ハイスクールD×G 【GHOST】   作:レティス

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ゴーストはかっこいいですよね。


act1 ~Old school building of diabolus~
駒王学園


 

 

 

「…………ん?」

 

 

俺が目を覚ますと、そこはアパートの一室だった。つまりこれから俺の自宅となる場所だった…にしても、部屋の家具とかがしっかりとしてるな。テレビや冷蔵庫などは最新型のものだ。

俺がベッドから起き上がったその時、布団から何かが落ちた。俺はすぐに落ちたものを拾う。

 

「これは確か、英雄の眼魂【ゴーストアイコン】って名称だったな。」

 

それは、転生前に神様からもらった目玉状のアイテム・ゴーストアイコンの一つ、俺の以前の肉体でつくられたオレゴーストアイコンだった。これがこの世界に転生した際の特典だな。大切に扱わないとな…。

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

「英雄の眼魂【ゴーストアイコン】は一つだけじゃありません。」

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

「はっ、まさか…!」

 

俺は神様から言われた言葉を思い出し、すぐに布団をどかした。もしかして、これ以外にも数個用意されてるんじゃないのか?俺はそんな考えでベッドの上を確認した。

 

 

 

 

 

 

「やっぱりな…。」

 

俺の予想通りだ。そこには3つのアイコンが置いてあり、それぞれ色は赤、黄、青のアイコンだった……あれ?そういえば、転生する際に装着されたベルトはどうしたんだろう?腰を見ても無いし………まぁいっか。

俺はとりあえずテーブルに置いてある時計を見て、時間を確認する。

 

「6時20分か。さて、準備するか。」

 

俺はとりあえず学校へ行くために支度をする。ちなみにテーブルに置いてある手紙には、学園の転入手続きはもう済ませてあるということが書かれていた。恐らく神様がやってくれたんだろう。更に手紙の横にはとんでもない金額が書かれた通帳も置いてあった。これも神様だろうが、俺が最初に見た時は思わず目が飛び出しそうになった。

俺は学園の制服を着ると、鞄の中に教科書類、筆記用具、スマホ、財布、そしてゴーストアイコン4つを入れる。これで出発の準備は整った。

 

「さて、行くか。」

俺は自宅の外へ出ると、玄関に鍵をかけてから学園に向けて出発した。

 

 

 

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「ここか。」

 

俺は転入する学園である[私立駒王学園]に到着した。見た感じかなりでかい学校だな。

俺は校門を潜り、校舎までの道を歩く。周りを見てみると、女子たちがガールズトークしていた。どうやらこの学校は比較的女子生徒の方が多めらしい。女子達が俺の方を見て何か会話している中、俺はグラウンドの方に視線を向ける。そこには部活している男子達がいた。野球部の他にサッカー部もあるようだ。俺は少しだけ部活の風景を見た後、校舎の中に入った。

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

俺は校舎に入った後、職員室に行って自分の担任となる先生のところまで行って確認をした後、俺は担任についていき、自分のクラスの前までやってきた。ここで俺は呼ばれるまで待機しててくれと先生に言われた。俺はその時を待つ間、鞄から赤いゴーストアイコンを取りだし、ボタンを押してみた。このアイコンのナンバリングは[01]のようだ。俺はもう一回ボタンを押すと、今度は二本の刀がクロスした絵が描かれた表示に切り替わった。オレゴーストと違い、これは特殊なアイコンのようだ。じゃあ黄と青のアイコンもそうなのかな?

 

「皆、今日は転校生が来ている!」

「先生、女ですか!?」

「美人ですか!?」

「男子生徒だ。」

「「「「「「「「「チッ」」」」」」」」

 

……今、男子達の怨念と怒りのこもった舌打ちが聴こえたような…。冗談抜きで入りにくい…。

 

「五十嵐、入ってこい。」

 

あ、呼ばれたな……仕方ない、黄と青のアイコンは放課後に確認してみるか。

俺はゴーストアイコンを鞄の中にしまうと、扉を開けて教室の中に入り、皆の前に立つ。

 

「皆さん初めまして。五十嵐幽一です。一年間よろしく。」

 

俺はとりあえず簡素な挨拶を言った。まあ、これはこれで特に問題はないだろう…と思った次の瞬間

 

 

「「「「「「「キャアアアア!!!」」」」」」」

「うおっ!?」

 

突然、俺の容姿を見て女子達が一斉に大興奮。俺は突然の大声に圧倒されて思わず耳を塞ぐ。こんな大音声をまともに聴いたら耳鼻科行く羽目になってしまいそうだ。

 

「和風系のイケメンよ!」

「ピュアな顔つきかっこいい!」

「木場キュン×五十嵐キュンよ!」

 

いやいやいやいや、いくら何でもはしゃぎ過ぎじゃないの!?確かに俺はどちらかというと和風好みだよ?けどそんなピュアじゃないからな!?あと変なカップリングをつくらないでくれないか!?

