クラス代表戦前日。
一夏はIS整備室にいた。
「ふんふふ~ん」
鼻歌を歌いながら、一夏は現在群青の整備に勤しんでいた。
そんな一夏の背後に、近付く影が。
「一夏」
「ん?おぉ、簪」
四組代表の少女、簪だ。
彼女は何やら手に包みを持っている。
「どしたんだ?」
「あ、あのね………これ」
簪はもじもじとしながらも包みを差し出した。
一夏は受け取って開くと、中には抹茶の良い匂いが漂うカップケーキが。
「おぉ、美味そう!」
「その……差し入れ」
「サンキュー!」
嬉しそうに頬張る一夏の姿に釘付けになる簪。
「……ど、どう?」
「………うん、美味い!!」
良かったぁ、と嬉しそうに溜息を吐く簪。
だが、その顔を険しくさせる。
「一夏。明日のクラス代表………手加減はしないからね」
「…当たり前だろ?手加減なんかされたら怒るぜ?」
一夏も不敵に笑いながら簪にそう言ってのける。
「んじゃぁな、簪。お休み」
「う、うん……はぅ///」
去り際に頭を撫でられ、顔を赤らめる。
それに対し一夏は首を傾げるが、特に気には留めず去っていった
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クラス代表当日。
記念すべき第一試合の組み合わせは――‐―
『織斑一夏対ティナ・ハミルトン』
「まさか一回戦で当たるなんてね」
苦笑いを零すティナ。
「何だ?もう弱腰なのか?」
「まさか。……勝てないにしても、全力で食い下がらせてもらうからね」
そして、ブザーが鳴り響く。
それと同時にティナはサブマシンガンをコールし、一夏に向けて発砲する。
「っ」
射線上から横に飛ぶことで回避する一夏は、お返しとばかりに無双セイバーのグリップからエネルギー弾を撃つ。
ティナもバックステップで回避して、今度はグレネードランチャーで狙撃する。
「ふっ、はっ!」
全部は避け切れないと判断した一夏は、無双セイバーでグレネード弾を両断して接近する。
対するティナは懐に入らせまいと接近用ブレードをコール。一夏の無双セイバーと鍔迫り合いを起こす。
「くぅっ………!!」
だが、やはり刀を使い慣れている一夏の方が徐々にティナを押していく。
押し負けると判断したティナは力を緩めて、一夏の体勢を崩す。
「っ!?」
「もらったよ!」
僅かに前のめりになった一夏の頭部にブレードを振り下ろす。
一夏も流石にそれを防ぐ事は出来ずに、一撃食らってしまう。
「ぐっ!」
だがただではやられないとばかりに、一夏は油断していたティナの体に無双セイバーを一戦する。
「きゃっ!!」
「おぉぉっ!!」
これを機に一気に畳みかける事にした一夏は足を一歩踏み出すが―――
ドオォォォォォォォォォォォォォォンッ!!!!!
突如として響いた轟音に足が止まった。
「「!?」」
一夏とティナが音の発信源の方へと目を向けると―――そこには蔦に覆われた大型のISが鎮座していた。
「何あれ……IS?」
訝しげに見ているティナと対照的に、一夏はISを睨む。
すると次の瞬間、ISは二人めがけてレーザーを撃ってきたのだ。
「うぉ!?」
「へやぁ!?」
咄嗟に一夏はティナを横抱きにして回避する。
ISはそれを確認するや否や、今度は両腕に絡まっていた蔦を伸ばしてきた。
「くそっ!!」
群青のスラスターを最大限に付加して撒こうと徹する一夏だったが、やがて捕らえられてしまうだろう。
そう判断するや否や、ティナを適当な所へと下す。
『葛葉君!ハミルトンさん!今すぐ撤退してください!!直ぐに教師陣と上級生が向かうのでっ』
「でも時間が掛かるでしょう!?その間に此奴が暴れよう物なら………何とか足止めして見せます!」
真耶からの警告を半ば無視する形で通信を切断する。
「ティナ。俺のアシストを頼めるか?」
「………無茶だけは止めてよね」
多くは聞かず、一夏のアシストを引き受けるティナ。
それは分かんないな、と苦笑い気味で呟く一夏は無双セイバーを構える。
「ぶっつけ本番だけど……試してみるか。アームズチェンジ!オレンジ!」
《オレンジアームズ!花道・オンステージ!》
刹那、群青が光り輝き、新たに装甲が追加される。
先程までは存在していなかった橙色の装甲――――その姿は、彼が変身するアーマードライダー・鎧武にそっくりだった。
「さぁ、ここからは俺のステージだぜ!!」
大橙丸を肩に担いで構えると、一夏は先程よりも速いスピードでISへと飛び出していく。
それに気づいたISはビームを放とうとするが、ティナが背後からアサルトライフルで狙撃し、集中力を掻き乱す。
その合間に伸びてくる蔦も、一夏によって切り払われていく。
「おぉぉぉっ!!!」
無双セイバーと大橙丸の両刀を受け、ISは大きくぐらつく。
それでも眼前にいる一夏目掛けて剛腕を振るうも、その腕が突爆発する。
「ナイスティナ!!」
一夏が褒めたその後ろでは、グレネードランチャーを構えたティナがいた。
その隙を逃さずに、一夏は無双セイバーと大橙丸を連結させる。
「えやぁぁっ!!」
大きく無双セイバー・ナギナタモードを振るってダメージを与えていく。
ISが倒れこんだその隙に、一夏はオレンジロックシードをセットする。
《ロック・オン!一・十・百・千・万!》
「はぁぁぁぁ……おりゃぁ!!」
刀身からエネルギーを飛ばしてISを拘束する。
ナギナタ無双セイバーを下して構えると、一気にISに肉薄する。
「オォォォォォ―――セイハーーーっ!!!」
エネルギーを込めた必殺の一撃を受けたISは、一夏の背後で大爆発を起こす。
と同時に、一夏の背中に冷や汗が流れる。
「そ、操縦者が………!!」
顔を青ざめさせながら駆け出した一夏だったが、ここで疑問が湧き出た。
ISの残骸を注意深く見ていると、操縦者と思しき血が見られないのだ。
そして千切れたアームの部分を見ると、その中には配線だけがあった。
「もしかして、これ………!!」
何かに気付いた一夏だったが、ある物が視界に入り、その顔を一気に険しくさせる。
一夏は駆け寄ってくるティナに気付かれずに、それを回収した。
「一夏君!操縦してた人って……」
「実はさ………」
そして教師陣の解析により、このISは人が乗っていない――――即ち無人機であったことが判明した。
だが、一夏にとってはもう一つ重要なことがある。
それは――――
『何でISに、ヘルヘイムの果実が………』
先程秘密裏に回収した、ヘルヘイムの果実であった。
何処かにオーバーロード語を纏めたサイトって無いんですかねぇ