遊戯王ARC-V エクシーズ・ディメンション 作:YASUT
コンマイ語は難しいので説明は適切ではないかもしれませんが、なんとなーくわかってくれたらいいです。所詮はご都合オリカなので。
①《ナンバーズ・ゾーン》
永続罠
このカードが表側表示でフィールドに存在する限り、フィールドの「
②《
通常罠
(1).フィールドの表側表示モンスター一体を対象として発動できる。そのモンスターの守備力を1000アップする。
(2).自分がダメージを受ける場合、墓地のこのカードを除外して発動できる。そのダメージを0にする。
◆
※プレイングが甘い箇所がいくつかあります。(後で気づいた)
イラっと来て直すかもしれないし、演出と割り切って直さないかもしれない。
「……ヒヒ」
少年は、足元に転がる男を見下しながら呟いた。
男の服は青。デュエルアカデミアでもトップクラスの生徒のみが着ることを許される制服である。
通称“オべリスク・ブルー”。伝説のカードの名前を冠したエリートの証だ。
それほどの男が、気を失って倒れている。一人や二人ではない。三人、四人……二桁を超えた辺りから少年は数えていない。
この惨状、一体誰がやったのか? 愚問だ。立っているのは一人だけ。であるならば、その少年以外にいまい。
「ヒッヒッヒッヒッヒ――アーッハッハッハ! いやいや、凄いねキミは! まさかここまで出来るなんてさぁ!」
『そんなことはないさ。私は何もしていない。これはお前の力で成し遂げたものだ』
デッキから声が聞こえる――が、実際に聞こえるのは持ち主たる少年だけだ。
声の主は、少年自身の心に話しかけている。
「そうかい? まあ、所詮キミはカードだからね。僕の采配がなければ戦えないんだから」
『その通りだ。そう、これはお前がやったのだ。お前自身の手で、お前自身の力でな。私はただ、切っ掛けを与えただけに過ぎない』
「ああ、うん。そこは本当に感謝してるよ、“ナンバーズ”さん。あの時キミと出会えてなければ、犯罪者として牢獄行きだったからね。
ヒヒハハハ! ああ、本当に楽しいよ! この世に運命なんてものあったんだね!」
『それは何よりだ。だが、まだだろう? お前の力はこんなものではないはずだ』
「分かってるじゃないか。そう、僕は完璧だ。僕は最強だ。だから――それすら分からないデュエルアカデミアは、ぶっ壊してあげないとね」
少年の瞳が妖しく光り、額に数字が現れる。何かに憑かれていることは誰が見ても分かるだろう。
背負ったバッグからパソコンとケーブルを取り出し、歩を進める。やがて、固く閉じられたゲートの前にたどり着いた。ここの鍵を解除するには、学園の生徒だけが持つ専用のカードが必要だ。
「またか。別館は物理的な扉が多くてめんどくさいなあ。さあ、キミの出番だよナンバーズ!」
デュエルディスクを通じてモンスターが召喚され、屈強な扉を粉々に破壊した。
少年は薄ら笑う。彼が感じているのは、破壊衝動による快感。あとはパソコンを接続しウィルスを流し込めば、内部ネットワークを利用してウィルスは繁殖し、デュエルアカデミアは実質壊滅するだろう。
だが。ここに、最後の砦がある。
「……誰、キミ」
煙が晴れる。室内には一人の男が待ち受けていた。
「あー……知ってる、知ってるよキミ」
「だったら分かるだろう。貴様には、ここで散ってもらう」
「無理だね。キミに僕は倒せない――黒咲隼」
両者はディスクを展開する。
「こちらの台詞だ。貴様の狙いは……そのパソコンか。ウィルスでも流そうというハラか」
「そういうこと。邪魔するって言うなら、力尽くで退いてもらうよ。あのお兄さん達みたいにね」
少年は後ろに転がるオベリスク・ブルーの生徒達を背後から指差した。
黒咲隼は理解する。あのデュエリスト達は全て、この少年の手によって敗れたのだと。
「……面白い」
「は?」
「面白い、と言ったのだ。それほど腕に自信があるのなら……全力でかかってこい。その空虚な自信を、完膚なきまでに殲滅してくれる!」
「――ハッ! やってみなよ! ナンバーズすら持たない雑魚に、この僕が負けるはずない!」
