俺達、ツインテールになります。〜赤い勇気と白い絆〜 作:スターダストライダー
今回は巨乳属性のエレメリアンが襲来! そして蛮族がメチャクチャやります!
後、自分なりに、バッファローギルディの出番や活躍は増やせたと思います。……多分。
幾つもの幼女のフィギュアが置かれた部屋。今はもう主が帰ってくる事も無いその部屋に、リヴァイアギルディは訪れた。
「……相変わらずといえば、相変わらずか」
リヴァイアギルディは苦笑しながら辺りを見回した。
エレメリアンにおいて、墓標を立てる習慣は無い。終われば何も残らず、世界に還るだけ。なぜなら彼らは、精神や心そのものの存在であり、肉体は存在しない。ゆえに形見などは残していかない。だからこそ、アルティメギルの教訓として、「消え逝く時は、潔く散り、自らがここにいた証を刻め」と呼ばれるものがある。
だが、彼らとてこの世に生を受けた存在だ。心がある。だからこそ、別れが辛くもある。
同胞でもあり、最愛の友であったドラグギルディの殉職は、リヴァイアギルディにとって遺恨だった。
「……お前とは、もっとツインテールだけでなく、巨乳についても語り合いたかったものだな」
もっともドラグギルディはツインテールの幼女が好きだった為、途中で巨乳とは無縁な話になってしまうかもしれないが……、と、リヴァイアギルディは思った。
テーブルの上には、最近購入したと思われる、箱に入れられたテイルレッドのフィギュア(未開封)が置かれていた。おそらくあの最後の戦いの後にでも、自分のご褒美にと、あえてとっておいたのだろう。だが、それも最早叶わぬ夢。
「受け取れ、ドラグギルディ。俺からの、せめてもの餞よ」
そう呟いてリヴァイアギルディが箱の上に乗せたのは、持参した「おっぱいマウスパッド」だった。
普通。人間なら供え物に相応しいのは花や食べ物といった、ありきたりなものになる。だが先ほども述べたように、彼らは人とは程遠いエレメリアン。血も肉も持たぬ精神の生命体である彼らは花の匂いも酒の味も感じ取れない。だから、リヴァイアギルディにとって友への供え物はおっぱいマウスパッド以外に選択肢は無かった。
「お前は最強のツインテールのみを追い求め、走り抜けた。そして見つけた。……だが、もう良いのだ。後はゆっくり休め」
そう呟くリヴァイアギルディの触手は震えていた。
「……それから、偶には幼女だけでなく巨乳にも目を向けると良い。戦いを忘れ、心安らぐ事を祈ろう」
そう言ってリヴァイアギルディは踵を返し、おっぱいマウスパッドを乗せたフィギュアの箱に背を向けるようにして、呟いた。
「お前を倒したという最強のツインテール少女。そのツインテールを奪う事を、お前への鎮魂としよう……!」
部屋を出たリヴァイアギルディは1度立ち止まり、厳しい表情を見せた。
「分かっておるな」
その言葉に反応したのは、部屋の扉の近くで待機していた、リヴァイアギルディよりも図体のデカいエレメリアンだった。
「クラーケギルディの部隊に負けられぬぞ。
「はっ! このバッファローギルディ、必ずやクラーケギルディ様のご期待に応えてみせます!」
リヴァイアギルディの懐刀とも呼ばれるバッファローギルディはツインテイルズの打倒に燃え、荒々しい足音を基地内に響かせ、巨乳が集まるであろう場所に出撃した。
さて、トゥアールの高校デビューが完全に失敗となったその日の放課後の事。
例の如くエレメリアンが出現。部室でアラームが鳴り響き、落ち込んでいたトゥアールも気を引き締めて対応に当たった。
「「「テイル・オン!」」」
総ニ、康太、愛香はそれぞれテイルレッド、テイルホワイト、テイルブルーに変身し、エレメリアンが出現したとされる現場に装置を使って瞬間移動した。
