歩美、一時退却
以上!
『……また一人になっちゃった』
……また……夢……?黒い……ボヤの……夢……
『まぁいいや、五月蠅いのが居なくなっただけだし』
…………以前より、しっかり聞こえる……でも……この前は……白いボヤも、あったような……?
『これでもう、誰にも邪魔されないしね?』
…………聞こえる……はっきりと……でも、あれ……?誰の声……?
『ずっとずっと……ずっと─────』
──────そこで、僕の意識は途切れた……
「……っ……ん、ん~……?」
朝……?それとも……昼?
「……モノ」
モノズが不機嫌そうに鳴く、どうやらすでにお昼のようですね……レンゲさんも起こしてくれればいいのに……
「……レンゲさん?」
ベッドの上にも、部屋を見渡しても、レンゲさんの姿はそこにはなかった……ふと、机の上に置手紙があるのが見えた
「レンゲさん、ですよね?」
僕はその手紙を手に取り読み上げる……すでに嫌な予感がするのはどうしてでしょうか……
『はぁ~い!ヤナく~ん!起きましたかぁ~?皆のアイドルこと美少女おねぇさんレンゲちゃ───────』
「さ、モノズ、ご飯を食べに行きましょう」
「モ、モノ……」
僕は手に取った手紙をその場に捨てて、急ぎ足でドアへ向かう……僕は何も見ていないし、決してイライラしているわけでもありません、決して、そんなことはありません!
ドアノブを捻ろうと視線を落とした先に、貼り紙が一枚……僕はそれを嫌々読み上げる……
『ごめんごめん!怒らないで!冗談だから!冗談!で、本題なんだけど……私ちょっとやることあるから!しばらく姿を現しませ―ん!寂しい?さみしい??そっか~!さみしいの───────』
「さ、モノズ!今すぐご飯を食べに行きましょう!」
「……モ、モノ……」
僕はすぐさまドアノブを捻り、部屋から出る……───────
「─────よ!ヤナ君!」
…………
「……さ!モノズ!何も見ずにご飯を食べに行きましょう!」
「モノ!」
僕は全力で駆け出す、目の前のそれを全力で無かったことにした
「え、ちょ!?ま、待ってよ!ヤナ君!ごめん!ごめんて!もうふざけないから!」
レンゲさんは僕の腰にしがみついて待ったをかける、さすがにこのまま引きずっていくのも可哀想だったので、僕も停止する
「もう、なんですか……?」
「なんだかんだ許してくれるヤナ君やさしいな~♪」
今この場で捨てていきましょうか……
「……要件はなんですか?」
僕はため息混じりにそう質問する……すると、レンゲさんは時折見せる、真剣な雰囲気をまとい言葉を紡ぐ……
「うん……あのさ!やっぱりヤナ君もプラズマ団に……!」
「いやです」
ピシャリと言い放つ僕に、レンゲさんはきょとんとして……
「……っぷ!アハハ!うん!やっぱり君はそうだよね!」
そう言って大笑いした……もうなにがなんだか……
「そんなことを言うためにこんな手の込んだイタズラしたんですか?」
「イタズラって……お茶目でかわいいでしょ?」
「イラっとしました」
ざ~んね~ん────そう言って、またクスクスと笑うレンゲさん……なにがそんなにも楽しいんでしょう……
「君がプラズマ団に入ってくれたら、私があのサイコパスから守ってあげるよ~?」
レンゲさんは再び、能天気にそう言った……歩美のことはもうサイコパスで固定なんですね……
「……歩美とは、僕自身が決着をつけます」
「……そっか!うん!それがいいね!」
そう言って、レンゲさんは僕から少しだけ距離をとり、くるりと向き直る……
「もう私は助けてあげられないけど、今のヤナ君なら……うん!やってくれそうな気がするよ!」
ケラケラと笑うレンゲさん、今日のレンゲさんは笑いっぱなしですね……
「さて、と……私はもう行くね!これからちょっと大きなことしないといけないからね!」
「……あまり僕たちの迷惑になるようなことはやめてくださいよ?」
僕は一応釘を刺しておく……きっと無駄に終わってしまうのでしょうけどね……
