ゴーレムとアンデッドの世界征服物語   作:バステ

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先ず謝罪させていただきます。前回のパイスタ王都へ行く 準備編で作者の確認ミスがありました。
なので訂正させていただきました。今作は捏造やご都合主義ですが、漆黒聖典はなんとなく全滅させたかったので修正させていただきました。
確認ミス
漆黒聖典が13人構成だということを忘れていた

訂正前
「そうですね数はこちらが少し多いですし、100レべの奴らはパイスタさんと俺でどうにかしましょう。ニグレドによると二人とも戦士職だそうですし」

訂正後
「いやでも、100レべの奴らはパイスタさんと二人で相手するとして流石に平均90レべ十数人相手は厳しいですよ」

「あ、それなら何とかなります」

「そうですか?じゃあパイスタさんが何とかしてくれてから出撃ということで」

となります。
誠に申し訳ありませんでした。この先このようなことがまたあるかもしれませんが何卒よろしくお願いいたします。


謝罪も終わりましたのでこの回の注意点を

・視点がよく変わります
・地の文が安定してません(いつものこと)
・捏造多い(今更)
・言葉がおかしい(いつものこと)
・VS漆黒聖典と言いながらまたパイスタ関係の話が長い。
・漆黒聖典の二つ名がWEB版とごっちゃになっています
・戦闘描写の内容が薄い

以上の点にご注意してお読みください(作者が気づいてないだけで他にもおかしなところがあるかもしれません)
あと、グラン山脈の正式名称は判明したので修正しました。
あと、皆様から見ての矛盾点や分かりにくい部分がありましたら教えていただけると幸いです。


VS漆黒聖典

全員が嘲笑シリーズの装備が完了したところでパイスタがアインズに話しかける。

「あ!そうだ、アインズさんちょっといいですか?」

「なんですか?パイスタさん」

「あの、見たところ俺ら全員顔を隠して出撃するじゃないですか」

そう言われてアインズはパイスタと守護者達の姿を確認する。

パイスタは先日データクリスタルを装備に組み込み自身の最強装備を全て岩のデザインに変えたため見た目は体が一回り大きくなったくらいの違和感しか感じられない。しかし、顔につけている嘲笑の仮面のせいで何とも言えない感じになっている。

他の守護者達やセバスを見ると装備に最も大きな変化があるのはアルベドとシャルティアだ。アルベドは全身を漆黒の鎧で覆っている。嘲笑シリーズは恐らくアクセサリー類であろう。シャルティアも全身を紅い鎧で包んでいる。だが、アルベドと違い顔が晒されているため嘲笑の仮面と装備している。その他の者たちは各々嘲笑の仮面を装備し各自の主武器(メインウェポン)を装備していた。

「確かにそうですね」

「顔を隠すなら名前も隠していきましょうよ!」

「というと?」

「ほらだって、俺たち今からこの世界の人類の希望をを殺しに行くでしょ?だったら念には念を入れて名前も隠しておいた方がいいと思うんです」

「なるほど、そうですね。それでは顔を隠しているときはどのように呼び合いましょうか?」

「シンプルに守っている階層が浅い順から番号で呼んでいけばいいんじゃないですかね?アルベドは統括だから何番でもないって意味で0(ゼロ)シャルティアから順に1(ワン)2(ツー)3(スリー)という感じで」

