弱いから誰かを守ってはいけないんですか? 『完結』   作:ちゃるもん

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投稿です!!

朝香くんのスペックェ……

では、どうぞ!!


紅い霧

「私達が起こそうとしている異変は……幻想郷を紅い霧で覆うモノです」

 

湯飲みの中にお茶(紅茶と言うらしい)を新しく注いでもらい、本題へと入る。

 

にしても……紅い霧、か。

名前だけ聞けば可愛いもの。過去にあった、干魃や水害に比べれば可愛く思える。

 

「紅さん。その霧にはなにか特殊な力でもあるんですか?」

「いえ。これといっては……強いて言うのであれば、日光を通し辛いぐらいでしょうか」

 

やっぱり……

 

今回の異変は干魃や水害を遥かに凌駕する程の危険な異変になるかもしれない。

勿論、これ、これ等よりも前の異変ではもっと大変なモノも有ったのだろうが、少なくとも僕の知識の中ではダントツで一番だ。

 

「朝香……くん?」

 

香住さんが心配そうに顔を覗いてくる。

僕は小さく、大丈夫。とだけ伝えた。彼女に無駄な心配はさせたくない。

 

話を戻そう。

紅い霧は日光を通し辛いと言っていた。これで考えられる大きな被害は二つ。

 

一つ目は、作物への被害だ。

日光が届かなければ作物は育たない。これは農家にとっても、僕の家のような飲食店。更には一般家庭にも大きな被害、食料が不足してくる家庭が出てくるだろう。

賢者様が幻想郷では作ることのできない作物、魚類、肉類は持ってきてはくれるがそれだけでは食い繋ぐことは絶対にできない。

 

二つ目は、妖怪の活性化だ。

妖怪は、日光を嫌うものが多い。その為昼間は洞窟に閉じ籠っているものが多いのだ。だが、紅い霧が出てきてはどうなるのか……紅い霧は言い換えれば擬似的な夜と言えない事もない。そして、日光が届かないことに気付いた妖怪達がわらわらと行動を開始する。

 

そして、妖怪の活性化は、一つ目と同じように食料にも関係してくる。

何で関係してくるのか。それは、筍、茸、山菜薬草木の実。わざわざ妖怪が活性化しているときに取りに行きたいだろうか?答えは否だ。それこそ命の無駄遣い。死んだら元も子もないのだ。

 

「今回の異変……何か目的があっての事ですか?」

「吸血鬼が暮らしやすい環境を作ることは可笑しいですか?」

 

ああ。確かに可笑しくはない。

 

でも、それは嘘だ。

紅さんの言った理由は可笑しくはない。至極全うなものだ。

しかし、その回答は予め用意されたかのように無駄のなく、そして、早すぎる回答だった。

もっと言うのであれば……焦っていた。と言う表現が正しいだろう。

 

湯飲みに入った紅茶を一口。

その不思議でまだ慣れない味を楽しむ。

 

「いえ。可笑しくありません。誰だって自分の住みやすい環境を作れるのなら作りたいですよね。新しい環境なら尚更です」

「…………そう言って貰えれば幸いです。それにしても貴方のような子がまだ子供……ですか。いやはや、将来が楽しみですね」

 

読んでいたのは僕だけではなかったようだ。

 

「そろそろ、私は戻らせていただきます。霧が晴れるまではこの部屋から出ないでくださいね」

「なにから何まで有難うございます」

「ありがとう……ございます」

 

僕達の挨拶に振り向く事はなく、紅さんは後ろ姿のまま拳を突き上げた。

 

椅子から立ち、窓へと向かう。

窓の外は既に紅い霧が立ち込め、空にはまだ、太陽がうっすらと見ることができた。

 

 




お読みいただき有難うございます!!

いやぁ~TRPG感覚で、朝香くんの心理学を20にして振ったんですよ……出た目が6って言うね……
朝香くん……アンタ八歳って嘘だろう?実は人間じゃなくて八雲の式とかじゃないの?

誤字脱字報告、感想、アドバイスがあれば、よろしくお願いします。

因みに、も、もう一回振っとこうで出た目が2……クリティカル……もう、何も言うまいて……

では、また次回~
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