ハイスクールD×G 【GHOST】   作:レティス

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ムゲン魂、来ましたね…ってかゴースト本編でもユウイチが出ちゃいましたね。これはまぐれかな?


幽一「俺は五十嵐幽一。15歳の時、謎の事件に巻き込まれて命を落とし、ハイスクールD×Dの世界に転生。仮面ライダーゴーストとして、オカ研部員として活動しながら英雄の眼魂を集めている。前に倒したはずのフリードがエクスカリバーを持っていた。俺は祐斗の過去を知った。そして、“かつての俺”も目覚めようとしていた…。
現在所有しているアイコンは…8つだ。」


OP[Symphaty]



堂々、忠義の友!

幽一side

 

 

 

 

 

俺は気づくと、昔全焼したはずの家・五十嵐寺の中だった。そしてそこには

 

「……。」

「父さん!?」

 

死んだはずの父さんがいた。俺は父さんのもとへ駆け寄る。

 

「ねぇ父さん。昔、駘悟達に何があったんだ?何が駘悟をあんな残忍な性格にしてしまったんだ!?」

 

俺は父さんに駘悟が外道になってしまった原因を尋ねる。だが父さんは何も答えず、そのまま消えてしまった。

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

「…ん…夢か…。」

 

いつもの朝、俺は窓から差し込んできた日の光で目を覚ます。昨日の雨雲はもうなく、青空が広がっていた。俺と理恵は昨日、祐斗の過去を知ったな。それにしても…

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

『クククククッ…!ハハハハハハハ…!!』

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

あの時、オレアイコンが禍々しく変化したのが気になるな。今後もあれが続きそうだな…そういえば駘悟から毒を喰らった時、致死量にも関わらず、何故俺の身体は毒に蝕まれなかったのだろうか?今度おっちゃん来たら聞いてみるか…。

さて今日も学校だし、朝食作るか…。俺は朝食を作ろうと身体を起こそうとするが、何故か身体が起き上がらない。どうやら理恵が俺の身体を抱き締めているようだ。俺は理恵の方を向く……え?

 

「すぅ~…すぅ~…。」

 

な、なんちゅう格好だよ!?何で下着姿で寝てるんだよ!?というか、床にパジャマが堂々と脱ぎ捨てられてるし!

 

「おーい…。」

「…ん?…ふ、ふぇ!?」

 

理恵は目を覚ますと、こちらを見るや否や可愛いらしい声を挙げながら驚いた。

 

「お前、何で脱いだんだ…?」

「えっと…その…ね、眠れなかったから…//」

 

理恵は赤面でもじもじしながら答えた。眠れなかったから脱いだのをぉぉぉぉ!?早いよ!いくら何でも早過ぎるって!…あれだな、今のイッセーのベッドはあんな感じになってるだろうな…リアス部長とアーシアがいるしな。

理恵はベッドから立ち上がると、脱ぎ捨てられてるパジャマを再び着た。俺もベッドから立ち上がる……ん、何か聞こえてくる?

俺はドアを開けてリビングへ行くと、そこには半袖半ズボン姿のおっちゃんがいた。しかもあの格好は南国行ったようだな。土産袋も置いてあるし。おっちゃんはレゲエを口ずさんでいた。

 

「あれ、おっちゃん?」

「ん?おー、幽一…ってあれ?そこにいるのはこの前の子?」

「え?いや、違います。」

 

おっちゃんは理恵を見ると、この前に来た子と勘違いした。

 

「まぁいいや。南国のイッサカイトウに行ってきたよ。これは幽一にプレゼント。」

「ああ、どうも…。」

 

俺はおっちゃんから妙な土産を貰った。なんだこのモアイみたいな菩薩は…?

