人間とは極限の状態になると今までの事、つまり走馬灯のような物が見えてくる生き物である。人間だけではないかもしれないけど。このままだと俺は小町に誤解されたままこの高校生活を終わらせることになるであろう。この誤解は何が何でも解いておかないと不味いだろう。もしも誤解した状態のことを両親に言われた時には家出の準備を始めた方が良いかもしれない。
俺が家族に弁解した所でこの家での権限はお袋→小町→カマクラ=親父→俺の順番で低くなっていく。
最下層の俺がいくら弁解したところで小町の意見が押し通されることになるのだ。
おっと
こんなことを考えているうちに家を出なければ平塚先生の鉄拳制裁を受けなくてはならなくなってしまう時間になってしまった。
それから急いで支度をした。
結果......
遅刻した。
いつだったかのように遅刻していくことは正義という意見を言ったが、問答無用で鉄拳制裁が入った。
今回は前回のような御褒美は無しで。
御褒美ってのは罵られたことじゃないよ!?
見れたことだよ。黒の大人っぽいものが...。
うん。そうだ!そうだと信じたい。
もし罵られた事が御褒美なら、奉仕部は御褒美部になってしまう。
最近、あの部活居心地いいんだよなぁ。
おっと危ない危ない
新たな道が開けてしまうところだった。
そしていつものように特に何もなく時間は過ぎていき、部活の時間になった。
「あら、本当に来たのね。」
「ああ?来ちゃ悪いのかよ?帰っちゃうよ?俺。」
「え、と。来ては行けないとは行ってないのだけど。逆に文句も言わずに来たことに感心しているのよ。」
「さいですか。そりゃ嬉しゅうございます。」
「理解できればいいのよ。で、由比ヶ浜さんは?彼女がいないと話が進まないのよ。」
「だろうな。俺とお前だと、寒川の心を折ることくらいしか案が出てこなさそうだ。」
「やっはろー!なんで部活行くのにヒッキー待っててくれなかったんだし!」
「いや、わざわざ一緒に来る必要ないだろ。」
「一緒に来た方が楽しいし!」
「そろそろ本題に入りたいのだけど良いかしら?」
「あ、ごめんゆきのん。ヒッキーにひとつ聞きたいことあるんだけもいい?」
「構わないわよ。」
俺の意見は聞いてもくれないんですか。
まあいいんだけどね。慣れてるし。
雪ノ下が淹れてくれた紅茶でも飲みながら答えてやろう。
「隼人君が休み時間ヒッキー歩いてた時とかずっとヒッキーのこと見てたんだけど、何か知らない?」
「ブフォ!!!!ゲホッゲホッ!!!!!」
「ヒッキー汚っ。」
「汚いわよ。」
「お前、なんてこと聞いてくれるんだ。俺が頑張って忘れようとしてたのに。」
「え、隼人君と何かあったの?」
「いや、何も無い。何かあっても言いたくない。」
「それはつまり何かあったということね。単純な男。」
「別に今言わなくてもいいし。明日直接隼人君に聞くから。」
「いい。よせ。いらん。やめろ。やめてくれ。やめてください。」
俺はいつの間にか土下座をする姿勢に近付いていた。
「さて、本題に入ろうか!」
「この男、露骨に話題を変えてきたわ。」
「ヒッキー最低。」
おい由比ヶ浜、ブーイングを出すな。お前が出すと雪ノ下まで乗っかってくるんだよ。
「えーっと、寒川は?」
「依頼人が来てないなんてね...。まあ3人で話し合っておきましょう。」
「はいっ!!!」
「どうぞ由比ヶ浜さん。」
「シンプルに花渡して好きです付き合ってくださいとかどう???」
「シンプルすぎるだろ。相談までしてきたのにそれ言われて追い返されたら怒るぞ。あいつ。俺なら多分怒る。まあ相談なんてしないだろうけど...。」
「今回は癪なのだけど比企谷君の意見に賛成だわ。ごめんなさいね。由比ヶ浜さん。」
「う〜。そっかぁ。そう考えてみればそうだね。」
おい、癪ってどういうことだよ。
「まあ、今回の頼みの綱は由比ヶ浜だからどんどん意見は言ってくれ。」
「うん!うー、あっ!私が遊びに誘って、そこで私がどこか行った時に寒川君がアクションを起こすとか?」
「三浦が由比ヶ浜をひとりで歩かせるとは思えんのだが...」
