弱いから誰かを守ってはいけないんですか? 『完結』 作:ちゃるもん
彼を助けたのは……
では、どうぞ!!
気が付けば見知らぬ部屋の布団に寝かされていた。
一体どこなのか……僕はどうなってしまったのか……
いや、それ以前に香住さんは無事なのか。
香住さんの安否を確認したい。彼女の笑顔が見たい。
今すぐここから抜け出して、彼女に会いたい……!!
だが、体は杭を打ち付けられたかのように動かない。動いてくれない。
どうして……!!何でこんな時に動けないんだよ……!!
そう自分を責め立てる。
それがどれだけ無意味なの事なのかを理解していながらも、止めることは出来なかった。
そうしていないと、僕が僕でなくなってしまう気がしたから……
動け、動いてくれ……お願いだから……
何時しか、涙が流れ出し滝になるまでに時間はそう掛からなかった。
だが、それでも体はうんともすんとも言わない。
もう、ここから動けないのだろうか?
もう、奨にも香住さんにも会えないのだろうか?
嫌だ……せめて香住さんの安否を確認だけでも……!!
例えこのまま動けないとしても……諦めてやるもんか……!!
子供らしい自分の我儘に少し元気が出る。
まだ、生きている。まだ、抗えると安心できたからだ。
腕に、足に、からだ全体に力を加える。
だが、体に力は入らない。そう言う術のようなモノが貼ってあるのか、あの戦いの後遺症なのか……それは分からないが諦めるなんて言葉は出てこなかった。
一体どれくらいの時間が経ったのか、時計がない(少なくとも視界の中には存在していなかった)この部屋では確認のしようがない。
一時間か、十分か……もう一度力を入れようと少し休んだ所で変化が訪れた。
部屋の外……そこから話し声が聞こえ来た。
耳を澄ましてもハッキリと聞こえはしないが……誰かが怒鳴っているのは分かった。
耳を澄まして少し時間がたち、足音が聞こえ此方へと向かってきている。
そして、部屋の中に二人の女性が入ってきた。
一人は腰に九本の美しい尾を持ち、その黄金の瞳は僕を冷たく睨み付けていた。
そして、もう一人は長く美しい金色の髪を靡かせ、紫色の西洋の服、西洋の傘をてに持ちもう一人とは違い柔らかな笑みを浮かべているが、その瞳には底知れぬナニかが宿っている気がした。
そして、僕はその二人を知っている。知っていない方が可笑しいのだ。この二人に関してだけは。
それもそうだ……何故なら彼女は、彼女たちは……
『八雲』
幻想郷を造り出した張本人とその従者なのだから。
僕を助けたのは彼女たちなのだろうか?だとしても、一体なぜ?どうして?香住さんも助けてくれたのだろうか?
「八雲紫ですわ。お久しぶりですね、上井朝香くん」
色んな事がごっちゃになり困惑する僕の前で、美しく一礼してそう言った。
お読みいただき有難うございます!!
と言うわけで、朝香くんたちを助けたのは紫様でした。藍様は不機嫌でしたが。
さて、ここからどうなっていくのか……
誤字脱字報告、感想、アドバイスがあれば、よろしくお願いします。
八雲の狙いとは……
では、また次回~