 

「名前はシークイシンダカ…。」

「じゃなくて!…俺は前に、駘悟から毒を喰らった。けど俺は何故か毒に蝕まれなかったんだ。」

「何だよ、藪から棒に?」

「俺の状態がどうなっているのか教えてくれ!」

「…いいだろう。」

 

おっちゃんは真剣な表情になって言った。

 

「そいつは、“千本の武器を集めることに誓いを立てていた”。そして、999本目を手にした時…。」

「牛若丸が現れた……ってそれは武蔵坊弁慶だよ。またそうやってはぐらかす…。」

 

おっちゃんは弁慶について語った。俺もつい乗ってしまった…。

「あ、あそこに小さな光がピカーって。」

「「え?」」

 

俺と理恵は振り返る。まさか…俺はおっちゃんの方へ再び振り返る。くそ、逃げられた…!

 

「それにしても何だよこれ…?」

「こんな菩薩売ってるのかな…?」

『クビガクルシイヨー』

「ひゃっ!?」

「うおっ!?しゃ、喋った!?」

 

俺が謎の菩薩を持っていると、菩薩が喋った。俺と理恵は思わず驚いてしまった。どうなってんのこれ!?

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

支度をし、制服に着替えた俺達は自宅から外に出る。

 

「ん?何だこれ?」

 

俺はポストに何かの茶封筒が入っているのに気づく。俺はポストから茶封筒を取り出す。

 

「うーん…封筒には何にも書かれてないね。」

「何が入っているんだろう?」

 

俺は中身が気になり、封筒を開ける。中に入っていたのは、二枚の写真だった。一枚目は一人の人物が写っている写真だった。

 

「この人…どっかで…?」

 

俺はそう呟きながら二枚目の写真を見る。それは先程の写真の男性を含めた3人が写っていた……!

 

「やっぱりだ…この人、父さんと知り合いだったんだ…!」

「どれどれ?……!?」

 

理恵も写真を見た瞬間、理恵は驚きの表情をした。

「どうした?」

「幽一君、この男を見て!」

 

俺は理恵に言われて左側の眼鏡をかけた男性の方を注目する。

 

「この男がどうしたんだ?」

「この男、幽一君から“アイコンを奪う”って言ってたよ!」

 

俺からアイコンを奪う…?

 

「もしかして、前に理恵を拉致した男か…!?」

「うん…!」

 

どうやら3人目の男は、前に理恵を拉致したやつらしい。俺はその写真を裏返す。そこには父さんの苗字の他、もう2人の苗字が表に写っている人物のところに書かれていた。どうやら左側に写っている男は“雷堂寺”というらしい。そして右側の男は一枚目の写真に写った男…苗字は“芦原”らしい。

気になる事はあるが、とりあえず俺達は学校へ向かうことにした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

雷堂寺side

 

 

 

 

 

 

 

 

 

私はビルの屋上で一枚の写真を取り出す。それは5年前、霊術の研究をしていた3人の霊能者が写っていた。そこには私も含め、竜彦と芦原もいた。

 

「五十嵐竜彦。貴方は優秀なリーダーでした。でも私はそんな貴方のことが大嫌いでした。」

 

私は写真の竜彦が写っている部分を注目しながら呟く。

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

「私はこの世界を幽一や駘悟、次の世代へ繋げたいと思っている。それが出来るのは我々しかいない!私を…いや、“人間の可能性”を信じて力を貸してくれないか?」

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

「五十嵐幽一をちゃんと“導いて”下さいね。」

 

私は一段下にいる青龍刀眼魔に言った。

 

「ふんっ!」

 

青龍刀眼魔は余裕な表情で鼻笑いをした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

幽一side

 

 

 

 

 

 

 

 

授業が一通り終わり、俺達はオカ研部室へ向かっている。昨日のあの件からか、今日は祐斗は学校に来てないらしい。それよりも、芦原って男性の事も気になる。でもこの世界にいるのかも分からないな…。

俺はそんな事を考えながらイッセー達と共に歩く。

 

「…ん?」

 

俺は何かの気配を感じ取た。振り向くと、電柱に隠れている男を見つけた。

他の三人も俺に釣られて一斉に電柱に隠れている男の方を向いた。

 

「っ!」

「あの顔、まさか…!」

「…!」

「「?」」

 

俺と理恵はその男性の正体が分かった。イッセーとアーシアはポカンとしているが…。間違い無い…芦原さんだ!

