弱いから誰かを守ってはいけないんですか? 『完結』 作:ちゃるもん
と言うわけで……別ルート無事完結です。
では、どうぞ!!
僕の体が完治したのは大体四ヶ月が過ぎた頃だった。
紅さんの言うには……
肋骨四本、右腕骨折、両足骨折、全身火傷、後頭部強打。
他にも、左腕を万年筆が貫通していたり、その他数ヵ所が骨折したいたらしい。
幸運にも肺などの内臓機関へのダメージは少なかったらしい。
それにしても四ヶ月で治るのは早い気がするが……
「じゃあ外していきますね~」
「お願いします」
紅さんが手際よく包帯をほどいていく。
先ずは顔から、そして腕、胴、足と包帯に巻かれていたせいか、肌に当たる風がくすぐったい。
「終わりましたよ」
「有難うございました」
「いえいえ。では、私はお湯を持ってきますから……彼女と話でもしていてくだい」
そう言って紅さんは包帯を持って部屋から出ていく。
そして、紅さんが開けていったドアの前には一人の女の子の姿があった。
「香住……さん……」
彼女の顔は、怒り、悲しみ、心配、嬉しさ……沢山の顔が出ていた。
香住さんはズンズンと僕の方に向かって歩いてくる。
これは……殴られるかな?
「……四ヶ月ぶりかな?香住さん。お久しぶり」
「全部……聞いたよ……レミリア様から……全部、全部」
「…………そっか」
全部……と言うことは鬼ごっこの件も、追い出された時の考えも……全て聞いたのだろう。
「朝香、くんが……優しいのも、甘いのも……自分の事を考えないのも……知ってる……だから、悔しいの……また、私は朝香くんの力になれない……なれなかったって……悔しい……の」
拳を握り締め震える彼女に、僕はなんと言えば良いのだろうか……謝罪の言葉?違う。慰めの言葉?違う。
分からない……分からない…………
「私は……止めないから……だから、せめて……相談くらいしてよ……その重荷を一緒に……背負わせてよ……そんな事も出来ないほど……私は、弱いの?」
好きな人を守りたい……その一心で努力を続けてきた。
あの日……僕に力があればと……必死に努力してきた……今回の件だって間違っているとは思わない。
だがどうだ?今彼女は……香住さんは笑っているか?笑顔でいるのか?
「私は……そんなに弱くないよ……朝香くんの、隣に立てるように……頑張ってきた、んだもん……まだ、隣には立ててない、けど、話を聞くぐらいなら……出来るんだよ?」
否。泣いている。
誰が?誰のせいで?
僕のせいだろう?
でも、僕は僕だ。変えられない。変えるつもりも……ない。
それでも……貴女は付いてきてくれますか?
こんな我が儘で、大切な人を、大好きな人を、愛する人を泣かせるような僕に―――
―――付いてきてくれますか?
―――満面の笑みで、彼女はこう言うのだ。
―――よろしくお願いします。と……
そして今日も僕は誓う。
目の前の暖かな涙を流す彼女に―――
―――必ず守る。この命に代えても―――
そしたら彼女は言うのだ―――
―――変わらないね―――
と。
HAPPY END
変わらない
END
お読みいただき有難うございます!!
このあとも二人は仲良く暮らしていくことでしょう。
二人に……朝香くんと香住ちゃんに永遠の祝福を……
誤字脱字報告、感想、アドバイスがあれば、よろしくお願いします。
次回は後日談となります。
では、また次回~