魔理沙は研究してる
以上!終わり!閉廷!解散!皆かいさーん!!
東方創想話初出です。これ創想話でも言わなきゃいけないのかな?
空。快晴とまではいかない、やや雲の浮かぶ空。最近雨が降っていないと人々は危惧するが、いざとなれば神頼みを行おうと考えているらしい
その神様に価する存在は、神の血を引き継いでおり、天候を操る奇跡を起こすことが出来ると言われている
そんな馬鹿な。とならないのがこの世界、幻想郷。忘れられたモノの行き着く最終地点にして楽園。そう呼ばれ久しい。それこそ神様も妖怪も軽々しく存在している。そんな世界で物理という常識は働かない
ここにも重力という概念を無視し、空を飛ぶ少女が1人
「にひひ・・・」
笑う。その笑みに嫌みたらしいものは一切なく、満足したような心の底からの深い笑みだった
黒い服と黒い三角帽子、そして白いエプロンを腰で括っている。風に自由に操られるようにたなびいている金髪は、闇のような黒い帽子と対比され、双方の美しさを際立たせる
魔女のような格好をしている少女は、確かに箒にまたがり、人の身が顕になって耐え切れるのかと思うほどのスピードを出す。しかしそこに苦痛そうな表情はない。むしろその笑みはどこか嬉しそうだ
痛みが好き・・・というわけでもなく、これが日常になっている彼女からすれば、この負荷はあってないようなものなのだ
「・・・・・・」
縁側でお茶を飲む少女。それが仕事と言わんばかりに、そこから動くことはしない。あるとしたら急須にお湯を入れる時のようなものだ
暇そうに空を見つめ、座りながら出来る軽い運動を適当に行う。欠伸をしたり、伸びをしたり、落ち着いているのだが、どこか忙しない
「・・・暇ね・・・」
ポツリと零す。目がものを見るという使命を放棄するかのように焦点を合わせない。合わせたところで浴びるほどに見飽きた景色しか映さない
ややあって
「・・・・・・」
立ち上がり、台所へと消えていく。そしてもう一つ湯呑みを用意した
無言で座りなおし、お茶ももう一つの湯呑みへ注ぐ。入れた時は熱かったお茶は、時間が経ちやや冷めていた
静寂
そしてそれを壊す
「・・・アイツも暇ね・・・」
そう言い捨て、お茶を啜った。アイツは刻一刻と少女の元へ近づいていた
最初はゴマ粒のように景色の中に溶けていたそれが、はっきりと輪郭を形取る。木造の古い建物と大きな鳥居は、それが神社であることを意味していた
「・・・・・・」
目の奥で何か闘志を燃やすような、そんな表情。ビュオオオという風切り音は、少女には聞こえていない
目的地である神社に降り立つ。跨っていた箒から降り、紅と白のコントラストが映える少女の元へ向かう
「霊夢、おはよう。まあまだ寝てないんだがな」
屈託のない笑顔でそう告げる。目の下に深いクマがあり、あまり睡眠をとっていない事が伺えた
紅白の巫女、霊夢と呼ばれた少女は返事をする
「あら魔理沙。それならおやすみってところ?」
とぼけるような言い方。全てを何となく把握している霊夢は、眼前の黒白の魔女、魔理沙が何を言うのかも分かっている
「まあ、取り敢えず少しだけ休ましてくれ。ついつい全力で飛んじまった」
魔理沙は霊夢の隣に了承など得ず座る。その距離は旧い頃からの親友である2人特有の、かなり近寄った位置だった。それはいつもの距離で、霊夢も魔理沙も嫌悪感など微塵もない
隣で帽子を床に置く魔理沙を見つつ、霊夢は喋る
「ほら、お茶入れといたから。多分温くなってるだろうし、丁度いいんじゃないかしら」
その言葉を聞いた魔理沙は、お茶の入っている湯呑みを見て
「おう。ありがとな」
それだけ言い、一気に飲んだ
喉を鳴らして豪快にあおる。一息ですべてを飲み干し、大きく息を吐く
目と仕草だけでもう1杯を要求し、霊夢はそれに応じる。それを一気飲みしようとし
「あつっつつつ・・・」
少し冷ますことにした
まだ日は登りきっておらず、日差しも強くなり徐々に気温も上がりつつある。静寂は少しだけだった
「・・・それで、今日はどうしたの?」
問いかけた霊夢は凛としており、聞かれた魔理沙は完全に脱力していた。人々からは親友と表現されるが、その姿は全くもってそのとおりであった
「あー・・・あ、そうだった」
魔理沙は霊夢の方に、顔だけ向ける。金色の髪が動き、光る位置を変える
「いやー、まあ分かるとは思うが、新しいスペカが出来てな」