芦原さんは気づかれると、すぐにその場から逃げていった。

 

「イッセー、鞄預けるぞ!」

「ちょっ!?おい、幽一!」

「幽一さん!?」

 

俺はイッセーに鞄を預けると、すぐに芦原さんの後を追う。

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

俺は魂の反応を探知して、芦原さんの後を追う。俺は芦原さんを追い続け、桜街道を走る。

 

「待って下さい!」

「知らない!私は何も知らないんだ!」

「俺は“五十嵐幽一”と言います!」

「!?…“五十嵐”…?」

 

俺は走りながら自分の名前を言う。すると、芦原さんは何かを思い出したかのように足を止めた。

 

「父さんのこと…5年前、何があったか知りたいんです!」

「…五十嵐竜彦…。」

 

芦原さんは父さんの名前を呟いた。五十嵐という苗字に反応した辺り、やっぱり何か知ってそうだな…。

「昔、一組の兄妹が何かに巻き込まれ…。」

「関わりなくないんだ!もう誰も信用できない……“未来は失われてしまった”……もうどうにもならない!」

 

俺は5年前のことを尋ねようとするが、芦原さんはそう言って拒絶した。“未来は失われた”…?一体どういうことなんだ…?

 

「デヤァァ!!」

「っ!?」

 

その時、何者かが俺に向かって青龍偃月刀を振り下ろしてきた。どうやら眼魔だ。俺はすぐに反応してその攻撃を避ける。その間に芦原さんは逃げてしまう。

 

「芦原さん、待ってくれ!」

 

俺は芦原さんを追いかけようとするが、俺の前に青龍刀眼魔が立ち塞がった。

 

「警告だ。奴には手を出すな。」

「そういう訳にはいかない!」

 

俺は幽霊の神帯【ゴーストドライバー】を出現させると、オレアイコンを取り出す。

 

「デヤァァ!!」

 

ここで、変身を妨害しようと青龍刀眼魔が襲いかかってきた。俺は攻撃を避けながらドライバーにオレアイコンを装填する。

 

『アーイ! バッチリミナー!』

 

ドライバーからオレゴーストが出現し、青龍刀眼魔を弾き飛ばした。

 

「変身!」

『カイガン!オレ!レッツゴー、覚悟、ゴ・ゴ・ゴ・ゴースト!』

 

俺はゴーストに変身すると、オレゴーストを纏ってガンガンセイバーを装備する。

 

「いくぜ。 ハアッ!」

 

俺は青龍刀眼魔に向かって突撃し、ガンガンセイバーで攻撃していく。青龍刀眼魔はこれを弾いて半撃してきた。

 

「ハアッ!デヤッ!」

「くっ…!」

 

俺はそれを何とかガードし続けるも、一撃一撃を防ぐ度に両腕が痺れる。

くっ…なんてパワーだ…!

 

『全く、頭使えよ!頭を!』

 

ユルセンが俺の頭を叩きながらそう言ってきた。

 

「ドリャアア!!」

「うわっ!?」

 

俺は青龍刀眼魔の強力な一撃をかわした。次の瞬間、俺がさっきいた場所には小さなクレーターが出来ていた。あれを喰らったらひとたまりもないな…。近接じゃ不利だ。

 

「だったら…! ロビンフッド!」

『カイガン!ロビンフッド!ハロー、アロー、森で会おう!』

 

