弱いから誰かを守ってはいけないんですか? 『完結』 作:ちゃるもん
一応今回で後日談終わり。
あと、一気に時間が飛びます。
では、どうぞ!!
あれから十年。朝香はぐんぐんと魔法の才と家事のスキルを伸ばしていった。
魔法は支援魔法を中心に伸ばし十代とは思えないほどの力を持っている。
家事は十六夜咲夜に匹敵すると言えば分かりやすいだろうか。
勿論この二つは簡単に手に入れたモノではない。ここ十年の平均睡眠時間は二時間程度。
これだけで朝香がどれだけの努力を続けてきたのかが分かることであろう。
だが、それだけの事をしたとしても自身の能力を使いこなす事は出来なかった。
変わった事と言えば……使える回数が二回増えた位だろうか?
そんな彼は今、自身の主であるレミリア・スカーレットの部屋の前へと来ていた。
・
……何か粗相をしてしまったのか?
僕の頭の中では色々な憶測が飛び交いより一層僕を不安にさせる。
そんなハズはない。そう、自身を落ち着かせようとするも効果はなくドクンドクンと心臓の音が速くなったり、遅くなったりを繰り返すばかりだ。
レミリア様には何度も呼ばれているが……やはり慣れないものである。
意を決してレミリア様の部屋の扉をノックする。
返事は直ぐに帰ってきた。
『入りなさい』
「失礼します」
静かに扉を開き、部屋の中の様子を簡単に確認した。
……パチュリーさん?
扉を閉め、一礼した後レミリア様の前へと立つ。
「何かご用がおありでしょうか?レミリア様」
「いや、なに……私たちの間では話が決まらなかったのでな……朝香自身に決めてもらおうと思った次第でな」
「僕自身?僕が関係しているのですか?」
当たり前の事ではあるが、取り敢えず通過儀礼として言わせてもらう。
その言葉に、レミリア様とパチュリーさんは同時に頷く。
「それで、僕は一体何を決めれば宜しいのでしょう?」
「その前に朝香。貴女には人の道を離れてもらうことになるのだけれど……それでも良いかしら?」
ああ、そう言うことか。
予想通りと言うわけか。
パチュリーさんのその台詞からこの二人が何を話していたのかが大体察することが出来た。
「それは十年前、この紅魔館に逃げ込む時から覚悟していました」
「そう。だったら話が早いわね。朝香には選んで貰うわ私の
「私と同じ魔法使いになって貰うかを」
……正直どっちでもよいのだが……取り敢えず主張を聞いてみよう。
「貴方を吸血鬼にしたら文武両道、器用貧乏をそのまま形にしたような者になるでしょう。でも、戦力としてここまで心強いのもいない。それに、能力も使いやすくなるはずよ。
まあ、後は……貴方の事を気に入っているからかしら。咲夜程ではないけどね」
「朝香には魔法の才がある。このまま魔法使いとして実力となれば不老不死の魔法を生み出すことも夢じゃない……!!そう言うレベルなのよ貴方は!!
それに魔法使いは吸血鬼と違って弱点が少ないわ。私は運動は苦手だけどね。香住ちゃんを護るのにも丁度良い筈よ」
二人の主張を聞き終えた。
「レミリア様」
「何かしら?」
「今回の運命は見ているんでしょうか?」
「いえ、見ていないわね。そっちの方が面白いでしょ?」
ああ。全くもってその通りだと思う。
だからこそ、僕は彼女の隣に立つことを願おう。
彼女がかつて願った……それは一人で走っているだけでは絶対に出来ないことだから。
支えるのではなく、共に歩く。
今日。その願いを叶える。
――――――
「そうか……それがお前の答えか……いやはや……お前たちは本当に面白い!!」
レミリア様は愉快そうに笑い声を上げるのだった。
・
大切な人と共に歩むために……
僕は『私は』人の道から外れよう……
今宵、二匹の『鬼』が生まれた。
お読みいただき有難うございます!!
本音を言うと結婚式まで書きたかった……でも、何か書いちゃいけない気がした……
そこから先は想像で!!
フラン?知らない子ですね。
誤字脱字報告、感想、アドバイスがあれば、よろしくお願いします。
次回はバットエンド……かな?
では、また次回~