「あら、完成したの?誰にも見せてないって聞いてたけど」
顔とは裏腹に、霊夢は内心大喜びしていた
魔理沙は努力の人間であり、スペルカードの開発に余念はない。この幻想郷で誰よりもその開発に勤しんでいる存在である
「おう。まあ開発に時間がかかってな・・・ここ数日はほとんど寝てないんだぜ?」
そう言いながら目を、目の下を指す
「見た時から分かってたわよ。寝るんなら寝床くらい出すけど」
「いやいや、取り敢えずはその披露からいこうぜ?その為にここまで寝ずに来たんだから」
そう言うと有無を言わさず立ち上がり、数歩歩く。霊夢がため息をつく
「まあそんなこったろうとは思ったわ・・・」
呆れながらも立ち上がる。魔理沙は数歩先で箒にまたがり霊夢を待っていた
スペルカードとは、人間と妖怪が対等に遊べるルールである。ここ博麗神社で巫女をしている霊夢は、代々妖怪退治を生業としてきた巫女たちの、最も新しい巫女である
ここ幻想郷では、妖怪は人の恐怖を自らの存在意義になっており、行き過ぎた真似をした妖怪に、行き過ぎた真似をしてない妖怪でも退治を行っていた
人間は妖怪よりも力が弱い。そのバランスをとる為の裁判官のような役割を果たすのが、博麗の巫女の使命である
しかしそれでは妖怪達は生きていけない。それを思い知った事件があった。その事件から妖怪たちの意識は変わり、巫女にとある事を頼み込んだ。その要求を、博麗霊夢は呑んだ
危険だった闘いは、模擬戦へと変わり、遊びへと昇華された。それがスペルカードルール。妖怪と一部の人間達による遊びである
上空二十数mほどの位置で2人は対峙していた
星のような弾で弾幕を張る。その焦点に魔理沙がいた。そこまではやく飛ぶわけでもなく、様子見といった風でゆったりと飛んでいた
対して仕掛けられた霊夢はそれを最小限の動きで避ける。右に半身をずらし、後ろへと1歩。後ろからやってくる弾を見向きもせず上へ身体1個分、すぐさまカーブして前に2歩分。美しく洗練された動き。天才と呼ばれる霊夢にとってこれは至って普通のことだった
かわされている事実に対して魔理沙は特別悔しさなどない。むしろこの程度なら少し齧れば避けるのは容易い。ただしここまで洗練されるとなるともはや芸術の域であり、その姿に見惚れていた
気がつけばスペルカードは時間切れとなっていた。そして今度は霊夢が宣言をする番だった
「夢符『封魔陣』」
御札のような弾を多数配列させ、順次飛ばす。その弾はホーミングの効果があり、それをただの御札の中に幾つも配備させている
当然霊夢のようにバカ正直に避けてしまえば負けてしまうため、やや大袈裟に回避する。2〜3m程動き、危険を感じると迎え撃つ。ただしそれは最小限に抑える。別段ルール違反でもないが、迎撃するだけ精神的に負けてしまう
しかし既に見飽きるほど慣れたスペルカード。避ける事は容易い
必要最小限とはいかないものの、危なげなくかわしきる
「・・・まだ、こないのかしら」
霊夢は内心楽しみにしていた為、なかなか出してくれない事に不満を感じていた。どことなく不機嫌な顔を隠すことをしない
「まあ、シチュエーションってのが大事だろ?まあ出すからよ。待ってろって」
魔理沙はそう言いながら弾幕を展開させる。弾幕の形は星型だった
不服そうな顔を露にするが、避けることはやめない。前後左右上下から途切れることなくやってくるそれを、今度は幾らか大きく動いてかわす
右から来る弾を上にかわし、後ろから来る弾を避けようとして左と上に時間差で弾がやってくるのを理解し、右に躱す。と下からやってきて慌てて前へと身体を出す
それを続けていると、魔理沙が宣言をした
「いくぜ・・・これが新技!!」
八卦路を構え、その中心に光が集まる。霊夢はやってきた新技に心踊らせ、しかし頭は冷静に弾幕を避ける
そして避けきった頃
「従愛『フルストレージ プラズマ』」
霊夢の目の前を光が覆った。すぐさま結界を張る
「ぐっ・・・なによこのパワー・・・!!!」
霊夢からは見えないが、魔理沙側から見ると、中央から太い1本、そして上下左右に振られた、中央のレーザーよりはやや細い程度のレーザーが見え、横から見ればその5本が霊夢を呑み込んでいることが容易にわかる
結界にヒビが入りだす
「な・・・いくらなんでも速すぎる!!」
刹那、レーザーは霊夢を呑み込んだ