俺はロビンゴーストを纏うと、飛来してきたコンドルデンワーをガンガンセイバーと合体させてアローモードにする。

俺は青龍刀眼魔に照準を向けると、光矢を放つ。だが、青龍刀眼魔はこれを次々と叩き落としていく。なんて反応速度だ…これじゃあいつは倒せないか…。

 

「なら、これならどうだ!」

 

俺は弓矢をドライバーにかざす。

 

『ダイカイガン! ガンガンミナー!』

「はあああああああ…!」

 

俺はエネルギーを溜めながら弓矢の弦を引き絞る。

 

「臨機応変とは大した武人だ。」

『オメガストライク!』

「はああっ!」

「ふんっ!」

 

俺はそんな言葉に耳を貸さず、強力な光矢を放った。青龍刀眼魔は龍の頭部を模した口から火炎放射して相殺した。

爆発が収まると、そこに青龍刀眼魔はいなかった。逃げられたな………?

 

「あれは…?」

 

俺は地面に一冊の手帳が落ちているのに気づく。あれ、もしかして芦原さんが落としたのかな?俺は近づいてその手帳を回収する。

 

「とりあえず、オカ研に戻るか…。」

 

俺はそう呟きながら変身を解除しようとした。

 

「はあっ!」

「!?」

 

刹那、何者かが俺に飛び掛かってきた。駘悟だった。俺はその姿を見ると、血相を変える。

 

「…またお前か…!」

「うおおおおっ!」

 

駘悟は容赦なく突撃してきた。俺はその攻撃をかわしながら反撃する。

 

「正直お前に構ってる暇はないんだよ…!」

「黙れ!俺にはあるんだ!」

 

俺は冷たく話すと、駘悟はそう切り捨てて執拗に攻撃してくる。駘悟の相手をしている場合じゃない。芦原さんを探さないと…!

俺は駘悟の攻撃を避けながら両手に霊力を集中させていく……ここだ!

 

「五十嵐流霊術・剛龍波弾【砕】!」

「ぐわあっ!?」

 

俺は両手から強力な光線を放ち、駘悟を吹き飛ばした。よし、今だ!

 

「五十嵐流霊術・霊身転移!」

 

俺は霊術を発動し、オカ研部室まで転移した。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

「ふぅ…。」

『オヤスミー』

 

オカ研の部室の入口に転移した俺は、そこで変身を解除した。そしてそのままオカ研部室へ入る。

 

「あ、幽一君!芦原さんは?」

「ごめん、眼魔に邪魔されて見失った…。」

 

俺は理恵の問いにそう答えた。俺はソファに座る。テーブルには封筒に入っていた二枚の写真がある。

 

「これが幽一の父さんか…。」

「写真でも初めて見ましたけど、幽一さんのお父さんはどんな方だったんですか?」

「ああ、すごく優しかったよ。まだ幼かった俺に霊視を行う方法を教えてくれるほどだったからな。」

 

俺は父さんの事について話した。何だろう…?今、“父さん”という単語を聞いて朱乃先輩の表情が少し険しくなったのは気のせいか…?

 

「さてと、その話は置いて……幽一、この男の人なんだけど…。」

 

気を取り直し、俺はリアス部長からの話を聞くことにした。

 

「この人の名前は芦原じゃないわ。」

「え?…じゃあ、芦原っていうのは偽名ってことですか?」

「そうよ。この人の本当の名前は“デズモンド・ナベリウス”。5年前に失踪したナベリウス家の悪魔よ。」

 

リアス部長は芦原さんの本当の名前を言った。ナベリウス…ソロモン72柱の序列24番だったよな。でも芦原さん…いや、デズモンドさんはどうやって俺が生前にいた世界へやって来たんだ?