「アウラとマーレはどうします?あと、セバスと俺とパイスタさんは?」

「アウラとマーレはアウラが姉だから若い番号で行きましょう。セバスはs俺は特攻アインズさんは王でいきましょう」

「ちょっ!なんで俺だけ!」

「文句言わない、それと先に言ってもらっているシズはcと呼んでくださいね。皆もわかったか?」

「畏まりました」

代表してアルベドが返事をした。

「さて、シズがうまく殺ってくれるのを待ちますか」

漆黒聖典とカイレは神官長たちの命令により何らかの力によって消失したアゼルリシア山脈を調べに来ていた。

「ねぇー、いつまでこんなこと続けるのー?」

絶死絶命の二つ名を持つ女が隊長である男に飽きた子供のように尋ねる。すると隊長は

「あともう少しです。あと山二つ分の盆地を調べたら法国に帰還します。なのでもう少し我慢してください。」

「もー!私は私よりも強い奴がここにいるかもしれないって聞いたから同行したんだよ?なのに、ただひたすら盆地の調査って」

「我が儘を言わないでください。最初は強敵を見つけようと必死だったのに」

「だってぇーここ数時間何にも現れる気配すらないんだもん」

そんな二人の会話を聞いていた他のメンバーからは笑い声が聞こえてきた。

だが、笑い声を上げていた幾人かが突如天から降り注いだ深紅の光の矢に貫かれた。

CZ2128・Δ略称シズ・デルタはパイスタからの命によりパイスタから貸し出されたアイテムを身に着け地上3キロメートル地点で終焉を構えていた。先ず説明しておくとシズは魔法職ではないため飛行などの魔法は一切使えない。なら何故今シズは空中で待機できているかというとそれはパイスタから貸し出されたアイテムのおかげである。貸し出されたアイテムは飛行を使うことができるネックレス、完全不可視化が使えるようになるイヤリング、アイテム消費HP・SPを4つまで無効化してくれる指輪そして、一日に一度だけどんな攻撃でも無効化してくれる髪飾り、それとパイスタからもらった嘲笑シリーズの仮面だ。

実を言うとパイスタはこのようなアイテムを他にも所持している。もちろんシズはその入手方法を聞いている。課金ガチャだそうだ。経緯を説明させてもらう。

昔のユグドラシルには賭け勝負のようなものがあり、パイスタはその勝負に参加して小遣いを稼いでいた。そして、ギルメンに煽られてその月に稼いだ金を全て課金ガチャにつぎ込んだのだが何故か出てくるのは良アイテムばかり。そしてパイスタはクエスト中に謎の死を遂げた。

そんなわけで、現実の運(リアルラック)は無いくせにガチャ運(リアルラック)はある男であるパイスタは皆がうらやましがるようなアイテムを大量に持っているのである。

(パイスタ様からの命令は漆黒聖典を最低でも5人殺すこと)

そう、シズはパイスタのアイテムを使い空中から狙撃をするように命じられている。

終焉の設定は威力50弾速射程ともに25である。もちろん爆発範囲は0である。これでも過剰なほどの威力なのだが一応オーバーキルでもしておいた方がいいそうだ。

(必ず5人は殺せと命じられた。確実に仕留める!)

そして、シズはパイスタから先ほどもらったカランコエの花のブレスレットを見る。保存魔法をかけたらしく花の美しさは健在だ。そして何故かパイスタにこの花について調べるのを禁じられたがそんなことはどうでもいい。シズはブレスレットをしばし眺め心を落ち着かせると今自分の下を歩いて行く者たちに狙いをつけて引き金を立て続けに引いた。

遠隔視の鏡で漆黒聖典のメンバーの6人がシズによって射殺されたのを確認すると

「よっしゃ!よくやったぞシズ」

聞こえていないのにもかかわらずパイスタはシズを褒め称え、アインズは

「これで数ではこちらが少し有利となった。行くぞ!」

そしてアインズとシャルティアは巨大な転移門を開き守護階層が浅い順にくぐっていった。

(どうなっている!?)

漆黒聖典の隊長を務める男は動揺していた。今光に貫かれた仲間は笑いながらも決して油断していなかった。むしろ普段より警戒していた。そんな仲間たちを殺した光の矢が飛んできたであろう方向に視線を向けるが姿どころか気配すら感じない。

「た、隊長!あ、あれを!」

そんな中一人師団の二つ名を持つ男が何かを指さしながら叫んだ。

そしたその先を見るとそこには穴のような扉があった。全員が警戒しているとそこから様々な者たちが出てきた。

始めは紅い鎧で身を包んでいる騎士。次はライトブルーの体の蟲人。その次は双子のダークエルフそこから更に赤いピシッとした服を着た悪魔。燕尾服を着た白髪の男。全身漆黒の鎧を身に纏った騎士。全身を豪華なローブで包む大柄な者。そして最後にゴーレムが現れた。

