テストが近い…。
そして俺の文力の無さに泣けてきた…。
前編 ~鎧武者と幽霊~
一真side
ここは、ヘルヘイムの森と呼ばれた異界の森。ここにはインベスと呼ばれる異形の怪物達が生息している幻想的な場所。所々に生えている実がその森の不気味さを掻き立てる。
その森に、俺たちはさまよっていた。
「また迷っちまったな…。」
俺はぼそっと呟く。俺たちは突然現れたクラックに吸い込まれ、再びヘルヘイムの森に迷い込んでしまったのだ。
「一真君、気にすることはないよ。だって今回は吸い込まれたからね…。」
一度、ヘルヘイムの森に入ったことがある沙織はそう言った。クラックは何回も見てきたが、吸い込まれるという事態はこれが初だからな…。
「それにしても、ここがヘルヘイムの森ですか…。すごく不気味ですね。」
「天子さん達もいれば心強かったんですけどね…。」
優花里と華がそんなことを言っていた。そう、今回は天子達は同行していない。だからまともに戦えるのは俺一人だけになる。
「早くここから抜け出さないとね。」
「でもみぽりん、クラックはそう簡単に見つからないんだよ?」
みほの発言に、沙織は弱気な発言をした。確かにクラックはいつ開くか、そしていつ閉じるかは分からない。見つけ出すのは困難だ。俺はロックビークルを持ってるからそれで脱出できるけど、皆を置いていけるはずがない。
また俺のせいで……いや、とにかく早くクラックを見つけないとな。
「皆、あれ。」
「「「「「!!」」」」」
麻子が向こうを指差して言った。俺達がその方向へ目を向けると、そこにはクラックがあった。
「クラックです!」
「これで帰れますね!」
「よし、閉まる前に行こう!」
俺達は閉まる前に、クラックを通過した。
幽一side
「インベス?」
「ええ、最近町のあちこちで出現している怪物よ。クラックという隙間から出てくるらしいのよ。」
俺たちはオカ研の部室でリアス部長からインベスという怪物について話を聞いている。
「だったら、俺たちが直接行ってぶっ倒せば…。」
「イッセー、あの怪物ははぐれ悪魔と違って昼夜問わず現れるのよ。昼にインベスと戦ったら、私達の正体がバレるわ。」
リアス部長はイッセーの発言にそう答えた。確かにオカ研のメンバーは“ほとんど”が悪魔だ。夜ならまだしも、昼という時間帯は悪魔の力が弱い。それに、昼に戦ったら悪魔の正体がバレてしまう可能性があった。
「だけど…。」
「だったら昼間は俺が戦いに行きます。」
俺はソファから立ち上がって言った。俺はメンバーの中で唯一悪魔ではないため、昼夜でも問題なくインベスと戦える。
「一人では危険ですよ!」
「けど、インベスという怪物が町で暴れたら、大勢の怪我人が出る。それだけは阻止したいんだ。人の命を見捨てる訳にはいかないんだ。これが俺だから…。」
アーシアが一人でインベスと戦うのは危険だと主張する中、俺はそう言った。人の命はどんなものよりも価値がある。それを見捨てるなんて出来ない。
「気持ちは分かるわ。でも単独で行かせる訳には…」
『ギシギシッ!』
すると突然、ランタン型のガジェット・クモランタンが部室にやってきた。昨日目覚めたらまた部屋に置かれていたやつだ。
「どうしたんだ?」
俺はどうしたか尋ねると、クモランタンは壁に映像を映した。その映像は、町の広場にクラックが出現し、そこから怪物が出てくる映像だった。姿はダンゴムシのような姿をしており、それぞれ赤、青、緑と色が分かれていた。
「もしかして、インベスか!?」
「もう現れたのか…!」
「…気持ち悪い。」
木場、小猫がそれぞれそんなことを言っていた。
「とにかく、今から行かないとまずいな…。部長、勝手ですけど行ってきます!」
「ちょっと、待ちなさい幽一!」
俺はリアス部長の制止を振りきって部室の壁をすり抜ける。そこから一気にフェンスを飛び越え、その近くに停めてある自分のバイクに乗る。そしてナビゲートを起動し、それに従って現場まで急ぐ。
一真side ~3分前~
俺達は再び現れたクラックを通過し、ようやくヘルヘイムから抜け出せた。
「ねぇ、本当に学園艦に戻ってきたんだよね?」
「多分、そうだと思うけど…。」
戻ってきたにしては、なんか俺達が見た学園艦の町並みとは違うな…。本当に戻ってきたのか…?