今回の現場はグラビアアイドルのオープンコンテスト会場。周りには期待の新人とも噂される若手のグラビアアイドル達が迫り来るアルティロイド達から逃げ回っていた。
水着姿の彼女達は悲鳴をあげながら逃げ惑っている。その度に特徴的な胸が大きく揺れている為、元が男であるレッドとホワイトは、正直な話、目のやり場に困っていた。そんな中、ブルーは周りのグラビアアイドル達に怒りの矛先を向けていた。
「……胸糞悪いわね。瘴気が濃すぎるわ。とっとと片付けて帰りたい」
「いや、早く終わらせたいのは同感だけどさ……」
「とりあえず落ち着けって」
3人の目線の先には、巨大な牛のエレメリアン……バッファローギルディが腕組みをして仁王立ちしていた。が、彼は周りにいるグラビアアイドルには一瞥もくれず、なぜか不機嫌そうだった。
「……ふん! ハッタリばかりで見かけ倒しの者ばかりではないか! やはり真の巨乳はここにはおらぬものか。だが、ツインテール属性だけでもいただくとしよう!」
どうやら彼が求めるほどのターゲットには出会えなかったらしい。が、ツインテール属性を狙っているのは間違いないようで、アルティロイド達に命令していた。ツインテールのグラビアアイドルはアルティロイドに囲まれてしまい、へたり込んでいた。……なぜか、テレビ局のカメラを意識してポーズをしているようにも見えたが。
「とにかく、みんなのツインテールを守るぞ!」
「あぁ、そうだな!」
「巨乳の奴らを助けるのは癪にさわるけど、しょうがないわね!」
3人は瞬時にアルティロイドに向かって突進し、一体一体を確実に倒していった。ツインテールのグラビアアイドル達はツインテイルズの登場に歓声を上げていた。
アルティロイドをあらかた倒した3人の目の前に、バッファローギルディが立ちはだかった。
「中々やるな、ツインテイルズよ! 我が名はバッファローギルディ! さぁ、私と尋常に勝負だ、テイルホワイトよ!」
「はい⁉︎」
「何でホワイトを名指し⁉︎」
ホワイトとレッドの疑問が解けぬまま、バッファローギルディはホワイトに向かって突進した。
「ぐぅ……!」
ホワイトは真正面からバッファローギルディの頭から生えた、2つの鋭い角を掴み、踏ん張る事で動きを止めた。が、ホワイトの腕は震えている。敵も一筋縄ではいかない。そう思ったホワイトは右手を角から離して、すぐに右ストレートを腹めがけて打ち込んだ。
「はぁっ!」
「むっ……!」
バッファローギルディも後ずさるが、さほどダメージは入っていないようだ。
「ふむ。さすがはテイルホワイト。私の目に狂いは無かった! やはり貴様を先に相手にして倒しておく事が最善の策と見た!」
「何でそこまで俺に固執する……⁉︎」
疑問に思ったホワイトは思わずそう呟いたが、その理由はバッファローギルディ自らが明かしてくれた。
「当然の事。それはテイルホワイト、お前がツインテイルズの中でバストが一番大きいからな!」
「……はい?」
「何だそれ?」
「あぁん⁉︎」
レッドとホワイトが呆然とする中、ブルーはキッとバッファローギルディでは無くホワイトを睨みつけた。幼なじみに睨まれてしまう事に畏怖を感じたホワイトだが、バッファローギルディの言葉でようやく敵の属性力が判明した。
「つまりバッファローギルディ。お前は巨乳属性を糧とするエレメリアンって事か。だから巨乳が多そうなこのイベントを襲った、っていうわけだな」
「そうだ! もっとも、ここにいる奴らはお前を除いて不甲斐ない者ばかりだったがな。弛まぬ鍛錬を忘れ、放棄した成れの果てがこのザマよ。だが、巨乳であるお前を倒す事が、この世界の侵略を大きく進める事になるのだ!」
