新妹魔王の|亡霊者《ゴーストメント》   作:ダーク・リベリオン

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第8話 今まで食べたケーキの中で一番美味そう

はぐれ悪魔たちを撃退した霊亜は家に帰ると澪たちに出来事を一部始終話した

 

「ってなことがあって遅くなったんだ。ごめんな~心配かけて」

 

霊亜が申し訳なさそうに頭を下げた

 

「なるほど、お話はわかりました」

 

「そっかあ~よかった「とはいえ」…えっ?」

 

「私たちに不安な思いを味あわせておきながら自分は幼馴染さんといい感じになってるななんて本当にいいご身分ですね。ね~澪さま」

 

「そっ、そうね…」

 

ジド目で霊亜を見た万理亜が澪に同意の呼びかけをすると澪も同意する

 

「いやいや、俺はただはぐれ悪魔と戦ってただけで「いい訳は結構です」!?」

 

「私たちは霊亜さんを信じていますのに、そんなことされては不縁になりそうです」

 

「そっ、そんな~~~!?」

 

不縁になれば澪たちとも一緒にいられなくなる。それは今の霊亜にとっては死ぬ程、いや、死ぬよりも辛いことだった

 

「たっ、たのむ!嫌いにならないでくれ!いなくならないでくれ!俺ができることなら"なんでも"するから!」

 

「今、霊亜さん"なんでも"っておっしゃいましたね~」ニヤ

 

その言葉を聞いた瞬間、万理亜はそれを待っていたと言わんばかりに不適に笑う

 

「ではこれより霊亜さんには私たちとより深い信頼関係を深めてもらいましょう…そのためには!」

 

 

 

 

かぽ~ん♪

 

 

 

 

「で、万理亜ちゃん。これはいったい?」

 

「信頼を深めると言ったら裸のお付き合いが一番ですから」

 

「あ~なるほど。確かに」

 

「なんで霊亜はそこまで冷静なのかしら?」

 

普通ならこの状況になれば少しは戸惑うだろうと思っていたのに霊亜は余裕そうだった

 

「何言ってんだ。可愛い妹たちとお風呂に入れるなんて嬉しいに決まってんじゃん」

 

「さっすが霊亜さん。話しのわかる人ですね~…ただぶっちゃけいえば少し恥ずかしそうにしてくれてもよかったですけど」

 

「ごめんな~」アハハ

 

軽いノリで語り合う霊亜たち

 

「さて~それでは澪さま。手はず通りに~」

 

「うっうん……」テレ

 

恥ずかしがりながらも霊亜の後ろに来た

 

その時、澪は柚希のことを思い浮かべる

 

霊亜と親しそうにしていた時のあのモヤモヤを思い返す

 

「(野中 柚希には…負けたくない!)」

 

そう内心つぶやくとスポンジを泡だて霊亜の背中を流すため同じ位置にまでしゃがむ

 

「じゃ、じゃあ…はじめるわよ」

 

「おう、お願いしま~す」

 

澪が霊亜の体をスポンジでゴシゴシする中

 

万理亜がなにやら澪に合図を送ると澪は戸惑いつつも身に纏っていたバスタオルを外し、霊亜に抱きついた

 

「澪、どうした?なんかいつになく積極的だな」

 

「うっ、うるさいわね!て言うか動かないでよ。動いたら100殺すわよ」

 

「じゃあ動こうかな「なんでよ!?」だって俺もう死んでるから殺される心配ないし~」

 

痛いところを突かれたと澪は一瞬固まったが直ぐに切り替える

 

「いいから動いちゃダメ…妹の頼みを聞いて」

 

「よし!好きにしてくれ!」

 

澪のいうことを聞き入れた霊亜はおとなしくじっとする

 

それにより澪も行動を開始する

 

自分の体をブラシのように上下させて霊亜を洗う

 

それを見ていた万理亜はよしよしとうなづく

 

「(恥ずかしい…恥ずかしいけど…でも)」

 

再び脳裏に浮かぶ霊亜が柚稀と仲良くする妄想

 

「(二人が仲良くしてると霊亜が離れていくような…いなくなっちゃうような感じがしてならない…ヤダ。そんなのヤダよ)」

 

焦る澪の気持ちが行動へと表されていく

 

「ふっふっふ~。いい感じになってきましたね。ではプランを2に移行しましょう」

 

そう言うと万理亜は先ほど霊亜が謝罪の意味も込めて買ってきたケーキを持ってきた

 

「さぁ霊亜さんケーキをお持ちしました~!」

 

「えっ?なぜに?」

 

「(いまです)うわぁ~滑って転んじゃいます~」棒読み

 

「万理亜ちゃん!?」

 

霊亜は急いで万理亜を抱き抱える

 

「ありがとうございます霊亜さん」

 

「いやいやなんのこれし(ヒュゥゥゥゥゥ)…ん?(ベチャ)…あっ…」

 

「ふっ…」

 

しかし滑った際に放り投げたケーキが霊亜の顔に落っこちてしまった

 

