「まだ親じゃないじゃん」
いえ、ただ単に秋生さんのこの言葉好きだなあと思いまして
「作者ってさ、keyの作品好きなの?」
作風としては全部好きですね。でも現実はそこまで甘くはありませんが、まあそんなことはさておき本編へどうぞ
明久side
「まずは、俺たちの実力を知らしめる為にDクラスに試召戦争を仕掛けようと思う。そのための死者を、明久!お前に任す。無事大役を果たせ。開戦は今日の午後からだ」
教卓で雄二がクラスの生徒を煽った後、宣戦布告の使者として僕を指名してきた。それは暗に僕にボコられて来いと言っているようなものだ。
「別にいいけど、正当防衛ぐらいは良いよね?後、雄二に言いたい事があるから」
そう言って立ち上がると行こうとすると葉留佳さんに袖を掴まれる。
「はるちんも行っていいですかネ?」
「ダメだ。明久なら誰もが観察処分者だと思って侮るがお前は色々と知られているからな」
確かに大抵の生徒は僕を観察処分者だと認識している。それを逆手にとって行こうということか。
「まあ葉留佳さんは目立ちやすいしね。僕だけで行くよ」
そう口にした時雄二の口元がニヤッとしたことを僕は見逃さなかった。
馬鹿な奴だね、敢えてノッテあげてるってのに
「おう、行って来い」
その言葉を最後に僕は教室を出て行った。
明久side end
雄二side
「クックック、馬鹿な奴め素直に行きやがった」
「やはりお主の狙いはそれじゃったか」
俺が忍笑いを隠しきれず、そう呟いていたら秀吉が近づいて呆れたように言って来た。
「当たり前だろ秀吉。俺はアイツの幸せが大っ嫌いなんだ」
「でも坂本君はアホの子ですね」
「三枝、誰がアホの子だ。アホの子はお前だろうが」
「ムキー!はるちんはアホの子じゃないやい‼︎」
『異端者には死の鉄槌を‼︎』
俺が秀吉と話していると三枝がアホの子だと言って来たのでそれはお前だと言い返してまた口論になりると、クラスの奴らが覆面に黒のマントを纏って俺をまた取り囲む。
「なっ⁉︎テメエ等なんのつもりだ!」
「騒ぐな。諸君ここはどこだ?」
『最期の審判を下す法廷だ‼︎』
「男とは?」
『愛を捨て哀に生きる者‼︎』
「よろしい………これよ2ーF異端審問会を始める」
そんな言葉とともに俺はコイツ等によって紐でぐるぐる巻きにされてを縛られ、足も胡座状態で縛られる。
「横溝、被告の罪状を読み上げよ」
「はっ、罪人坂本雄二は我らの血の掟に背き複数の女子と接触を「御託はいい、簡潔に述べよ!」女子と話すなんて羨ましいであります!」
この中のトップらしい生徒は俺の前に立ち傍にいる男子に指示を出す。
横溝と呼ばれた男子は訳の分からん口述をした。
つか、血の掟ってなんだ⁉︎
「それならお前等!明久は良いのか⁉︎アイツは三枝と仲良くしてたぞ!」
俺だけ不幸になってたまるか!明久も道連れにしてやる!
「よし、奴は帰って来てから処刑じゃー‼︎」
ヨッシャッ‼︎コイツ等馬鹿だから扱い易いな。
「はるちんは明久君に酷いことする人は大嫌いですよ」
「いや待て諸君。吉井と仲良くすれば我らの女子成分である三枝と仲良くなれる!ならば奴と対立する必要はない!」
クソー‼︎三枝〜‼︎テメエ邪魔しやがって!
「被告人の判決は死刑‼︎紐なしバンジージャンプの刑だ。即刻刑を執行せよ」
そう言うとクラスの窓を開けて俺をそっちに引きずって行く。
「ま、待てお前等⁉︎」
『モテる奴は死ねええええ‼︎』
その叫びと共に俺は3階からロープで縛られた状態で放り投げられた。
坂本雄二はこうして生涯を閉じた。完(笑)
「勝手に殺すな!クソ作者‼︎つか、笑うな‼︎」
雄二side end
明久side
雄二が教室で暴行されているとも知らない僕は1人Dクラスへと足を向けていた。
「さて、行こうかな。失礼しま〜す」
そう言って堂々と教室に入るとDクラスの生徒が僕に視線を向ける。
「えっと『キャー‼︎」な、何⁉︎」
どう切り出そうかと悩んでいたら女子たちが歓声を上げてこっちにどっと集まる。
な、何⁉︎本当に何なの?
