新妹魔王の|亡霊者《ゴーストメント》   作:ダーク・リベリオン

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第2話 俺はお前らの家族で、俺は…お前らの兄ちゃんだよ

「この家から出てって」

 

澪は冷たい表情でそう呟いた

 

「…そんな」

 

「澪さまのお言葉が聞こえませんでしたか?霊亜さん。あなたにはここから出て行って「そんな悲しいこと言うなって♪」ちょ!?」

 

「ふぇ!?」

 

霊亜の予想外すぎる反応に加え、何食わぬ顔で二人の頭を優しく撫でる

 

「ちょっ、ちょっと霊亜さん。あなた自分が今どういう状況にいるかわからないんですか!?」

 

「えっ、なにって妹がこんなこと言うのって一つしかないだろ。お前ら反抗期なんだろ♪」

 

「「はぁ!?」」

 

緊張感もへったくれもない態度な霊亜に驚きの声をあげる二人

 

「ごめんな~、俺がしっかり気づいてればよかったのによ。悩みがあるなら言ってくれれ力になるぜ?」

 

「ふざけないでください!!」

 

すると万理亜の体から青いオーラが湧き出て着ていた衣服がいかがわしい衣服へと変わり耳が尖り尻尾と羽が生えてきた

 

「これが私の本当の姿、どうですか?理解できないでしょうね自分以外の種族の存在n「ほへー万理亜ちゃんサキュバスだったんだ。はじめて見たよ、ぞくに言う夢魔だっけ~?」あっあれ~!?」

 

驚くどころかむしろ興味を刺激してしまったのか万理亜のあっちこっちを見る霊亜

 

「ちょっと霊亜さんなんなんですか!?」

 

「何が?」

 

「普通なら驚くとこでしょ!私サキュバスなんですよ!人間じゃないんですよ!?」

 

「わかってるって」

 

霊亜はそう言うと万理亜の頭をぽんぽんと叩く

 

「俺の妹がサキュバスだってことだろ?」

 

「なんでそんな平然としてるんですかおかしいですよ!!」

 

「ほらほらたかいたか~い♪」

 

「わ~い♪…はっ!?じゃなくて!!」

 

完全に場の空気は霊亜に乗っ取られていた

 

「そこまでよ霊亜!」

 

「澪?」

 

「あん…尻尾の先、くすぐられ…たら。…ううん」

 

万理亜で遊ぶ霊亜の前に澪が立つ

 

「さっきも言ったけどもう一度だけ言うわ。この家からでてって!」

 

澪は改めて霊亜に申した

 

「なんで~?家族で一緒に暮らそうよ~」

 

おどけた言い方で澪の申し出を拒否する

 

「さっ、さっきから失礼ですよ霊亜さん!」

 

やっと開放してもらった万理亜は澪の隣にたつ

 

「澪さまは未来の魔王なんですよ!」

 

「へ~魔王ね~」

 

全然驚く気配もみせない霊亜だった

 

「そう、そしてこの家は今日より澪さまの第一の拠点となるのです!」

 

「つまり俺らの拠点ね。なるほどなるほど」

 

「なに勝手に付け加えて納得してるんですか!?」

 

万理亜は霊亜に突っ込みをかますしかできずにいた

 

「わからないの霊亜?、私たちがこの家に来のはここを拠点にするため、私たちの関係はただのごっこ遊びに過ぎなかったの!どう?これが私たちの本当の姿よ!わかったなら痛い目にあう前に出て行きなさい!」

 

「ん~。俺には澪たちがそう言う子には思えないな~」

 

「ちょっと!?」

 

これでもかと言わんばかりに怒鳴り散らしたにも関わらず霊亜は自分のペースをくずさない

 

「だって澪は本当はこういうことをするのが嫌な心優しい子だって知ってるから」

 

「だからあれはあんたたちを油断させるために」

 

「お前らに何があったかは知らない。でも今まで辛い日々を送ってきたんだろうことはわかる。でも大丈夫、これからは家族みんなで楽しい思い出を作ればいい、辛い日々なんて忘れるくらいさ。そうだろ澪、万理亜ちゃん」

 

ここまでくるともはや諦めるしかなかった

 

霊亜になにを言っても無駄だ。彼は自分たちを家族と信じてやまない

 

それが逆に彼女たちの心に痛く突き刺さった

 

「…んで」

 

「ん?」

 

「なんでそんな簡単に受け入れようとするのよ!」

 