 

「お兄様に聞いてみたけど、デズモンドさんは元々周りとの関係は持たない人だったらしいわ。」

「なるほど…。」

 

デズモンドさんは元々人嫌いだったのか…。

 

「あ、そうだ。あの時これが道に落ちてたんですけど…。」

 

俺は思い出すと、懐から手帳を取り出す。あの時デズモンドさんが落としていった手帳だ。

 

「手帳?」

「何が書かれているんでしょうか?」

「とりあえず、開いてみよう。」

 

俺はそう言って手帳のページを開く。そこには古文がずっしりと書かれていた。

 

「うわぁ…俺には絶対読めないな…。」

「私もです…。」

「これは、何かの詠唱文ですわね。」

「そのようですね。」

 

イッセーとアーシアが呟く中、俺と朱乃先輩は手帳に書かれた古文の内容を知る。どうやら霊術の詠唱らしい。その文はかなり長く続いているらしい。俺はページを進めていくと、今度は別のことが書かれていた。

 

「えーと…[許せ、お前の代わりに死ねなかった私を。裏切り者に復讐するためでもなく、お前の意思を継ぐ事が出来ない私を。“全てはお前の死と共に終わった”。]…?」

「裏切り者は雷堂寺のことね。」

「何が“終わった”んだろう…?」

 

リアス部長の言う通り、裏切り者とは雷堂寺のことだ。でも何が終わったのかは分からない…。

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

「“未来は失われてしまった”…もうどうにもならない!」

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

もしかして、“終わった”のは未来のことなのか?デズモンドさん…父さん…駘悟…そして沙耶ちゃん…5年前に一体何が…?

 

「…。」

「幽一、どうしたんだ?」

「…デズモンドさんが失踪したは、俺の父さんがしたことが原因じゃないかって思って…。」

「デズモンドさんに会えば分かると思うよ。」

「でも、居場所が特定できないんじゃ…。」

 

 

 

 

ガラッ!

 

 

 

すると、部室のドアが開き、そこからニコライ先輩が入ってきた。

 

「リアス、デズモンドさんが昔使っていた研究所の場所を特定できたぜ。」

「ニコライ先輩、それは本当ですか!?」

「ああ。リアスから連絡あって、研究所がどこにあるのかを特定してくれって頼まれたんだ。」

 

そう言いながら、ニコライ先輩は一枚の紙をテーブルに置いた。それはデスモンドさんが昔使っていた研究所の場所が記された地図だった。どうやら駒王町の森林付近にあるらしい。

 

「よし、早速向かうわよ!」

 

リアス部長は俺達にそう言った。俺たちは早速現場へ向かう。俺と理恵はバイクで研究所へ向かうことにした。

 

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道中、運良く駘悟とは遭遇せずに研究所まで辿り着いた。そこには既にリアス部長達が到着していた。そしてそこには何故か硬哉までいた。

 

「あれ、何で硬哉まで?」

「ニコル先輩にリアス先輩達と同行しろって指示されて来たんです。」

「まぁ確かに、眼魔と遭遇するかもしれないから、その時は援護を頼むぜ。」

「はい!」

 

硬哉は良い勢いで返事をした。先輩にはかなり敬意を払ってるんだな。

 

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「こ、古文ばっかだ…。全然詠めねぇ…。」

 

研究所に入った俺達は、その部屋の中を調べる。霊術に使う術符や詠唱文が書かれたノート、呪具なども多く置かれていた。イッセーはノートに書かれた大量の古文に頭がパンク寸前である。

 

「…幽一先輩、あれを。」

「?」

 

小猫が指差しながら言った。何か見つけたのか?俺は近づくと、そこには一つの扇子が飾られていた。かなり年季が経っている。そしてその扇子には短歌が書かれていた…なるほど…。

朱乃先輩が俺のもとに近づく。そして扇子を見ると、書かれている短歌を読み始める。

 

「“後の世も また後の世も 廻り会へ 染む紫の雲の上まで”…これは短歌ですわね。」

「この扇子は弁慶の遺品です。」

 

