそのつもりだよ」

 

外に出て磯貝は浅野に頼み込む

 

「…浅野この事は黙っててくれないかな。今月いっぱいで必要な金が稼げるからさ」

 

「……そうだな、僕も出来ればチャンスをあげたい」

 

死活問題である磯貝は必死に言うと浅野は手に顎を当て考え込んでいる素振り(・・・)をする。

 

「では、ひとつ条件を出そうか。闘士を示せたら……今回の事は見なかった事にしよう」

 

「…闘志?」

 

椚ヶ丘(うち)の校風はね、社会に出て闘える志を持つ者を何より尊ぶ」

 

それは浅野理事長の考えだがそれは言葉に出せばいい風に聞こえるが、実際は社会に出て相手を蹴落す闘志である。そして、その遺伝子を受け継ぐ彼の提示する示して欲しい闘志とは当然だがロクなものではなかった。

 

 

 

「体育祭の棒倒しィ?」

 

「そう、A組に勝ったら目を瞑ってくれンだとよ」

 

前原が皆に昨日の事の内容を話した。

 

「…でもさ俺等もともとハブられてるから…棒倒しは参加しない予定じゃんか」

 

木村の言う通りE組は団体戦のほとんどを出ることを許されていない。絶対に優勝できない弱者と見せつける為だ

 

「そもそもA組の男子は28人でこっちは16人。…とても公平な闘いには思えないけどね」

 

孝太郎がそう言うがそれも浅野は織り込み済みだ

 

『だから君等が僕等に挑戦状を叩きつけた事にすればいい。それもまた勇気ある行動として称賛される』

 

との事だが

 

「何が勇気ある行為だ。勝たなきゃただの蛮勇じゃねーか」

 

「赤っ恥かかせる魂胆が見え見えだぜ」

 

雄二の呆れた言いように寺坂も同意して言う。

 

「とはいえ、受けなきゃ受けないで磯貝にペナルティがくだる」

 

「もう既にE組に落ちてるし、下手すりゃ退学処分もあるんじゃね?」

 

どうしたものかと考えるが磯貝が皆を止める

 

「いや…やる必要はないよ皆。浅野の事だから何されるかわかったモンじゃない。これは俺が撒いた種だから責任は俺が全て持つ。退学上等!暗殺なんて校舎の外からでも狙えるしな」

 

皆を守る為の自己犠牲、その様は

 

「「「「「イッ、イケ…てねーわ全然‼︎」」」」」

 

「ええ⁉︎」

 

まさかの大ブーイングに驚く。

 

「なに自分に酔ってんだアホ毛貧乏‼︎」

 

「アホ毛貧乏⁉︎」

 

新たな2つ名(コードネーム)に嫌そうにしてると前原が対先生ナイフを持って机の上に腕ごとドンと置く。

 

「難しく考えんなよ磯貝。ようはA組のガリ勉どもに棒倒しで勝てば良いんだろ?わかりやすくていいじゃん」

 

「日頃のあいつらの鬱憤を晴らすチャンスとくりゃ、やる以外ねーだろ」

 

前原に続いて寺坂がそこに手を置いて参加する決意を出すとつられるように皆置いていく

 

「倒すどころかへし折ってやろーぜ!なぁ、イケメン‼︎」

 

「むしろ、バイトバレたのがラッキーだったて思うようにしようぜ」

 

がしがしとどんどん置いていく

 

「おまえら、簡単に言うなよ、棒倒しは暗殺じゃなくて野戦だ人数差はでかい。おまえけに相手はあの理事長の息子だ何仕掛けてくるかわからないぞ」

 

と冷静な考えでいう。普通なら空気読めよの言動だが

 

「て言いつつ寺坂より早く1番に手を置いてるじゃん」

 

「あれれー」

 

クスクスと皆笑う

 

「どんな状況でもクラスメイトがピンチなんだ。助けない理由はないだろ?」

 

「違いない。でどうすんだ、あとおまえだけだぜイケメン」

 

「…おまえら」

 

クラスメイトというのはもちろん皆ある。だが最大の理由、それは磯貝の人徳。日々の行いによって得たものこそが彼らが助ける理由、そして彼がこのクラスのリーダーである理由なのだ。そしてここまでされて引き下がるような人物でもない

 

「よし、やってやるか!」

 

殺る気は出た。あとはそれを達成する為の作戦だ。円陣を組んで作戦を練りだした。

 

 

 

 

「いいわよ」

 

「は?」

 

多分断るだろうがちゃんと報告をしに来た雄二はあっさりと許可をだしたJBに驚く。

 

「なに惚けてんのよ。いいって言ってるでしょ?」

 

「いや、そんなにあっさり許可するとは思わなかった」

 

「ちょっと前までなら許可できないけど、もうだいたいクラスメイトには身体能力はバレてるわけだし、それに体育祭ではその棒倒し以外で身体能力を見せる事はないし…なに、拍子抜け?」

 

「まぁ、な」

 

「ふふ。せいぜいがんばりなさい。応援するわ。応援だけね」

 

「他人事だと思って」

 

「実際そうだもの」

 

ニマニマ笑う彼女はとても魅力的であったがイラつかせるには充分であった。隠そうともせず雄二は舌打ちをしたが今回はJBの勝ちだ

 

「それにしても、あの変態怪物…最近の妙な視線があいつだったなんて…部屋の下着、大丈夫かしら」

 

「心配しなくても盗まないさ。……ただ」

 

「えぇ。この件は上には話せないわね」

 

これまでJBは自分の存在を知られても、姿を殺せんせーに見られないようにしていたがそれが見られていたとなると上は黙ってない。当然だが烏間も黙っている。

 

「ストーカーはもうしないだろうが、気をつけろよ、いろんな意味で」

 

「そうね。…まぁでも………いえ、なんでもないわ」

 

「?…なんだその顔は」

 

明らかに何か企んでそうな顔になったJBに雄二は問いかけた

 

「べっつにー」

 

雄二は考えた。麻子曰く、女の涙と女の企みにはロクなものはない。

 

(いやな予感がすごくする)

 

「ふふん、さーてどうしようかしら〜」

 

どこかるんるん気分の彼女を見つつ深いため息を吐く雄二

 

(ただでさえA組の連中の作戦がわかって気落ちしてんのに、これ以上心の不安になるのはやめてほしいもんだ)

 

どれだけ不安でも、いやでも、結局その日は来る。実際雄二のいやな予感は当たることとなり、一波乱が起こる事になる。

 

「はぁ」

 

今日2度目のため息は空へと消えた

 




ちなみに
殺せんせーは雄二の正体に気付いてますがそのバイト風景は見てません。
でも見ても黙認しそう。

ちなみに2
JBを見た殺せんせーの第一印象
「グッッッッド、バイン‼︎」
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。