「うーむ、もしかして陸に戻ってしまったってことは…。」
「ゆかりん、そんなことある訳「…いや、これはマジだ。」…えっ!?」
麻子が何かを見て言った。俺達はその看板を見る。
「く…駒王町…?」
「え、じゃあ私達…。」
「別の場所にやってきてしまいましたね…。」
俺達はショックのあまり驚きを隠せない。どうやら俺達は駒王町という場所にやってきてしまったらしい。けど、駒王町って町なんてあったか…?
「ど、どうしましょう?」
「とりあえずもう一回クラックを探して、それで別のクラックで学園艦に戻るしかなさそうだな…。」
「またあの森を辿るのかぁ…。」
優花里は慌てており、沙織も溜め息をついていた。くそ…クラックって言っても、いつまた現れるか分からない。たとえ探せたとしても、それが艦に繋がっているのかすらも分からない。どうすれば…?
ギュイーン!ギュイーン!
「「「「「「!?」」」」」」
すると、俺のケータイのアラームが鳴り響いた。このアラーム音は、[クラック・インベス探知システム]だ。まさか、近くにインベスが…!?
俺はケータイを取ってクラックがどこに発生したかを確認する。すぐ近くだ!
「行くぞ!」
「あ、ちょっと一真君!」
「待って下さい西住殿~!一真殿~!」
「私達もいきましょう。」
「そうだね!」
「うん。」
俺達は一斉にインベスが現れた場所まで向かう。
ーーーーーーーーーーーーーーーーー
俺達が現場である広場に着くと、そこには大量の初級インベスがいた。
『グギャアア!』
『グギッア!』
「やっぱり、この町にもインベスが…!」
俺は戦極ドライバーを腰に装着し、オレンジロックシードを取り出す。
「皆、下がってて!」
「「「「「うん(分かりました)(分かったよ)(分かった)。」」」」」
俺はみほ達に下がるように言った。
「変身!」
俺はそう叫ぶと、オレンジLSを開錠した。
『オレンジ!』
続いてドライバーにオレンジLSを装填し、閉錠した。
『ロックオン!』
『アーイ! バッチリミナー!』
この時まで俺は知らなかった。俺の隣で誰かが変身の動作をしていたのを…。
俺はカッティングブレードを倒す。
『ソイヤッ!』
「変身!」
「…え?」
「え?」
俺はようやくその声に気付き、左に視線を向けた。そこには俺達とは違う高校の制服を着た青年がおり、その腰にはハンドルがついたお化けを模したベルトが装着されていた。ポーズからして変身する直後だった。そして俺の視界がオレンジアームズによって阻まれた。
『オレンジアームズ! 花道、オンステージ!』
『カイガン!オレ!レッツゴー、覚悟、ゴ・ゴ・ゴ・ゴースト!』
俺は鎧武に変身した。そしてオレンジアームズが展開されて再び見えるようになると、その青年は黒いのっぺらぼうの姿になっており、その上に黒とオレンジのパーカーを模したお化けを纏うと、のっぺらぼうの顔が変○仮面に角が生えたような顔が展開された。
「「「「「「「えええええええええええええ!!?」」」」」」」
俺達は当然驚きのあまり叫んでしまった。
幽一side
あ、ありのまま起こった事を話すぜ!俺がゴーストに変身していると、隣にいた青年にオレンジが降りてきて、青年がそのオレンジを被ったら、なんと仮面ライダーに変身しちゃったんだ。な、何を言ってるか分からないと思うが、俺も何が起きたかさっぱり分からない…!