「「
◆
少年
LP:4000
黒咲
LP:4000
「先行は僕だ。手札から《
《
星3/光属性/昆虫族/攻 500/守1500
「ウェブソルダーの効果発動! 攻撃表示の自分のモンスターを守備表示にして、手札からレベル3の昆虫族を特殊召喚する! 《
《
星3/光属性/昆虫族/攻1500/守 500
「カードを二枚伏せて、ターンエンド」
「一丁前に吠えた割には、守備を固めただけか」
「キミ、古いテレビゲームをやったことあるかい?」
「何?」
「ただ古いだけじゃダメだよ。バグと欠陥ありのクソゲーさ。華美なパッケージ、豪華な特典と相反するゴミのようなゲーム。頭の足りないバカな奴らは、物事の表面、つまりパッケージしか見ないんだ。そしてそのまま手抜きの商品を買ってしまう。騙されてるとも気づかずにね」
「何が言いたい」
「人を見た目で判断するなってことだよ。バグってのは、キミが気づかない所に確実に潜んでいる。そしてゲームを始めたら最後、絶対に逃げることはできない」
「くだらんな。どんなバグであれ、俺はこの力で殲滅するのみ。
俺のターン! 《
《
星4/闇属性/鳥獣族/攻1300/守1600
「バニシング・レイニアスの効果発動! 手札からレベル4以下の《
《
星4/闇属性/鳥獣族/攻1700/守1000
「バトルだ! インペイル・レイニアスで、《
「
「相手ターンにエクシーズ召喚だと!?」
「僕はレベル3のセンチビットとウェブソルダーで、オーバーレイ!
エクシーズ召喚! 現れろ、ランク3! 《
《
ランク3/光属性/昆虫族/攻1800/守1400
「何かと思えば、攻撃力1800のモンスターか」
「言ったはずだよ。バグというのは、キミの気づかない所に潜んでいるってね。
素材となったウェブソルダーの効果発動! このモンスターを素材としたエクシーズ召喚に成功した時、相手モンスターを全て守備表示にする!」
「何!?」
「それだけじゃない。この効果で守備表示になったモンスターの守備力は、ゼロになる!」
《
守1600 → 守 0
《
守1000 → 守 0
「これでキミの攻撃は封じたよ。でもまだこれからだ。バグっていうのはね、放っておけば放っておくほど、後々大変なことになるんだよ」
「ならば早めに片付けるのみ! 速攻魔法《スワローズ・ネスト》! 鳥獣族モンスターをリリースすることで、同レベルの鳥獣族を特殊召喚する!
バニシング・レイニアスをリリースして――現れろ、《
《
星4/闇属性/鳥獣族/攻1800/守 400
「行け、トリビュート・レイニアス! スカラジエータを攻撃!」
「甘い! スカラジエータのモンスター効果発動! オーバーレイ・ユニットを二つ使うことで、相手モンスターの効果を無効にし、表示形式を変更する! トリビュート・レイニアスを守備表示に変更!」
「……小賢しい真似を」
「同士打ち狙いだったんだろうけど、惜しかったね。今のキミは、あと一手足りない」
「……まだ俺のターンは終わっていない。バトルフェイズを終了し、メインフェイズ2に移行!
そして、レベル4のトリビュート・レイニアス、インペイル・レイニアスでオーバーレイ!
冥府の猛禽よ! 闇の眼力で真実をあばき、鋭き鉤爪で栄光をもぎ取れ!
エクシーズ召喚! 飛来せよ、ランク4! 《
《
ランク4/闇属性/鳥獣族/攻 100/守2000
「フォース・ストリクスの効果発動! 一ターンに一度、オーバーレイ・ユニットを一つ使い、デッキからレベル4の鳥獣族を手札に加える」
「へぇ。それは防げないな。一手足りないのは僕もだったか。キミのこと、少し舐めてたよ」
「……カードを二枚伏せて、ターンエンド」
「僕のターン! 《
《
星3/光属性/昆虫族/攻 0/守2000
「コクーンデンサの効果発動! 墓地からレベル3の昆虫族を守備表示で特殊召喚できる! 来い、《
《
星3/光属性/昆虫族/攻 500/守1500
「レベル3のモンスターが二体……!」
「見せてやるよ! これが僕の新たな力さァ! 僕は、レベル3のコクーンデンサ、ウェブソルダーでオーバーレイ!