この漆黒の騎士以外の者は笑っている顔の仮面をつけていた。

すると、ゴーレムが声を発した。

「さて、王よ、どうしますかね?」

ゴーレムが王と言った大柄なものが答える。

「どうするも何も皆殺しに決まっているだろ?そのために来たのだから」

 

そして王と呼ばれた男は少し考えるそぶりを見せて

 

「いや、やはり一人は捕まえておこう。0お前に捕獲は任せる、他の者はそこの隊長殿と番外席次殿以外を狙え」

 

「はいぃ!」

 

0と呼ばれた黒騎士は女であったようでその声には歓喜が含まれていた。

その瞬間漆黒聖典全員が臨戦態勢に入る。一方で目の前の襲撃者達はまだ戦闘態勢に入っていない。

「そんじゃ、今王が言った通り俺と王はそこの隊長さんと番外席次殿の相手してるから各自一人必ず殺せ」

そんな余裕ぶっている襲撃者達は漆黒聖典と共に居たカイレがアイテムを発動させることなど気にしていなかった。恐らくどんな攻撃でも防ぐ自信でもあったのだろう。だがカイレが発動させたのはスレイン法国の秘宝中の秘宝〝傾城傾国〟である。

漆黒聖典の者たちは臨戦態勢を崩さないが安堵していた。番外席次はがっかりしていたが仲間が6人も殺された直後現れた襲撃者達を相手するのは流石にまずい。だが、傾城傾国で支配できない存在は居ない。そして、傾城傾国から現れた龍状の光が襲撃者達を包み込んだ。

「はっ!?」

 

「なんだと!?」

パイスタとアインズは突如感じた感覚に驚愕した。体内に何かが蠢く感覚。心臓を鷲掴みにされた感覚。それらが混ざった感覚に襲われた。守護者達も同じく感じたようだ。これはユグドラシルで何度か感じた感覚。そう、その感覚の原因は

「「ワールドアイテム!!!」」

2人は叫び自分たちにワールドアイテムを使った者に視線を向ける。その先には白い龍の刺繍がされたチャイナ服を着た老婆が立っていた。

そして、アインズが叫ぶ。

「1! 今すぐにあそこの老婆からあの服を奪って来い!!2は1の援護に回れ!」

すぐさまシャルティアとコキュートスが動く。

標的にされた老婆はその場から逃げ出しこちらに盾を構えながら老婆を追う男。どうやらあの老婆に戦闘能力はない様だ。

2人以外の守護者達はアルベド以外各自獲物を分断してある程度他の守護者達と距離を取り戦闘に入っていた。

「王よ、我々も始めますか」

「そうだな特攻、始めよう」

パイスタとアインズはようやく戦闘態勢に入り自分たちの敵である漆黒聖典の隊長と番外次席がいる方向を見た。すると目に飛び込んできたのは物凄い勢いでパイスタに突撃してくる女だった。

