弱いから誰かを守ってはいけないんですか? 『完結』 作:ちゃるもん
あい。第5ENDだよー
朝香くんがルーミア止めた所から。
『生きて』って言葉が無かった場合のお話です。
では、どうぞ!!
END 一人はいやだ
「あ……あ……」
『あーあ、一体何がしたかったのかねぇ?』
少女はただ、目の前の光景に、理解のしたくないその目の前の光景に……絶句するしかなかった。
手を伸ばし動かない少年。身体中の至るところから血が噴水の様に吹き出ていても、微動だにしない少年。
もうすでに、この世から去っているのは明白であった。
『あーりゃりゃ、魂がもう抜けちゃってるか……まあいいや』
少女たちを襲った大妖怪は少年の亡骸にそっと触れ、次の瞬間少年の体が闇に呑まれる。
ゴトリ
何かが落ちてきた鈍い音が鳴る。
それは楕円形で、とても良く見慣れたものだった。
それは顔だった。
首から下が無く、
口からはだらんと舌が飛び出て、
鼻からは血が流れ、
そして、目と目が合う。
少女は手を伸ばす。愛しいヒトに。
少女は手を伸ばす。せめて一緒に。
少女は手を伸ばす。一人はいやだ。
しょうじょは……手を、伸ばsグチャ
あと少しで、その頬に手が触れる。ほんのあと少しの所で、少年の顔は踏み潰され、肉壊となった。
肉は飛び散り、飛んだ目玉が少女の姿を映し出す。そこには、顔の右半分を真っ赤に染めた少女の姿。
「イヤ……イヤイヤ……いやいヤイやいやイヤイヤいやいヤイやいやいやいやイヤイヤイヤイヤいやいやイやイヤイヤイヤいやいやイヤイヤイヤいやいやイヤいやいや――――――」
少女はただひたすらにイヤと呟き、そこら辺に散らばっている血肉を集め始める。
『あら?想像と大分違う感じに壊れちゃった。まあ、別にどうでもいっか。いただきまーす』
『させないわよ』
『あ?』
大妖怪がまさに少女を食べようとしたときだった。六本の針が少女の周りに刺さり、そして、少女を守るかの様に半透明の結界が張られた。
少し遅れ、大妖怪の前に一人の巫女が下り立つ。
『博霊の巫女。ここは人里の外じゃないか。だったら人を襲おうが私の勝手じゃないかしら?』
『ええ。そうね。誰を襲おうが貴女の勝手よ……でもね、今から人里を襲おうとしている危険因子を事前に排除するのは別に間違っていないでしょう?』
『私は別に人里を襲おうとしている訳じゃないわ』
『そう。でも、私は紫に言われて来てるわ。どっちを信じるか……まあ、どっちも胡散臭いけど、少なくともこの場合だったら紫よね。ああ、そうそう、もう少ししたら紫も来るはずだから』
盛大な舌打ちが聞こえ、大妖怪は闇に身を潜め何処かへと消えていった。
『馬鹿ね……どうせ捕まるのに。もう大丈夫よ。怪我はない?な、何をしているのよ貴女!!』
「イヤいやいやイヤいやいヤイやイヤイヤ」
結界をガリガリと掻く少女に対し巫女は声を荒げた。
巫女もただ結界を掻いているだけだったら声を荒げなかったも知れないが、今回ばかりは事情が違った。
真っ赤に染まっていたのだ。ただ一点をひたすらに掻いた結果であろう、爪が剥がれ、指先から血が流れ出し結果の一部が真っ赤に染まっている。
『いい加減に止めなさい!!』
巫女は結界を解き、少女を解放した。
少女は結界が無くなり、支えが無くなった事で前のめりに倒れる。
『ちょ、ちょっと大丈夫!?』
「イヤイヤイヤいやいやイヤイヤいやいやいヤイや」
巫女が心配し声を投げ掛けるも聞く耳持たず。ただ、イヤと呟き続けるだけ。
少しして少女は身をよじり進み始める。その先には一つの眼球。
ほんの数歩分の距離を少女は数分の時間を掛けたどり着き、眼球を両手で包み込む。
その両手を胸の中心まで持っていき、そのまま動かなくなってしまった。
『……………………はぁ』
巫女は一つ溜め息を吐く。
その視線は少女の顔、その口元に注がれていた。
『せっかく助けたのに……』
少女の口のすぐ近くには、千切れた舌。口からは止まることのない赤黒い液体が流れ続けていた。
『……後味が悪いわね』
BAD END
一人はいやだ
END
お読みいただき有難うございます!!
何か、何度妄想しても香住ちゃんが自殺する……
次回は、後日談は無いだろうから、思い付いたら次のENDですかね。
この場所に逃げて欲しい何かがあったら、感想欄にお気軽にお書きください。
誤字脱字報告、感想、アドバイスがあれば、よろしくお願いします。
『赤ずきん』投稿しましたー
では、また次回~