ついにたまらず澪は瞳から涙を零しながら言い放った

 

「私たちはあんたたちを騙してたのよ?家族になるふりをしてここを奪おうとしたのよ!?普通は許せるようなことじゃないじゃない!それでもまだあんたは私たちを家族だというの!?」

 

「うん」キッパリ

 

「なんで!?」

 

霊亜の即答に澪は床に四つん這いに倒れ込む

 

「なんなのよあんたは…」

 

「澪さま」

 

涙をぬぐう澪に駆け寄りなぐさめようとする万理亜

 

そんな二人に霊亜は近づく

 

「俺はお前らの家族で、俺は…お前らの兄ちゃんだよ」

 

二人の頭を優しく撫で、笑顔を向ける霊亜のこの行為が澪の以前の楽しかった日々のことを思いださせた

 

しかしそれは同時に澪にとって忘れられないあの出来事を思い出させた

 

すると澪は霊亜の手をはらい庭の窓をこじ開ける

 

「澪!?」

 

「もういい…もういいわ。ここにいたら私がおかしくなっちゃう…このままじゃ本当に自分の立場も忘れて霊亜と万理亜や迅さんとこのまま一緒にいたいと思っちゃいそう…だからお別れよ!」

 

そう言うと澪は家から飛び出していった

 

「澪さま待ってください!」

 

「万理亜ちゃん」

 

霊亜の呼び止めに一瞬霊亜を見つめる万理亜、彼女自身も澪と同じようなことを感じたがため罪悪感からかまともに彼の顔を見ることができず逃げるように澪を追いかけた

 

「澪…万理亜ちゃん」

 

二人のいなくなったリビングに霊亜はただ佇むのだった

 

 

 

 

♦︎♦︎♦︎

 

 

 

 

「澪さま大丈夫ですか?」

 

「馬鹿よ。霊亜は底なしの馬鹿…あんなに優しく接せられたら…どうしていいかわからなくなるじゃない!」

 

文句をいいつつも澪の心は霊亜の優しさと暖かさでいっぱいだった

 

「霊亜と一緒にいるとあのころのことを思い出しちゃう、お義父さんとお義母さんとの楽しかった日々のことを…でも」

 

そう思えば思うほど失った時のあの絶望感が蘇りそうで、澪はそれが堪らなく怖かった

 

「澪さま…」

 

万理亜が澪の側に寄り添おうとした時、異変は起きた

 

「人よけの魔法!?」

 

「…敵です」

 

すると突如として不気味な得体の知れない者たちが現れた

 

「ふへへ~。見つけたぜ~旧魔王の娘」

 

「貴様の命をもらいうけに来た」

 

一方の影は槍を構えもう一方は右手自体が剣であり、それを突きつけるようにむかってくる

 

「なんだか知らないけどやれるものならやってみなさいよ!」

 

「もう敵が目の前にいるのですか!」

 

「えっ?万理亜には見えないの?」

 

「私にはなにも…?」

 

どうやら自分には見えて万理亜には見えない敵だと澪は悟った

 

「だとしても構わない!倒すだけよ!」

 

呪文を唱え魔法陣を出現させ火球を放つ澪、万理亜はあたりを警戒する

 

「こんな炎の塊、屁でもない」

 

「無駄な抵抗はせず、さっさと死ね!」

 

だが、敵には全くと言っていいほどダメージにはなってはいなかった

 

そして長引くにつれて段々敵に押され始める

 

「きゃあぁぁぁぁ!!!」

 

「万理亜!?このぉぉぉ!!」

 

姿を見ることができな万理亜は敵にとってはいい的でしかなかった

 

澪は怒り、魔法で攻撃するも魔法は同時に澪の気力を消費させてしまうため、使用するたびに澪は息を切らし始める

 

だが、敵にはそれは好都合でしかなかった

 

「ふふ、はあぁぁ!」

 

澪にむかって何体かが飛びかかる

 

「ぐっ、はあぁぁぁ!!」

 

魔法で迎撃する澪だったが敵はそれをよけて澪にその刃をむける

 

澪は自身が斬られるという恐怖にかられた

 

だがその時

 

「!?」

 

澪の服の内側の胸元部分が赤く光ると同時に彼女の体を神秘のベールが包み込んだ

 

「小賢しい!」

 

敵の槍術を食らってしまうも神秘のベールが彼女を守り、人体には害はなかったが

 

「きゃあぁぁぁぁ!!!」

 

勢いの強さで澪は吹き飛ばされた

 