エクシーズ召喚! 現れろ、《
「っ!」
――その瞬間、少年の瞳が妖しく光る。
額には“20”の文字。体からは黒いオーラ、あるいは霧が濛濛とたなびき始めた。
明らかに異常。通常の人間では成し得ない現象に、黒咲は困惑した。
《
ランク3/光属性/昆虫族/攻1800/守1800
「素材となったウェブソルダーの効果発動! フォース・ストリクスの守備力をゼロにする!」
《
守2000 → 守 0
「そして、蟻岩土《ぎがんと》ブリリアントの効果発動! オーバーレイ・ユニットを一つ使い、自分のモンスター全ての攻撃力を300アップさせる!」
《
攻1800 → 攻2100
《
攻1800 → 攻2100
「バトル! スカラジエータで、フォース・ストリクスを攻撃!
そして、スカラジエータの効果発動! 戦闘で破壊した相手モンスターをオーバーレイ・ユニットにできる!」
「何!?」
「まだバトルは終わっていない! ブリリアント、ダイレクトアタック!」
黒咲
LP:4000 → LP:1900
「ぐっ――は……!」
ブリリアントの攻撃を直接受け、黒咲の身体は壁に叩きつけられた。
その破壊力、まるで本物のような衝撃に、黒咲はえずく。
「ヒヒヒハハハハ!! どうだ、僕の力は! 少しは堪えただろう?」
「貴様……この、力は――」
「ナンバーズの力さ。このデュエルにおいて、ダメージは現実のものになる」
「なんだと――くっ」
「ヒヒ、痛いかい? 痛いだろう? でも、デュエルってのはそうでなくっちゃねえ。
こいつのおかげで僕は変わった。いや、世界が変わったというべきか。無能な連中はようやく僕を評価してくれたよ。キミも彼らもその一人さ」
「彼ら、だと?」
「こいつらのことだよ」
少年が巨大スクリーンに手をかざした瞬間、ある二人の姿が表示された。
二人の子供。黒咲にとってその内の一人は、見慣れた少女だった。
「瑠璃!」
「勇敢だよねぇ。彼ら、僕を捕まえにここまで来てるらしいよ。分かるかい? つまり彼らは、僕のことを危険だと思ってる――評価してくれてる。
楽しみだなぁ、彼女とのデュエル。兄のキミと違って、きっといい声で鳴いてくれるよ」
「貴様――!!」
「ヒッヒッヒッヒッヒ。僕はカードを一枚伏せてターンエンド。さあ、立ち上がって来なよ、お兄ちゃん」
「俺のターン!!
更に永続
《
星1/闇属性/鳥獣族/攻 100/守 100
「《闇の誘惑》で除外したモンスターか」
「ラスト・ストリクスの効果発動。このモンスターをリリースすることで、エクストラデッキから《
俺は、二体目のフォース・ストリクスを召喚!」
《
ランク4/闇属性/鳥獣族/攻 100/守2000
「更に、《
《
星4/闇属性/鳥獣族/攻 100/守 100
「このモンスターは、自分の場にエクシーズモンスターが存在する場合、手札から特殊召喚できる」
「分かってないなぁ。いくら壁モンスターを出したところで、僕のスカラジエータのオーバーレイ・ユニットになるだけだよ」
「……分かっていないのは貴様の方だ。これで準備は整った。今から俺は、反逆の狼煙を上げる!
「新しいモンスターを……!?」
「現れろ、ランク4! 《
《
ランク4/闇属性/鳥獣族/攻 100/守2000
「攻撃力100のモンスター……?」
「《エクシーズ・シフト》はその効果により、ライズ・ファルコンのオーバーレイ・ユニットとなる。
ナイトメア・デーモン・トークン×3
星6/闇属性/悪魔族/攻2000/守2000
「なんだ……何をする気だ、何を狙っている!」
「フッ――、ライズ・ファルコン、効果発動! オーバーレイ・ユニットを一つ使い、特殊召喚された相手モンスター一体の攻撃力を加える!
