<セイバートロン星>
トランスフォーマーの故郷であるセイバートロン星。
ここである決着が着こうとしていた。一方は故郷に有機体を復活させ、同胞たちを救うため戦うサイバトロンの司令官コンボイ、もう一方はセイバートロン星を支配し、自分の理想を実現させようとするデストロンの破壊大帝メガトロン。二人の戦いにもいよいよ終止符が打たれようとしていた。
コンボイ「やめるんだ、メガトロン!セイバートロン星を破壊するなど断じて許さん!」
コンボイはメガトロンに向かって言う。メガトロンの目的はセイバートロン星を完全な機械の星にすること。それがいま実現しようとしていた。
メガトロン「何を言っている?作り変えるだけだ。俺様の理想の姿にな。ベクターシグマのキーにアクセスせよ!」
メガトロンが言うと同時にベクターシグマのキーから一点の光がセイバートロンのコアに注がれる。黄緑色に輝いていたコアは徐々に無機物の金属の塊へと変化していく。
コ「やめろ!」
コンボイは悲痛の叫びをあげる。
メ「ははは!さあて、有機物に別れを言うんだな、コンボイ。」
メガトロンは自分の完全な勝利に喜んでいた。惑星エネルゴア(太古の地球)での初代コンボイ暗殺の失敗、戦艦ネメシスの破壊、思い出せば数え切れないほど失敗に終わった出来事もこれで忘れることができる。その元凶であるコンボイの敗北によって。
オラクル「コンボイよ………。」
ふと、オラクルの声がコンボイに聞こえた。彼はこの星にもう一度有機体を復活させようと自分達を導いた。それをムダにすることはできない。
コ「誰が別れなどいうものか………。」
コンボイは自分の拳を握りしめる。
コ「そう、生きている限り!」
コンボイは渾身の力を込めてエネルギーをメガトロンに放った。しかし、メガトロンに当てることできず、後ろのタワーの先端部分に当たる。
コ「はあはあ。」
コンボイに残されたのは疲労だけだった。
メ「おいおい、無駄な抵抗するな。疲れるだけだ。この星は無機物によって完全に支配され、その忌々しいボディも機械に変わり、貴様のスパークは俺様が頂くというわけだ。」
メガトロンは冗談臭く言う。だが、コンボイは気づいていた。自分のエネルギーを当たった部分が有機物との融合体になりメガトロンに迫っていた。触手がメガトロンの腕を押さえる。
メ「!な、なんだ!?」
メガトロンはいきなりの出来事に混乱する。そのおかげでベクターシグマの浸食が止まる。コンボイはバーニアを全開にしてメガトロンを押し上げタワーの端にまで追い上げられる。そして、光弾を放ち、片方の触手を切断する。
メ「な、何をする気だ!」
コ「植えるのだよ、そう未来の種を!この星に必要なのはバランスだ!有機物と機械との間に限ったことだけではない。永遠の敵同士の間にも、そうお前と私のように!」
コンボイの気迫にメガトロンは焦った。このままでは星のコアに落とされる。そのとき、自分の右腕が自由になっていることに気がつき、コンボイを捕まえる。このまま握り潰してしまえば終わりだ。だが、その前にコンボイは全エネルギーをまとめて飛ばしメガトロンの人差し指を吹き飛ばした。そして、左の触手を切断され二人は星のコアに向かって落下していく。
メ「あ、あれ~~~!」
コ「素晴らしい変化がお前を待ってるぞメガトロン。もうすぐやってくる。リフォーマットの時が………。」
メ「お疲れさ~ん。」
二人は星のコアに衝突し体が光に包まれ消えていく。
メ「打ち上げは八時からだよ~~。」
こうして、セイバートロンで二人の戦士が消え、サイバトロンとデストロンの決着が着いた。この戦いの後にコンボイはセイバートロン星を救った英雄の一人としてセイバートロン星の住民の称えられ、初代コンボイの像の隣に彼の像が造られたのであった。更に、彼と共に戦ったチータスとラットルは復興リーダーとして活動した後に彼の名をとった「グレートコンボイ評議会」を設立、そこの初代代表メンバーとなった。彼の歴史はその後のその代の戦士たちに語り継がれ、伝説となった。
