OP:[我ら思う、故に我ら在り]
幽一side
ドーモ、読者=サン。五十嵐幽一です。俺とイッセーは、木場に呼ばれてオカルト研究部のある旧校舎へ向かっている。ちなみに昨日、イッセーがレイナーレの件を皆に質問していたか、皆は覚えていないと言った。どうやらあいつ、記憶抹消を行ったようだな。
『あのリアスってやつ、どことなく妖しげなやつなんだよな。』
『まぁでも、人気が高い美人さんだから、結構頼れる人だと思うよ。それに、悪魔について学べると思うからさ。』
俺はユルセンと心の中で会話する。そうしている内に、旧校舎のオカルト研究部に到着した。旧校舎と言うからか、かなり年季が入っている。俺たちは早速その部室の中へ入る。
「うわぁ…。」
「おお、オカルト物が多いな。」
その部室には、魔方陣などのオカルト関連の物が多数置かれていた。女子が多い学校とはいえ、本当に女子が多い部活なのかと言いたくなる。まぁ、俺はオカルトマニアだし、別にいいか。イッセーは呆然としてるがな…。
ふと見ると、そこには黙々と羊羮を食べている少女がいた。
「小猫ちゃん、彼が兵藤一誠君と五十嵐幽一君だよ。」
「あ、どうも。」
「こんにちは。」
「…はい、どうも。」
木場は小猫という少女に俺たちのことを紹介した。俺とイッセー、そして小猫は互いに挨拶を交わす。
すると、向こうからシャワーの音が聞こえてきた。そしてイッセーは鼻の下を伸ばしていた。おい“おっぱいイェーガー”、思考が顔に現れてるっつーの。
「…下品な顔。」
小猫、正にその通りだ。今のイッセーの顔は確実にエロ思考の顔だ。いや、いつもか。そうしていると、リアス先輩がシャワー室から出てきたようだ。
「ごめんなさい、昨日はイッセーの家にお泊まりだったものだから。」
イッセーが…リアス先輩と?
「……イッセー、お前はついに罪を犯してしまったか…。」
「誤解だ幽一!昨日朝起きたら隣でリアス先輩が寝てたんだよ!しかも全裸で!」
うーむ…よく考えたら確かにイッセーの言葉も嘘じゃないな。イッセーはあの時転生されたばっかでリアス先輩が一泊したことは知らなかったようだしな。
「あらあら、あなた方が兵藤一誠君と五十嵐幽一君?」
「はい。」
「は、はい~。」
すると今度は、姫島先輩がやってきた。姫島先輩はリアス先輩とともに[駒王学園の二大お姉さま]と称されてるほどの評判だ……ってだからイッセー、鼻の下伸ばすなって!
「さて、これで全員……あら?一体忘れてたわね。五十嵐幽一君、あの幽霊は?」
「今から呼びます。おいユルセン、出てこい。」
『はぁー、偉そうな呼び方するな幽一は。』
俺がユルセンを呼ぶと、ユルセンは愚痴を吐きながら出てきた。
「うおっ、幽霊が出てきた!?」
「その幽霊、ユルセンって名前だったのね。」
『幽一が勝手に付けたんだけどね。』
イッセーがユルセンを見て驚いてる中、リアス先輩はユルセンの名前を知った。その後リアス先輩はソファに座るように促したため、俺とイッセーはソファに座る。
「さて、イッセーに幽一。私達オカルト研究部は貴方達を歓迎するわ……
“悪魔”としてね。」
「……え?」
リアス先輩は、自らが悪魔であることを俺とイッセー、ユルセンに言った。俺とユルセンは一昨日に知ったから特に驚いていないが、イッセーは開いた口が塞がっていない。まぁ、知らなかったから当然か。
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「やっぱりあいつは神器【セイクリッド・ギア】所持者を潰すのが目的だったのか…!」
そこから話は進み、イッセーは自身の身に神器【セイクリッド・ギア】が宿っていることを知った。ちなみにあの時リアス先輩がやってきた理由は、イッセーに“呼ばれた”からとのこと。
「ドラゴン波!」
するとイッセーが早速何かの真似をした。その左手に少し暗めの赤い色をした籠手が装着された。その籠手はどこかのロボットアニメの右腕みたいなデザインをしていた。
「それがイッセーの神器【セイクリッド・ギア】なのか?」
