ラブライブ! ~μ'sとあるファミリーの物語~   作:Mr.ペンギン

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こんにちは、Mr.ペンギンです。
お待たせ致しました、漸く本編の方が書けましたので、早速投稿させていただきました。
それでは、早速本編へどうぞ!


第壱話 始まり

「はーい、皆さん静かに~!早速ですが、今日は転校生を2人紹介します!」

 

新学期の始まりを知らせる春の息吹が吹くこの季節、東京都のほぼ中心部にある国立音ノ木坂学院の2年生の教室から、教師の声が轟いた。教卓の前には、容姿が酷似している2人の転校生が並んで立っていて、席に着いている他の生徒の注目の的となっていた。

 

光輝「広島県から来た、中岡光輝じゃ!よろしく~!」

 

夏海「んで、アタイが姉の夏海じゃ。まぁよろしくな~。」

 

そうした視線も特に気にせず、彼女達は軽く自己紹介を済ませた。その後のホームルームが終わると、3人の内の1人の少女が2人に笑顔で駆け寄った。

 

穂乃果「2人共、初めまして!私は高坂穂乃果!よろしくねっ!!」

 

彼女は持ち前の元気で笑顔を崩す事なく、2人に手を差し伸べて話し掛けた。

 

光輝「うんっ!こっちこそよろしくな!!心なしか、君とは仲良ぉなれそうじゃ!」

 

すると彼女はニッと笑ってその手を握った。その後、夏海も同様に口の端を上げて穂乃果の手を取った。

 

海未「私は園田海未と申します。何卒よろしくお願いします。」

 

ことり「私は南ことり。穂乃果ちゃんと海未ちゃんはは幼馴染みなの。よろしくね。」

 

そんな穂乃果の後ろから、彼女とはまた違った雰囲気を持つ少女がやって来て、同じ様に挨拶をした。光輝達は、その2人にも同様に会釈を交わした。

 

穂乃果「所で思ったんだけど、2人って話し方すっごく変わってるよね。何だかお年寄りの人みたい!」

 

海未「ちょっ…、穂乃果!そんな事言ったら失礼ですよ!」

 

何気なくそう呟いた穂乃果を、海未が咎めた。すると2人は苦笑いを浮かべた。

 

夏海「海未、えぇよ別に。何も知らんのが聞きゃあ、そう思うのも無理ねぇけん。これって方言なんよ。年寄りは勿論、アタイらみてぇに若いのも『~じゃ』とかって普通に言うんよ。広島以外にも、岡山、山口、香川、愛媛みてぇに瀬戸内海側の地域のモンは当たり前の様にアタイらみてぇに話すんよ。」

 

ことり「そうなんだ…!同じ日本なのにそんな違いがあるんだね…!」

 

彼女の話を聞き、彼女は文化の違いに驚いていた。

 

穂乃果「それでさ聞かせてよ!広島って、どんな所なの?どんな美味しい物があるの?」

 

都会の者にとって、地方が非常に珍しいからなのだろう、彼女は2人に興味深そうに顔を近付けて尋ねてくる。そんな勢いの良すぎる彼女に、2人は困った様にくすりと笑った。

 

光輝「分かったけぇ、そんなに顔近付けんなって…。瀬戸内海の恩恵を受けて育ったレモンとか八朔みたいな柑橘類が主な名産物で、名物で言やぁ、広島風お好み焼きもあるし、豚の背脂を浮かした尾道ラーメンとか紅葉まんじゅうとかもあるのぉ。」

 

ことり「レモンは聞いた事あるよ。この前、お母さんが買ってきてくれたレモンパイ、とっても美味しくて、そのレモンが広島県産だったの!又いつか食べたいなぁ~♪」

 

そう言った彼女は、その味を思い出したかの様に両手を頬に当てて微笑んだ。一方で、光輝の話を聞くだけで、穂乃果は思わず涎を垂らしていた。すると今度は雷華が話を始める。

 

夏海「それと、しゃもじとか筆なんかは、伝統工芸品として名高いんよ。」

 

海未「我が家でも使っています。特に広島の熊野筆は他のどの筆に比べても非常に使いやすいです。宮島細工のしゃもじも我が家で重宝していますよ。」

 