ややあってレーザーは消え、その中央からボロボロの服になった霊夢が見えるようになる
「なによあのでたらめなパワーは・・・おかしいったらありゃしない・・・」
空に浮かんでいた霊夢の顔には、驚きの表情が浮かんでいた
「マスタースパークの何倍もの力を感じた・・・わけわかんない」
そして数十メートル離れた親友へ感想を伝えようとし、驚愕した
「魔理沙!!?」
魔理沙は力果てたかのように急降下をする。段々と加速をやめることをせず、身体はその重力になすがままにされていた
霊夢の特技でもある、0距離移動『テレポート』を使うことにより救出に成功する。ゆっくりと降り、地面に両足を着ける
魔理沙は目をとじたまま手足を動かすことをしない。が胸は上下に動いており、生命活動をしていることを知る
「よ、良かった・・・生きてて・・・」
霊夢はホッとした。そして神社へと足を向ける。所謂お姫様抱っこをしたその姿を、目ざとく見つけた妖怪がいた。何時もならば感づく霊夢も、疲れや安堵感などで気が回らず、気づくことは出来なかった
その少女は、霊夢が神社の中、その寝室へと入ったのを見ると、音も無く飛び去っていった。黒い大きな羽をはやし、博麗神社へとやってきた時の魔理沙よりも速く飛んでいった。その羽は羽ばたくことを知らないかのように動かなかったが、ある程度離れるとバサバサと動かし、さらに加速した
「うぅ・・・いだだだだ!!」
頭が割れるように傷んだ。魔理沙にとって最悪の目覚めだった。頭どころか身体中が痛み、嘔吐感や倦怠感さえあり、動けるかどうかすら怪しいほどだった
外は既に日も暮れ、頼みとなる光は月の光程度のもの。電気もついてない寝室では暗闇が空間を支配していた
痛みや不快感などに満ち溢れ、何をするのも億劫になるが、取り敢えずと声を出す
「おーい霊夢。いるか?」
その声は掠れ、ほとんど意味をなしていなかった
最悪のパターンが頭をよぎる。もしかすると夜が開けるまでこのままかもしれない
冷や汗が流れるようになった時に、光が現れた
「あ、魔理沙起きた?大丈夫?」
ガラガラと音を立てて戸を開け、電気をつける。白い光が全てを照らす
魔理沙は上半身を起こし、霊夢の方にならい口を動かすが、そこから音はほとんど出てこない。その姿は酸欠状態の金魚のようだった
魔理沙の近くに腰掛けた霊夢は、それを見てやや顔をしかめる
「見る限り最悪そうね。取り敢えずお茶」
湯のみを差し出す。何時もの熱いお茶ではなく、気温とほとんど同じほどに冷えたお茶だった。
やってきた時のような豪快な一気飲みは形を潜め、慣らすように少しずつ飲む
飲み終えた頃に魔理沙は口を開く
「あー・・・あ、あー・・・」
先程よりは意味のある音として出てくる。それでもなお続く嘔吐感に耐えつつ、何とか声を出す
「・・・助かったぜ・・・」
二ヘラと笑う。しかしその表情からは疲れのような、どこか辛そうな風貌が見て取れた
霊夢はお茶を追加する
「ほんと、死んだかと思ったわ。いくらなんでもやりすぎじゃない?あの技」
不機嫌にお茶を差し出す。魔理沙は何となく意味を感じ取る
「あー・・・まあ、そういう技だからな・・・今の所は全魔力を使い果たす技だし」
「今の所は?じゃあ未完成じゃないの」
霊夢は呆れる。大きく息を吐き、魔理沙の脳天に衝撃を与えた
「ふごっ!?」
お茶を飲んでいた魔理沙は不意打ちの衝撃に驚き、口内にあったお茶を吹き出す。服と布団のシーツがお茶で汚れた
魔理沙は
「おい!何するんだよ霊夢!」
と声をあげようとするが、ある程度の声しか出せないらしく、かすれてしまう
「そりゃあんた、こっちのセリフよ。なんなのよあのスペルカード。死にたいの?」
強い口調で問い質す。それにたじろいだ魔理沙はそっぽを向く
「逆だ・・・むしろ霊夢の前でしか出せないんだぜ」
ぼそりと呟いた言葉を耳ざとく聞きつけた霊夢に、疑問符が浮かぶ
呆気にとられた顔をした霊夢と、それ以上語ろうとしない魔理沙の間に、気まずい沈黙が訪れる
「あ、えっと、その。それってどういう意味?」
少しあり、霊夢は固まった姿を動かし、何時もの正座姿になる
「・・・それって?」
「あーあの、霊夢だからこそってやつ」
魔理沙は顔を赤くする。まさか聞かれているとは思っていなかったらしく、顔を両手で覆う
動かすと節々が痛んだが、それは魔理沙にとって関係なかった
「えーとだな・・・そのー・・・」