「……俺ってそんなに言うほど胸大きいか?」
ホワイトは思わず自分の胸を見て呟いた。
確かにホワイトは変身した後は、背丈も変身前とは変わらず高校生ぐらいであり、その頃になれば女子の女性器も大概は成長する。ゆえに胸も、決して大きいとは言えないが、まぁ貧乳とも言えないぐらいのレベルである。レッドの場合は変身したら幼女になってしまう為、まだ成長段階の彼女は巨乳とは言い難い。問題はブルーの方だが、こればかりは説明の仕様がない。神のいたずら、としか言いようがないのだ。
「さぁ、お喋りもそこまでにして、改めて勝負といこうか、テイルホワイトよ! 我が愛する巨乳属性を広めるという大義を掲げて戦う主の為ならば、この命、惜しくもないわ!」
「……やるしかねぇか」
ホワイトも拳を握り直した時、ホワイトの横にブルーが立った。
「ホワイト。あんたが出る幕も無いわ」
「ブルー?」
「……こいつは、あたしが殺る」
その顔からは、これまで見た事の無いほど狂気に満ち溢れていた。その様子に、ホワイトは背筋に冷たい汗が流れた。バッファローギルディは勝負の邪魔をされたと思い、ますます不機嫌そうな顔をした。
「何のつもりだ、テイルブルーよ。貧乳である貴様には、我と戦う資格すら無いというものを……」
「やかましい! それよりも、あんたに確認したい事があるの」
ブルーの目つきは、怯えるレッドとホワイトとは対称的に、獲物を見つけたハンターのようにギラギラと輝いていた。
「あんた、巨乳属性を持ってるのよね?」
「先ほどからそう申しているでは無いか! それがどうした!」
「……なら、あんたを倒せば、巨乳のエレメーラオーブが手に入るって事よね……!」
ブルーの表情を見たホワイトは嫌な予感がした。そしてそれは見事に的中した。
「……あんたの巨乳属性、さっさとよこしなさぁぁぁぁぁぁぁぁい!」
「ぬぉっ⁉︎」
言うが早いか、ブルーはバッファローギルディに飛びかかり、彼女の専用武器でもあるウェイブランスで何度も斬りつけた。あまりの速さにバッファローギルディは反撃する事も出来ない。
「ぐっ! うがぁ! がはっ!」
「大体さっきから何なのよあんたは! 巨乳巨乳って! 貧乳である奴らはみんな滅びろとでも⁉︎ あぁん⁉︎」
「い、いえ、そこまでは、言っておりませんが……」
先ほどまでの威厳はどこへ行ったのか、バッファローギルディのブルーに対する口調は敬語に変わってしまっている。なおも攻撃の手を緩めないブルーに対し、レッドとホワイトは恐怖のあまり、自然と身を寄せ合っていた。目の前で無双しているのが本当に幼なじみなのか、信じ難いほどに、だ。
ここまで来ると、どちらが敵なのか分かったものでは無い。
「トドメだぁ! オーラピラー!」
「ぐぉ……!」
ブルーはウェイブランスを突き出すと、オーラピラーでバッファローギルディの身動きを封じた。
「エクゼキュートウェーブ!」
そして投げたウェイブランスはバッファローギルディの体をあっさりと貫通した。
「ガァッ……! よ、よりによって貧乳に倒されるとは……。て、テイルブルーよ。お主のような鬼神には理解出来まい。だが、成長と共に胸も大きくなると信じる純粋さを失うで無いぞ……! これが私のせめてもの手向けよ……!」
言いたい事を言い切ったバッファローギルディはあえなく爆散。対するブルーは、
「……ふん、余計なお世話よ」
と、鼻を鳴らしてそっぽを向いた。
とにかく酷すぎる。それはレッドやホワイトだけで無く、周りにいたグラビアアイドルやテレビ局の面々も同じように思った事だろう。思わず敵に同情してしまう程に。