「あはっ♪」

「ちょっ!?」

慌ててパイスタは攻撃を防ぐ。すると女は

「すっごーい!私の不意打ち無傷で防がれたの初めて!あなた強いのね!?」

「ああ、少なくても今現在うちの組織で物理職最強だよ(たぶん)」

「そうなの!でもいいの?そんなこと話しちゃって」

「いいいのいいの、どうせお前はここで死ぬし、俺の声は魔法で盗み聞くことはできないし」

「へぇー、まぁいいやもっと殺しあおうよ」

「ああ、いいよ」

すると、漆黒聖典の隊長が番外席次に近づき

「私も共に戦います」

「余計な真似しないで!私はようやく対等に戦えそうな相手に会えたの邪魔するなら先ずあんたから殺すよ!」

「……なら、あの大男を警戒しておきます。もしあなたが負けそうになったら何が何でも助けに入らせていただきます」

「あぁもう!分かったわよ」

「ありがとうございます」

そして、女は改めて剣を構えてパイスタに突っ込む。パイスタはあらかじめ構えておいたので女に合わせて突撃する。

そして、二人の剣がぶつかり合う。

コキュートスはすでに老婆と盾を構えた男の分断に成功していた。老婆はシャルティアによって殺害済みであり。シャルティアは少し離れたところからこちらを見守っている。

コキュートスの性格を知っての行動だ。

「くそっ!なんなんだよお前らは!?」

「答エル義理ハナイ」

そう言ってコキュートスは剣を構える。それを見た男も盾か構えるがその足は震えている。カイレの傾城傾国が効かず、さらに圧倒的力でカイレと引き離された時点で自分の未来はわかっている。だが、漆黒聖典の巨盾万壁として最後まで逃げ出さない。その覚悟で盾を構えた。

「全力デ行カセテモラウ」

そして、男の視界からコキュートスが消えた。そして、男の視界は二つに割れた。それが巨盾万壁が見た最後の景色だった。

「おつかれでありんす。コキュートス」

 

「チガウ、今は2ダ」

 

「それは失礼しんした」

「……今一ツ分カラナイコトガアル」

「なんでありんすか?」

「コノ男……」

 

 

 

 

 

「行け!ギガントバジリスク共よ!」

 

一人師団が懐から出した3つの漆黒の玉を地面に叩きつけると彼の付近から3体のギガントバジリスクが現れアウラに襲いかかる。

 

「その子達どこから出てきたの?」

 

アウラは攻撃されているのにもかかわらず呑気に尋ねる。

 

「そんな口が利けるのも今のうちだ!」

 

一人師団はさらに命令をしその命令通りギガントバジリスクは攻撃する。

 

「はぁー、全然ダメだね」

 

「な、何!?」

 

「そんなに細かく指示したらその子達の思う通りに攻撃でいないじゃん。少なくても戦いに関してはその子達の方が経験豊富だと思うよ」

 

「何だと!私よりこいつらの方が上だと?」

 

「だってアンタ戦い方が単調すぎ。攻撃がパターン化されてるじゃん」

 

「なっ!?」

 

一人師団は今まで一度も見破られたことがない自身の戦術を見破られ動揺する。

 

「来ないの?じゃあこっちから行かせてもらうよ。『眷獣招来・フェンリル』おいで、フェン!」

 

ワオオオオン!と獣の遠吠えが聞こえる。

すると突如空間に穴が開きそこから体長約20メートルほどの漆黒の狼らしき獣1匹が現れる。

 

「ぷ、はははははは、何だその獣はその程度で私のギガントバジリスク達を倒せると?笑わせるな!」

 

「フェン!あいつら全員殺っちゃって!」

 

ワオオオオン!と答えるように鳴きギガントバジリスク達に突進するとフェン。

 

「踏み潰せ!」

 

そう叫んだがその命令は実行されなかった。何故ならギガントバジリスク達はその時点で死んでいたからだ。ギガントバジリスクが持つ全てのデバフはアウラが呼び出す事で発生するバフに無効化されていたため効かず、フェンは赤子の手を捻るように3匹のギガントバジリスクを噛み殺していた。

 

「ば、馬鹿な!有り得ないそんなに複雑な動きを事前に命令していたら必ず破綻するはずだ!」

 

「だ・か・らあたしはフェンには殺せとしか指示してないの!あとはフェンが自分で考えて行動した。それだけよ」

 

「あ、ありえな「バチャ」

 

最後まで言い切る前に一人師団はフェンの嚙みつきにより絶命した。

 

「ふぅ、ご苦労様フェンあとでご馳走持って行ってあげるね」

 

そうアウラが言うと先ほどまでと違いフェンは仔犬のようにアウラに飛びかかろうとしたが、

 

「今はダメ!あたしはいま仕事中なんだから!」

 

クゥゥンと鳴くがアウラは反応しない。仕方ないのでフェンはナザリックへと戻って行った。

 

