ほえるってなに!?
以上!
「プル?……プル!?」
「な、なんでプルリルが!?」
モグリューもいないし!何がどうなっているんですか!?
「……今のは[ほえる]か、相手のポケモンを強制的に交替させる技だね……」
説明ありがとうチェレンくん……って、もしかして……
「あの、僕、これでもう二体固定ですか?」
「あたりまえだね」
……マジですか?
「モノズなしでどこまで戦えるのかしら……」
……トウコさん、言ってくれますね…………よし!
「……バトルを続けますよ」
「……ふ~ん、そう来なくっちゃねぇ!ヨーテリー![シャドーボール]!」
「うぅ……わん!」
「[ナイトヘッド]です!」
「プル~!!」
両者、共にゴーストタイプの技を撃ち合う……結果は相殺
「遠距離じゃあちょっと不利だね……ヨーテリー![とっしん]!」
「わおぉん!」
「近づけないでください![バブルこうせん]!」
「プ~ル~!」
ヨーテリーがもの凄い勢いで突進してくる、正直、攻撃し放題の隙だらけ、[バブルこうせん]は確実にヨーテリーに命中した……命中はした、しかし……
「ぜ、全然効いてない!?」
まるで全てはじき返しているかのように、[バブルこうせん]を真正面に受けても勢いは止まらない
「[シャドーボール]!」
「うぅ……わん!」
「!?プルリル!よけて───」
「───プル~!?」
僕の指示は間に合うはずもなく、ヨーテリーの[シャドーボール]が近距離でぶち込まれる……近距離だったためか、ヨーテリーにも爆風が当たるが、些細なダメージだった
「プルリル!大丈夫ですか!?」
「プ、プル……!」
ギリギリ……ダメです!これ以上は戦えません!
「プルリル!戻ってください!」
「プ、プル……」
以前は渋っていましたが、今回は素直に引いてくれる……よっぽど効いたのでしょうね……
「もう一度頼みますよ!モグリュー!」
「モグゥウ!!モグモグ!!」
フラストレーションが溜まりまくったモグリュー……そりゃそうか、いきなり出鼻を挫かれたわけですからね……
「ダメだヤナ!代えたところでまた[ほえる]が来る!」
わかってますよ……僕は、意味のないことはしません……!
「そういうことだよ!ヨーテリー![ほえる]!」
ヨーテリーの咆哮が、モグリューに迫る……ようはこの咆哮に吹き飛ばされなければいいんですよね?だったら……!
「モグリュー![あなをほる]!」
「モグモグモグゥウ!!」
モグリューの十八番、[あなをほる]によって、地面へと逃亡に成功し、[ほえる]による強制交代をかわした
「へぇ!やるじゃないか!」
「ありがとうございます!モグリュー!」
僕が叫ぶと、モグリューはヨーテリーの後ろから姿を現し、そして……!
「[メタルクロー]!」
「モォ……グゥウ!!」
「きゃうん!?」
「ヨーテリー!?」
反応しきれなかったヨーテリーに、問答無用でモグリューの鋼鉄の爪の一撃が入る
「……ヨーテリー!交代だよ!」
!?もう交代!?まだ体力に余裕もあるはずなのに……!
「出番だ!ミルホッグ!」
「ミィル……!」
ミルホッグ?見たことないポケモンですね……
「ミルホッグ![けたぐり]!」
「ミルホっ!!」
!?は、はやっ!?
「モグリュー!バックステップ!」
「モグ!モ……グ!」
寸前のところでかわすモグリュー、バランスも崩れ、とてもじゃないが次の攻撃は避けきれない……!でもプルリルはもう……!!クソッ!!
「ック!?戻ってくださ───」
「───[くろいまなざし]!」
……?なんでしょう……?一瞬、ミルホッグの目が光って……なにも起きない?
「……あ!と、とにかく戻ってください!」
僕はモグリューをボールに戻す……いや戻そうとした
「な!?なんで戻らないんですか!?」
「……[くろいまなざし]、どうやら交代を禁止させる技らしいね……」
ま、マジですか?あと、チェレンくん解説ありがとう
「フン!アンタが今どんなに戸惑っているのか、手に取るように分かるよ!」
……クソ……モグリューじゃあミルホッグの早さにはついていけない……!どうすれば……!