が、当の本人はそんな目線を気にすること無く、まるで死肉を漁るハイエナの如く、バッファローギルディが消えた地点に駆けつけ、手探りで何かを探していた。
程なくして、地面に落ちていた巨乳属性のエレメーラオーブを拾い上げ、ブルーはただ一人、歓喜した。
「やった……! やったわよレッド、ホワイト! 巨乳属性ゲットよ!」
「何で私利私欲の為に敵を血祭りにしてるんだよ⁉︎」
「これであたしも……! ふ、ふふふふふふ……!」
「やめろブルー! カメラが回ってる事に気付けよ! 絶対朝イチで後悔するからその顔は止めろぉぉぉぉぉぉぉぉ!」
レッドとホワイトの声が聞こえて無いのか、ブルーは思わず踊っていた。
その様子を見て、2人は同時にこう思った。
「「(明日の朝のニュースは絶対に観ないようにしよう……)」」
と。
すると、戦いが終わって安全だと思ったグラビアアイドル達がレッドとホワイトの周りに群がってきた。
「あ、あの〜。テイルレッドちゃん。私のツインテール、触ってもらえますか?」
「へ?」
「今、噂になってるの! テイルレッドちゃんにツインテール触ってもらうと、運気が上がるって!」
「初めて聞いたぞ、そんな都市伝説……」
ホワイトが呆れていると、今度はホワイトにもグラビアアイドル達が寄ってきた。
「ホワイトお姉様! 一生のお願いです! そのツインテールに触れさせてください!」
「は?」
「お姉様のツインテールに触れると、あらゆる邪気を祓ってくれるって話があるんですよ! ですから、どうか!」
「いや、その……」
「もう耐えられませんわぁ!」
「あっ! 私も!」
「わぁっ⁉︎」
言うが早いか、女性達は一斉にホワイトのツインテールを撫で始めた。
「きゃあ〜! 柔らかくてフサフサ!」
「素敵な手入れですわ! ホワイトお姉様!」
「最高〜!」
「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁ⁉︎」
ホワイトは思わず悲鳴を上げたが、周りの女性達の歓声にかき消されてしまっている。
レッドの方を見ると、女性達が群がっていた。どうやら近くの女性のツインテールを摘んだ事を皮切りに我も我もと寄ってきたようだ。胸がレッドを押し付けており、何とも言えない状況になってしまった。
このままではレッドが危険だ。そう判断したホワイトはブルーに声をかけた。
「ブルー! 撤収だ! いつまでも巨乳属性に酔いしれて無いでこっちもどうにかしてくれ!」
ホワイトの声で正気に戻った(?)ブルーはすぐさま低空飛行でホワイトを奪還。その後自力で上空にホワイトが上がり、ブルーはレッドの片方のツインテールを掴んで急上昇した。
「いてて! おいブルー! ツインテールを乱暴に扱うなよ!」
「あんたって奴は本当にー!」
「ぎゃあ! ごめんなさい! 俺が悪かったから揺らさないでくれ!」
「……ったくもう。まぁ良いわ。これも手に入った事だし、これであたしも、トゥアールにバカにされる事も無くなるから、今回は良しとするわ!」
ブルーは手に握られたエレメーラオーブを見つめて、邪悪な笑みを浮かべていた。
「(今度の愛香の誕生日プレゼント、冗談抜きに胸パッドでもあげよっかな……)」
ホワイトは、まだしばらく先になる愛香の誕生日の時の事を、割とガチで検討しつつ、レッドやブルーと共に会場を後にして、基地へと戻って行った。
今回はこの辺で。
唐突に質問ですが、皆さんは巨乳派ですか? それとも貧乳派ですか?
私は強いて言うなら巨乳派です。どうしても男である以上、目がそっちに行ってしまうのです……。
でも私は、基本的に女性と接する時は内面を重視しています。やっぱりなんだかんだ言って性格が重要でしょうからね。
それでは、次回「服従」に、テイル・オン!