彼女はそう言うと、鞄から丁寧に風呂敷に包まれた木箱を取り出した。それを開けると、彼女が愛用している熊野筆が姿を表した。

 

夏海「おぉっ!!こりゃあ広島県民として、えろー鼻が高ぇのぉ!」

 

彼女はそれを見て、思わず顔が綻んでしまう。

 

光輝「他に有名なんは、戦争と核兵器の恐ろしさを今も世に伝える原爆ドーム、平家と縁が深い厳島神社、広島にゃあこの2つの世界遺産があるんじゃ。そう言えば最近じゃあ、連続テレビ小説の舞台にもなった竹原市も名を上げとるのぉ。」

 

夏海「それとマツダ自動車の本社があって、そのマツダが持っとる広島東洋カープの本拠地、『MAZDA Zoom-Zoom スタジアム』で野球観戦すんのも良ぇもんで。他にもえっとあるけど、言い出したら切りがねぇ。ま、いつか広島に来てみ?じっくり案内するけん!」

 

2人は故郷の話を終え、ペットボトルのお茶を一気に半分も飲んだ。その後光輝は、3人に何かを手渡した。

 

光輝「あたしらの長ぇ話に付き合おぅてくれた礼じゃ。あたしらが漬けた広島菜のおにぎり、食ってくれ!」

 

彼女は再びニッと笑い、3人に そう言った。3人はラップを剥がし、早速それに食らい付いた。

 

穂乃果「ん~!美味しい~!!」

 

ことり「ご飯とよく合ってて美味しい!」

 

海未「程よい歯応えと言い味と言い、これは癖になりますね!」

 

3人は馴染みのない味に感動していた。食べ終えると教室から出て、5人で雑談をしながら下駄箱へ向かった。その道中、彼女達は何気なく目に映った掲示板のとある貼り紙が目に入った。

 

「「「「「えぇぇぇぇぇっ!!??」」」」」

 

彼女達はそれを見て、思わず絶叫した。その貼り紙に、『廃校検討のお知らせ』と書かれてあったからだ。

 

光輝「おい、何の冗談なら!?何ていびせぇ事を抜かしょおんじゃ!?」

 

夏海「転校して早々これかよ!?これじゃあアタイら、何の為にここに来たんか分からんじゃねぇか!?」

 

特に動揺していたのは、この転校生2人だった。勿論、海未やことりも驚いているが、まだやって来て間もない2人は、学校で過ごした時間が圧倒的に少なく、2年生ではあるか、感覚としては1年生と同じ様な物である。故に余計にショッキングだったのだ。そんな2人よりもショックを受けていた者が、1人いた。

 

穂乃果「う~ん……。」

 

光輝「ぅおい!?」

 

ことり「穂乃果ちゃん!?大丈夫!?」

 

彼女はショックのあまり、失神しかけ、直立したまま後ろに倒れてしまった。幸い、半分位の所で光輝とことりが受け止めた為、床にぶつからずに済んだ。

 

穂乃果「どぉぉしよぉぉぉ!?」

 

夏海「お前がアタイらより驚いてどうすりゃあ!?気をしっかり持たんか!」

 

海未「それにまだ廃校になるとは決まった訳じゃありませんし、すぐには潰れませんよ!少なくとも今学期はありますし。とにかく落ち着いて下さい!」

 

