俺達、ツインテールになります。〜赤い勇気と白い絆〜   作:スターダストライダー

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今回はアルティメギルの宣戦布告回です。それから、愛香の康太に対する名称を変えました。後でこれまでの回の方も修正しておきます。
では、どうぞ。


Tail11:ツインテイルズ、テイル・オン!

「疲れた……」

「マジで疲れた……」

「そうね……」

 

その日の授業も全て終わり、ようやく総二達は放課後(安らぎ)を迎えた。既に愛香を含む3人の疲労はピークに達しており、康太曰く、今体重計に乗ったら3キロぐらいは痩せてる自信があるとの事。

昇降口から校門までの歩道には上級生が新入生の部活への勧誘が行われていた。が、3人は無視してさっさと家路につく事にした。

歩いている最中、愛香がふと呟いた。

 

「……でも、続けるんでしょ、テイルレッドにテイルホワイトも」

「……まぁな」

「今のあいつらに対抗出来るのは俺達しかいない以上はな」

 

その後、総二がある事を思い出した。

 

「そういや、ツインテール部の事、結局有耶無耶になってたな」

「あっ、そうだったな。お前どうすんだ?」

 

康太もその事を思い出して、総二に質問した。

 

「……まぁ、あいつらだって連日来るとは思えないし、もう少しゆっくり考えるか」

「それが良いわね。昨日の今日でやってくるなんて事……」

 

愛香がそう言いながら曲がり角を曲がったその時、不意に康太が立ち止まって空を見上げた。

 

「……そいつは、ちと甘いかもな」

 

急に立ち止まってそう呟いた康太に訝しむ総二と愛香。そして2人は康太の目線を追って、初めてその意図を理解した。

そこには……。

 

 

 

『この世界に生きとし生ける全人類に告ぐ! 我らは、異世界より参上した選ばれし神の使徒、アルティメギル!』

 

 

 

空いっぱいに広がるスクリーンが浮かび上がっており、そこには竜を連想させるエレメリアンが玉座に堂々と座っており、神よろしく、演説をしていた。

 

『始めに申そう! 我らは諸君らに危害を加えるつもりは毛頭無い! ただ、各々の持つ心の輝きを欲しているだけだ! 抵抗は無駄である!

そして抵抗しなければ命は保証する!』

 

その演説を耳にしながら、総二と康太は無意識に拳を強く握っていた。

 

『だが、どうやら我らに弓引く者どもがいるようだ……。抵抗するならばそれも良し! 思うさま受けて立とう! 存分に挑んでくるがよい!』

 

その言葉を最後に、スクリーンは空気に溶けるように消えた。住宅地の家々やあちこちから騒ぎ声が聞こえてくるのを察するに、先ほどの声明は電波ジャックによって世界中に配信されており、それだけ敵の技術力は相当なものだと推測出来る。

だが、総二と康太の2人には、そんな事はどうでも良かった。なぜなら、今の2人には戸惑いを通り越して、怒りに震えていたからだ。

 

「……何が神の使徒だ、何が危害を加えるつもりはないだ! あいつらのやろうとしている事は、みんなから大切なものを奪おうとしている事に他ならないじゃないか!」

「誰にだって心の中に大事にしているものがある……! そんなものが何一つ無い人生を送るなんて、そんなのは死んだも同然だ……! 俺はそんな事を絶対に認めない!」

「そーじ、こーた……」

 

すると、総二と康太の右手首にテイルブレスが具現化して、そこから通信機能を介してトゥアールの声が聞こえてきた。

 

「総二様、康太様! 今のご覧になりましたか⁉︎」

「あぁ、見たぜ!」

「先ほどの宣戦布告に伴って、基地のレーダーで2体のエレメリアン反応が感知されました!」

「本当か⁉︎」

「先鋭のご登場ってわけか……!」

 

トゥアールから告げられた、エレメリアンによる襲撃。3人の間に緊張が走った。

 

「こちらの調べでは、敵はどうやら二ヶ所に分かれて出現したようです。今から座標を転送します!」

 

その言葉とともに、テイルブレスの上にモニターが浮かび上がり、エレメリアンが出現しているとおぼしき場所が点滅していた。

座標を確認すると、一方はQR高校、もう一方はUS大学のようだ。どちらも隣町にあるが、双方の距離が離れているため、それぞれに1人で出陣する方が効率が良い。

 

「よし、俺は大学の方に行く! 総二は高校の方を頼むぜ!」

「分かった! 愛香、俺と康太の鞄を頼む!」

「分かったわ!」

 

愛香が2人の鞄を預かると、再びテイルブレスからトゥアールの声が聞こえてきた。

 

「あっ、そう言えば、変身する際のパスコードを2人のブレスに組み込んでおきました」

「そうなのか?」

 

昨日、トゥアールにメンテナンスチェックのため、自身のテイルブレスを預けておいた康太がそう呟いた。

 

「はい。ズバリ、「テイル・オン!」です!」

「えぇ〜……」

 

それを聞いて、総二は少し恥ずかしさを感じたが、意を決して、

 

「テ、テイル・オン……!」

 

と、小さく呟いて、光に包まれて、テイルレッドに変身した。

それを見て、康太はまだまだだな……、と思った。今日1日、クラスメイトによる辱めを受け続けた彼に羞恥心は無く、既に覚悟の表情を決めていた。そして、恥ずかしがる事なく、

 

「テイル・オン!」

 

と叫んで、光に包まれて、テイルホワイトに変身した。

 

「……何でそんなに恥ずかしく無いんだ?」

「もう慣れた」

「……さいですか」

 

レッドはため息をついてから気合いを入れ直した。

 

「よし! いっちょやるか!」

「それじゃあ、そっちは頼んだぞ!」

「あぁ、任せとけ!」

 

2人は拳を合わせてから、飛び上がって建物の屋上やら屋根やらに飛び移りながら、各々の敵のいる地点に立ち向かった。

その、あまりにもスケールの小さな、世界規模の侵略を阻止する為に……。




今回はこの辺で。
次回はレッドとホワイト、それぞれの戦闘回です!

それでは、次回「それぞれの一人戦闘」に、テイル・オン!
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