地面に体を打ち付けながら澪は倒れた

 

「グッ…」

 

必死に立ち上がろうとするも既に目の前には敵が鋭き刃物を突きたて自分を狙っていた

 

「手間をとったが…ここまでだ!」

 

「(そんな…こんなところで…お義父さん、お義母さん…霊亜…)」

 

澪に向けて刃を突き出す

 

自身の死を悟った澪は咄嗟に目をつぶった

 

 

 

 

ブスッ! ビチャビチャ…

 

 

 

あたりに血が飛び散るも澪は無傷だった

 

不思議に思いそっと目を見開いてみると

 

「大丈夫か…澪?」

 

「れっ、霊亜!?」

 

そこに立っていたのは敵に剣を突き刺し自身も攻撃で体を貫かれている霊亜の姿だった

 

「いっイヤアァァァァァァァァァァァァァァ!!!!!!」

 

澪の悲しみを込めた叫びがあたりにこだまする

 

「澪さま、霊亜さんがどういたんですか!」

 

万理亜は姿が見えないため霊亜が

 

「(また私は失ってしまった。家族を…私があんなことしなければ霊亜がこんなことになることは…私のせいだ!)」

 

自身がしてしまった結果に後悔と罪の深さを感じた

 

「…泣くな澪」

 

「へっ?」

 

まさかと思い顔を上げるとそこには尚も血を流しながらも自分の頭を優しく撫でる霊亜がいた

 

「はぁぁ!!」

 

「ぐはぁ!」

 

「れっ、霊亜どうして!?」

 

「あぁこれ実は…あっ」スケスケ

 

勢いよく敵を蹴りとばし澪のほうを向くとタイミング悪く体が透けた

 

「れっ、霊亜!」

 

澪たちも驚きを隠せない

 

「おいおい、かっこつけて出てきた割には随分しまらねぇ登場の仕方だなおい」

 

「うるせぇよ!」

 

霊亜のそばに寄ってきたのは小さいおばけだった

 

「なっなんなの?」

 

「あぁ、こいつはユルセン。まぁ俺の相棒ってとこかな」

 

「よろしくな!」

 

ユルセンは軽く挨拶する

 

「…久しぶりだなおい」

 

霊亜は敵を睨みつける

 

「あ~?何言ってんだお前」

 

「忘れたとは言わせねぇぞお前らのせいで俺は命を奪われ故郷の…勇者の里のみんながどれほど悲しんだことか!」

 

「勇者?…霊亜、あなた勇者の一族?」

 

澪は霊亜が勇者の一族であることに驚く

 

「勇者の里…貴様あの里のものか?」

 

「あぁ、そんでもってお前の刀に切り殺されたあの時のガキだよ」

 

「ほ~。まさかあの時のガキが今こうして我らの前に現れるとは」

 

「馬鹿な奴だ。あのまま死んでれば良かったものを。わざわざまた俺たちにやられるために生き返ってくるとはな〜」

 

敵はかつて自分たちのしたことを思い出し、せせら笑う

 

「……俺を殺したことも里を襲ったことも許せねぇが、俺が今それ以上に許せないのは俺の妹を傷つけたことだ!お前らは俺がこの場で地獄に送る!」

 

そう言うと霊亜は腹あたりに手をかざすと

 

腹にドライバーが出現する

 

そして目のようなもののスイッチを押すと瞳にGと浮かび上がった

 

そしてそのままそれをドライバーに挿入する

 

『アーイ!』

 

するとドライバーから声が流れる

 

『バッチリミナー!バッチリミナー!』

 

 

フワフワフワ~

 

 

効果音が流れるとともにドライバーからオレンジ色のパーカーゴーストが現れ、ファンキーにおどる

 

「…変身」

 

ポージングを終えてレバーを押すように動かすと

 

『カイガン!』

 

Gと書かれたアイコンが顔をイメーシしたマークに変わり、霊亜の姿が光を放ちフォームの素体姿トランジェントへと変り、パーカーゴーストが素体に覆いかぶさった

 

『オレ! レッツゴー・覚悟! ゴ・ゴ・ゴ・ゴースト!』

 

そして次の瞬間には霊亜の姿は変わっていた。否、変身していた

 

「れいあ…なの?」

 

霊亜と思わしきその者は頭に被さったフードを下ろした

 

「さぁ魂、燃やすぜ!」

 

今、ここに愛するものを守る戦士が悪へと立ち向かうのだった

 

 

 

 

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