動揺する穂乃果をどうにか宥め、5人は不安な気持ちを抱えたまま帰路に着いた。

 

~~~~~~~~~~~~

 

「「「「スクールアイドル?」」」」

 

色んな意味で衝撃的だった1日を終えた翌日の昼休み、穂乃果の席に集まった4人が首を傾げた。穂乃果は妹の雪穂から借りてきた、雑誌のあるページを開き、それを4人に見せた。そこには、スクールアイドルの特集が掲載されていた。

 

穂乃果「そうだよ!今、スクールアイドルが全国的に有名で、もしかしたらこれで廃校を阻止できるんじゃないかなって思ったの!やってみたいんだ!」

 

彼女は自慢気に鼻息を鳴らし、ぐっと拳を握り締めた。

 

夏海「へぇ~…、今時こんなんがあるんじゃ…!…面白そうじゃ!!付き合うで!!」

 

ことり「穂乃果ちゃんが言うなら、ことりもやるよ!」

 

2人の言葉を聞き、穂乃果が更に表情を明るくした。

 

穂乃果「よーし!じゃあさっそ「あたしは反対じゃ。」…って、えぇっ!?」

 

張り切る穂乃果の声を、第三者が遮った。遮ったのは、光輝だった。隣にいる海未も、堅い表情を浮かべていた。

 

穂乃果「そんなぁ、どうして!?」

 

光輝「所詮アイドルやこぉ、取り繕えりゃあそれで良ぇんじゃろうが。そんなんじゃけぇ、あたしゃあアイドルは嫌いなんじゃ!」

 

海未「それに、そんな安易な思い付きでやったって上手く行く筈もありません!アイドルはなしです!」

 

2人はそう言うと、どこかへ行ってしまった。

 

ことり「海未ちゃんならまだしも、光輝ちゃんは何で…?」

 

彼女はきょとんとしていた。すると雷華が額に手を当てて溜め息を吐いた。

 

夏海「あいつ、実は大のアイドル嫌いでの、アイドルと聞いただけで一気に機嫌を悪ぅするんよ…。」

 

穂乃果「う~ん…。…でも、穂乃果はやるよっ!!やるったらやるよ!」

 

彼女は先程の状況に少し戸惑っていたが、それでもやる決意を固めた。それと同時に昼休み終了の予鈴が鳴った。

 

~~~~~~~~~~~~

 

光輝「悪ぃが、あたしは何度言われてもする気はねぇぞ。」

 

放課後、光輝はことりに連れられてどこかへ向かっていた。話の内容はやはりスクールアイドルの事で、相変わらず光輝は頑なに拒んでいた。

 

ことり「まぁまぁ、取り敢えず聞いてよ。確かに穂乃果ちゃんは、ちょっと無茶な事をしちゃうけど、1回決めたら絶対に曲げないの。そして全力でそれに取り組むんだよ。はい、到着。」

 

彼女はそう言うと足を止めた。光輝がそこで目にしたのは、ウォークマンから流れる曲に合わせてダンスの練習をしていた穂乃果だった。時々止まったり躓いたりしていたが、彼女はそれでもめげずに続けていた。そんな彼女を見て、光輝は目を見開いた。そんな時、反対側から夏海と海未が現れ、海未も同様に驚いていた。

 

夏海「2人の気持ちも分からん事ぁねぇが、あんだけ本気で頑張りょおる奴を、放っておけるか?」

 

ことり「穂乃果ちゃん、昔から色んな無茶をしてきたけど、後悔したことがないんだ。それはきっと、今回も一緒だよ。」

 

2人は反対していた2人にそう言った。すると光輝が海未に諦めたように両手を上げ、海未も僅かな笑いを浮かべて溜め息を吐いた。

 

穂乃果「あれっ?皆来てたんだ~!」

 

一通り練習を終えた穂乃果が4人に気付き、タオルで汗を拭きながら歩いてきた。

 

海未「穂乃果、私達も貴女を手伝う事にしました。」

 

光輝「あたしで出来る事がありゃあ、何なりと言いな!」

 

2人の台詞に、穂乃果は怯んだが、その後すぐに笑顔になった。

 

穂乃果「本当!?ありがとう!!」

 

夏海「アタイと光輝は、裏方をするけん、前で踊ったりするのは3人でやり。」

 

ことり「うん!了解!」

 

こうして、5人によるスクールアイドル活動が、始まろうとしていた。




いかがでしたか?
こんな感じで書いていきたい思いますので、お付き合いの方、何卒よろしくお願いしますm(__)m
ここで、本編に登場した方言を紹介します。
・~じゃ:~だ、~だよ(広島、岡山、香川等の中四国地方)
・えろー:とても、非常に(広島)
・えっと:沢山(広島)
・いびせー:恐ろしい(広島)

こんな感じでしょうか。
次回は、1年生が入部してくるストーリーをお送りします。
それでは、今回はこの辺で失礼します。
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