やってきたのはBW!   作:エレンシア

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前回のあらすじ!

プルリルGET!→アイツが登場!

以上!


第九回~そのなはえぬ~

「キミのポケモン、今話してたよね……」

 

突然、僕達に話しかけてきた若緑色の髪の少年……随分と早口で話しかけてきましたが……

 

「……随分と早口なんだね、それにポケモンが話しただって?」

 

チェレンくんも僕と似たような感想を持ったようです、でも……

 

「チェレンくん、ポケモンだって話すと思いますよ?」

 

「……ヤナまで変なこと言うね、そんなことあるわけ無いだろ?」

 

チェレンくんは僕にまで突っかかってくる、「ポケモンが話す」とは、それぐらいありえないことなのでしょうか?

確か、僕の記憶では、人の言葉を話す猫のポケモンがいたと思うんですが……あれはまた別物なんでしょうか?

 

「……チェレンくん、僕たちに理解のできないことを「あるわけ無い」の一言で終わらせてしまうんですか?」

 

「……何が言いたいのさ」

 

「……僕はね、モノズやプルリルとお話できたら、きっと楽しいだろうなって、この子達の言葉が理解できれば、もっと仲良くなれるのになって僕はそう思うんですよ」

 

ポケモンの言葉が解れば……昨日僕が、切実に思ったこと……そんなことあるわけ無い、なんて言葉で片付けられてしまったら……

 

「……そんなの、寂しいじゃないですか……」

 

「……そうだね、確かにその方が楽しそうだね」

 

チェレンくんは諦めたのか、呆れたのか、それとも本心からなのか、複雑な表情でそう返した

 

「……面白いねキミは、大抵のの人間はその人間のような反応をするんだけどね……でも」

 

若緑の少年は、そこで一度言葉を切る

 

「僕達人間のかってで、ポケモンをこのボールに閉じ込めているんじゃないかって」

 

若緑の少年は、早口にそう捲くし立て、腰のホルダーからボール取り出す

 

「いつも思うんだ、ポケモンはそれで幸せなのかなって……」

 

「……どうでしょうね、でも、モンスターボールでも気持ちまでは縛れないんじゃ無いでしょうか」

 

そうだ、モノズが本当に僕のことが嫌いなら……僕を殺すコトだって、簡単にできてしまうんですから

ゲーチスさんの言ったとおり、ポケモンは人間とは違い神秘的な力を持っています、口からエネルギーの塊を出したり……

そんな生き物が本気を出せば、僕達人間なんて……一瞬で消えてなくなってしまいます

 

「興味深いね、キミもキミのポケモンも……もっとキミのポケモンの声を聞かせてよ!」

 

そういって取り出したボールからポケモンが飛び出てくる……!

 

「ニャー!」

 

飛び出したのは、紫色を基調とした、品のよさそうな猫のポケモン……

 

「い、いきなりポケモンバトルですか……!?お願いします!モノズ!」

 

「……モノ」

 

僕のボールから、モノズが飛び出す……今度は昨日のように、僕の後ろに隠れたりすることは無かったのですが、

 

「モノズ……大丈夫ですか?」

 

「……モノ!」

 

やはり怖いのでしょうか、膝が笑っているようにしか見えないんですが、それでもモノズは、しっかりとした声で僕に鳴き返した

 

「チョロネコ、[ひっかく]!」

 

「ニャー!」

 

紫の猫───チョロネコは、爪を尖らせてモノズに接近する

 

「モノズ![かみつく]で応戦してください!」

 

「モノ……!」

 

対するモノズも、自身の牙をたてて、チョロネコに応戦する

チョロネコの爪を、右に左に回避するモノズ……モノズの牙を、軽やかな身のこなしでかわしきるチョロネコ……

 

「……モノズ!一度距離をとります!」

 

「モノ!」

 

「逃がすなチョロネコ![おいうち]!」

 

「ニー……ニャー!」

 

距離をとるために後ろに大きく跳んだモノズ、それを先ほどとは明らかに違う速度で、チョロネコがモノズを襲う……!