 

「それじゃあ五十嵐の席は、兵藤の隣だ。」

「あ、はい。」

 

俺の席は兵藤というやつの隣らしい。男子達が俺に向かって怨念のこもった視線を向けているが、こいつが一番怨念を放っていた。

俺はとりあえず席につく。

 

「おい転校生…。」

「な、何だよ?」

 

 

 

「なんでお前はそんなにモテるんだよ?」

 

いや、知らないって!そんなもん無意識にとしか言い様がないだろ!?そういえば兵藤の声、どことなく何かを駆逐する男子の声に似てたな。

ちなみに一限目は俺への質問タイムとなり、その後は普通の授業となった。

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

「はぁ~~、疲れた…。」

 

俺は休み時間に屋上で寝そべり、購買で買ったカレーパンを食べながらそう呟く。本当に疲れたな…何せ女子達からは質問の嵐、男子達からは怨念の嵐のダブルパンチだしな…。 この世界で第二の生涯を生き抜けるかどうか不安になってきたよ…。そういえば兵藤、フルネームで兵藤一誠って奴は学園で“変態三人組”の一人にして筆頭らしく、同じくそのメンバーである元浜と松田と共に、女子の更衣を覗くなどの変態行為を繰り返しているらしく、大半の女子から嫌われているとのことだ。まぁ、そんなこと繰り返してたらそりゃ嫌われるに決まってる。女子達によると、兵藤は大のおっぱいフェチらしい。あいつ完全に“おっぱいを駆逐するイェーガー”じゃないか…。けど俺としてはあいつの顔つきはかなりイケメンな方だとは思ってる。多分、あのエロ思考をどうにかすればある程度モテるんじゃないかとは思うけどな……まぁ、無理だな。

「…あ、そうだ。」

 

俺はある事を思い出すと、鞄からこっこりポケットに移していた黄と青のアイコンを取り出す。これも特殊なアイコンかどうなのかを調べないとな。まず始めに黄のアイコンのボタンを押した。ナンバーは[02]だ。そしてもう一回ボタンを押すと、点灯した電球の絵が描かれた表示に切り替わった。続いて青のアイコンのボタンを押した。ナンバーは[04]らしい。あれ?これが[03]じゃないのか?

それはさておき、もう一回ボタンを押すと、今度は重力に沿って落下するリンゴの絵が描かれた表示に切り替わった。

 

「この絵…何かを示してるのか?」

 

俺はアイコンを見て呟く。とりあえず、日常だとあんまり使い道は必要ないかな。俺はそう思うと、アイコンをポケットに入れた。そろそろ五限目の授業が始まる頃だし、教室に戻るか。俺は屋上から教室に移動した。

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

俺は授業を一通り終えた後、すぐに下校して自宅の前まで着いた。ちなみに校門のところであのハゲ(松田)とメガネ(元浜)とイェーガー(兵藤)に襲われたが、すぐに撃退した。え?どんな方法で迎撃したかって?決まってるじゃないか、“カラテ”だよ。

 

「そういえば、冷蔵庫の中に何か入ってたっけ?」

 

俺はまた思い出すとそう呟いた。まぁいいや、着替えたらスーパー行けばいいか。俺はそう思いながら玄関のドアを開けようとした。あ、そういや鍵かけてt………

 

 

 

 

ガチャ!

 

 

 

 

 

「え?」

 

すると、何故かドアが開いた。学園行く際に鍵をかけたにも関わらず…。そして奥から何やらいい匂いがしてきた。誰か調理してるのか?俺は恐る恐るリビングに入ると……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「おお、帰ってきたか。」

 

そこには、何故か料理をしていた一人のお坊さんらしき男性がいた。あれ?どうやって鍵開けたんだ!?

 

「あ、あんた誰だ…?」

「ふむ、私の名は御成。見ての通り僧だ。」

 

お坊さんの名前は御成と言うらしい。どうやら和食を作っていたようだ。

 

「どうして俺の自宅に?」

「神から頼まれたのだ。君を見守るように。」

 

そうだったんだ。つまりこの人は神から命令されて俺の自宅にやってきたって訳か……あれ、そういえばこの人どうやって鍵を開けたんだ?

 

「それにしても、どうやってここに入ったんですか?」

「ああ、それは私が合鍵を所持しているからだよ。」

 

ああ、合鍵か。窓割って侵入したら即通報してたけど、合鍵あるなら合法だ…………って、そんな訳あるかぁあああああ!!

俺は心の中で御成さんに突っ込んだ。

 

『あ、こいつが転生者なのか。』

「うおっ、何だ!?」

 

すると、俺のもとにてるてる坊主のような一つ眼のお化けがやってきた。この声…どこぞの魔法少女に似てるな。

 

『にしても、ずいぶん間抜けだな。』

「な、何だよいきなり…!?」

 

そのお化けはかなりの毒舌だ…間抜けとか、あいつはかなりひねくれてるな…。

 

「彼はひねくれた性格だが、あれでも仙人だ。」

 

えええええええええ!?あのてるてる坊主みたいなのが“仙人”なの!?