「モグゥ!モグモグゥ!」
モグリュー……そうですね、僕らしくなかったですね……
「モグリュー!行きますよ!」
「モグゥ!!」
僕達は僕達らしく!勝つ!
「いいねぇ!燃えてきた!ミルホッグ![けたぐり]!」
「ミルホっ!」
「後ろに下がって[メタルクロー]!」
「モォ……グゥウ!!」
ミルホッグの足技と、モグリューの爪がぶつかり合う……若干モグリューが押し返されるが、それは相打ちに終わる
「[かみくだく]攻撃!」
「[あなをほる]!」
ミルホッグ牙を、再び穴を掘って回避する……
「ミルホッグ!よく注意しな!」
「ミィル……」
神経を尖らせ、警戒するミルホッグ……
「……モグリュー!」
「モグゥ!」
「後ろだ![けたぐり]!」
「ミルホっ!!」
「モグゥ!?」
「モグリュー!?」
まさか反応しきられるなんて……いや、まだ!
「モグリュー[どろかけ]!」
「モグ!?モ……グ!」
「ミル!?」
吹き飛ばされながらも、地面を削りそれをミルホッグに投げつける……!ミルホッグのように目の良いポケモンには有効的でしょう!
「なるほどね……ただじゃあやられてくれないか……」
「当たり前です!モグリュー!まだいけますね?」
「モグゥ!」
モグリューはしっかりと返事をしてくれる、よし!
「モグリュー[メタルクロー]!」
「モォ……グゥウ!!」
「引きつけて[アイアンテール]!」
「ミル……!」
モグリューがミルホッグに突っ込む……ミルホッグはかわすのではなく、待ち受けるようにしっぽに力を込める……なんだか懐かしく感じますね……
モグリューが爪を振り下ろす瞬間、ミルホッグは上に跳び、必殺の一撃を叩き込む───
「右にジャンプ!」
「モ、グ!!」
「なんだって!?」
「ミルホ!?」
モグリューは、僕の指示を分かっていたのか、相手とは違い、驚くことなく右に跳ぶ
当然、ミルホッグの[アイアンテール]は空振り……隙だらけです!
「モグリュー!全力で[メタルクロー]!!」
「モォォォォォオグゥゥゥウゥウ!!!」
モグリューは爪を硬化させ、なりふり構わず、全力でミルホッグに振り下ろす、そして……
「ミルホォ!?」
無抵抗のミルホッグは、その一撃に、地面に沈んだ……
「……ミルホッグ戦闘不能!モグリューの勝ち!」
「やりましたよ!モグリュー!」
「モグゥゥ!!」
モグリューもまだ少し余裕があります、これでようやく互角!
「……最後の、私の時と同じね」
トウコさんが無意識なのか意識的になのか、ボソッとつぶやく
そう、今の作戦はトウコさんとの初めてのバトルで実際に使った作戦……あの時と同様、うまくいってよかったですよ……
「……やるね、ヤナ!久しぶりだよ、こんなに楽しい挑戦者は!」
「何言ってるんですか?まだまだこれからでしょう?」
僕はあえてアロエさんに挑発する……けっして、散々場を荒らされたことを根に持っているわけではありませんよ?えぇそりゃあもう
「いきな!ヨーテリー!」
「うぅ……!わんわん!」
再びヨーテリーが場に出てくる……あとはこのポケモンだけ!
「行きますよ!モグリュー!」
「モグゥ───」
「ヨーテリー![かたきうち]!」
「わおぉぉぉぉおぉぉぉぉん!!!」
───瞬間、モグリューの体は、壁に叩きつけられていた……
「モグリュー……?」
「モグリュー戦闘不能!ヨーテリーの勝ち!」
なにが……どうなっているんですか……?