「ん?あぁうん!大丈夫!プラズマ団関係じゃないから!完全に私事なんだよね~」
そう思った矢先、どうやらそうでもないようです…………いえ、そんなはずありませんね、彼女の行動が、僕たちになんの迷惑もかけないなんてありえません……出会って数日ですが、そんなことはなんとなく分かってしまいますね……
「む!なんか今、バカにしなかった?」
「気のせいだと思いますよ?」
むぅ、ほんとかなぁ?────そうボヤきながらも、どこか嬉しそうな声色の彼女は、そのまま踵を返し……
「ばいびー♪」
その言い捨て、手を振りながら去ってしまった…………
「……さ!今度こそ、ご飯を食べに行きましょう」
「……モノ!」
僕たちはそのまま、ゆっくりと歩き始めた……
「ねぇ?あんなことあった後に言うのもあれなんだけど、私とのバトルってどうなったの?」
フードコーナーにて、サンドウィッチを頬張っていた僕に、トウコさんは話しかけてきた……どうやら少し、ご機嫌ななめのご様子……
「え、っていうかトウコさん、体調は?」
「大したことないわよ?私結構丈夫だから!」
そういう問題ですか……?結構酷い目に会いましたよね……?
「アンタに比べたら全然よ、それよりバトルよバトル!」
相も変わらず血の気の多いトウコさん……
「あ、えぇと、はい!バトルですね!うん!」
「……アンタ、完全に忘れてたでしょ?」
わ、忘れてたわけじゃないんですよ?ただ忘却の彼方へ置き去りにしてただけと言いますか、それどころじゃなかったと言いますか……
「……なによ、もうしないわけ?」
分かりやすく膨れるトウコさん……子供っぽいのは体型だけにしてください……
「……なんて言ったら殺されますね……」
「?で、どうなのよ!」
僕に詰め寄るトウコさん……特別断る理由も……ないですね
「え、えぇと……じゃあこの後しますか?」
「……あたりまえでしょ」
そう言って、ぷいっとその場を去ってしまうトウコさん……僕はその背中を、ボーっと眺めているだけだった……
「使用ポケモンは二体!交代はありね!どちらかのポケモンが二体とも戦闘不能になったら負け、いいわね?」
「大丈夫ですよ」
ヒウンシティの中央広場で、僕とトウコさんは対峙していた……先ほどよりもいくらか機嫌の良いトウコさんは、はきはきとルールを説明する……
「お願い!エルフーン!」
「エルゥ!」
「頑張ってください!モグリュー!」
「モグゥウ!」
久しぶりのバトルということもあり、俄然やる気のモグリュー……少し暑苦しいと思ったことは、彼には言わないでおきましょう……
「相変わらず暑苦しいわね……」
僕の気遣いは無に帰りました、トウコさん、思ったことをすぐに口にするのはよくないですよ?
「……モグゥ」
お、落ち込んでる……モグリューも少し気にしていたんでしょうか……
「だ、大丈夫ですよモグリュー!僕は元気なモグリューが一番好きですよ?」
「モ、モグゥ……!?モグゥウウウ!!!」
……ヒートアップしちゃいましたね……
「……もういいわ……エルフーン![はっぱカッター]!」
「エ、ルゥ!」
エルフーンの体から、無数の木の葉がモグリュー目がけて放たれる……動きは直線……それなら!
「モグリュー![あなをほる]!」
「モグゥ!」
モグリューの十八番[あなをほる]により、モグリューの体は地面へと消えた……当然、標的を失った[はっぱカッター]は虚しく空を切る
「注意してエルフーン!」
「エ、エル!」
周囲に意識を向けるエルフーン……でも、遅いです!
「モグリュー!」
「モグ!」
モグリューが地中を這って現れた先は……エルフーンの真正面……!
「エ、エルゥ!?」
突然目の前に現れたモグリューに驚きが隠せず、面食らってしまったエルフーン……隙だらけだった
「[メタルクロー]!」
「モォ、グゥ!」
モグリューの鋭く、硬化した爪がエルフーンを吹き飛ばす……全力の一撃、手ごたえもありました……!
