弱いから誰かを守ってはいけないんですか? 『完結』 作:ちゃるもん
前半コーヒーいる……かもしれない。
では、どうぞ!!
人里を抜け走り、今は森の中を歩いている。
空は少しずつ日が沈みだんだんと暗くなり、少し肌寒くなってくる。
「何処に……向かってるの?」
不安そうな声が隣から聞こえた。
僕は前を向いたまま、その声に答える。
「……一応アテはある……ただ……いや、どうにかしてみせる」
「……もっと頼って……くれても、いいんだよ?」
か細い声が耳を燻る。
どう反応をすれば良いのか……なんと返事を返せば良いのだろうか……
彼女からこんな言葉を聞くなんて考えもしていなかった。
「だったら……僕と一緒に生きてください」
「…………!!え!?えっと……う、うん……」
僕の答えに狼狽する香住さん。何か可笑しな事でも言ってしまったのだろうか?
さっき言った台詞を思い出す。
『だったら……僕と一緒に生きてください』
……あー、なるほど……遠回しな告白にも聞こえないこともない。
正直そんなつもりで言った訳ではないのだが……まあ、キチンとした告白は住める場所を確保してからにしよう。
「え、っと。その……時間もないし進もうか」
「う、うん……」
歩き出そうとした時、手のひらに温もりを感じた。
チラツと見てみると、香住さんが僕の手を握っていた。
手を繋ぐことは良くあったが、何故だか今日はとても緊張した。
・
霧の湖。その孤島の上に佇む大きな館。紅魔館。
その廊下を紅さんの後ろに続き進む。
あの後、無事に森を抜けれた僕たちは紅魔館の門まで来ていた。
そして、そこにいた紅さんに事情を話して紅魔館の主と話をしたい。と、言った結果、僕たちは紅魔館の主と話を出来ることに。
今はその案内の途中。と言うわけだ。
僕は今から、その主と話をして住まわせて貰えるように交渉しなければならない。
一体どんな条件を出されるのか……想像が付かない。
相手は大妖怪だ。僕たちの想像を遥かに越えた要求をしてきてもなんら可笑しくはないのだ。
それに比べ、僕たちの差し出せるものは……数日分の食糧などの自宅から持ってきたもの。
後は……僕の体……ぐらいか。
だが、どちらにせよここ以外にアテはない。
博麗神社。紅魔館とほぼ同時期に現れた守矢神社……妖怪の山に取り入ろうとも考えた。
ただ、問題が一つ……どの場所でもそれ相応の危険が付きまとってくるのだ。
博麗神社は、ある程度整備された道があるが少し道を外れると幾つもの妖怪の巣がある。
守矢神社は、妖怪の山の頂上に位置するため、子供の足では行くことがままならない。
妖怪の山は、文字通り妖怪の天狗達によって支配されている山で、一歩間違えば死へ誘われる事だろう。
こうやって候補を挙げていくと……紅魔館が一番安全な気がするのだ。
妖怪の山と同じく、一歩間違えば死へまっ逆さまだが、それでも近場で子供にも行きやすく尚且つ知り合いがいる。
逃げ込むにはうってつけの場所の一つと化していた。
「この先で、お嬢様がお待ちです」
いつの間にか着いていた大きな扉の前。
紅さんがゆっくりと扉を開いていく。無意識に唾を飲み込む。
『いらっしゃい。人間』
部屋の奥から声が届く。
ここからが……正念場だ……
恐怖を無理矢理もみ消して、僕は部屋の中へ一歩。歩を進めた。
お読みいただき有難うございます!!
甘い……お前ら何でそんな状況でイチャイチャ出来るん?
誤字脱字報告、感想、アドバイスがあれば、よろしくお願いします。
次回 カリスマとの対面
では、また次回~