 

「モノ……!?」

 

「モノズ!?」

 

致命打にはならなかった……が、相手に先制を許し、距離をとるのも難しくなってしまった……

 

「今のは[おいうち]という技だね、逃げる相手に対して効果的な技だ」

 

チェレンくんが先ほどの技の説明をしてくれる……なるほど、追い討ちとはよくいったものです……

 

「……モノ!モノ!」

 

モノズがなにか言っている……それはきっと、あの技を撃とうということなのでしょう……よし!

 

「モノズ![りゅううのいかり]!」

 

「モ……ノ……」

 

モノズが口にエネルギーを溜めだす……あの巨大なバスラオすら倒したこの技なら───

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「───チョロネコ![ふいうち]!」

 

「っニャ!」

 

「モノ!?」

 

突如モノズの前に現れたチョロネコの攻撃により、モノズは吹き飛ばされてしまった

 

「モノズ!?大丈夫ですか!?」

 

「モ……ノ……!」

 

ギリギリ───まさにそのような表現がうってつけの状態だった

 

「[りゅうのいかり]、おそらく強力な技なんだろうけど……溜めが長すぎるね、隙だらけだ」

 

彼の言うとおり、[りゅうのいかり]は溜めが長い……初めて知った、いや、前回は溜めの長さが気にならなかったんだ……

 

「……正直、期待はずれだよ……キミは違うと思ったのにね……」

 

「モ、ノォォォォオ!!!」

 

「っ!?モノズ!ダメです!!」

 

僕の制止も聞かず、モノズはチョロネコに、彼に飛び掛る

 

「……ふーん、チョロネコ……[ねこのて]!」

 

「ニャー……!」

 

彼の指示の後、チョロネコの前足が、黒く光る……そして───

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「───ニャァァア!!!」

 

その黒い「なにか」が一際輝いた瞬間、チョロネコを中心とした、周りのもの全てが……吹き飛んだ

 

「モノー!?」

 

「モノズ……!?っく!」

 

爆発の余波が、トレーナーである僕にまで及ぶ……それほどまでに、その「なにか」は異常な威力だった……

 

「……モノズ!モノズ!しっかりしてください!!」

 

「……モ、ノ……」

 

「戦闘不能、僕の勝ちだ……まさか最後に[ナイトバースト]が出るとは思わなかったけどね」

 

僕の耳に、彼の言葉は入ってこない……ただ、僕が、モノズが……負けたのだ

 

「ぼくの名前はN……またどこかで会うかもね……」

 

そういい残して、Nは立ち去った……負けた僕達を残して……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「モノズ……大丈夫ですか?」

 

「モノ……」

 

僕たちはあの後、すぐにポケモンセンターに戻りました……ジョーイさんが少々驚いてくいましたが、昨日と同じ部屋を貸してくれた

僕たちは負けた……僕の責任です、なにがドキドキとワクワクですか、なにが知識のない状態でですか……!

 

「自分のパートナーすら守れないくせに……僕は何様ですか……!」

 

「……モノモノ」フルフル

 

モノズは僕に、気にするなと言ってくれているようですが、そんな風には今の僕には、そうは思えなかった

 

「僕は……モノズに何をしてあげれているでしょうか……」

 

「……モノ!」カプ

 

「いったぁぁぁぁぁぁぁああぁ…………くない?モノズ?」

 

モノズが僕の手に甘噛みする……その行動に、僕は困惑した

 

「……そういえば、モノズは臆病でしたね?でも、今日はゲーチスさんの時も、Nくんの時も、逃げ出そうとはしませんでしたね……」

 

モノズはたった一日で、ここまで変わったんです、確かにまだ臆病かもしれません、足は震えるし、肩はガクガク、それでも……

 

「僕を……守ってくれる」

 

「……モノ」

 

バスラオに襲われたとき、ゲーチスさんの演説のとき、Nくんにバカにされた時……モノズは助けてくれました、怒ってくれました、そして今、僕を慰めてくれている……

 

「モノズ、これからも、僕と一緒にいてくれますか?」

 

「……モノ」ガブ!

 

僕とモノズは、また一つ、大切な思い出ができた……

 

「いったぁぁぁぁぁぁぁああ!!!今度は本当に痛いぃぃぃぃぃぃい!!」

 

……ような気がした




第九回終了です!

ヤナの初負け、まぁ、世の中そんなに甘くないってことですね

ここまで読んでくださった方、ありがとうございました!
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