「クッ!?エルフーン![しびれごな]!」
「!?エ、エルゥ!」
吹き飛ばされながらも、エルフーンは体を捻り、空中に花粉のような黄色い粉を飛ばす……動きはゆっくりとしており、これなら簡単に─────
「─────[かぜおこし]!」
「エルゥ!」
そう思った矢先、凄まじい強風が吹き荒れる……その風は、先ほどまでゆっくりと浮遊していた[しびれごな]を急激に加速させ、モグリューを襲う
「モグっ!?」
そのまま後方に吹き飛ばされるモグリュー……受け身も取れず、地面に突っ伏す
「モグリュー!大丈夫ですか!?」
「モ、モグ……!」
苦しそうに返事をするモグリュー……おかしい、まだそんなにダメージを受けてないはずなのに……
案の定、モグリューは未だに起き上がれずにいる……一体……見た目以上の威力があったということでしょうか……
「いい感じに効いてるわね!エルフーン、一気に行くわよ!」
「エル!」
対するエルフーンはまだ余力を残しており、威勢よく応える……
まずい、ですね……モグリューの[メタルクロー}は確実に決まっていました、それでも、エルフーンには決定打にはなりえない……おまけに、モグリューはなぜか動けない……これは
……!
「モグリュー!逃げてください!」
「もう遅いわ![はっぱカッター]!」
「エ、ルゥ!」
再び無数の木の葉がモグリューに向かって放たれる……動けないモグリューはそのまま……
「モグゥ!!?」
「モグリュー!?」
無情にも、モグリューの体は二度吹き飛ばされる……一回、二回とバウンドし、僕の足元で停止した……
「モグリュー……!」
「モ……グゥ……」
満身創痍────今のモグリューを表現するなら、そんな言葉が的を得ていた……でも分かりません、どうしてさっき動けなかったんでしょう……
「……アンタ、ひょっとして状態異常もしらないの?」
呆れたように、トウコさんは僕に質問する……状態異常……?そのまま訳すせば状態が異常ってことですよね……って、そのまんまですね……
「今のモグリューは〈まひ〉っていう状態異常なのよ、自分のポケモン図鑑見て確認してみたら?」
言われるがまま、僕は図鑑を取り出しモグリューの状態を確認する……すると確かに、モグリューのステータスに〈まひ〉という文字が見えた
まひ……麻痺ということは、痺れや痙攣などの症状が予想できますが……今のモグリューが……?
じゃあいつ?どのタイミングで?バトル直前まで……いえ、バトルが始まってからもしばらくは何の変化もなかったはず……変化、変化……
「[しびれごな]と[かぜおこし]……」
「そういうことよ、正確には[しびれごな]には相手を状態異常にする効果があって、それを[かぜおこし]に乗せてあげたってことなんだけどね」
ふふんと、得意気に語るトウコさん……また僕の知識不足……そのせいでモグリューは……!
「……モグ……!」
倒れながらも、こちらに向けて片手を上げる……
心配するな───そう言っているようにも見えた
「モグリュー……ありがとうございます、ゆっくり休んでください」
モグリューをボールに戻し、僕は改めてこの状況を見る……
トウコさんは強い……これが僕の第一の感想だった、この旅で随分と戦い慣れたのでしょう、エルフーンが吹き飛ばされたときも、慌てず、次の一手を確実に仕込んでいた……この短期間で、彼女は彼女の戦い方を見つけたのかもしれませんね……
「……すごいです」
戦いで必要なことは慌てないこと、よく見ること……トウコさんはすでに、大方それが出来ている……当然、知識も僕なんかよりもずっと持ってます……
「ふん!当然でしょ!あの時の借りはしっかり返すんだから!」
熱くなっているように見えて、トウコさんは冷静に次を考えている……それは目を見れば明かだった……
……チェレンくん、これに勝てたら苦労しませんよ……
「……うん、モノズ!お願いします!」
「……モノ!」
僕の二体目はモノズ……相も変わらず、足が震え、頼りない背中……でも僕は、いつだってこの背中を頼りにしているんですよ?