「ぶへっ!?ぶふぁ!?…うわ~べとべとだよ」

 

ケーキが顔や腕についてしまった

 

霊亜がシャワーで洗い流そうとすると

 

「いけません霊亜さん!せっかく霊亜さんが買ってきてくれたケーキなんですから…美味しく頂かないと」ペロリ

 

「ちょ万理亜ちゃん。くすぐったいよ」ソワソワ

 

「我慢してください。すぐ住みますから。ほら澪さまもいかがです?」

 

「…澪?」

 

澪の方に目を向けるとそこには呪いが発動してソワソワする澪が

 

「…おいで澪。舐めたいなら舐めていいんだぜ」

 

そう言うとクリームのついた左手を差し出す

 

「……あむっ!」

 

たまらず澪が指先についたクリームを甘噛みすると手首、腕と徐々に上がっていく

 

「ふぅ~…ご馳走様です」

 

「はぁ…はぁ…」ソワソワ

 

霊亜についたクリームを舐め尽くした二人。だが、まだ澪の呪いは溶けてはいなかった

 

「……」スッ

 

「うん?霊亜さん?」

 

突然立ち上がると霊亜は風呂場から出ていき、少しすると戻ってきた

 

そして霊亜の手には先ほどと同じ2つのケーキが

 

「えっと?霊亜さんこれはいったい?」

 

「わ~滑って転んじゃった~」棒読み

 

「「えっ?」」

 

先ほど万理亜がしたのと同じことをして滑って転び手にしていたケーキを放り投げた

 

そして放り投げたケーキが澪たちにかかる

 

「ちょっ?霊亜さん?」

 

「なっ、なにを…するの?」

 

「なにって…二人だけずるいからさ」黒笑み

 

そう言うとクリームまみれの2人を眺めてニヤニヤしていた

 

「まぁ、そんなわけでとりあえず2人とも、お互いに舐め合ってくれ」

 

「ちょ!?なっ、なに考えてんのよあんたは!?」

 

「いやー本当なら俺がやってやりたいんだけど、俺飯食えないからは、今までのケーキの中で一番美味そうだけどな…だから頼む。俺の代わりに味わってくれ」

 

 

霊亞が2人にそう願い出る

 

 

「で、でも…」

 

「澪さま。ここは霊亞さんの思いに応えてあげましょう」

 

 

確かに霊亜は死んでいるがために自分たちのように物を食べる喜びを感じられない

 

 

何より、霊亜にはいつも助けられてばかりで自分はなに1つしてあげられない

 

 

こんなことでも霊亞の役にたてるならと戸惑いながらも澪は承諾し、万理亜とお互いの体についたケーキを舐め合う

 

 

「みっ澪さま〜」

 

 

「……あうん!」

 

澪が舐められる度に喘ぎ声をだす

 

 

「あん!…まっ、万理亜くすぐったい///」

 

 

「澪さま、最後のケーキまで舐め終えるまでの辛抱です」

 

 

万理亜が説得し、恥ずかしながらも続けた

 

「2人とも可愛いすぎ」ジュルリ

 

 

そんな2人を霊亜がいやらしい目で見つめていた

 

「はうん!」

 

その後も二人は体についたケーキを舐め尽くし、力尽きてその場に倒れたのだった

 

「はぁ…はぁ…おっ…お兄ちゃん」

 

「れっ…れいあさん」

 

「ご馳走様でした!」

 

こうして信頼関係を深める作戦は予想以上の結果に終わったのだった

 

 

 

 

その後、いつもの就寝時間となり皆それぞれ寝静まる中、霊亜だけは寝付けずにいた

 

霊亜は自分の体のことを考えていた

 

早く生き返るためにはあと11個のアイコンを手に入れなければならない

 

生き返れたならば本当の意味で澪たちと家族として幸せな日々をおくれのだから

 

「はぁ…はやくアイコンを手に入れないと…」

 

『そんな簡単に行くか馬鹿者が』

 

「!?」

 

部屋に響く年老いた男の声が

 

「その声っておっちゃん!?どこだおっちゃん!」

 

「ここだよ~ん」

 

「うわっ!?」

 

いつの間にか勉強机の椅子に座っている老人が

 

「で、おっちゃんが俺の前に来ってことはアイコンの情報か!」

 

「まぁ、そんなところだ。心してきけ。鳴かぬなら、殺してしまえホトトギス」

 

「それってことは…次は織田信長か!!」

 

「そういうことだ。しかし気を抜くなよ。いつもいつもうまくいくとは限らんからな」

 

仙人が霊亜に注意を促す

 

「たとえ何があろうと俺は絶対生き返る。そうすれば澪たちと真の意味で家族として暮らせる。幽霊としてでなく、生身の肉体で、この手であいつを抱きしめてやりたいんだ」

 

「そうか…ならば頑張ることだな」

 

そう言うと仙人はすぅっと消えていった

 

「絶対に15個のアイコンを手に入れてみせるぜ!」

 

そう霊亜は決意を込めるのだった

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