弱いから誰かを守ってはいけないんですか? 『完結』 作:ちゃるもん
取り敢えずの最終ルート。
え?前回の後日談はどうしたのかだって?
折れたんだよ、察しろ。
だって……皆が皆壊れていくんだよ!?
治安が糞みたいになって、慧音先生も壊れて、最終的にほぼ全員殺されて!!
あ、もう無理……
それじゃあ気分を変えて……
では、どうぞ!!
助けてください
―――ふざ、けんなぁああ!!!」
……彼女と初めて話をして……彼女と友達になって……彼女と遊んで……
いや、彼女と初めて出会って、恋をしたときから……
「僕は、大好きな人を、柊香住を命に変えても護るって……誓ったんだ!!」
今だけでいい……今だけでいいから……僕に力を貸してくれ……
大好きな人を護る力を……貸して下さい……
「止まれ止まれ止まれ止まれ止まれ止まれ止まれ止まれ止まれ止まれ止まれ止まれ止まれ止まれ止まれ止まれ止まれ止まれ止まれ止まれ止まれ―――――
―――とま……れぇええええええええ!!!!!!!!!!」
―――そして……目の前の……妖怪の動きが……
『…………うそ』
―――止まった
『ただの人間に動きを止められた?うそだうそだうそだうそだ』
「はぁはぁ……グッ!!」
どうやら完全に動きを止めれたわけではないようで、妖怪は喋りながらも動こうとギチギチと身を捻らしていた。
「今の……内に逃げ……て」
僕は妖怪の動きを止めるべく、意識を妖怪へと集中させる。
もはや痛みは感じていない。これが火事場の馬鹿力なのだろうか?
だったら……僕の命も……ここで、終わり……か。
妖怪の体を闇が覆い尽くす。
脳に伝わる、能力が喰われていく感覚。もう、もたない。
彼女は逃げれただろうか?後ろを振り向きたいが、勿論そんなこと出来ない。
でも……どうせなら……行きたかった……な……
もっともっと……皆と……奨や香住さんと……過ごしたかった……な……
闇が晴れ、そこには平然と静かに嫌悪と怒りを撒き散らす妖怪の姿があった。
『よくもまあ……ただのガキ風情がよくもやってくれたものね……』
頭の中にガンガンと言葉が響いてくる。
その言葉を何とか読み取り、少しでも彼女の逃げる時間を稼ぐために言葉を綴る。
「……そのただのガキに……拘束されていた、くせに……大妖、怪なんて……お笑いものですね」
『それって挑発?良いわよ。今なら安い挑発を買って上げるわ』
妖怪の右腕が僕へと伸びてくる。
だが、その腕は僕に届く前に動きを止めた。
「……え?」
「だめ……!!」
妖怪の右腕に必死にしがみつく者がいたから。
「香住……さん……どうして……」
「一緒に……帰るって…………約束したもん!!」
『鬱陶しい!!』
妖怪は自身の腕にしがみつく香住さんを振り払うべく、その右腕を振り上げた。
ここまま行ったら、香住さんが殺されるのは目に見えている。
能力を発動しようにも……集中しようとすれば勝手に意識が途切れそうになる。
それを何とか押し止める。
もう、僕には祈ることしか出来なかった。
誰でもいい。誰でもいいから……僕はどうなってもいいから―――
―――香住さんを……助けてください―――
『その願い。聞き届けましたわ』
お読みいただき有難うございます!!
……初めて誰かを頼る。本当の意味で助けを乞う。
そして、その願いは届いた。
それは果たして…………彼を幸せにする救いの手なのか……それとも……
誤字脱字報告、感想、アドバイスがあれば、よろしくお願いします。
『あの狂る』の後日談を投稿しました。
よろしければそちらも。
では、また次回~