「ええ。たしかに...」
「もう!ヒッキーとゆきのんは告白をストップさせたいだけなんじゃないの!?」
「「..............」」
「え、図星だったの?」
「まあ前に恋愛絡みであんなことがあったしなあ。」
「ええ。」
「.....。今回はあんなふうにならないようにしないとね....。」
「ああ。俺も前みたいなことはしたくはないしな。」
「私もあのようなものはもう見たくないわね。」
コンコン
「失礼しまーす」
ここで来たか。寒川。
てか俺ら作戦会議的なことやろうとして何も決まらなかったじゃねえか。
その放課後、いろいろな案を由比ヶ浜と寒川が出し続けていたが全て俺と雪ノ下の反対意見に納得させられていた。
「たでーまー。」
「おかえり!お兄ちゃん。」
「今日は葉山さんと何かあったー?」
「あるわけないだろ。あるのなんて嫌だ。」
「まあまあ、小町のお兄さん候補なんだからー。」
いや、やめてね。そういう事言うの。あいつ冗談じゃなさそうで怖いんだけど。
「てか、お前なんではやまのことあっさり受け入れようとしてるんだよ。」
「お兄ちゃんの事を理解する!そうじゃないと妹は務まらないからね!あっ!今の小町的にポイント高い。」
「へいへい。もうちょっと違うところを理解してもらいたいんだけど...。」
「お兄ちゃんの事は大抵何でも理解してるよ!戸塚さんを含む男が好きなこととか。」
「だからそれは違うと言ってるだろ。俺が好きなのは戸塚だけだ。」
ヒキッ「いやー。今の発言はキモイよお兄ちゃん。」
「いや、お前葉山はいいのかよ。」
「葉山さんはあれじゃん?なんか絵になるっていうか。」
「戸塚なんて女かと疑うレベルだぞ。」
「うーん。もうお兄ちゃんには何言っても無駄だな。(ハヤハチサイコー!!!!)」
ゾゾゾッ
今小町から恐ろしい言葉が聞こえたような聞こえてないような...。
その後普通に小町に晩御飯を食べさせてもらい、部屋に篭った。食べさせてもらったってo(´○`)o アァーーーン♪ってやつじゃないよ。正確に言うと食べさせてもらえた、だな。
そして部屋で雪ノ下から出された宿題をやっていた。
まずい。何も案が出ない。まずい。まずい。まずい。まずい。まずい。まずい。まずい。まずい。まずい。まずい。まずい。まずい。
zzzzz
チュンチュン
「あれ、今何時だ?」
寝起きで一言言い時計を見ると
7時
机の上
白紙のプリント
終わった。
俺は着替えてリビングに行き、小町と他愛ない会話をして先に家を出た。
本当は2人で行きたいが、俺なんかと一緒にいることで小町が風評被害に合う恐れがあるので別々に登校している。
「おっ、比企谷君おはよー!」
なんだこの心の暖かくなるようなセリフは。朝、学校のやつから挨拶されるのなんて由比ヶ浜と戸塚だけだったのに...
これがまさか友達というやつなのか。
おっと危ない。勘違いするところだった。
「おう。」
「あれ?テンション低い...?」
こいつ部活の時敬語だったよな。あ、あれか。雪ノ下いたからビビってたのか。
てことは俺は全然ビビるような必要の無いやつ。雪ノ下をボスとしたら俺は完璧な下っ端。ポケモンでいう名前のない〇〇団のしたっぱというやつだ。
あのシリーズによってボスの強さ全然違うのなんとかならないのかな。αサファイアやったけど何の苦労もなく勝てちゃったよ。オリジンはもうやってる人いないし、仕方なくαサファイア買ったら結構面白かったんだよなあ。
おっと寒川のこと忘れるところだった
「いや、いつも通りだ。お前が高いだけだよ。」
「ふーん。そんなもんなのか。じゃあ今日も部室行くからよろしくね!」
「おう。」
「じゃあ俺先行くわ!」
教室に入りいつものように狸寝入りをしているとまたもや声をかけられた。
「なあ。比企谷。」
「ん?んだよ。葉山。」
「朝、君が話していた男は誰だい?俺というものがありながら。君はそういうことはしないと思っていたんだがな...。」
「あ?あれはただの依頼人だよ。」
あ、これダメなやつだ。葉山のセリフを否定しきれてない。
キ、キマシタワー!!!!