俺はこの扇子が弁慶の遺品であることを気づいた。この扇子に書かれている短歌は、弁慶が忠義を尽くした主人・源義経が詠んだ短歌だ。弁慶は命を賭けて義経を逃がす。永遠の別れになることを悟った義経は来世もまた会おうという思いを込めて、この短歌を詠んだ。

 

「弁慶の遺品があるってことは、弁慶のアイコンが…?」

 

アーシアは弁慶の扇子を見て呟いた。確かに弁慶の遺品があるから、ベンケイのアイコンが誕生するかもしれない………。

俺は再び何かの気配を感じとった。

 

 

 

「…そこにいるんですよね、デズモンドさん。」

「…っ!」

 

俺は芦原…いや、デズモンドさんがデスクの下に隠れているのを見抜いた。皆もデズモンドさんが隠れているデスクの方に注目する。

 

「デズモンドさん。5年前のこと、教えて下さい。」

「…もう終わったことだ…どうにもならん…。」

「5年前のことを知れば、何か解決する方法が見つかるかもしれません。俺は今いる親友達を守りたいんです。」

 

扇子を近くのベッドに置くと、俺は落胆しているデズモンドさんに、真剣で…そして優しい瞳で尋ねる。デズモンドさんは俺の言葉を聞くと、ベッドに置かれた弁慶の扇子を見つめる。

 

「親友か……。私にも唯一、友と呼べる男がいた。」

「それは、父さん?」

「ああ。だが彼は家族と共に逝ってしまった。そして彼と共に全てを失われてしまった……どうせ誰も助からん…!」

 

デズモンドさんはそう言って再び絶望した。父さんを…五十嵐一族を失ったショックは相当なものだろうな…。

 

「何があったか…これから何が起こるか分からないけど…俺は最後の時が来るまで諦めません!俺は父さんと約束したんです。そして、命を燃やし切ると決めたんです!俺は…俺を信じています!」

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

デズモンドside ~5年前~

 

 

 

 

 

 

私は当時、竜彦と共に霊術の研究をしていた。だがその力はとても強力かつ危険なものだった。

 

「力が強すぎる…誰にも止められない…!」

 

私はデスクに置かれた詠唱文と術符を見つめながら絶望する。

 

「人の思いが…不可能を可能にし、未来を作ってきた。我々も諦めず、英雄に倣って、最後のその時まで命を燃やし切ろう。たとえ種族が違えど、その思いは変わらない。“人間の可能性”を信じようじゃないか!」

 

竜彦は熱い気持ちで絶望している私を励ましてくれた。それが、私が初めて信じることが出来る者が出来た瞬間だった。

 

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

幽一side

 

 

 

 

 

俺は自分の決意をデズモンドさんに言った。これで少しは考えを改めてくれるはずだ。

 

「また来ます。俺は絶対に諦めません!」

 

俺はそう言って、研究所から去ろうとする。すると、後ろでデズモンドさんが立ち上がった。

 

「君の父親に似ている…。」

「…え?」

「竜彦が死に、五十嵐一族が滅び、全てが失われたかと思っていたが、もう一度信じてみる価値はありそうだ……全てを教えてやろう。」

 

デズモンドさんはそう言った。俺の決意に再び希望を抱いたようだ。イッセー達も思わず笑みを浮かべた。これで5年前のことが聞けるな。俺はデズモンドさんに近づく。

 

「父さんやデズモンドさんは、何をして「ハアアアアッ!!」…!?」

「「「「「「「!?」」」」」」」

 

その時、俺の横からあの時の青龍刀眼魔が奇襲を仕掛けてきた。くそ、こんな時にかよ!俺はその攻撃を避けながらドライバーを展開し、オレアイコンを取り出す。

 

「フンッ!」

「あっ!?しまった!」

 

しかし、俺は青龍刀眼魔の口から伸びた龍の頭部によってオレアイコンを弾き飛ばされてしまった。

 

「もらったぁ!」

「っ!」

 