 

「さて、話をしたいことはまだまだあるけど、その前に食事としようか。」

「はい…。」

 

気になることは山ほどあるが、とりあえず御成さんが作ってくれた夕食を食べることにした。

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

夕食を食べ終えた俺は、テーブルで御成さんと向き合っていた。話をするためだ。ちなみに俺の隣にあのお化けが浮遊していた。

 

「さて、本題に入るとしようか。」

 

ここでようやく話が始まるようだ。

 

「君の持つ英雄の眼魂【ゴーストアイコン】についてだ。」

「これですか?」

 

俺はそういうと、テーブルの上に4つのアイコンを置いた。

 

「君の所持しているオレゴーストアイコン以外のアイコンには、英雄や偉人の魂が宿っているのだ。」

 

英雄や偉人…?じゃあ、この三色のアイコンには英雄や偉人の魂が宿っているのか?…ということは、アイコンに描かれた絵はその英雄や偉人が成し遂げた功績を意味してるのか。赤いアイコンには二本の刀…二天一流の宮本武蔵、黄色いアイコンには電球…発明王のトーマス・エジソン、青いアイコンには落下するリンゴ…万有引力のアイザック・ニュートン……そういうことか。

「なあ、神様は“アイコンは一つだけじゃない”と言ってた。この世界に散らばってるのか?」

『そんなもん当たり前じゃないか!アイコンというのは、英雄や偉人の想いが結晶化したようなものなんだから!』

 

そんなに言わなくてもいいじゃないか…。想いが結晶化…?じゃあこのアイコンも英雄や偉人の“想い”が原料ってことなのか。

 

「ちなみに、アイコンの収集方法ってあるんですか?」

「君は、父から教わった言葉を覚えているか?」

「父さん…から?」

 

突然、御成さんは話題を父から教わった言葉に移した。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

「いいか幽一。“英雄の心を学び、心の目の開け”。」

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

「“英雄の心を学び、心の目を開け”って。」

「そう、アイコンは君の腰に装着されているベルト・幽霊の神帯【ゴーストドライバー】にセットすることによって発揮される。だがそのためには英雄や偉人の心とシンクロしなければならない。そして英雄たちが“残したもの”と“強い想い”から生み出されるのが、英雄の眼魂【ゴーストアイコン】なのだ。君ならば、英雄や偉人と心をシンクロできるかもしれない。」

「何故俺なんですか?」

「君は霊能者の一族である五十嵐家の一人だからだ。その身に霊力を宿す君なら、できるさ。」

 

御成さんは、俺の家系が霊能者の一族であることを見抜いていた。五十嵐家と言うのは代々から霊術を操る霊能者の一族であり、その霊力の高さから霊能者一族の中でも頂点に立つ家系だった。

 

「君は五十嵐家の中でも一番特別な素質を持っている。だから己を信じるのだ。父もそう望んだはずだ。」

「御成さん…。」

 

俺は御成に激励の言葉を受けた。

 

「分かりました。」

「うむ、その心構えはとても大事だ。」

『まあ、こいつがどこまで保つかだけどね。』

「そんな言い方無いだろ!?」

 

このお化けは相変わらず毒舌だな…。

 

「そういえば御成さん、このお化けの名前って何でしたか?」

「え?うーむ……実は特にないんだ。」

『ちょっ…そんなことないでしょ!?』

 

けど名前がないとな……じゃあ、俺が適当に付けとくか。

 

「じゃあお前の名前は“ユルセン”な。」

『えええええ!?なんでそんな名前なの!?もっといい名前なかったの!?』

 

毒舌を言い続けるのならせめて変なあだ名をつけてやる。

 

「そうだ、君にこれを渡しておこう。」

 

御成さんはそういうと、ある古本を渡してきた………!?これって…。

 

「これ…もしかしてうちの秘伝書!?なんでこれを?」

「神に復元してもらったのだ。その秘伝書を利用して、霊術を身に付けるのだ。では、私はひとまず帰るとする。また会おう。そしてユルセン、幽一を頼むぞ。」

『結局その名前で呼ばれるのかよ…。』

 

御成さんはそう言うと、俺の自宅から去っていった。ユルセンが愚痴を呟く中、俺はタンスの上にいつの間にか置かれていた写真に目を向ける。それは、俺が10歳の頃に撮った家族写真だ。写真には10歳の頃の俺、父、母、祖父、祖母、それからそこに住む弟子達が写っていた。ちなみに俺の家族は

 

 

 

 

 

俺が転生する数年前に死んじゃったけどな…。

 

「父さん。母さん。じいちゃん。ばあちゃん。皆。俺、がんばるからな。」

 

俺は写真を見て、決意を固めた。

 




テスト勉強はやってられないと思う。
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