弱いから誰かを守ってはいけないんですか? 『完結』 作:ちゃるもん
サブタイトル通り異変が解決します。
では、どうぞ!
紅さんの治療から大体……三時間四時間ぐらいたったころだろうか?
紅さんの血は完全に止まり、怪我も塞がっている。もうじき目を覚ますだろう。
ふと、窓の外を見上げる。
紅い霧は未だに晴れることはなく、紅い霧からその姿を覗かせていた太陽は既に沈み紅い月がその姿を覗かせていた。
いつこの異変は終わるのだろうか……
そんな感情に浸っていると
ドォオオオォォン―――
遠く、館の方から大きな音が聞こえ少し遅れてビリビリと震動が足に伝わる。
窓に近寄り外を見る。館の全容は見えないが……うっすらと煙のようなものが立ち上っているのが見えた。
「一体何が……」
そんな事を口に出してみる、が、おそらく博麗の巫女とこの館の有力者と戦っているのだろう。
「どうやら……お嬢様とあの巫女たちが戦いを始めたようですね……」
「紅さん。動いて大丈夫なのですか?」
「無理……しないで……」
紅さんは僕たちの頭を雑にワシャワシャと撫でる。
そして、優しそうに微笑みを浮かべた。
「心配してくれてありがとうございます。ですが、大丈夫ですよ。そんな柔な鍛え方はしていませんから」
「ですが……」
「まあ、確かに遅れを取りましたが急所は外していますし大丈夫です」(この部屋に流れ弾が行かないようにしていたのは……黙っていたほうが良さそうですね……結構切羽詰まっているようですし……ッ!……まだ少し痛みますね……)
紅さんに大丈夫だと言われ、渋々引き下がる。
ただ、血色もよく痛がっている素振りもないから多分大丈夫なのだろう。
「そうですね……お茶でも入れましょうか」
「私も……一緒にい……いですか?」
「お?興味あります?いいですよ。一緒に入れましょう…………その前に着替えですかね」
僕は二人に背を向け耳を塞いだ。
少し経ち、肩をちょんちょんとつつかれる。
後ろにいたのは先程と同じような服を着ている香住さんの姿があった。
「では、貴方はこっちに着替えてくださいね」
僕が何かを言う前に紅さんは服を僕に渡し、僕を置いて備え付けの台所に並んで立った。
紅さんが身振りも入れ簡単に説明してみせ、その説明通りに香住さんが動く。
その二人の姿は姉妹のようで、今、異変が起きている事すらも忘れさせてくれた。
・
さらに一時間近く過ぎたころ……
「霧……が……」
香住さんが窓の外を指差しながらそう呟く。
そして振り返った僕も、香住さんが言っている事が何か……それに気付く。
「紅い霧が……晴れてる……」
「あちゃーお嬢様が負けてしまいましたか」
隣で小さく呟いた紅さんの言葉に複雑な感情が浮かんでくる。
少しの時間ではあったが一緒に机を囲んでいたのだ。こんな感情を抱かないほうが可笑しい。
「さて、人里に帰りましょうか……と、言いたいところですが外も暗いですし一泊なさっていってはどうですか?部屋も用意してもらいましょう」
僕たちにその誘いを断る理由はなかった。
そして、次の日僕たちは里に帰る事になる。
でも……そこに待っていたのは……
『なん……え?』
『う……そ……』
里の一部分が丸ごと……抉られていた。
そんな無惨な状態にある人里の姿だった。
お読みいただき有難うございます!!
そんなこんなで紅魔異変解決です。
そして、朝香くんの一番恐れていた事が起こってしまう……彼はこの先どのような運命を歩むのか……
誤字脱字報告、感想、アドバイスがあれば、よろしくお願いします。
眠い……
では、また次回~