艦橋室
バルトフェルドは艦橋の窓から見える宇宙を眺めながら副艦長が入れたコーヒーを飲んでいる。
(ちなみに視界の隅ではシンとディアッカが船外の窓拭きをしている。)
「ん〜。中々いいじゃないか」
「ふふふ、当然だよ。この僕、リボンズ•アルマークが入れたコーヒーなんだからね。」
「だが、些か味が足りないねぇ」
「ほぅ?ベータが計算した最高のコーヒーにケチ付けるのかい?」
「イヤ、確かに美味い。だが…美味いだけなんだよ。君の入れたコーヒーは…」
「美味いだけでは駄目のかい?」
「あぁ、そうだ。君の入れたコーヒーは全てが同じ味なんだよ。コーヒーの豆はその日のコンディションがある。そのコンディションに合わせてその日の最高の味を出さないと至高の一杯は生まれないのさ」
「なるほど、純粋種であるイノベイターの僕が、造形されたコーディネイターに学ばされるなんてね。」
「ふふふ、イノベイターであれコーディネイターであれ、人は「人間」さ。」
「やれやれ、皮肉も通じないなんて…実に愚かだ。」
「ならその愚かなコーディネイターのコーヒーを飲んで見るかい?」
「それは純粋種であるイノベイターへの挑戦状として受け取ったよ」
「ふふふ、まぁ見ていたまえ。砂漠の虎の実力見せて上げるよ。」
不敵な笑みを浮かべながらバルトフェルドは空になったマグカップを片手に艦橋室を出る。
その後ろ姿を眺めながらリボンズは挑発的な笑みを浮べる。
「見せて貰うよ。コーディネイターの力をね」
(平和だなぁ…)
オペレーター、メイリン•ホークは窓拭きをしているディアッカがデブリに激突し虚空の宇宙に投げ出されたのを見届けながら思考を放棄した。
同時刻
トレーニングルーム
パイロット達が身体を動かしたり、MS用シュミレーターで訓練したりと各々が鍛えている。
そのトレーニングルームの隅に置かれている背もたれの無いベンチに座り汗を拭く男がいた。
男の名はアナベル・ガトー、ジオン公国に所属していたパイロットである。
黒のタンクトップに白い短パンジャージで腕や脚は鍛え上げられた筋肉が見え、まさに戦う武人と言った風格を漂わせている。そんな男にある少女が近づく。
「ガトー」
「ん?…ステラか。どうした」
「あのね、コレみんなで作ったの」
何処か、ぎこちなく言う女性は両手には皿に星やハートが型取られたクッキーが盛られていた。出来立てらしくクッキーの甘い香りに誘われトレーニングしていたクルー達はガトーの方へ集まる。
「あの…良かったら…みんなで食べてください。」
ステラは恥ずかしそうに上目使いでクルー達に言うとクルー達は歓喜しクッキーを取り食べ始める。
ガトーもクッキーを食べた。
「ど、どう、ガトー。」
「あぁ、美味かった。ありがとうステラ」
ガトーはポンポンとステラの頭を軽く叩く。
「うん!!」
感想を聞いたステラ嬉しそうに微笑んだ。
そんなステラの笑顔を見たガトーは心の底から微笑んだ。
「なんだか、親子みたいね」
クッキーを頬張りながら様子を見ていたルナマリアは呟いたのであった。
クッキーを食べてたクルー達の様子
御大将「このクッキー美味いよぉ!!流石、ステラが焼いたクッキー!!」
食いそびれた部下S「それが御大将のすることか!!」
食いそびれた部下P「泣いてませんよ!私は!」