「え、このコスプレみたいな籠手が?」
「そのようね。それは龍の手【トゥワイス・クリティカル】、ありふれた神器ね。持ち主の力を倍加させる能力があるの。」
力を倍加か…確かにどことなくありふれてるな。
「さて、次は幽一の神器を見せて頂戴。」
「分かりました。」
「幽一も持ってるのか?」
「そうじゃなかったらここに来てないって。」
リアス先輩にお願いされた俺は、霊術の構えを取ってイメージを集中させる。すると、俺の腰に幽霊の神帯【ゴーストドライバー】が出現し、装着された。
「これが俺の神器・幽霊の神帯【ゴーストドライバー】です。」
「へぇ~、それが幽一君の神帯かい?」
「ああ、そうだよ。」
「格好いい…けどちょっと怖いな。」
「…どこか禍々しい。」
イッセーと小猫がそれぞれ、怖いとか禍々しいとかの感想を述べているが、その気持ちは理解できる。何故ならこのドライバー、カバーからうっすら“裂けた口のようなもの”が透けて見えるからだ。
『おい幽一、もう一つを忘れてるぞ。』
「ああ、そうだったな…それからこれも。」
ユルセンから言われてふと思い出した俺は、懐からオレ、ムサシ、エジソン、ニュートンのアイコンをテーブルに置いた。
「それは何かしら?」
「これは英雄の眼魂【ゴーストアイコン】と言って、英雄や偉人の想いが結晶化したようなものです。」
「英雄達の想いが?……それで、そのアイコンというものはどのように用いるのかしら?」
『アイコンはドライバーにセットすることで効果が発揮される。つまり幽一の神器はアイコンがあってこそ成り立つのさ。』
ユルセンが皆に説明してくれた。まぁ、俺よりもユルセンの方が詳しいから別にいいか。
「さて、話を変えるけど、イッセーは既に悪魔になったけど、貴方も私の眷属悪魔になってみる気はない?」
リアス先輩から悪魔に転生してみないかという勧誘を受けた。
「なぁユルセン、どう思う?」
『それはオイラじゃなくてお前が決めることだ。ほら、さっさと決断しろってんだ。』
ユルセンに尋ねたところ、この愚痴である。んー……けど、なってみるのも悪くないかもな。俺は以前の人生を振り返ってみたら、霊術すら覚えずに家族を失い、ただ趣味に没頭する…ただそれだけの人生だった。だけど、今からそれが変わる。俺は新たな道へと進める。もうそんなちっぽけな人生は嫌だ。なってやろうじゃないか、悪魔に!
「…お願いします!」
「分かったわ。」
リアス先輩は俺の返事を聞くと笑みの表情になり、そして懐から悪魔の駒【イーヴィルピース】を取り出した。形状からして僧侶【ビショップ】の駒だろうか。
「我リアス・グレモリーの名に於いて命ずる!五十嵐幽一よ、悪魔となりて我と共に生きよ!!」
リアス先輩は俺に向けて僧侶【ビショップ】の駒をかざすと、俺を悪魔へと転生させるための詠唱を唱えた。
「……ん?」
「……あれ?」
「「「『……え?』」」」
「……。」
しかし、俺の体には何も起こらなかった。ただリアス先輩の詠唱が部室内に虚しく響いた“だけ”だった。
「え……これどゆこと?」
「嘘…!?反応がない!?」
ええええええええええ!?転生失敗かよ!?
「転生失敗とかあるのかよ…。」
『そりゃ、一昨日に神器を使用したばっかだから実力差が紙一重なんだよ。まぁ、悪魔になろうがならまいが、やられたら死ぬほど痛~い。ウヒヒヒヒ!』
こいつ……家帰ったらどうしてやろうか…(怒)。
「でも、オカルト研究部には入ってもらうわよ。」
「それは勿論いいですよ。」
悪魔にはなれなかったが、オカルト研究部に入ることならできる。俺は喜んで入部することにした。
「それじゃあ改めて、イッセー、幽一、オカルト研究部へようこそ!今後、私のことは部長と呼びなさい。」
「「はい、部長!!」」
俺とイッセーは、オカルト研究部に所属することになった。人生はいつでも一寸先は闇。何が起こるか分からないが、オカ研の皆とならやっていけそうだ。
ED:[STUDY×STUDY]
テス勉したくないでござる!