やっぱりだ。腐の女王が黙ってなかった。
「比企谷。今日少しいいか?6時頃部室に行くから待っていてくれ。」
「はぁ。わかったよ。」
ガラッ
「あら、また来たのね。」
「お前、そのセリフ好きだろ。昨日も同じようなこと聞いたぞ。」
「あの、部活をサボりたいとかやめたいとかほざいていた男がこうも毎日部活に来るなんて驚かない人はいないのではないかしら。で、昨日出した宿題は?」
「ごめんなさい。忘れました。」
「はぁ。そんなことだろうと思ったわ。あなたは自分の決められた仕事すらできないの?あのようなことが苦手な私でさえも考えてなんとか書いたというのに。」
「もう。本当にごめんなさい。」
「ヒッキー、ゆきのんやっはろー!」
ここで来ました。この部活の空気清浄機。でも雪ノ下の味方につくから稀に使い物にならない空気清浄機だ。
「こんにちは。由比ヶ浜さん。あなた宿題はやってきたかしら?」
「ごめんなさい。忘れました。」
「あなた達。寒川君が来るまでずっと書いてなさい。」
「「はい。」」
1時間程経った時寒川が来た。それまでずっと働かされていた脳が休憩を始めてしまい、俺は意識が飛びそうになっていた。
結局俺が考えた案は1つだけだった。しかもそれは絶対に失敗するであろう案。
後ろから抱きしめて好きだよって言う。
これワンチャン停学。
実行したら大学行けなくなるかもしれないと思った方がいいな。
全員で案を出し合い。俺の案が真っ先に否定され少し落ち込んでいると下校時刻が近づいていた。
「今日はこのくらいでいいだろ。」
「そうね。時間も時間だし。では鍵を返して来るから先に帰っていいわよ。」
「今日は俺が鍵を返してくるわ。この後少しこの教室使いたいし。」
「そう。ならよろしく。」
「バイバイヒッキー!ゆきのん。このあと遊びに行かない?」
「別にいいけれど。」
「じゃあレッツゴー!」
「じゃあ俺はここで。明日もよろしくお願いします。」
「ええ。さようなら。」
「じゃあね寒川君!」
ガラッ
「待っていてくれてありがとう。比企谷。」
「まあ、待ってろって言われたしな。」
「比企谷。この間の件についてだが、答えを聞きたい。」
「正直言ってどうすればいいのかわからない。だがこれだけは言える。俺はお前が嫌いだ。」
「そうか。」
「だが、お前の言っていたとおりかもしれない。お前はこんな俺にでも話しかけてくれる数少ないやつだ。これがお前の言っていた言葉の意味なのかもしれない。」
「なら」
「ああ。まあ、なんていえばいいんだ?これからもよろしく?」
このあと俺達は葉山の力も借りて一応依頼を終わらせることができた。寒川は三浦に告白をしたが、バッサリ切り捨てられていた。
「あんた、誰だし。」
このセリフでもう寒川涙目になってたよな。ご愁傷様寒川。
「で、この小説はなんだ?材木座。」
「モハハハハハ。今回は我の自信作なのだよ。」
「協力者は誰だ?お前がこんな腐要素を含もうとするとは思えないのだが。」
「う、我は悪魔と契約をしたのだ。」
「はあ?何いってんのお前?悪魔って誰だよ?雪ノ下?」
「いや雪ノ下殿はあれだ。氷の女王~ブリザードプリンセス~だ!!!」
「そのままじゃねえか。で悪魔って....。ん?腐...。悪魔....。もしかして海老名さんか?」
「なにぃ!?八幡、貴様天才か!?なぜそのことが。」
「いや、よく考えると腐ってて俺と葉山をくっつけようとしているやつなんて1人しか思いつかねえよ。で、なんでお前海老名さんと手を組んだんだ?」
「それはなぁ。」
~~回想~~
アニメイト津田沼店
「あれ。君総武高だよね?君もその漫画好きなんだ。」
「如何にも。我は総武高生だ。お主も総武高生か。では我はこの本を買ってくるとする!さらだばー。」
そこで我が漫画をバッグにしまおうとした時、人生の転機が起きたのだ。
その原稿は先程声をかけてきて我が逃げた女子の足元に落ちたのだ。
「ん?これって...。君、小説書くの?」
「如何にもそうだが...。」
我は次の日からのいじめを覚悟していたぞ。
なんたってその落ちた原稿はラッキースケベのシーンだったのだからな!
「私と漫画作ってみない?」
我は耳を疑ったぞ。今まで全く評価されなかった我の小説が評価されたと思ったんだからな。
「ここじゃなんだから場所変えようか。」
「うむ。」
~~回想終わり~~
「このあと我はこの女が体育祭の時の女子の騎馬戦を提案した者だと思い出して、少しは緊張や逃走したいという感情が薄れたのだ。」
「そうかよ。てかこれ漫画の原稿かよ。海老名さんがこれの絵を描くの?」
「ああ。如何にも。我は絵が苦手なのだ。我が絵を描くと、誰だかわからなくなるレベル。」
「ふーん。まあいくつか言わせてもらう。これを漫画にして誰得になる?腐要素の入った物はもう二度と書くな。あと、海老名さんと手を組むのはやめろ。いずれかお前腐りの怪物の餌になるぞ。おそらく俺、戸塚、葉山、葉山グループの誰かで。葉山と葉山グループはどうでもいいが、俺と戸塚は許さん。特に戸塚は許さん。あの天使を汚したら本気で殺すぞ。」
「八幡。よくこの長文を噛まずに言えるな。まあ八幡の言い分はわかった。ではこのあと我は海老名殿との約束があるからここで。さらだばーヾ(・ω・`)」
あいつ絶対わかってないだろ。