やってきたのはBW!   作:エレンシア

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前回のあらすじ……

カラクサタウンを後にしたヤナは、二番道路にてベルと遭遇……彼等は思春期によくある、他者との関係で、いろいろ思うところがあるようだった……ヤナとベルは、それぞれ心に何かを思いサンヨウシティに到着した……

ヤナ「……初めてまともなあらすじが……」




第十一回~きみ、ともだちいないでしょ?~

「……私……もうダメだわ……」

 

僕とベルさんがポケモンセンターに向かっている最中、そん言葉を漏らすトウコさんと出会った

 

「ト、トウコさん?どうしたんですか?」

 

「トウコ?ねぇトウコったら!」

 

トウコさんはようやくこちらに振り返り、僕たちの顔を見る……

そのときはじめて、トウコさんが泣いていることに気づいたんです……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「「ミジュマルを盗られた!?」」

 

「えぇ……」

 

僕たちはポケモンセンターに行き、ことの経緯を聴いた……

 

「ポケモン教室の……レイトってやつが……女の子のチョロネコを盗ろうとしてて……」

 

トウコさんは、ゆっくり、そのとき遭ったことを、ポツポツと話す……

 

「私、見てられなくて……!声かけたら、ポケモンバトルになって……」

 

「……そのバトルに負けちゃって、ミジュマルがとられちゃッたの?」

 

トウコさんはコクン、と頷いた後、再び目に涙を浮かべ始めた……

 

「トウコさんトウコさん、その人はポケモン教室のレイトでいいんですよね?」

 

「ふぇ……?あ、うん……」

 

僕はいつになく軽い腰を上げる……あぁ早く逝かないといけませんねぇ……

 

「ヤ、ヤナ?どこに行くの?」

 

ベルさんとトウコさんが、不安そうな目で僕を見る……大丈夫ですよ、えぇ、本当に……

 

「ブチギレました」

 

ね?大丈夫でしょ?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

SIDE レイト

 

「あぁ~最っ高の気分だぜ!」

 

さっきのあの女の泣き顔、マジで笑えるなぁオイ!

 

「おまけにそこそこ使えそうなポケモンも手に入ったとくればもう!」

 

なにも言うことねぇな!まぁ!アイツが雑魚で俺が強すぎたって話しだわな!

 

「なぁ!お前等もそう思うだろ!?」

 

「ひっ!?は、はい……」

 

あっひゃっひゃ!ここにいる奴等全員俺の言いなり!当たり前だ!なんせ俺はつえぇからな!

 

「おい!おまえ!もってるポケモン全部出せ!」

 

「え!?あ、」

 

「いいから出せよ!このノロマ─────」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

─────ドガァァァァァァァァァアアアアァァァァァァァァァァアアァァン!!!?!?!?!!

 

「……レイトって奴はどいつですか?」

 

そいつは教室のドアを蹴り壊し、単刀直入にその場の全員に聞く……

 

「あぁ??レイトは俺だが?なんだてめぇは?」

 

見た目はただの優男だが……なんだ?なぜか不気味さが拭いきれない……

 

「先ほど貴方が盗ったミジュマル、返して貰えませんかね?」

 

「ミジュマルだぁ?あぁ確かにさっきぶん取ったなァ……ははぁん、なるほどそういうことか!おまえ、さっきの女の連れか!」

 

そいつは答えない、表情の変化も無い、だがまぁ、今の会話で十分な情報だよなぁ!

 

「あぁ、最高に気分がよかったよ!ああいう雑魚が俺にひれ伏すのを見るのはよぉ!しかもなんだ!?今度は勝てないからって彼氏に頼んだのか!?マジで笑えるなぁオイ!」

 

「……御託はいいんですよ、さっさとミジュマルを返してくれませんか?」

 

「まぁ聴けよ!あの女、ほっとけばいいのにガキのために俺とバトったんだぜ!?それがあの様だ!さすがにムカついたからあの女のポケモン奪ってやったよ!」

 

「……そうですか」

 

……あぁなんだ、こいつやっぱたいしたこたぁねぇわ!ただ俺にひれ伏すだけの雑魚!

 

「で、なんだ?ポケモンを返せだっけ?ヒーロー気取りか?笑わせてくれるなぁ!だったら俺に勝ってみろよ!」

 

「そうですか、じゃあさっそくポケモンバトルですね」

 

そいつは突然、そんなことを言い出した

 

「はぁ?お前頭大丈夫───」

 

「───ルールは一対一のシングル、もし貴方が負けたらあなたが先ほど盗ったミジュマルを返していただいた後、僕たちの私刑を受けてもらいます」

 

「オイコラ、勝手に話を進めてんじゃねぇぞ!」

 

「僕が負けたら……そうですね、僕のポケモン、所持金、身包み、全て貴方に譲りますよ?」

 

「テメェ!人の話を───!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「───五月蝿いですよ」

 

……俺が、なにも言い返せなかった……

 

「五月蝿いんですよ、さっきから、犬畜生に拒否権なんて無いんですよ、わかりますか?貴方は僕に勝つ以外に生き残る道は無いんですよ、そんなことも分からない犬畜生でしたか?」

 

明らかな挑発……いつもの俺なら即殴りかかっていただろう……だが……

 

「……俺が勝った時の話……本当だな?」

 

「僕を貴方のようなクズと一緒にしないでください」

 

そういってそいつは、ホルダーからボールを取り出す……

 

「叩き潰せ、モノズ」

 

「……モノ」

 

!?おいおいモノズっていやぁ、ドラゴンタイプでもかなり珍しいポケモンじゃねぇか!

