ハイスクールD×G 【GHOST】   作:レティス

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今回で一章完結です。




OP[我ら思う、故に我ら在り]



レイナーレの最期

幽一side

 

 

 

 

 

 

俺は教会に到着すると、そこでマシンゴーストライカーから降りる。教会はもう使われてないのか、経年劣化で所々がボロボロになっていた。

俺の視界には、何かの残骸があちこちに散らばっていた。恐らくレイナーレの手下達だろうな。俺がドーナシークと戦ってる間にイッセー達が片付けてくれたんだろう。ちなみに俺の手元には、ドーナシークが遺した一枚の羽根がある。ドーナシークを倒した後に教会へ急ぐ前、地面に落ちてたから念のために拾った。

 

『幽一、イッセーはあの聖堂の中にいるぞ。』

「分かった。」

 

俺は目の前にある聖堂の中に入った。そこにはイッセーがいた。さらにその奥にはレイナーレが叩きのめされて倒れていた。イッセーが勝ったんだな。

俺はイッセーの左腕をよく見ると、イッセーの神器・龍の手【トゥワイス・クリティカル】の形状が変化していた。今まで左手の拳だけ覆っていたのが、左手の肘まで覆っており、手というよりは籠手の形状になっていた。

 

「イッセー。」

「遅かったじゃねぇかよ、幽一…。」

 

イッセーは半ば愚痴に近い形で返事をした……………泣いてる…?

イッセーは目から涙を流していた。

 

「お、おい…お前何泣いてるんだ………!?」

 

俺は何故か泣いているイッセーに近づく。その際、俺はふとある方向に目を向けてしまった……。

 

 

「アーシア…?」

 

そこには長椅子に横たわっているアーシアがいたのだ。俺はすぐにアーシアに歩み寄った。そう、最悪な予想が的中してしまったのだ。

 

『幽一、アーシアから……魂が無くなってる…!』

「魂が…ない?」

 

ユルセンの言う通り、アーシアから魂の反応が見られなかった。聖堂に入る前、イッセー以外の魂が見られなかったのはそのためなのか…!?

 

「イッセー………アーシアは、まさか……!?」

「すまない幽一……………

 

 

 

助けられなかった…!」

「!」

 

イッセーは悲痛な声で言った瞬間、俺は心を痛めたあまり、急な脱力感に見舞われた。どうやらアーシアは、レイナーレに神器を摘出されてしまい、命を落としてしまったようだ……………あれだけ守りたいと願ったのに……結局守りきれなかった…!今回だけじゃない……俺の家族の時も…イッセーの時もそうだ……守る守ると言って今まで一度も守りきれたことなんて無いじゃないか!!

 

「俺が…俺がもっと早くあいつをぶちのめしていれば…!」

「…いや、イッセーは悪くない。悪いのは…あそこにいる堕天使だ……。」

 

同じくアーシアを助けられなかったことに嘆くイッセー。俺は仮面の中で涙を流す。

 

「やぁイッセー君、幽一君。お疲れ。」

「お前も遅いじゃねぇかよ、木場。」

 

そこへ木場と小猫が到着した。俺たちより後に入ってきたってことは、何かと戦ってたんだな…。

 

「貴方ならやれると信じてたわ。」

「ぶ、部長!?」

「部長…。」

 

リアス部長と姫島先輩もやってきた。

 

「あらイッセー、その神器…。」

「え?俺の神器、変なところありますか?」

『形状が変化してるんだよ。見て分かるだろ?』

 

リアス部長がイッセーの神器を見た。未だに自分の神器がどうなってるのか知らないイッセーに、ユルセンが教えた。

 

「そう……そう言うことなのね…。」

 

リアス部長は何やらイッセーの神器の詳細を知ってるようだ。あの形状は明らかに龍の手じゃない。だとしたらあれは何だろう…?

 

「……部長、“持って”きました。」

 

すると小猫が奥で倒れていたレイナーレを掴んでリアス部長のところまで引きずってきた。あれを“持ってきた”って表現するのはどうかと思うけど…。

 

「朱乃。」

「はい、部長。」

 

姫島先輩は指先から魔力で水を形成し、それをレイナーレの顔面にぶっかけた。

 

「ぷはっ……!」

 

すると、レイナーレが蘇生した。

 

「ごきげんよう、堕天使レイナーレ。私はリアス・グレモリー、グレモリー家の次期当主よ。」

「…グレモリー一族の娘か。」

「短い間だけど、以後お見知りおきを。」

 

リアス部長はレイナーレに自らの名前を名乗った。

 

「……ふふふふ。」

「何が可笑しいのかしら?」

「私には仲間がいる。アイツらが来れば貴様らなど「これのことか?」…!?」

俺はそう言うと、ドーナシークの羽根を取り出す。

 

「これはドーナシークの羽根だぜ。」

「!?」

 

俺がそう言うと、レイナーレは驚きの表情を浮かべた。リアス部長も続いて二枚の羽根を取り出した。あの羽根……やっぱりレイナーレにはドーナシーク以外に仲間がいたらしい。

 

「堕天使カラワーナ、ミッテルトは私が消し飛ばしたわ。」

「ば…馬鹿な…!」

 

リアス部長がレイナーレにそう言った。

 

「そして貴女の敗因は、イッセーを甘く見過ぎたことよ。」

「くっ……たかが…下級悪魔に……龍の手なんかに「いいえ。」…何!?」

「イッセーの神器は龍の手【トゥワイス・クリティカル】なんかじゃないわ。」

「何!?…じゃあその神器は…!?」

「この神器は自分の力を10秒ごとに倍加させていき、一時的ながら神や魔王を越える力を得られる神滅具【ロンギヌス】の一つ、赤龍帝の籠手【ブーステッド・ギア】。」

 

せ、赤龍帝!?しかも10秒ごとにどんどん倍加していくって……イッセーってそんなすごい神器持ってたのかよ!?