青龍刀眼魔はこれをチャンスに手にもった青龍刀を振り下ろしてきた。

 

 

 

 

 

 

「うわあああっ…!」

「!?」

「「あっ…!」」

「「「「!!」」」」

 

刹那、デズモンドさんが俺を庇って背中に青龍刀による一撃を喰らった。デズモンドさんはその場で倒れた。そしてデズモンドさんの身体が光り始めた。

 

「デズモンドさん!?」

「…自分を信じる道を進むことが、竜彦の意思を…そしてババムート様の意思を継ぐことになる…君に会えてよかっ………。」

「デズモンドさん!!」

 

デズモンドさんはそのまま目を閉じた。魂の反応を見る限り、負傷して気絶しただけだ…。

すると、ベッドに置かれた扇子が光り始めた。

 

「さぁ、早くアイコンを生み出せ。」

 

青龍刀眼魔はアイコンを生み出すことを催促してきた。まさか…!

 

「お前…まさかベンケイアイコンを生み出すためにデズモンドさんを…!?」

「その通りだ。全てはこの私が導いてやったのだ!」

「命を…何だと思ってるんだ!!」

 

俺は青龍刀眼魔の外道な行動に怒りを露にした。

 

「幽一君!」

 

ここで、理恵がオレアイコンを拾い、俺に投げ渡した。俺はオレアイコンを受け取ると、ドライバーに装填した。

 

『アーイ! バッチリミナー!』

「変身!」

『カイガン!オレ!レッツゴー、覚悟、ゴ・ゴ・ゴ・ゴースト!』

 

俺はゴーストに変身すると、すぐに扇子に近づき、目の紋章を描いた。すると扇子から煙が昇り、そこから袈裟型のベンケイゴーストが現れた。

 

「来い、ベンケイ!」

 

俺はベンケイゴーストをドライバーに取り込んだ。そしてドライバーから白いベンケイアイコンが生成された。ナンバーは【07】だ。よし…。

 

「そいつを寄越せ。ハアアッ!」

 

青龍刀眼魔はベンケイアイコンを奪おうと襲いかかってきた。俺は奪われないように攻撃を避ける。

 

「デスモンドさんを頼みます!」

「分かったわ、幽一!」

 

俺はデズモンドさんをリアス部長達に運んでもらうよう頼んだ。

 

「フンッ!」

「うおっ!?」

 

俺は青龍刀眼魔の攻撃を受けて壁に叩きつけられた。

 

『コラー!さっさとベンケイアイコン使えよ!ほれほれ!』

「分かってるって! ベンケイ!」

 

俺はユルセンに言われるままベンケイアイコンをドライバーに装填した。

 

『アーイ! バッチリミナー!』

 

ドライバーからベンケイゴーストが現れた。俺はハンドルを操作した。

 

『カイガン!ベンケイ!アニキ、ムキムキ、仁王立ち!』

俺がベンケイゴーストを纏うと、複眼がアイコンと同じく弁慶の七つ道具の絵柄になった。そしてガンガンセイバーを薙刀モードの状態で装備した。

 

『ギシッ!ギシッ!』

 

そして何処からともなくやってきたクモランタンをガンガンセイバーと合体させた。なるほど、ハンマーか。

 

「望み通り弁慶の力で、お前を倒してやる!その眼に焼き付けておけ!」

「ハアアアアアッ!」

「ふんっ!うおおおおおおお!」

 

俺はハンマーで青龍刀眼魔の攻撃を受け止めると、鍔迫り合いをしたまま近くの広場まで移動する。

 

「デヤッ!」

「はあっ! はぁぁぁああ…!」

 

俺は青龍刀眼魔の攻撃を物ともせずに歩み寄り、そして攻撃を仕掛ける。すげぇ、痛みをあまり感じないどころか、むしろ力がみなぎってくる…!