目の隙間分だけ手を広げ、霊夢をちらりと見るような形になる。意味をなさない言葉を呻くように続けていたが、意を決したように両手を顔から離して、再び霊夢に向き変える
「その、あのスペルカードはな・・・」
魔理沙は目を泳がす。霊夢はつばを飲み込んだ。その後に続く言葉が怖くて仕方なかった。握る両手は震え、自らでさえ気づかないうちに服の中で汗を流していた
一方の魔理沙はというと、目を霊夢に合わせ
「あれはお前の為だけに作ったやつなんだ」
何時もの口調より躊躇いがちに吐いた言葉は、霊夢の頭を更に行動停止させた
「えーっと、つまり、あれは私の為に作ったと?」
混乱した霊夢は、ほとんどオウム返しをする
それを見た魔理沙は目を閉じて語り出した
「あー、そのだな。最初はお前を打ち負かしたいと思ってたんだ。そしたら段々と変な方向に進んでな。恋の魔法使いなんて呼ばれるが、私は霊夢に恋してたのかって感じだぜ今じゃ」
淡々と語る。手振りすらつけずに目線だけを移動させて伝える
「まあ、お前の為だけにってのはつまりだな・・・この技を他の奴でやったら、後がどうなるかわかったもんじゃなくてな。お前なら安心出来るし、それにお前以外には勿体無いしな・・・従愛ってのは、まあ憧れって意味を込めてるんだ」
次々と吐き出される言葉に霊夢の脳は処理が追いついておらず、ただぽかんと口を開くだけだった
「そもそも私はお前に憧れてるんだからな。恋なんて言うが、実際はお前の戦う姿とかに見惚れてたってだけなんだ」
言い切り、沈黙が訪れる。沈黙によるプレッシャーと元からの嘔吐感で、魔理沙は本当に吐きそうになっていた
「あ、つまり・・・私にしか使わないってこと?」
霊夢の脳はようやく一つの解を導いた。段々と脳が機能をするようになり、顔を赤くする
「その、憧れるとか見惚れるとか・・・嬉しいけど、こう、恥ずかしいわ」
霊夢はうつむいた。黒い髪の毛が顔を遮断し、表情が見て取れなくなっていた
「まあ、だからこの技はお前以外には使わないから、安心してくれ」
口調はいつも通りだったが、表情はどこか硬かった。反応はない。どうしようかと悩み始めた頃、霊夢は口を開いた
「・・・色んな意味で心配よ。出されたらこうなるの間違いないじゃない」
霊夢は下を向いたまま吐き出す。そして顔を上げ、魔理沙の肩に身体を預ける
突然のことに驚く魔理沙。しかし何も出来ずなされるがままになる
霊夢が震え出す。押し殺したような嗚咽が聞こえる。泣いていた
「・・・・・・」
魔理沙はその体制のまま、動くことをしなかった
幾らか時間が過ぎ、霊夢はその体制のまま聞く
「晩御飯食べるでしょ?もう8時過ぎてるわよ」
「え?まじで?」
魔理沙は朝ご飯を簡単にすませた記憶しかなく、昼は気絶して何も食べていなかった。そもそも研究していた間はそこまで腹にためるほどの食事をしていない
意識すると腹は鳴り、ご飯の要求をする胃袋が暴れだす
「おう。そうしてくれ」
その声を聞いた霊夢は立ち上がり、魔理沙の方に向き直る。目は赤く晴れ、充血もしていたが、晴れやかな表情をしていた
「それじゃ、待ってて。食べやすいのを持ってくるから」
そう言って霊夢は寝室から出ていった
取り残されたような形になった魔理沙は大きく息を吐いた
「ほんとに・・・霊夢のことを考えて創ったからなぁ・・・」
呟きは誰にも聞こえない
某サイトで後書きについて色々言われたので、こっちで色々言うことにします(反省の色なし)
嘘ですゴメンナサイちゃんとやりますって
と言ったものの、あとがきって何を書く為にあるんですかね?書くことないなら書かなくていいじゃんって話ですが・・・それでもあとがき書かないのはもったいなさすぎる・・・
そーうですねぇ。面白い話とか言われてもないですし、まあいつも通りでいきましょう
音ゲーあるある
「あっボーダー乗った!あっ落ちた!のっ、お、あっあっ。これは・・・いけるか?あぁでも・・・うー☆」
「さ、最後だ、ボーダーギリギリ・・・いけるか?」
「よし!ボーダー超えた!これはいけ(ラス殺し)あっあっ」
「(落ちたリザルト画面をみながら)チクショーメ!!」
ラス殺しの罪は重い(大抵は次でクリアするからいいけど)
自分語りが寒いとか言われたので、どうしようか。つまり友達を語れば・・・
友達にホモがいます!!
なんか違う気がする