ライズ・ファルコンの攻撃力は、スカラジエータの攻撃力分――つまり、2100アップする!」
「なっ!?」
《
攻 100 → 攻2200
「攻撃力が、僕のモンスターを上回った!?」
「ライズ・ファルコンは特殊召喚された相手モンスター全てに攻撃できる。ラスト・ストリクスの効果により、このターン貴様は戦闘ダメージを受けない。だが、ナイトメア・デーモン・トークンが破壊された時、貴様は800のダメージを受ける!」
「何!?」
「バトルだ! 行け、ライズ・ファルコン! 全ての敵を引き裂け! “ブレイブクロー・レボリューション”!!」
「くそ――くそ、くそ、くそ! 永続
「だとしても、ダメージは受けてもらう!」
ライズ・ファルコンが炎を纏い、フィールドのモンスターを殲滅した。
このデュエルにおいて、ダメージは現実の痛みとなってプレイヤーを襲う。それは少年とて例外ではない。
炎は少年の身を焼き、激痛の叫びが響き渡る。
少年
LP:4000 → LP:1600
「う――ぎ――や、あ、ああぁぁ――ああああ、痛い、痛い、痛い!」
「少しは、やられる側の気持ちがわかったか。
俺はカードを二枚伏せる。そしてこのターンのエンドフェイズ、《エクシーズ・シフト》の効果によりライズ・ファルコンは破壊される。……ターンエンド」
ライズ・ファルコンが消滅し、黒咲のターンが終了した。しかし少年は未だ激痛に苛まれ、蹲っている。
ライフポイントはまだ残っているし、フィールドにはブリリアントが存在する。だが、これ以上のデュエル続行はプレイヤーが耐えられない。
「…………」
余裕ができた黒咲は冷静になり、辺りを見回した。当然ながら、周囲はデュエルの衝撃によってボロボロに破壊されていた。黒咲はその中からあるものを見つける。彼が持ってきたパソコンだ。瓦礫に潰されたのか、ライズ・ファルコンの攻撃で破壊されたか分からない。だが、もう二度と使えないことは明白だった。
「くそ……痛い……こんなの、完璧なんかじゃ、ない――」
「これで終わりだな。貴様の当初の目的は失敗に終わった。何より、その様子ではデュエルはできまい。諦めて
「……サレンダー、だと?」
ピタリ、と少年の動きが止まる。
蹲りながら、痛みを堪えながらも、少年は黒咲を睨みつけた。
『――そんなこと、私が許すとでも?』
「!」
声音が変わる。雰囲気が変わる。
額に再び“20”の数字が浮かび上がり――まるで、何事もなかったかのように立ち上がった。
「な――お前、何を――」
『よく頑張ったな小僧。もう用済みだ』
「――は?」
『お前は私と契約する時言ったな。認めさせたい、と。正しく評価しない世間の連中に、己の存在を見せつけたいと。
ならば認めてやろう。ほかならぬこの私が。闇が。我らナンバーズがな』
「なにを――言って――」
『失せるがいい。貴様の役割は終わった。この身体は、私が貰う』
「……何が起きている?」
一人でブツブツと呟くその様は、完全に一人芝居にしか見えない。
だが、黒咲には分かった。今目の前に立っているのは全くの別の人間。激痛をものともせず、平然と立ち上がったのが何よりの証拠だ。
『見苦しい所を見せたな。デュエルを再開する。私のターン。
現れよ、《
《
星3/光属性/昆虫族/攻 500/守1500
《
星3/光属性/昆虫族/攻1500/守 500
「レベル3のウェブソルダー、センチビットでオーバーレイ!
現れよ我が分身! 《
《
ランク3/光属性/昆虫族/攻1800/守1800
「二体目のナンバーズだと……!」
『
「使命……?」
『貴様が知る必要はない。だが安心しろ、悪いようにはしない。私が貴様を倒した後、その体を貰い受ける』
「……フン。やれるものなら、やってみるがいい」
『そうか。では見せてやろう、この小僧の力を。意識の底で眠っていた力、燻っていた可能性の断片を。
私は、二体目のブリリアントのオーバーレイ・ユニットを二つ使うことで、オーバーレイネットワークを再構築する!』
宙を浮くオーバーレイ・ユニットが空間を穿ち、ブリリアントが吸い込まれる。
「再構築、だと?」
『そう、これが進化というものだ!