 

「たあっ!」

「ぐっ…!」

 

俺はハンマーによる重い一撃を与えていく。

 

「っ!?」

 

そしてさらに、青龍刀眼魔に銃弾による追い打ちがかかった。この銃弾は…

 

「幽一先輩!」

 

硬哉だ。硬哉は既に鋼鉄の甲冑【フルメタル・ジャケット】を装着していた。

 

「一気に決めるぞ!」

「はい!」

 

硬哉は答えると、空間からロケットランチャーを取り出した。俺はハンマーをドライバーにかざす。

 

『ダイカイガン! ガンガンミナー!』

「はぁあああああ…!」

 

硬哉はロケットランチャーを構え、俺はエネルギーをハンマーに溜めると同時に、そのエネルギーから弁慶の七つ道具である薙鎌、大鋸、鉄の熊手、刺又、突棒、袖搦を模したエネルギー弾を形成する。ちなみに今持ってるハンマーが大鎚の代わりだ。

『オメガボンバー!』

「はあっ!」

「喰らえ!」

 

俺はエネルギー弾を飛ばし、硬哉はロケットランチャーを発射した。

 

「ぐっ…!うおおおあああああっ!!」

 

この攻撃が青龍刀眼魔に命中し、爆発四散した。その場に青龍刀と眼魔アイコンが落ち、アイコンは砕け散った。

 

「やりましたね。」

「ああ。」

 

俺と硬哉は拳と拳を合わせた。俺と硬哉は変身を解くと、皆のところに戻る。そういえば、デズモンドさんは大丈夫かな?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

駘悟side

 

 

 

 

 

 

 

 

俺はいつもの高台で沙耶のアイコンを取り出す。

 

「…待ってろよ、沙耶。すぐにあいつから首飾りの全てのアイコンを奪ってやるからな。」

 

俺は沙耶にそう言った。沙耶を生き返らせるためには、15個のアイコンが必要だ…!そして幽一の形見は俺が取り返す…!

 

『…。』

「どうした?」

『…あのね、お兄ちゃん。

 

 

 

 

 

 

 

 

もう、いいの。』

「沙耶…?」

 

突然、沙耶が悲しげな声で俺に話した。もういいって…何を言ってるんだ…!?

 

『お兄ちゃん、変わっちゃった…私のせいだよね?』

「お前は何も悪くないさ。だから心配するな。」

『…うん。』

 

俺は沙耶を励ました。

 




ED[Survival]


ユルセン『次回、ハイスクールD×G【GHOST】!』


ゼノヴィア「エクスカリバーが奪われた。」

ある日、オカ研部室に教会からの使者がやってきた。ゼノヴィアとイリナはエクスカリバー使いてあることを知る。

アーシア「捨てきれないんです…!」

ここで、ゼノヴィアとイリナがアーシアを見るや否や、断罪しようとした。

イッセー「この野郎…!」
幽一「おい、表へ出ろ…!」
祐斗「教会は一度滅ぶべきだ。」

二人の態度にイッセーと幽一は大激怒。さらに祐斗の言葉によって手合わせという名の決闘をすることに…。

駘悟「首飾りと全てのアイコンを寄越せ!」

そこへまたもや駘悟が乱入。幽一は駘悟と互いの憎悪をぶつける殺し合いを繰り広げる。そんな幽一の憎悪にストップをかけたのは…

次回[訪問、教会からの使者!]


その眼に、焼き付けろ!


カウント・ザ・アイコン


幽一:【G】オレ【01】ムサシ【03】ロビン【04】ニュートン【05】ビリー・ザ・キッド【06】ベートーベン【07】ベンケイ【EX.01】アイルトン【EX.03】シャネル【EX.04】シモ・ヘイヘ

駘悟:【S】スペクター【02】エジソン【11】ツタンカーメン【12】ノブナガ【?】?【EX.02】リチャード【EX.05】パラケルスス

雷堂寺:【?】?【?】?【?】?【?】?【?】?
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