「[かたきうち]はね、自分のポケモンが戦闘不能になった時、その威力は大きく跳ね上がる技なのさ!」
大きく跳ね上がるって……そんな生易しい威力じゃないでしょう……
「……モグリュー、ごめんなさい……僕の知識不足でした……」
「モ、グゥ……」
これでお互いに残り一体……しかし、まだ余裕のあるヨーテリーと、瀕死寸前のプルリル、勝敗は明らかだった……
「……アロエさん、この勝負……棄権しま───」
「───プル~……!」
僕が棄権を宣言しようとした瞬間、プルリルがボールから、勝手に出てきてしまった……
「プルリル!?ダメです!これ以上は……!」
「…………」
プルリルは引かない、引いてくれない……辛いのか、鳴き声すらあげようとはしない、しかし、引いてくれない……
「プルリル……いけるんですね?」
「…………」
無言で頷く、もう、何を言っても無駄でしょうね……
「……勝ちますよ、プルリル」
「……っプル~!!」
一際大きな声で鳴き返し、フラフラの体でヨーテリーに対峙する
「……良い根性だよ!ヨーテリー!手加減はいらないよ![シャドーボール]!」
「うぅ……わん!」
「回避して[バブルこうせん]!」
ヨーテリーの[シャドーボール]を、必要最低限の動きで回避し、[バブルこうせん]を撃ちだす……
「[とっしん]だ!」
「距離をとりつつ[あわ]!」
先ほど同様、[バブルこうせん]をはじき返しながら突進してくる……それは[あわ]も同じことだった
「[シャドーボール]!」
「穴に入って隠れて!」
ヨーテリーが[シャドーボール]を撃ちだす瞬間、プルリルは、モグリューの掘った穴の中へ姿を消した
「なるほどね……よく考えたじゃないか!」
「プルリル!」
「プル……!」
プルリルは別の穴から出てくる、ヨーテリーは気付かない……!
「[バブルこうせん]!」
「っプル~!!」
「わぅん!?」
プルリルの[バブルこうせん]が、ヨーテリーに直撃する……!効いたのか、苦痛に顔を歪める……
「プルリル!もう一度[バブルこうせん]!」
「ヨーテリー!穴に潜れ!」
「な!?」
プルリルの[バブルこうせん]を、今度はヨーテリーは穴に潜って回避する……しまった……!完全に利用されました!
「プルリル!穴から離れてください!」
「もう遅い!ヨーテリー![シャドーボール]!」
「うぅ……わん!!」
さっきよりもずっと近い……アロエさんはこれで終わらせる気だ……分かってはいても、回避は……できない
「プルリル!───!!」
ズドン
容赦なく、プルリルの体に漆黒の光玉がぶち込まれる……誰もが、プルリルは戦闘不能、そう確信した……
「プ、ル……」
「プルリル戦闘不能!ヨーテリーの勝ち───」
「くぅ~ん……」
ヨーテリーも……倒れたのだ……
「ヨーテリー!?バカな!いくら爆風に巻き込まれたからって、戦闘不能に陥るなんて……!?」
そこまで言って、アロエさんは僕をキッとにらみつけた……
「アンタだね……なにをしたんだい?」
何をした……特に特別なことはしてませんよ?
「ただ、プルリルに[バブルこうせん]の指示をしただけです」
「な!?アンタは回避の指示をしたんじゃないのかい!?」
アロエさんだけじゃない、この場にいる全員が驚愕している……確かに、普通なら回避させるでしょう、しかし、プルリルの体力をみても、位置関係からも、それは不可能だった……だから
「最後の鼬ッぺです、プルリルから、負けたくないという意志が伝わってきました……」
代わってあげたかった……僕は飛び出しそうになった、いや……プルリルのことを考えていなかったら飛び出していたでしょうね……
「両者!共に戦闘不能!よってこの勝負、引き分け!!」
アロエさんとのバトルは、引き分けという形で決着がついた……
第二十二回終了です!
アニメでもゲームでも、アロエさん強いですね……ノーマルジムは毎回鬼畜ですよ……
次は……またアイツラですね(笑)
ここまで読んでくださった方、ありがとうございました!