現れろ、ランク5! 《
《
ランク5/光属性/昆虫族/攻2200/守1800
「新たなエクシーズモンスター……!」
『貴様のフィールドにモンスターはいない。
バトルフェイズ! これで終わりだ! コアベージでダイレクトアタック!』
「くっ! カウンター
『小癪な……だが、まだターンは終わっていない。私はブリリアントを守備表示に変更。
モンスターの表示形式が変更されたことで、コアベージの効果が発動する。墓地から昆虫族を一体選択し、このモンスターのオーバーレイ・ユニットにする』
「オーバーレイ・ユニットだと……何をするつもりだ」
『決まっているだろう、“進化”だ!
私はコアベージのオーバーレイ・ユニットを二つ使い、オーバーレイ・ネットワークを再構築!』
「なんだと……!?」
オーバーレイ・ユニットが再び空間を穿つ。
コアベージの能力自体は大したものではなかった。おそらくこれは進化途中のもの。であるならば、次に現れるモンスターこそが本命……!
『いでよ、ランク7! 《
《
ランク7/光属性/昆虫族/攻2600/守2200
『ライノセバスは一ターンに一度、守備力が最も高い相手モンスターを全て破壊できる。
エクシーズモンスターを召喚するには、最低でも二体以上のモンスターを揃えなければならない。分かるかな? つまり、最早貴様に勝機はない』
「……まだ、デュエルは終わっていない」
『ならばカードを引くがいい。何が来ようと、このライノセバスが打ち砕くだろう』
「くっ……」
黒咲はセットされた最後の一枚を確認する。
これでは足りない。切り札であるこのカードを使っても、この状況では意味がないだろう。
「諦めるな!」
「!?」
第三者の声に、黒咲は顔をあげる。
ナンバーズに囚われた少年。その背後には、先ほどスクリーンに映っていた二人がいた。
「俺のターン!」
ユート
LP:4000 → LP:2000
「ぐっ――!!」
乱入ペナルティ。デュエルに途中参加した者は、問答無用でライフが半分削られる。
電流のような痛みがユートの全身に流れた。突然の激痛に耐えられず、ユートは膝を折る。
「ユート!」
「……大丈夫だ。下がっていてくれ。このデュエル、普通じゃない……!」
ユートは立ち上がり、ナンバーズに取り憑かれた少年を睨む。
『ほう。その痛みを受けてなお向かってくるか。いいだろう、来るがいい!』
「俺はカードを三枚伏せる。そして、セットした
自分の墓地に
《
星4/闇属性/戦士族/攻 0/守 300
「さらに、《
《
星4/闇属性/戦士族/攻1000/守2000
「レベル4のフラジャイルアーマーと、シェード・ブリガンダインでオーバーレイ!
漆黒の闇より現れし反逆の牙! 今、降臨せよ!
エクシーズ召喚! ランク4、《ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン》!」
《ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン》
ランク4/闇属性/ドラゴン族/攻2500/守2000
『これは……この、力は――!』
漆黒の竜の召喚に、少年――ナンバーズは驚きを隠せない。
……何故そのドラゴンを、こんな子供が持っている?
「ダーク・リベリオンのモンスター効果、発動! オーバーレイ・ユニットを二つ使い、相手モンスターの攻撃力を半分にし、その数値をダーク・リベリオンの攻撃力に加える!