「ゆ、幽霊を…纏った!?」
「オ、オレンジが…頭に…?」
俺は互いに指差し合いながら恐る恐る近づく。
「「お前誰だぁぁぁぁ!?」」
俺とそいつの言葉がハモッた。本当にこいつは誰なんだ?
『グギャア!』
「!?…はぁ!」
そんなやり取りしているか否や、一体のインベスがこちらに向けて光弾を放ってきた。俺はすかさずガンガンセイバーを装備し、光弾を弾いた。
「話は、後だな。」
「そうだな。今はこいつらを!」
「ああ!」
俺達はインベスに向けて突撃する。俺はガンガンセイバーでインベス達を斬りつけていく。
「はあっ!おりゃっ!」
一方、もう一人の仮面ライダー・ガイムは試製拳銃付軍刀を模した刀・無双セイバーと蜜柑を模した刀・大橙丸の二刀流でインベスを攻撃していた。
「二刀流か。だったら俺も…ムサシ!」
俺はその戦闘スタイルを見て、懐からムサシアイコンを取り出すと、ドライバーに装填してからハンドルを操作する。
『カイガン!ムサシ!決闘、ズバット、超剣豪!』
俺はドライバーから出現したムサシゴーストを纏うと、ガンガンセイバーを二つに分割して二刀流にした。
「ふっ!はあっ!」
「おらぁっ!」
『『『『グギャアアア!』』』』
俺とガイムはインベスを次々と倒していく。すると、クラックから新たに一体のインベスが出てきた。
『グオオオッ!』
それは先程と違い、青い体に枝角が生えたインベス・シカインベスだった。現れるインベスはこれで最後なのか、クラックは閉じた。
「なんだあれ?」
「気を付けろ、さっきのとは違うぞ!」
『グオオアッ!』
俺はガイムからの注意を聞いていると、シカインベスが俺に向けて突進してきた。
「ぐっ…!」
俺は防御するも、徐々に押されていた。だったら…!
「はあっ!」
『グオッ…!?』
俺は浮遊してシカインベスの突進を受け流した。シカインベスは勢いのあまり壁に角が突き刺さり、動けなくなった。
「はあああっ!」
『グオァッ!?』
俺はそのままシカインベスを吹き飛ばす。
「とどめだ、いくぞ!」
「OK!」
『ソイヤッ!イチゴアームズ!シュシュッと、スパーク!』
『カイガン!ビリー・ザ・キッド!百発百中、ズキューン、バキューン!』
ガイムは今度はイチゴを模した鎧を装着した。俺はビリーザキッドゴーストを纏い、バットクロックを左手に持つ。そしてガンガンセイバーと合体させてライフルモードにすると、ドライバーにかざす。ガイムはイチゴLSをドライバーから外し、無双セイバーに装填した。
『ロックオン!イチ、ジュウ、ヒャク!』
『ダイカイガン! ガンガンミナー!ガンガンミナー!』
「これでとどめだ!」
「命、燃やすぜ!」
ガイムは無双セイバーにエネルギーを溜め、俺は照準をシカインベスに向ける。
『イチゴチャージ!』
『オメガインパクト!』
「「はあっ!!」」
ガイムは上に向けてイチゴ型のエネルギーを放った。そこから大量の苦無がインベスに降り注いだ。俺はライフルによる銃撃を放った。
『グオオッ…!』
シカインベスはこれを受けてついに爆散した。ようやく終わった。
「ふぅ…。」
「…。」
『ロックオフ』
『オヤスミー』
俺とガイムは互いに変身を解除した。それにしても、何でインベスがここに現れるようになったんだろう?
「なぁ、お前もライダーなのか?」
「ん?…ああ、そうだけど。」
先程、ガイムに変身していた青年が俺のもとに近づいてきた。
「そんな、ロックシードも使わずにどうやって…?」
「ロックシード…?俺はこれを使って変身したけど?」
俺はそう言ってオレアイコンを青年に見せた。
「…目玉?」
「まぁ、普通に見たらそうだろうな…。」
「ところで、お前の名前は何なんだ?」
「俺は幽一。五十嵐幽一だ。」
「俺は破神一真だ。」
俺と一真は互いに名前を名乗った。どうやらこの青年は一真というらしい。
「一真君!」
すると、向こうから5人の少女達がやってきた。そういえば一真と一緒にいたな……ん?