 

「……クックック……あひゃひゃひゃひゃ!やぁべぇよ!笑いがとまんねぇ!行け!ズルッグ!]

 

[ズルー!」

 

負けるわけねぇ!なんせ俺はつえぇからだ!

 

 

 

SIDE OUT

 

 

「ズルッグ![ずつき]だ!」

 

「モノズ!回避です!」

 

ズルッグの[ずつき]がモノズを襲う、それをモノズは右に左に、余裕を持ってかわしていく

 

「逃げるだけとか情けねぇなァ!やる気あんのか!?」

 

「……きみ、友達いないでしょ?」

 

僕はこうやって相手を挑発する……怒った相手の行動は分かりやすい……

 

「あぁ!?ウゼェんだよ!!ズルッグ![とびげり]だ!」

 

「ズルー!」

 

ほらね?なにも考えず突っ込んでくる……哀れなものです

 

「モノズ、右にジャンプ!落下してきたところに[ずつき」!」

 

「モノ……!」

 

ズルッグの[とびげり]は、モノズという標的を失いそのまま地面に激突する、その瞬間、モノズの[ずつき]が綺麗に決まる……

 

「なにやってんだズルッグ![かわらわり]だ!」

 

「ズ……ズル!」

 

ズルッグと呼ばれたポケモンは、フラフラとしながらもモノズに攻撃を仕掛けてくる

相手はズルッグの状態に気づいていない、ただ闇雲に殴るだけじゃ……ポケモンバトルじゃ勝てないんですよね……

 

「モノズ、後ろに飛んでその後[ずつき]!」

 

ズルッグの[かわらわり]は、モノズが後ろに飛んだことにより空振り、追撃しようとズルッグは身構えるが、それよりもはやく、モノズの[ずつき]が決まる

 

「ズルッグ!立て!」

 

「ズ、ル……」

 

僕はNくんに負けました……完敗です、それは僕が闇雲だったから……

 

「モノズ![たいあたり]!」

 

「モノ!」

 

「ズル!?」

 

再度ズルッグを吹き飛ばすモノズ、その姿に、レイトは唖然としていた……

その場その場で対応していては、遅いんです、足りないんです……

 

「モノズ、[りゅうのいかり]!」

 

「……モ……ノ……」

 

モノズがエネルギーを溜める、前回は溜めが長く、隙だらけだったが、しかし相手のズルッグは動けない、隙にはなりえない……!

 

「いけぇ!モノズ!」

 

「……モ……ノ!!」

 

「ズルゥゥゥウ!??」

 

球体になったエネルギーの塊……それは確かに発射され、それは確かにズルッグに命中した

 

「ズルッグ!?」

 

「ズル~……」

 

戦闘不能……誰が見ても明らかだった、もうズルッグは戦えない……つまり!

 

「僕の勝ちです、さっさとミジュマルを返してください」

 

「……クッソ!そうはいくか!」

 

レイトは僕の体を突き飛ばし、逃走を図った……でも、

 

「プルリル![ナイトヘッド]!」

 

「プル~!」

 

「ッガ!?」

 

レイトは[ナイトヘッド]の直撃を受け、地面に這いつくばった……惨めなものですね、あんなに威張り散らしてた人間が、こうやって這いつくばるというのは……

 

「さっさとミジュマルを返してください」

 

「ァ……アァ……」

 

朦朧とする意識の中、レイトはミジュマルの入ったボール差し出す

 

「……出てきてください、ミジュマル!」

 

「……ミジュ!」

 

よかったです、本当に……

 

「さ、皆!帰りましょう…………あ、忘れてました」

 

僕はレイトに向き直り、最後の言葉を残す

 

「ミジュマル[シェルブレード]!プルリル[ナイトヘッド]!モノズ![りゅうのいかり]!」

 

「ミ……ジュ!!」

「プル~!!」

「モ……ノ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ミジュマル!?よかった!!」

 

「ミジュ~」

 

僕はあの後、急いでポケモンセンターに戻り、ミジュマルをトウコさんに返した

 

「ヤナ……レイトはどうしたの?」

 

「さぁ……死んではないと思いますけど」

 

「ヤナ、アンタ何したのよ……」

 

「なにをしたんでしょうね♪」

 

僕はそういい残して、ポケモンセンターの自分のとった宿へと帰った……

 




第十一回終了です!

ブチギレヤナ、今後も出る機会ありますかね?
こういう自分勝手な人は、現実にも結構いますよね?

あ、ちなみに反感があるかもしれないので先に断っておきますが、トウコはレイトとの賭けを了承したわけではありません、あくまで一方的に盗られたということだけ、ご了承ください

ここまで読んでくださった方、ありがとうございました!
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