喰らえ、“トリーズン・ディスチャージ”!」
「ライノセバスの効果発動! オーバーレイ・ユニットを一つ使い、守備力が最も高い相手モンスターを全て破壊する!」
竜の紫電を受けつつも、ライノセバスはダーク・リベリオンの胴体を貫き破壊した。
このデュエルにおいて、全ての衝撃は現実のもの。破壊の余波、爆風が廊下に吹き荒れる。
「っ――!」
「瑠璃……っ!」
ユートは瑠璃を庇いつつ、その少年を睨む。
この少年がナンバーズを持っていることを、二人は知っている。現実離れしたこの力がナンバーズによるものであることは、すぐに分かった。
『今のドラゴンは貴様のエースだろう? せっかく召喚したのに、残念だったな』
「だが、ダーク・リベリオンの効果により、ライノセバスの攻撃力は下がる!」
《
攻2600 → 攻1300
『それがどうした。変則タッグのルールにより、次は私のターンだ。ちょうどいい。後ろの女と一緒に、まとめて取り込んでやる』
「っ――貴様!」
それを聞いて、黒咲は激昂した。
少年が負けるのはいい。それはただの自業自得。黒咲とナンバーズのデュエルなど放っておけば、こうして痛い目に遭うことはなかったのだから。
だが、妹の瑠璃まで巻き込むことは看過できない。
「貴様の相手は、この俺だ! やるならまず俺からやれ!」
『知ったことではないな。文句があるならカードで語れ。最も、今のお前には何もできないだろうがな』
「っ――貴様……!」
『さあ小僧、早くターンエンドを宣言しろ。なぁに、悪いようにはしない。そのドラゴンは私の手でしっかり育ててあげよう』
ナンバーズはニタニタと不気味に笑う。身体はユートと同い年だが、その表情は明らかに子供のそれではない。
「……何を勘違いしている」
『はぁ?』
「俺のターンはまだ終わっていない。このターンで、そのモンスターには退場してもらう!
手札から
《ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン》
ランク4/闇属性/ドラゴン族/攻2500/守2000
「バトルだ! 《ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン》で、《
ナンバーズ
LP:1600 → LP:400
『……小僧』
「お前にこの兄妹をやらせはしない。このデュエルは俺、いや俺達が勝つ!」
『……そうか。ならば、力尽くで屈服させるのみのだ。私のターン。
私は二体目の《
《
星3/光属性/昆虫族/攻 0/守2000
『モンスター効果発動。いでよ、《
《
星3/光属性/昆虫族/攻 500/守1500
「レベル3のモンスターが二体……!」
『いいや。私はここで墓地の
私は、ランク7のライノセバスを除外する!』
《
星3 → 星7
《
星3 → 星7
「レベル7のモンスター……! ユート!」
「ああ! 永続
《
星7 → 星6
「これで、エクシーズ召喚は封じた!」
『甘い!
「何っ――!?」
《
星6 → 星7
『私はレベル7となったコクーンデンサ、ウェブソルダーでオーバーレイ!
エクシーズ召喚! いでよランク7! 《
《
ランク7/光属性/昆虫族/攻2600/守2200
「二体目のライノセバス、だと……」
『まだだ。ウェブソルダーの効果発動。《ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン》を守備表示にし、守備力をゼロにする』
《ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン》
守2000 → 守 0
「ダーク・リベリオン……!」
『コクーンデンサを素材としたライノセバスが守備表示モンスターを攻撃する時、相手はカード効果を発動できない。そして、ライノセバスが守備表示モンスターを攻撃した時、攻撃力が守備力を超えていれば、貫通ダメージを与える。
小僧、貴様のライフは僅か2000。一撃で逝かせてやるよ』
「させるか!
《ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン》
守 0 → 守1000
『守備力を上げたか。ならば我が分身、ブリリアントの効果発動! オーバーレイ・ユニットを一つ使い、自軍のモンスターの攻撃力を300アップ!』
「何っ……!」
《
攻2100 → 攻2400
《
攻2600 → 攻2900
『ブリリアントを攻撃表示に変更し、バトルフェイズ!