俺はやって来た少女の内、一真に声をかけた方の顔を見た。あの顔立ち……あいつに似て…
ピピピピピ
すると、俺のスマホの電話が鳴った。俺はスマホを取り出す。やっぱり相手はリアス部長だ。
「もしもし。」
『幽一!どこにいるの!?いきなり部室から飛び出して…!』
「あ、すみません…けど、インベスは倒しましたよ。」
『そう…。とりあえず幽一、今すぐ部室に戻ってきて頂戴。それと帰ってきたら……“分かってる”わよね?』
「ちょっ…部長…!?」
プツン!
通話が切れた。そうだった、無断で飛び出したからな………これは間違い無くタイキック喰らうな…。
「……。」
「ど、どうしたんだ?」
一真が俺の顔を見て尋ねてきた。俺の顔は現在、蒼白になっていた。
「…部長から今すぐ戻れと言われたんだ…。今から部室に戻らないと…。」
俺は一真に事情を話した。
「部室…?」
「この先に“駒王学園”って高校があって、そこの旧校舎に【オカルト研究部】って部室があるんだ。もし良かったらそこに向かってくれ。俺は先に行くよ。じゃあ、また後で。」
俺は一真達に駒王学園に向かうように伝えた後、再びバイクに乗って部室まで戻る。はぁ…お仕置きは勘弁だけど、仕方ないか…。
一真side
俺は幽一というやつから駒王学園に向かってくれと言われた。この町にもライダーがいるのか…くそ、これ以上ライダーを増やしたくないのに…!
「それにしても、あのライダーは見たことありませんね。ドライバーも違ってましたし。」
優花里の言う通り、あいつが装着していたのは戦極ドライバーじゃなかった。あの時見せてもらった目玉のようなアイテムがその証拠だ。
「そうだったね。なんか形が“お化け”に似ていたよね。」
「…ッ!」
すると、沙織の発言に麻子がまたビビリ出した。そうだった、麻子はお化け苦手だったな…。
「沙織、麻子がお化け苦手なの知ってるだろ…。」
「あ!ご、ごめん麻子!」
「あぁ……昼間にお化けが出るとは……世も末だ…。」
麻子のテンションが一気に下がってしまった。
「それよりも、先程言われた“駒王学園”というところに行ってみませんか?何か詳細が掴めるはずですから。」
「それもそうだな。」
華がそう言った。確かに行ってみれば帰れる方法が見つかるかもしれない。
「とりあえず、行ってみましょう。駒王学園へ。」
「ああ、行くぞ。」
俺たちは駒王学園に向けて歩き出す。
ーーーーーーーーーーーーーーーーー
「…言われた場所は…ここだよね?」
「そのはずですけど…。」
みほと優花里は不安そうに会話していた。俺たちは幽一の言う通り、駒王学園という場所にやってきた。そして学園内を探している内に、古い旧校舎を見つけた。その一校舎の二階に【オカルト研究部】と書かれた看板が置かれていた。看板やフェンス越しに停めてあるバイクからしてここらしいが、本当なのかと俺達は不安に思った。
「……。」ブルブルブルブル
…特に麻子はもう顔が蒼白だ。しかも震えていた。
「それじゃあ、私が開けるね。」
「頼むぜ、みほ。」
俺が頼むと、みほがその部室のドアを開けた。すると
「えいっ!!!」
ベシィィッ!!
「いっだぁああああああああああ!!!?」
「「「「「「!?」」」」」」
俺達が目にした光景、それは先程会った幽一が紅髪の女性にタイキックされていたところだった……完全にガ○使じゃねぇか!?