「モノズ……頼りにしてます」
「……モノ」
そう小さく鳴き返し、モノズは正面を見据えた……
「やっぱりモノズか……エルフーン![しびれごな]!」
「エルゥ!」
再度エルフーンの体から、黄色い花粉がばら撒かれる……次に来るのはきっと[かぜおこし]……だったら!
「モノズ![りゅうのいぶき]!」
「モノォ!」
ドラゴンタイプのエネルギーが、放射状に放たれる……簡単な話、焼き尽くしてしまえばいいというわけですね……
「モノズ![ずつき]!」
「エルフーン![コットンガード]!」
モノズが勢いよくエルフーンに突撃する……が、エルフーンの体毛と同じ、大量の羊毛によりモノズの攻撃は遮られてしまう……!
「っ!モノズ!バックステップをしながら[りゅうのいかり]!」
「モ、ノォ!」
今度は球体状のエネルギー弾を放つモノズ……すると、先ほどの大量の羊毛は、直撃と同時に一瞬にして霧散した
「!やっぱり直接的な攻撃以外は防げないか……!エルフーン![はっぱカッター]!」
「エルゥ!」
[コットンガード]が破られたのを見て、即座に[はっぱカッター]の指示を出すトウコさん……このままじゃジリ貧ですね……
「……モノズ!左に避けてください!」
「……!モノ!」
真っ直ぐに放たれる[はっぱカッター]を、モノズは左に跳んでかわす……かわすことはできる、相手の攻撃を流すことはできる……でも……!
「このままじゃ勝てませんね……」
直接的な技は[コットンガード]で防がれる、[コットンガード]を破るために[りゅうのいかり]を使ってもその後の反撃で攻めきれない……モノズも、体力が続く限りは避けることはできます……でも、それはあくまでも『体力の続く限り』の話……動くのにだって体力を使うし、技を使うのにだってそうです……
「……どうしましょう?」
「……モノ……」
モノズもまいっている様子で、精神的な疲労がにじみ出ていた……
というか、え?トウコさん、強すぎません?正直今、アロエさんよりも厄介だと感じているんですけど……打開策が思いつかないという意味ではアーティさんに匹敵する強さなんですけど……?
「どうしたの?もう降参?」
トウコさんはそうやって僕を挑発する……正直、もう今すぐにでも降参したい気持ちでいっぱいなんですけど……
「……どうします?モノズ」
「……モノ」
モノズもすでに諦めモードに突入している……先に戦ってくれたモグリューには申し訳ないですが、これ以上戦うのも……でも……
「強く……ならないといけないんですよね……」
「…………モノ!」
僕は決めました、もう逃げないと、理由も言い訳、も思いつけばいくらでも言えるかもしれない、でもそれじゃあ……!
「……!モノズ![りゅうのいかり]!」
「モ、ノォ!」
フェイントも何もいれず、モノズはエルフーンに自身の最大の攻撃を放つ……
「そうこなくっちゃ!エルフーン![コットンガード]!」
「エルゥ!」
しかし、やはりといえばその通りで、エルフーンはまたもその羊毛によって[りゅうのいかり]を相殺する
「[はっぱカッター]!」
間髪いれず、トウコさんは[はっぱカッター]の指示を出す……ここで避けたら、逃げたら……!
「……っ!モノズ!ごめんなさい![たいあたり]!」
「……モノッ!」
僕の指示通り、モノズは正面に、[はっぱカッター]の中を全力で前進する……
[モ……ノ……!?」
鋭い木の葉が、顔を、足を、体を切り裂く……それでもモノズは前進する……
「モノズ……!頑張って……頑張ってください……!」
僕は祈るような気持ちでモノズを見守る……本当はこんなことさせたくない……でも……!