行け、ライノセバス! 《ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン》を攻撃!』
「があぁぁ――!」
ユート
LP:2000 → LP:100
ダーク・リベリオンが破壊され、ユートの全身に電撃が奔った。体制を崩し、ユートは再び膝をつく。
……残りライフは僅か100。そしてナンバーズのフィールドには、まだ彼の分身たるブリリアントが残っている――。
「ユート!」
『頑張ったな。君は本当によくやった。お疲れ様。
――そして、THE・ENDだ。ブリリアント、小僧にダイレクトアタック!』
「……くっ」
ユートは覚悟を決め、歯を食いしばった。
彼のフィールドにもうカードはない。打つ手はない。下手に乱入しなければ――ライフが万全の状態であれば、あるいは……。
いや、それでもきっと駄目だっただろう。ブリリアントの攻撃力は2400。ユートのライフに2000を足しても、まだ足りないのだ。
「全く。世話の焼ける新入生だ」
「……?」
いつまで経っても痛みが来ない。それを不審に思ったユートは目を開け、顔をあげる。
そこには、ブリリアントの攻撃からユートを庇う、漆黒のハヤブサがいた。
『……どういうことだ。これは、貴様がやったのか……黒咲隼』
「そうだ。俺は攻撃の直前、この
『……《エクシーズ・リボーン》。墓地からエクシーズモンスターを復活させるカードか。墓地からライズ・ファルコンを守備表示で特殊召喚し、ブリリアントの攻撃を凌ぐ盾として使ったのだな。
だが、それは失策だった。次の貴様のターンまでそのカードを残しておけば――
――ライノセバスの攻撃力を得たライズ・ファルコンで、ブリリアントを攻撃。600ポイントのダメージが発生し、残りライフ400の私は敗北――
……それが、お前の描いていた筋書きだったはずだろう。何故小僧を庇った?』
「そいつを庇ったつもりはない。俺は、その後ろにいる瑠璃を守っただけだ。そいつが負ければ、後ろにいる瑠璃も消す。そう言ったのは貴様だろう」
『消すとは言っていない。私は、取り込む――育てると言ったのだ』
「些細なことだ。貴様にとっては違っていても、俺にとって同じだ」
『そうか。だがいずれにせよ、これで貴様のカードは尽きた。次のターンで俺を倒せなければ、お前も、小僧も、そして瑠璃とやらも、全てが私の手足となるのだ! 一度は戦意を失った貴様に、この状況を返せるか!』
「“戦意を失った”……そうか、貴様はそう見えたのか。悪いがそれは勘違いだ。俺は絶対に倒れない、何があろうとも。たとえどれほど追い詰められようとも、俺は必ず立ち上がる。そして最後には敵を圧倒し、殲滅する!」
『ならばやってみろ。見せてみろ、貴様の可能性を! ターンエンドだ!』
「俺の――ターン!!」
裂帛の気合と共に、黒咲はカードをドローした。
風圧が巻き起こり、空気が振動する。ユートと瑠璃はその姿を通じて、プロの世界を垣間見た。
「《
『何!? 《
「俺はライフを半分払い、墓地からライズ・ファルコンを特殊召喚する!」
《
ランク4/闇属性/鳥獣族/攻 100/守2000
「そしてこれを素材に、オーバーレイ!
誇り高きハヤブサよ。英雄の血潮に染まる翼翻し 革命の道を突き進め!
ランクアップ・エクシーズ・チェンジ! 現れろ、ランク6! 《
《
ランク6/闇属性/鳥獣族/攻2000/守3000
『……侮ったか。まさか、そのカードを使えるだけの人間だったとはな』
「レヴォリューション・ファルコンのモンスター効果、発動! 一ターンに一度、相手フィールドのモンスターを破壊し、その攻撃力の半分のダメージを与える! 対象は……《
『気づいていたか! そう、ブリリアントは《ナンバーズ・ゾーン》の効果により破壊されない! つまり、レヴォリューション・ファルコンの効果では倒せない!』
「……何を笑っている。このデュエルは、貴様の敗北だ」
『そう、私の敗北だ! 確かに悔しいが、同時に嬉しくもある! 感服したよ! 以前のデュエリスト共とは大違いさ!』
「っ――耳障りだ。やれ、レヴォリューション・ファルコン! 革命の炎をその身に受け、消え失せろ!」
レヴォリューション・ファルコンの火炎放射によりライノセバスが炎上、破壊された。
残り僅かのライフポイントが削られ、ついにゼロとなる。
ナンバーズ
LP:400 → LP:0
『ああ――それでいい。敗北は甘んじて受けよう。だが忘れるな、黒咲隼。そして――竜を操る少年よ。我々は――……既に――、動き、出して――、』
その言葉を最後に、ナンバーズは少年の中から消滅した。
ナンバーズの設定はZEXALとは別物です。
瑠璃のデッキ判明しないかなー。ゲームだけのテーマでもいいからサー。エクシーズモンスターだけでもいいからサー。