長門の視線 ー過去編開始ー   作:電動ガン

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page10 私と大湊

やぁ諸君、長門だ。食事は無事終わった。が、それと同時に再び彼女達は整列し、敬礼している。これは何かもう仰々しいことを言わねばならないかと立ち上がった瞬間提督達が入室してきた。助かった。

 

「・・・っ!提督に敬礼!」

 

「あー、いいよ長良、直れ。」

 

「はっ!」

 

「て、提督、素晴らしい士気の高さだが・・・こう、止めてくれ。」

 

「おぉなるほどすまんな長門さん。だ、そうだお前ら!もっと楽にしていいぞ!」

 

ざわざわとする食堂で提督と天龍、大淀後ろの二人は五十鈴と名取かな?

 

「どれ、長門さん、夕食はなにかな?」

 

「腹へっちまったぜー・・・もうしばらく書類は見たくないな・・・」

 

「そんなこと言ってほとんど私が書いてたじゃないですか。」

 

「いいじゃねぇか。大淀そういうの得意だろう?」

 

「あー・・・すまん、夕食は親子丼なんだが、もう無くなってしまった。すぐ作るよ。」

 

「おー!いいねぇ長門!長門は昔から親子丼好きだなぁ!」

 

どっかりと座った天龍だが、五十鈴と名取は小さくなったままだ。何か、問題があるのだろうか・・・

 

「五十鈴、名取、親子丼は嫌いだったか?」

 

「ひぅぅ!ご、ごめんなさい!」

 

「い、いえ!そんなことありません!親子丼は好きです!」

 

「そうか!すぐ作るからな!待っててくれ。」

 

材料はたっぷりあるはずだ。間宮は・・・間宮ー起きてくれー

 

「はわっ!な、長門さん!?」

 

「起きたか。すまんがあと五人分追加で作りたい。手伝ってくれるか?」

 

「りょ、了解!」

 

うーん・・・なんだか間宮まで堅苦しくなってしまったなぁ・・・こう、英雄だからなんだとこう態度が変わってしまうのは寂しいなぁ・・・海軍のように厳格な階級社会は仕方がないのか。

 

「提督!な、何故大湊に戦艦が・・・北方で大規模な作戦が計画されているのですか・・・!?」

 

「落ち着け長良、その辺は五十鈴と名取にも話したが長門さんは作戦の為に来たわけではない。」

 

「それでは何故・・・!」

 

「あー・・・新人育成のためだ。うちの天龍は大侵攻の時、長門と同期でな?教練のノウハウを学びに来たというわけだ。」

 

「天龍さんが・・・!?」

 

「おいこら長良。」

 

「ご、ごめんなさい・・・」

 

「だからそんなに緊張しなくても良い。長門さんのこともちょっと長生きな艦娘くらいに思ってほしい。」

 

「え、でも、太平洋の英雄ですよ!?緊張するなと言う方が無理が・・・」

 

「提督!長門さんが教練の為にきたというの!本当ですか!?」

 

「うぉう!?綾波、今は長良と話していただろう?」

 

「すみません、あの!綾波は是非長門さんに教わりたいです!」

 

「それは長門さんに聞いてみないとわからないな。」

 

「はい!」

 

「まぁそんな感じで、長門さんも穏やかな人だからあんまり緊張しないでやってくれ。」

 

「・・・わかりました!」

 

「待たせたな。出来たぞ。」

 

「提督ー」

 

「おお夕立、どうした?」

 

「お姉さんのもやこどん美味しいっぽいー」

 

「親子丼、だな。良かったな夕立。」

 

「夕立も長門さんにすぐなついていたんですよ。」

 

「そうか・・・そうだな。いいこと思い付いた。」

 

「待たせたな。長門特製の親子丼だ。」

 

何か相談中だったみたいだが・・・まずは飯だろう。腹が減っては良い意見も出ないだろうしな。特盛にしてやった。

 

 

「す、すごい山盛りです・・・い、五十鈴ちゃん!」

 

「名取!残してはダメよ・・・水雷魂を見せるのよ!」

 

「長良はたくさん食べてくれたからな!おかわりも一応用意したぞ!」

 

「ん~!やっぱ長門の親子丼は美味いなぁー!」

 

「だがこれは・・・なるほど戦艦サイズというわけか・・・!」

 

「ひえぇ・・・食べきれないよぅ・・・」

 

「艦娘も提督も体が資本だ。しっかり食べて備えるんだ。」

 

みんなしっかり食べるんだぞ!・・・ん?

 

「ぽい・・・ぽい・・・!」

 

「どうした夕立。」

 

夕立が私の形をよじ登って肩まできた。目を擦りながら大きなあくびをして・・・なるほど。

 

「お姉さんもう眠いっぽい~・・・」

 

「おお、そうか・・・長良、すまんが夕立の部屋を教えてくれないか。」

 

「はい!」

 

随分なつかれたものだ。だが悪い気分はしない。夕立はだっこするとあったかいなー!

 

「あ、長門さん!」

 

「どうした提督。」

 

「長門さんの仕事を決めました。明日のヒトマルサンマルに執務室へ来るように。それと今日はこのまま夕立の面倒を見てくれないか。今までは長良が面倒を見ていたから何かあったら長良に聞いてくれ。」

 

「わかった。すまんが長良、頼む。」

 

「わかりました。まずは夕立を部屋に連れていきましょう。」

 

いつの間にか夕立は寝てしまった。可愛い寝顔だ。しかし艦娘が建造でこんな状態になるなんて聞いたことがない。まぁ大侵攻前と後では大なり小なり艦娘にも変化があった。それに含まれることなのだろう。にしても夕立あったかい。自然と顔が緩んでしまうな。

 

「・・・どうだ天龍?」

 

「さぁな、まだわからねぇ。」

 

「五十鈴、名取は?」

 

「コメントしかねるわ。」

 

「もぐもぐもぐ!むぐむぐもぐもぐ!」

 

「わ、悪い!そうだな!残したら申し訳ないな!お前ら気合い入れろ!この大戦艦を攻略するぞ!」

 

「「「「お、おー・・・・!」」」」

 

 

 


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