「勝つんだ……!僕たちは!!」
「モノ……!!!」
「いつになく強引ね……!エルフーン!防御の準備しておいて!」
「エル……!」
身構えるエルフーン、慎重にモノズを見据えている……そして……
「モ、ノォォオオ!!」
ついに、その無数の木の葉の中を抜けた……!
「モノズ![りゅうのいかり]!!」
「何度やっても同じよ!エルフーン![コットンガード]!」
もう何度目だろうか、モノズの[りゅうのいかり]はエルフーンの[コットンガード]によって相殺する……でも!
「モノズ!そのまま[ずつき]!」
「モノっ!」
今までは距離があったから攻めきれなかった……ならその距離を詰めればいいだけの話……でもそれは同時に、モノズのダメージを覚悟するということ……
ズドン……!
「エルっ!?」
一際鈍い音が鳴り響く、モノズ渾身の[ずつき]は、エルフーンを吹き飛ばし、そして……
「エル~……」
戦闘不能に落としいれるには十分な威力だった……
「……エルフーン、お疲れ様ゆっくり休んでね」
そう言って、トウコさんはエルフーンをボールに戻す……スッとこちらを、モノズと僕を交互に見据える
「最後の……アンタってあんな無茶するタイプだっけ?」
「……僕も、多少気持ちに変化があったってことですよ」
今回、僕は逃げなかった……僕が逃げるという選択をしなかった……その結果どうでしょう?
「モ……ノ……」
フラフラと、両足を震わせながらこちらに戻ってくるモノズの姿を見て、僕は後悔した……
────どうして避けさせなかった
────無理に勝つ必要があるのか
────その勝利は仲間を傷つけてでも得なければならないものなのか
「……モ、モノズ……ごめんなさ────」
────ガブっ
「い?いったぁぁぁぁ!?」
戻ってきたと思った矢先、僕の足にかみつくモノズ……容赦のない噛み方だった……
「モノ……」ガブガブ
「モノズ!?ごめんなさい!ごめんなさい!ってなんでもっと強く噛むんですか!!?」
怒ってる!?怒ってるんですか!?なんで!?やっぱり無理させたから!?
「……はぁ、アンタって本当に鈍感ね」
トウコさんは呆れたようにため息をつく……え、何ですか?トウコさんにはモノズが怒っている?理由が分かるんですか?
「モノズはね、『ごめんなさい』なんて言って欲しくないのよ」
「……モノ」コクコク
ウンウンと頷くモノズ……噛みながら頷かない下さい、もげます……
「ど、どういうことですか?」
とにもかくに、僕はその言葉の真意が汲み取れずにいた……ごめんなさいじゃない言葉……?
「アンタって……ちょっと考えれば分かるでしょ!?モノズはアンタに褒めてもらいたいの!頑張ったねって!よくやったねって!それぐらい察しなさいよね!?」
「そ、そうなんですか?モノズ」
「……モ、モノ……」カプカプ
モノズは恥ずかしそうに俯く、噛み方も甘噛みになり、照れているようだった……僕、こんな鈍かったでしょうか?人の感性には鋭いほうだと思っていたんですが……
「えっと……モノズ、お疲れ様です、よく頑張ってくれました」
「……モノ!」
僕がそう述べると、モノズは途端に顔を上げ、嬉しそうにニコニコしている……僕はまだ、モノズのことをちゃんと分かってあげれてないんですね……
「……ハァ、なんかもうバトルって気分じゃなくなっちゃったわ……引き分けってことでいい?」
「え、いいんですか?」
突然の提案に、僕は驚いた……『あの』トウコさんが?『あの負けず嫌いの』トウコさんが……!?
「……アンタ、また失礼なこと考えたでしょ?」
「イエイエゼンゼン?」
今日、学んだことが一つ……トウコさんは感がいい……良くも悪くも、感がいい……
それと、もう一つ……
「モノズ、ありがとうございます!」
「モノ?」
また一つ、モノズことが知れました……!
第四十四回、終了です!
一か月……逃げない……ヤナ君も逃げないって決めたんだから……!←
頑張ります……課題に追われながらも、頑張ります……
ここまで読んでくださった方、更新を楽しみにしている方、ありがとうございました!