「吉井君よ!私に会いに来てくれたの⁉︎」
「んなわけないでしょ!私に決まってるじゃない!あっ吉井君、これ受け取ってくれる?」
「えっ、あっ、うんありがと?」
「ズルい!私も!」
「わ、私だって‼︎」
いつの間にか両手一杯に手作りのお菓子が渡されてしまい、困惑する。そして男子からは棘のある視線を送られる。
「え、えっと代表は居るかな?」
そう言って青い髪の男子生徒が僕の近くにやって来る。
「初めまして俺が代表の平賀源二だけど何か用かな?」
「あ、うん。………僕たちFクラスはDクラスに試召戦争を仕掛ける!」
『⁉︎』
僕の言葉に全員が驚いた表情になる。
「開戦は今日の午後1時からで良いかな?」
「別に構わないよ。仕掛けられた俺たちは拒否権がないからな」
なるほどDクラス代表は中々物分りが良くて助かるね。これからもこうだと良いなあ。
「じゃあ、僕はこれで」
そう言って踵を返し、教室を出ようとすると呼び止められた。
「待てよ」
「宣戦布告しておいてそのまま帰れると思うなよ」
「憂さ晴らしに付き合ってもらうぜ」
やっぱりこうなったか。できるだけ傷つけたくないんだけどな。
「吉井君に酷いことする男子なんて大嫌いよ!」
『そうよ、そうよ‼︎』
でもそれは女子によって起こることは無かった。
「失礼したね」
そう言って出て行くと教室内から騒めきが聞こえて来る。
「ただいま〜」
「おう、帰ったか、って何で無事なんだ⁉︎」
やはり嵌める気だったみたいだ。
「別に………」
「で、開戦は何時からだ?」
「午後1時だよ。それと雄二今から少し話がしたい」
そう言って僕は2人だけで話すために隣の空き教室に入る。
「で、話ってのは何だ?2人だけで話すって事は誰にも聞いて欲しく無い話なんだろ?」
流石は元神童頭の回転と読み込みは速い。
「まず、僕はこの戦争に興味も無いし参加もしない」
「な、何故だ?お前は宣戦布告しに行ったんだぞ?それは戦争に参加する意思があるってことだろ?」
僕の言葉に雄二は焦りを感じたようだ。
「参加しない理由は興味が無いっていうのも一理あるけど、本音は反対だから、だよ」
冷たくそう言い切った。
「反対?なぜ反対する」
僕の言葉に顔を顰める。納得いかないという顔だ。
「そうだね。理由は興味が無いって言うのが理由の1つ、そして何より本当の理由は
彼らが上位の設備を使う資格が無いから」
僕の1番の理由を聞いて雄二は驚いた。どうしてか?それはこの短時間で何故そんな結果が導き出されたのかということに対する疑問が含まれていた。
「資格だと?アイツ等は確かにどうしようも無い奴らだがそんな資格が無いわけじゃ無いだろ」
やっぱり雄二は彼らの真の底までは見通せていないみたいだね。
彼らはただ、自分の欲望を満たすことしか頭にない。そのためなら誰だって蹴落とすし、誰だって自分と同じ境遇に引きずり落とす。
「別の質問、雄二は
「それか?それは世の中は学力だげじゃないことを証明するためだ」
「それだけ?」
「それが何だ?」
僕は雄二の言葉にため息を吐く。
「雄二はさ自分の言ってることが矛盾していることに気付いてるのかな?」
「何⁉︎俺の言っていることが矛盾しているだと‼︎」
雄二は声を荒げ僕の胸倉を掴む。
「君は勝つ為に
「そりゃ、姫路やムッツリーニの保健体育を使っ、はっ⁉︎」
おっ、ようやく気付いたね。
「自分で学力だけが全てじゃないって言ってるのに学力を頼りにしてるよね?そこが矛盾点。後言える事は………」
「まだ、何かあるのか…………?」
雄二は相当打ちのめされたのか声に覇気が無い、勢いがなくなってしまっている。ずっと自分の考えを形にしたものなのに1人の人物によって根底から覆されたのだ。そのショックは大きいものだ。
「さっき言ってた資格だけど、姫路さんは確かにAクラスの設備を使う資格があるよ。本来なら、彼女はこんなクラスじゃなくてもっと上のAクラスで霧島さんと点数を競い合っている人物だからね。でも彼女だけだ。葉留佳さんはお世辞にもAクラスかと言ったらそうでも無いよ。でも彼女が伸びるなら資格がある。他にそういう人がいればそうかもしれないんだ」
僕は一旦言葉を切る。
「でも、Fクラスの大半は僕の読みが正しければ、人の功績を自分の物のように言い、何も努力しないで楽をしようとする人達ばかりだ。そんな人達が必死に努力して手に入れた設備を奪われたら不公平だよね?だから僕は反対なんだ」
「言いたい事はそれだけ。答えが見つかったら言ってくれれば良いよ」
そう言って僕は雄二を残して教室へと戻った。
明久side end