ヤナ君ボッコボコ
以上です!
────少し前……
「はぁ~、結局ヤナ君見つからなかったよ……」
すごすごとヒウンシティに帰ってきちゃったけど……どうしよう~!ワルビルの餌になってたらどうしよ~!デスカーンの棺桶に封印されてたらどうしよう~!
「あぅ、こっちに非があるだけに罪悪感が、罪悪感がぁ~!」
あぁ、ちゃんと見張っておけばよかったよぉ……
『大丈夫だよ!何かあっても私がいるんだよ!?』
……っ!全然大丈夫じゃないじゃんっ……!こんなに強くなったのに……肝心なときには何の役にも立たないなぁもう……!
「……ポケモンセンター、覗いてみようかな……」
もしかしたら、もしかしたらいるかもしれないし……ほら、ヤナ君ならさ?自力で帰ったりとかできそうじゃない?
「…………望みが薄すぎるんだよぉ……!」
人間が自力であの砂漠抜けられるわけない……もちろん、ポケモンの助けがあれば別だけど、ヤナ君はあの時手持ちゼロ……
「……駄目でもともと!行くだけ行ってみよう!」
「ヤナ君?さっきまでフードコーナーで食事をしてたみたいだけど……」
「…………」
ジョーイさんから聞かされた言葉に思わず絶句……え、マジ?マジで自力で帰ってきたの?
「あ、え、えぇと、彼、どこか怪我とかは?」
「酷かったわよ、全身火傷まみれ、特に右足がね……二日続けて運ばれるなんて前代未聞よ」
その初日は私がやっちゃったんだけどね……運ばれたってことは……誰かが助けてくれたってことかな……?まぁでも……
「無事でよかった……」
「ふふっ、貴女、ひょっとしてヤナ君のいい人?」
「~~~!?ち、違います!」
わ、私が好きなのは夜奈であってヤナ君じゃないんもん!
「そう?あ、ヤナ君が帰ってきたとき何か伝えとく?」ニヨニヨ
「結構ですっ!」
そうして私は走り去った……顔が熱いのは走っているからに違いない……
「くそぅ……この私が辱められるとは……」
ヤナ君見つけたら腹いせにイジメてやろう……具体的にいえば財布の底が尽きるまでたかってやる……
「……そういえば、ヤナ君どこに行ったんだろう?」
ジム戦かな?街探検かな?それとも野生ポケモンの捕獲?いいなぁ~、楽しそうだなぁ~、私もしたいな~……
「……よし!もっかいヤナ君探そう!んで私の暇つぶしに付き合わせよう!」
そうと決まれば早速……って、ん?
「……ハァ……ハァ……っ!」
「……トウコちゃん?」
あんなに慌ててどうしたんだろう……こう、鬼気迫る感じ?何かあったのかな……?
「……気になるな~、すっごい気になるな~……」
私の中の野次馬精神が、こう……湧き上がるっていうのかな?これは是非とも首を突っ込みたいというさ、あるよね?そういうの!
「と、いうわけで!ヤナ君は後!今はトウコちゃんのお尻おっかけよ~!」
『────というわけなのよ……』
到着したのはヒウンジムの前、どうやらベルちゃんとチェレン君を探してたみたい……私は影でこっそり盗み聞き中
う~ん、にしても……ヤナ君が居なくなっちゃったね~……またかよ!って感じだよね?君は何回人前から姿を消せば気が済むんだ!みたいな?
「……誘拐かな?」
でも、ポケモンセンター内の出来事なら騒ぎになってもおかしくないはずだし……騒ぎになってないってことは……
「……知り合いに連れて行かれたって考えるのが妥当だよね?」
でも変だよね……自分の命張ってまで助けようとしたポケモンを置き去りにして、当の本人は消えちゃうなんて……置き去りにしなくちゃいけない理由があるなら別だけど……
「……う~ん……知り合いは知り合いでも……やばい知り合いとか?」
たとえば……そう、たとえばゲーチス……レイトにヤナ君を連れてくるように命じてたらしいし、可能性はあるよね……でも……
「今ゲーチスはそれどころじゃないはずなんだけどなぁ……」
主に私のせいで……ま、そりゃそうだよね~、アジトの一つを潰されて、捕らえたポケモンを逃がされて、下っ端多数をボロ雑巾にして……分かりやすい目の上のタンコブでしょ?今のゲーチスは私をどうしようかってことで手いっぱいのはず……まぁそうなるように仕向けたんだけどさ~
「ゲーチスじゃないとすると……う~ん」
今後登場するやつでやばそうなやつ……う~ん……わかんない!
『───このにおいだよ?探せる?』
『……わっふ!』
お?手がかり見つかったっぽい?んじゃあいいや!おねぇさんも仲間にいれても~らお!