幽一side
俺はリアス部長からのタイキックを受け、その場で倒れて悶絶する。ああ……尻が死んだ…。
俺がタイキックを受けると同時に、部室の扉が開く音が聞こえた。俺は扉の方に視線を向ける。
「ん?……一真達か…。」
「幽一…何だその有り様は?」
「…見れば分かる…お仕置きされたんだ…。」
部室に入ってきたのは、先程会った一真達だった。こんな見苦しい光景を見せてしまった…(涙)。
「あら、幽一の知り合いなのかしら?」
「ああ、はい。インベスと戦っている時に会ったんです。そこにいる一真ってやつも仮面ライダーになって戦ってました。」
「仮面ライダー…?貴方が?」
「あ、はい。どうも…。」
一真はリアス部長の方を向くと、お辞儀しながら挨拶した。後ろにいる少女達もお辞儀をした。
一真side
俺達は幽一が言っていた部長さんらソファに座るよう促されると、ソファに座った。それにしても、部室にしては広すぎないか?どこか薄暗いし、オカルト関連のものが多く置かれている…。こりゃ麻子が怖がるのも当然だな。
ちなみに黒髪ロングのお姉さんが粗茶を差し出してくれた。
「じゃあ早速だけど、貴方達の名前を聞かせてもらっていいかしら?」
部長さんが俺達の名前を尋ねてきた。
「破神一真です。」
「西住みほです。」
「五十鈴華です。」
「武部沙織です。」
「秋山優花里です!」
「…れ、冷泉麻子だ…。」ガタガタガタガタ
俺達は自分の名前を名乗った。麻子は震えながら言っている。
「あらあら、その子はどうしたんです?」
「あ、麻子は怖い物が苦手で…。」
「…お化けは…早起き以上に…無理……怖い…。」
黒髪のお姉さんの質問に沙織がそう答えた。まぁ、部室内が…ねぇ…。
「私はリアス・グレモリー。この【オカルト研究部の部長よ。」
「私は姫島朱乃ですわ。」
「僕は木場祐斗。よろしくね。」
「…塔城小猫です。」
「私はアーシア・アルジェントと言います。」
「俺は兵藤一誠だ。」
「さっき会ったけど、改めて…俺は五十嵐幽一だ。」
リアスさんに朱乃さん、木場、小猫、アーシア、一誠、そして幽一か…。
「まず聞きたいことだけど、貴方達はどこから来たの?少なくともこの学園の者じゃなさそうだけど?」
「はい…。俺達は“大洗女子学園”という場所にいまして…。」
俺は自分達が所属している高校名を言った。
「“女子学園”?…もしかして男子は一真だけか?」
「はい、確かに一真君だけです。」
幽一の質問にみほが答えた。
「なにぃぃぃぃぃぃぃ!?畜生、羨まs…ぐべっ!?」
「黙ってろマジで…。」
「…はい…。」
それを聞いたイッセーが驚くが、すぐさま幽一が制裁した。まぁ、女子校に男子である俺が紛れているからそりゃおかしいと思うだろうな…。けど、イッセーは確実に“羨ましい”と言いかけたな…。
「ちなみにどうしてここに?」
「“クラック”に吸い込まれて、その後に別のクラックをくぐり抜けたらここに…。」
「“クラック”ですって!?…もしかして貴方、インベスやクラックについて何か知ってるの?」
「はい。」
リアスさんがクラックやインベスについて知ってるのかと尋ねてきた。
「もしかして、この町にも?」
「ええ。最近町に現れるようになったわ。」
やっぱり、この町にもヘルヘイムの侵食が…!くそ…!