「はぁ、殺しちゃった。暇だなー。でも、こいつ……」

 

「に、逃げないでください!」

 

「ふざけんな!逃げなかったら殺されるだろうが!」

 

そう言って神領縛鎖はマーレを拘束しようとマーレの周囲から金色の鎖を放つ。

 

「うわっ!」

 

驚きの声を上げながらもマーレは鎖を難なく躱す。

 

「い、痛くしませんから殺されて下さい!」

 

物騒なお願いをするマーレに対して神領縛鎖は笑顔を見せる。

 

「は、ははははは!引っかかったな!くらえ『神縛陣』!」

 

するとマーレの立っている地面から先ほどより早く鎖が現れマーレの手足を拘束する。

 

「きゃっ!」

 

マーレは可愛い声で驚きを見せるが鎖が緩むことはない。

 

「ひっ、ふぁっ、う、うち、や、やめ」

 

「誰が止めるか!さぁ!その鎖に捕らえられたら最期だ!体を引き千切られ臓物をまき「バキンッ!」……え?」

 

神領縛鎖は驚きながら目の前で起こったことに驚愕する。マーレは苦もなく鎖を引き千切ったのだ。

 

「やめてくださいよ、内腿凄くくすぐったかったんですよ」

 

「く、くすぐったい?俺の全力の拘束魔法がくすぐったいだと!?」

 

そう言いながら神領縛鎖は再びマーレに鎖を放つ。だが、

 

「うー、ていっ!」

 

マーレは持っていた杖でそれをはたき落とした。

 

「ば、馬鹿な!」

 

「拘束魔法はこういうのをですよ『大地の抱擁』」

 

ゴゴゴ、と地響きがする。

 

「な、何だ!?」

 

音が止むと神領縛鎖の周りの土が盛り上がり神領縛鎖を包み込んだ。

ブチャ!

そんな音が聞こえ自動的に『大地の抱擁』は解除される。

 

「あれ?おかしいな、この程度で死んじゃうなんて。この人……」

 

 

 

 

「ほう、私の攻撃を躱し続けるとは興味深い」

 

「当たり前だ!私達漆黒聖典がお前らごときにやれるわけにはいかないんだ!」

 

占星千里はきっと仲間が来てくれる事だろうと思い必死にギリギリのところで攻撃を躱す。彼女の身体能力だけではデミウルゴスの攻撃を躱すことはできない。だが、彼女は未来を占うことができる。それによりデミウルゴスの攻撃を先読みし躱し続けているのだ。

 

「ふむ、追尾攻撃でも当たらないな。ならば」

 

デミウルゴスは仮面の下で笑顔を作る。

そんな事はしらない占星千里は次の攻撃を予測する。

 

「なっ!そんな!」

 

絶望した女の顔に満足しながらデミウルゴスは言う。

 

「単体を狙って当たらないのなら範囲ごと狙えばいいじゃないか」

 

終焉の嵐(ジ・エンドオブストーム)

 

その瞬間デミウルゴスの背後から嵐が吹き荒れる。嵐はデミウルゴスの目の前の全てを削り、砕き、消滅させていく。

 

「ぎゃああああああああ!や゛めでえええええええ!じにだぐないいいいいいい!」

 

人間の悲鳴が終わるとデミウルゴスは魔法を解除する。そしてさっきまで人間で形をしていたであろう肉はグチャグチャの挽肉としてそこら中に飛び散っていた。勿論デミウルゴスには全く飛んできていない。

 

「はぁ、もう少し楽しませてくれると思っていたのだが、残念だよ。だが、この人間本当に……」

 

 

 

「「「「レベル90もあるのか(アルノカ)(あったのかなぁ)(なのかな)?」」」」

 

デミウルゴスは考える。

 

(ニグレドがアインズ様に虚偽の報告をするはずがない。それにニグレドが操られている可能性も考えられない。ならば残る可能性は……)

 