「────おもしろそうな話してるね?私も混ぜてくれないかな?」
「「「ッッ!!?!?!???!?」」」
「く、黒マント……!」
黒マント定着しすぎでしょ……マントしか印象に残ってないの?フードは?この美少女フェイスは?
「ノンノンノン、黒マントじゃなくてレンゲちゃんね?」
「なんの用よ!こっちはアンタにかまってられるほど暇じゃないのよ!」
わぉ……トウコちゃん気が立ってるね……あと、アンタじゃなくてレンゲちゃんって呼んでほしいなぁ……
「……暇じゃないのは話し聞いてたから知ってるよ?」
「だったらもう放っておいて!こっちは急いでるのよ!」
うぅ……当たりが強い……やっぱりコレが普通の反応なんだよね、ヤナ君が変わってるだけなんだよね……
「……私もついていっていい?」
「っ!?駄目に決まってるでしょ!」
あ、当たりが強すぎる……私そんなに耐性ないんだぞ?ヤナ君とは違うんだぞ?
「ほ、ほら!子供だけより、私みたいな美人で優しくて美人で強いおねぇさんがいたほうが安心でしょ?」
「……チェレン、どう思う?」
「……この人が一番の危険人物なんじゃないかと思う」
い、言いたい放題……もうやだ、ヤナ君助けて~!
「……っていうか、アンタがヤナを攫ったんじゃないの?」
「……確かに怪しいね」
え?え?え??なに?私が疑われてるの?それはいくらなんでも納得できないよ!?
…………一回攫ってるじゃん……
「や、今回は違うよ?むしろ私もヤナ君探してるぐらいなんだから、うん、いや~困った困った!」
「今回『は』って何よ!?まさか昨日ヤナを砂漠に置き去りにしたのアンタ!?」
…………ヤナ君、本当に砂漠越えようとしたんだ……しかも途中で力尽きちゃったんだ…………なんていうか、夜奈らしいよ、ほんと……
「……お願い、私だってヤナ君のこと心配なんだよ?」
「……丸焦げにしといて何言ってるのよ……」
うぐっ……痛いところを突いてくる……
「じ、じゃあ!私を連れて行きなさい!じゃないと全員ブチコロだよ!?」
「……本当に最低の人間ね……」
もうやだぁ~!なんで私の交渉っていっつもこうなの!?短期は損気だよ!?
「もう!じゃあどうすれば連れてってくれるの!?」
「なんでこの人が切れてるんだ?」
「私が分かるわけないじゃない……ね?ベル……って、あれ?ベルは?」
そういえば……さっきから姿が見えないけど、ベルちゃんは?
「────おーい!こっちだよー!」
「「「……………………」」」
「「何してくれてんの!?」」
「ベルちゃんグッジョブ!!」
いや~!やっぱり持ってたよ!さすがベルちゃんだよ!本当に期待を裏切らないよ!
「さぁ行こう!ヤナ君のところへ!」
「ちょ、ちょっと!待ちなさいよ!」
「……もうなるようになれ……」
私はトウコちゃんとチェレン君を尻目に、ベルちゃんのほうへと走り出した……待てといわれて待つつもりは当然ありません!なぜなら私は悪党だからです!
「ここがあの女のハウスね!」
「女かどうかなんてわからないわよ……」
到着したのはヒウンシティの裏路地……なんというか、いかにも!って感じの雰囲気を醸し出しているところ……
「よし!ではさっそく……サザンドラ!レディ……!」
「ちょっと!?こんなところで何しようとしてるの!?」
突然私を制止するトウコちゃん……何って、ねぇ?
「この扉をぶっ壊そうと……」
「限度ってものがあるでしょ!?」
…………はぁ、分かってないなぁ……
「このほうがカッコいいでしょうが!」
「今それ必要!?ベルもチェレンもなんとか言ってよ!」
必要だよ?ヤナ君だって派手に登場してあげたほうがツッコミやすいでしょ?
「……いや、もうどうでもいい」
「は、早くヤナを助けないと!」
チェレン君ダルそうにしない!ベルちゃん意外と正しい……
「ほら!行くよ!サザンドラ────
────[りゅうせいぐん]!」
──────ッッッガァァァァァァァァアアァァァァァァァァアァァアァァン!!!!?!?!?!?
「……一丁上がり♪やぁやぁ、ヤナ君、昨日ぶりだね~」
第四十一回、終了です!
話が進まなくてすみません;
レンゲ視点の話となりましたが、どうでしょう?レンゲちゃんの印象が少し変わっていると嬉しいですね
次回、しっかりと話を進めたいと思います!
ここまで読んでくださった方、本当にありがとうございました!