「…」ガタガタガタガタガタ
「?」
すると小猫が、さっきから怯えっぱなしの麻子に近づく。
「…よしよし…。」
そして麻子の頭を撫で始めた。麻子は小猫の顔を見て赤面した……なんだろう、これ見るとなんかすごい癒されるような感覚が…。
「女子が5人もここに………ふへへへへ…。」
「!?」
「あ、あの…さっきから兵藤殿がこちらをガン見してるですけど…!?」
さっきからみほ達をガン見している一誠を見て、優花里がそう言った。
「おいイッセー、何ガン見をしてるんだお前は?」
「本当に申し訳ない。」
「謝る気無しだろこのバカたれ!」
「タコスッ!」
幽一が即座に動き、また一誠をシバいた。
「すまない、イッセーはどうしようもないくらいの変態でな…。」
「ちょっ!?それは酷いだろ幽一!?」
一誠はやっぱり変態だったのか…。しかも何げにみほ達の胸元を見てたし…。
「ねぇ、アーシア。」
「何ですか、沙織さん?」
沙織とアーシアが何やら会話していた。
「“彼氏”とかいる?」
「か、“彼氏”ですか!?」
沙織がそう言った途端、アーシアが酷く赤面した。沙織は恋話に興味があるからな…。
「あ、あの…わ、私…。」
「ん?」
「イッセーさんと住んでますから…。」
「…え?」
ええええええええええええ!?アーシアが、あの変態と同居!?これを聞いた俺達は驚きの表情を隠せなかった。
「そういえばつい最近、部長もイッセーの家に居候するようになったな。」
「ええ、幽一の言う通りよ。」
さらに幽一の口から驚きの一言がカミングアウトされた。まじかよ、リアスさんも一誠の家に!?羨ましいとか言ってるくせに、アイツの方がよっぽど羨ましいじゃねぇか!?
「朱乃さんは生け花の経験はあるんですか?」
「あらあら、うふふ。私は生け花の経験はないですわね。」
ちなみに華と朱乃さんは生け花についての会話をしていた。華もそうだが、朱乃さんも大和撫子のような容姿だな。
「部長、こんなに人入れて大丈夫なんですか…?」
木場が苦笑いをしながらリアスさんに質問した。確かに狭い感じがするな…。すると次の瞬間、リアスさんはこんな発言をした。
「てへぺろ☆」
ガッシャーン!
俺達は一斉にずっこけた。いや、てへぺろじゃないだろ!?
「!?…げふんげふん…えっと、次の質問いいかしら?」
リアスさんは咳払いすると、気を取り直して質問してきた。
「あ、はい。」
「続いてだけど、貴方はライダーに変身するようね。どうやって?」
「えっと、これを使いました。」
俺はそう言って戦極ドライバーとロックシードを取りだし、机に置いた。
「それは?神器【セイクリッド・ギア】かしら?」
「神器?これは戦極ドライバーといって、これにロックシードという錠前を使って変身するんです。」
俺は戦極ドライバーとロックシードの説明をした。
「うーん、神器とは違うようね…。」
「神器って何ですか?」
「そうね…説明するよりも見てもらった方が早いわね。幽一!」
「あ、はい。」
幽一は返事をすると、その“神器”を腰に出現させた。それは先程見たドライバーだった。
「これが俺の神器・幽霊の神帯【ゴーストドライバー】だ。それと…」
すると幽一はさらにポケットから例の目玉状のアイテムを取りだし、机に置いた。
「これは眼魂【アイコン】といって、英雄の力がこもったものなんだ。これを用いて変身するんだ。」
アイコン…英雄の力…。ロックシードよりも奇妙なものだな…。
置かれたアイコンは8つあり、その上部には武蔵やニュートンなどの英雄や偉人の名前が書かれていた…じゃあ、【GHOST】と書かれた黒いアイコンは何なんだ?
「次の質問だけど、今度はそこの貴女達に答えてもらうわ。」
「あ、はい。分かりました。」
「貴女達はどの部に所属しているのかしら?」
「“戦車道”に…。」
「「「「「戦車ぁ!?」」」」」
「あ、あらあら…(汗)。」
「…?」
みほが答えた瞬間、リアスさん、一誠、アーシア、祐斗、幽一が声を揃えて驚愕した。ちなみに朱乃さんは汗を流しながら苦笑いしている。小猫はリアクションが低い。
「貴女達、戦車を操縦してるの…?」
「はい!ちなみに私は装填手を担っております!」
「えっ!?」
優花里の発言にリアスさんはさらに驚いた。
幽一side
俺達は半ば放心状態に近い。何せみほ達は戦車を操縦しているらしいからだ。一真が仮面ライダーってことよりも気になるわ。どこのガ○ダム乗りだよ…。
「おい幽一…この異様なミリタリー要素は…。」
「ああ、ソープ先輩達が聞いたら驚くだろうな。女子高生が戦車を操縦だぞ?」
俺はイッセーとひそひそ話をしていた。DVDでラ○ボーとかプラ○ベ○○ラ○アンとか見たけど、これはギャップを通り越してるんじゃないか…?