デミウルゴスが一つの可能性に辿り着くと同時に他の守護者達がこちらに歩いてきた。全員快勝したようだ。別の方向からセバスが歩いてくる。セバスとデミウルゴスの仲が悪いことは守護者全員が知っている。なので空気が悪くなる前にマーレがセバスに話を振る。

 

「セ……sさん!そちらはどうでしたか?」

 

「はい、私の相手が自分は人間最強だと名乗ったので先ず殺気を向け様子を見ようと思ったのですが、殺気で絶命してしまいました」

 

「やはり」

 

デミウルゴスが反応する。

 

「皆に私が立てた仮説を聞いて欲しいのだがいいかな?」

 

「カマワナイ」

 

「わっちも聞きたいでありんす」

 

「私もいいよー」

 

「ぼ、僕も聞きたいです」

 

「お願いします」

 

そしてデミウルゴスが自身の仮説を話すと聞いた守護者達は納得の表情をした。

 

 

「せいやっ!」

 

「きゃはっ!」

 

パイスタと番外席次は殺し合いの欠片の無い声を上げながら楽しそうに殺し合いのをしている。それは常識ある者が見たら狂人の域であり、否もはや狂人である。だが二人ともまだ本気では無い。番外席次はアインズに警戒パイスタは隊長に警戒しながら戦っている。

 

「ああもう!めんどくせぇ!0!」

 

「はい!」

 

アインズを守る為に至近距離にいる所為なのかアルベドは明るい声で返事をする。

 

「王はそっちに完全に任せる!絶対に二人とも無事でいろよ!」

 

「はいぃ!」

 

「特攻、俺の事も信用してくれよ」

 

「王は何でも他人にやらせるもんだと思うけど」

 

そんな呑気に会話してると隊長さんがアインズ達に単身で突撃していった。間接的にパイスタが本気を出すと言って焦ったのだろう。

 

「さて、こちらもやっと全力で戦えるな」

 

「そうね、礼を言うわ」

 

「いいさ、どうせ今から殺すんだし」

 

「それはどうかしら?」

 

会話が終わった瞬間二人は先程とは比べ物にならない程の速さで戦う。はたから見れば二人は瞬間移動して様々な場所で一瞬だけ姿を現しているようにしか見えないだろう。

だが、アンデッドになった事で五感が優れているアインズと周囲を警戒しながらその戦いを見ている守護者達はその戦いが見えていた。

 

「なんと!」

 

「パイスタさん凄いな」

 

デミウルゴスとアインズは誰にも聞こえないほど小さな声で驚きのの声を発した。デミウルゴスだけではなく他の守護者もだが。番外席次とパイスタは所々にフェイントを織り交ぜ戦っている。どちらにも差が無いように見えるが僅かにパイスタの方が押している。

 

「へぇ、やるね」

 

「ええ、いいわ、これ本当に凄い。こんなに苦戦するなんて初めてよ!」

 

番外席次は歓喜の声を上げる。少しばかり興奮してるようだ。

 

「お前なら多分耐えられるだろ」

 

「なんの事?」

 

「この世界で俺の技は何か強すぎるみたいでな、だがお前は強いから使ってみる。消し飛ぶなよ!」

 

『第二段位武術・離岸流!」

 

離岸流は前方への範囲攻撃なのでここまで戦ってきたこの女なら恐らく前回のように挽肉になる事は無いだろうと思ったが、一応少し力を抜く。そんなパイスタの気遣いを知らない番外席次は腕をクロスし武器を盾代わりにして攻撃を防ごうとする。だが

 

バジュッ!