 

『ただ、どの神器もそうだけど、持ち主の能力に依存するから、修行しない限りは神器本来の力は発揮できない。』

「ふーん……なあユルセン、赤龍帝って何だ?」

『赤龍帝【ウェルシュドラゴン】・ドライグ。赤龍帝の籠手にはドライグが封じ込まれてるんだ。』

 

ウェルシュドラゴン……ウェールズ伝説の赤い龍のことか…。

 

「さて、そろそろ消えてもらうわ。」

 

リアス部長はレイナーレにそう言うと、右手に赤黒い魔力の塊を形成する。これでレイナーレを滅するのだろう。と、その時

 

「助けて!イッセー君!!」

 

レイナーレは最後の手段と来たか、夕麻の姿になってイッセーに助けを求めた。

 

「私、任務のためにこんな酷いことをしてしまったけど、本当は貴方のことが好きなの!!」

 

こいつ…イッセーやアーシアを殺しておいて命乞いか…!俺はふとある方向に目を向けると、そこには何故か一本の櫂が立ててあった。そういえば、ムサシって二刀流だけじゃなく、櫂で戦ったって説もあるな………よし…!

俺はその櫂を両手で持つと、未だにイッセーに助けを求めているレイナーレに近づいた。それと同時に、再び俺の中でSEEDが発現した。

 

「お前、イッセーの何を分かってるんだ…?」

「…!?」

「お前が本当にイッセーを愛しているなら、何故殺したんだ…!?」

「……そ、それは…!」

「それだけじゃない…お前はアーシアを殺した……俺たちの親友を!!」

「……!?」

 

俺は威圧のこもった口調でレイナーレに言った。そして両手に持った櫂を構えて……

 

 

 

「歯を食いしばれぇ!!」

 

 

 

 

ベキィッ!!

 

 

 

 

そしてレイナーレの頭に思いっきり降り下ろした。その際、櫂がへし折れた。レイナーレは頭部を打撃されて気絶した。

 

「許しを乞うなら、閻魔大王にでも乞うんだな。」

 

俺は気絶したレイナーレに向けて愚痴を吐くと、折れた櫂を投げ捨てた。

 

「すまない幽一………部長、お願いします。」

 

イッセーは俺に礼を言うと、リアス部長にそう言った。レイナーレを始末するゴーサインだ。

 

「分かったわ……幽一に感謝しなさい、レイナーレ。私の下僕に言い寄るな…!」

 

そしてリアス部長は魔力の塊をレイナーレに放ち、跡形もなく消し飛ばした。その時、イッセーは未練のある表情になっていた。だがこれでよかった。あいつはイッセーを一度殺し、さらにアーシアの命まで奪ったのだから…。

 

「グッバイ、俺の恋…。」

 

イッセーは何か呟いた。俺はアーシアのもとに歩み寄る。救ってあげられなくてごめんな、アーシア………眠れ、安らかに…。

 

「……先輩、これ。」

「ん?…それって…。」

 

すると、俺とイッセーのもとへ小猫が何かを持ってやってきた………それって…?

 

『聖母の微笑【トワイライト・ヒーリング】……まだ残ってたんだな。』

 

それはアーシアの神器だった。これはまだ消滅していなかったらしい。

 

「!」

 

リアス部長はそれを見ると、何かを思い出したかのように悪魔の駒を取り出した。それは、前に俺に使おうとした僧侶【ビショップ】の駒……!

 

「そうか!」

「え…どういうことなんだ?」

「神器と肉体があれば、悪魔に転生させることができるわ。ちょっと規格外だけどね。」

 

リアス部長の言う通り、たとえ死んでも神器と肉体、そして駒があれば蘇生できる。つまり、これでアーシアを生き返らせることができるってことだ!

 

「そ、そんなことができるのか…?」

『お前はまだ分からないのか?じゃあお前はどうやって生き返ったと思ってるんだ?』

「はっ…!」

 

状況がつかめないイッセーに、ユルセンはそう言った。

 

「我、リアス・グレモリーの何に於いて命ず!アーシア・アルジェントよ、悪魔となりて我のもとに舞い戻れ!」

 

リアス部長が転生の呪文を詠唱した。すると、光と共に聖母の微笑と僧侶の駒がアーシアの中に取り込まれた。

 

「………ん?あれ、私……。」

 

すると、アーシアが再び目を覚ました。

 

「アーシア!」

「ひゃっ!?イッセーさん、どうしたんですか!?」

 

イッセーがアーシアに抱きついた。

 

「それに、幽一さんにユルセンさんも……これは一体?」

「なんだろうな、俺も分かんないや。」

『オイラも。』

 

俺とユルセンはアーシアの質問にそう答えた。

 

 

 

 

ユルセンside

 

 

 

にしても……幽一がドーナシークと戦ってた際、“ドラゴンの幻影”がうっすらと見えたような…。

もしかして、幽一に力を貸したんですか?………霊核の幻龍神【ディターレントドラゴン】・バハムート様…。

オイラは心の中でバハムート様に質問した…けど返答が帰ってくることはなかった。

 




ED[STUDY×STUDY]


ユルセン「次回、ハイスクールD×G【GHOST】!」


あの戦いから翌日、アーシアが駒王学園に転校してきた。一方、幽一は3年生の男子生徒である石井鹸斗が率いる同好会・TF141【タスクフォース石井】に招待される。

次回 [TF141【タスクフォース石井】?]

その目に焼き付けろ!



次回話の元ネタは……完全にコール○ブデューティです。

※11/1 鹸斗を同級生から先輩に変更します。
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