「…話を戻すけど、一真以外にライダーはいるのかしら?」
「はい…。今ここにはいませんけど…。」
一真は何処か悲しげな表情でそう答えた。何かあるのか?
「…ちなみに、リアスさん達はライダーなんですか…?」
「いいえ。」
「そうですか…。」
リアス部長がそう答えると、一真はほっと一安心したかのような表情をした。
「だったら、俺がこの町のインベスを倒します。」
「貴方まで一人で戦う気なの!?」
「だけど、俺がやらないと…!」
一真は悲痛な表情で言った。俺は一真の気持ちが分かってきた。誰かがやらないと…そんな顔をしていた。
「あの、部長。」
「何かしら幽一?」
「この町にもインベスが出現しているんですよね?だから俺は一真と協力してインベス騒動を早く終わらせて、一真達を元の場所に帰してあげたいと思います。」
俺はリアス部長にそう提案した。確かに単独て戦うのは危険だ。ならば俺を入れて二人で戦えばいいんだ。
「幽一…いいのか…?」
「何言ってるんだよ一真。初めて会ったといえども、俺達は仲間なんだ。」
「…でも。」
「心配するなよ。困った時はお互い様だろ?」
判断を渋る一真に俺は励ましの言葉を贈る。
「…ありがとう。」
「いいってことさ。部長、いいですよね?」
「…分かったわ。」
部長も了承してくれた。
「あの、一ついいですか?」
「何かしら?」
「私達はどこで泊まればいいんですか?」
ここで沙織がそう質問してきた。確かにそうだな、インベス騒動の解決や一真達を帰す方法を見つけない限りは一真達を宿泊させないとな…よし!
「よし、じゃあ俺の「俺のところに泊まっていってくれ。」…え、ちょっ…幽一!?」
俺はイッセーが言い切る前に言った。
「色々とすまないな、幽一。」
「ありがとうございます。」
「いいっていいって。」
一真とみほの言葉に、俺はそう言い返した。
「幽一!何でいきなり割り込むんだよ!?」
「お前の家に泊めたら一真達が色んな意味で大変な目に遭うからだよ。」
「…一理あります。」
「酷くね!?」
俺と小猫の発言にイッセーは涙目になった。あいつの考えは実に分かりやすいからな…。
「じゃあ部長、俺は一真達を自宅まで連れて行きますので…。」
「ええ、また後で。」
俺は部長にそう言うと、一真達を連れて部室を後にした。
駘悟side
俺は例の高台で町を見渡していた。数分前、俺は広場で一組の男女を見た。その中で一人の青年はアイツと共にインベスという怪物と戦っているのを見た。だが奴はアイコンではなく、果物が描かれた錠前のようなもので変身していた。あいつらは何者だ?
『お兄ちゃん。』
「どうした、沙耶?」
『あの人達、この町の人じゃなかった。』
「どういうことなんだ?」
『つまり、あの人達は別の世界から迷い込んだってことなの。』
沙耶はそう答えた。別の世界から…?なのに何故ライダーに変身したんだ?もしや、別の世界にもライダーがいるのか…?
「やぁ、スペクター。」
すると、俺のもとに一人の青年が現れた。茶色をベースとしたラフな衣装をしている。
「アッシュか…。」
「スペクター、こんなものを見つけた。何かに使えるだろう。」
そう言ってアッシュは俺に謎のUSBメモリを渡してきた。そのメモリは全体的に黒く、【J】というマークがついていた。俺はそのメモリを受け取ると、エジソンアイコンを取り出してアッシュに投げ渡した。
「これは…?」
「それは貸してやる。必要なんだろ?」
「ありがとう。だが君の目的がますます分からなくなってきたよ。」
俺はアッシュの言葉を聞かずにマシンフーディーに乗ると、ヘルメットを被り、エンジンを起動して発進した。
中編へ続きます。