 

という音と共に両腕が消し飛ぶ。体も飛ばされるが何とかバランスをとって立つ。

 

「……」

 

「ふぅ、どうする?まだやるのか?」

 

パイスタは番外席次に問いかける。もしここで「ええ、やるわ」と言われていたらパイスタは即座に彼女の首を刎ねていただろう。だが、ここで予想外の事が起こった。

 

「んふ」

 

「んふ?」

 

目の前の女性がいきなり「んふ」とか言い出せば誰でも不思議に思うだろう。だが、これで終わらなかった。

 

「あははははははは!」

 

「うわっ!」

 

女は大声で笑いながら股から下を濡らしていく。

人はあまりの恐怖にこうなる事があるとタブラさんに聞いたなぁと思い出してると信じられない言葉が聞こえる。

 

「好き」

 

「……は?」

 

パイスタは混乱する。今聞こえたのは何なんだ?できれば幻聴であって欲しいと願うがその願いは聞き届けられなかったみたいだ。

 

「好き、好きなの!あなたの事が」

 

「はいぃぃ!?何で!?今両腕が吹っ飛ばしたんだよ俺は」

 

「ええ!そうよ!私の腕を吹き飛ばした!こんなの初めてなの、今までどんな存在も私を倒す事が出来なかった。でも!あなたは私を戦闘不能にした。つまりこれは私の敗北!」

 

「そ、そうだな」

 

「私は私より強い相手と子供を作ろうと思ってた。でも、あなたとは物理的に作れない。だから、私はあなたの下僕になる!物になる!玩具になる!さぁ!自由にして!」

 

女の目には絶望などの感情は一切含まれていないむしろその目にあるのは歓喜、愉悦などの感情ばかりだった。

 

「うわぁ」

 

ドン引きである。はっきり言ってこんな事を言われて喜ぶのは一部の者だけだろう。

ちらっとアインズに助けを請う視線を向けるがアインズは見て見ぬふりをし、アルベドがたった今捕まえた隊長の元へ歩いていく。

 

(つまり、俺の自由にしていいって事だよな)

 

そう考えたパイスタは自分で思いつくだけの質問を番外席次にする。

 

「いいか?今から俺がする質問に簡潔に答えろ」

 

「はい!」

 

「一つ、お前並みに強い奴は他にいるのか?二つ、お前の強さは鍛錬で手にいてたのか?とりあえずこの二つに答えろ」

 

「はい、先ず私以上の強さを持つ者は法国にはいません。そしてこの強さは私の祖先の強さが発現したものです。鍛錬もしていますが大元の強さは鍛錬ではありません」

 

「なるほど、ならこの先お前並みの強さを持つ奴が立て続けに現れる事は?」

 

「ありえません、私は奇跡といえる確率で生まれたと聞いてます」

 

「そうか」

 

そう言ってパイスタは番外席次の頭を撫でる。

 

「ふぁ、ごしゅじ「グヂャ」

 

そしてその頭を握り潰した。

 

「あー、パイスタさん殺しちゃったんですか?」

 

「アインズさんから特に指示が無かったんで勝手にしていいと思ったんです。それにこんな狂ってるやつを俺たちの城に連れて行きたく無かったんですよいろんな意味で」

 

「まぁ、こいつの強いやつに従う理論だとパイスタさんがこの世界に来てるかもしれない別のプレイヤーに負けた瞬間寝返りそうですしね」

 

「そうですよ、危険なんですよ」

 

そしてパイスタはアインズに手に入れた情報を教えた。

 

「この情報をすんなり手に入れたからこの件はチャラって事で」

 

「どもどもー」

 

すると二人の元にデミウルゴスが近づいてくる。

 

「アインズ様パイスタ様一つお耳に入れたい事が」

 

「待てデミウルゴス、それはナザリックに帰還してからにしろ今は迅速に撤退だ」

 

「畏まりました。死体は既にナザリックに移動済みです」

 

「分かった」

 

こうして人類の守り手と最恐ギルドの化け物たちの戦いは幕を閉じた。




戦闘描写の内容が薄いなら数で補えばいいじゃない!という考えのもと書かせていただきました。
前半のパイスタのガチャ運を呪う会の話は一応書いておきたかったんですすみません。
あと私事なのですが、感想欄での返信でお答えした漆黒聖典の強さと今回の話の漆黒聖典の強さが違ってます申し訳ありません。
カランコエの花言葉は「幸福を告げる」「たくさんの小さな思い出」「あなたを守る」「おおらかな心」です。
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