これはそんな彼のその後の物語。
『東方ビーストウォーズ』
第一話「リターン・コンボイ」
<幻想郷魔法の森>
幻想郷の森の一つである魔法の森。その森の中でコンボイは目を覚ました。景色を見るなり彼は混乱した。
コ「ここは?私は確かメガトロンと一緒に……!こ、これは。」
コンボイは自分の体を見つめて驚く。自分は確かオラクルによってリフォーマットされたはずだ。それなのにもかかわらず今自分の体は一見普通のゴリラにしか見えない。しかし、リフォーマット以前にあったセンサーなどの機能がついていた。
コ「以前のボディに戻っている。それにここは地球なのか?」
そのとき、後ろで気配を感じた。
コ「誰だ!」
コンボイは後ろを向く。そこには羽が付いたの少女達がいて、三人そろって何か話していた。
コ「に、人間?」
コンボイは困惑する。人間には羽がないはずだし、無論飛べるはずがない。そんなコンボイのことはほっておいて妖精たちは話を続ける。
妖精A「あのサル、私たちが人間に見えるみたいよ。」
妖精B「しゃべるから面白そうだけど、あんな下等な人間たちと一緒にされるとね~。」
妖精C「いっそのことやっつけちゃお!」
そして、三人は弾幕を放つ。
コ「!」
コンボイは慌てて躱す。
コ「待ってくれ!私は戦う気はない。」
妖A「何か言っているよ?」
妖C「無視すれば、どうせ新入りの妖怪だろうし。」
三人は攻撃をなおも続ける。話が通じないことがわかりコンボイはやむを得ずそこから逃げることにした。
<魔法の森 上空>
魔法の森の上空を一人の少女が飛んでいた。彼女の名はアリス・マーガトロイド、この魔法の森に棲む人形使いの魔法使いである。
ア「今日も里の子供たちが喜んでくれたわ。今度はどんな劇にしようかしら。」
彼女は、自立人形の研究をしながら人里で子供たちに人形劇をして喜ばせるのが趣味だった。今日もその帰りである。
ア「ん?」
アリスはしたを見るとあることに気づいた。妖精三人が何かを追い掛け回していた。
ア「あの妖精たち、また人間を追い掛け回しているのかしら?全く凝りもしないのね。しょうがないから助けよう・・・・・ん!?」
アリスは自分の目を疑った。三人が追い掛け回しているのはゴリラだったのだ。
ア「ゴリラを追い掛け回すなんておかしくなったのかしら。いや、そもそもこの森にゴリラなんていないし、そうだとしたらあの隙間妖怪が面白半分に捕まえて逃げられたもの?でも気になるわね。」
アリスは密かに三人を追いかけることにした。
<逃げるコンボイ>
コンボイは弾幕を避けながら逃げ続けた。
コ「こんなところでも追い掛けられるとはなあ。」
かつてセイバートロンでビーコン軍団に追いかけられたこともあり、こういうことには慣れていた。
妖C「こら~いつまでもにげるなあ~。」
妖精たちは無我夢中になりながら弾幕を打ち続ける。避けることを集中するあまりにコンボイは、木の根っこに躓いてしまった。
コ「しまった!」
コンボイが起き上がった時にはすでに三人が目の前に迫っていた。
妖B「もう、逃げられないわよ~。」
これでは逃げようがない。戦うしかないのかとコンボイはため息をつく。
ア(あのゴリラ、何か変ね……。)
アリスは林に隠れながら様子を見る。普通のゴリラならこんな態度はとらずドラミングをして威嚇するはずだ。
コ「何者だが知らないが戦いたいのなら仕方ない。コンボイ、変身!うおおおおおお!」
コンボイが叫ぶと同時にビーストモードからロボットモードに変形する。この光景を見た三人とアリスは、驚きを隠せなかった。無理もない、さっきまではどう見ても普通のゴリラだったのがロボットに変形したのだから。
妖A「な、何アイツ!」
妖C「変身した!?」
妖B「・・・って、なに言ってんの。攻撃開始!」
三人は弾幕を一斉に放つ。しかしコンボイはコンボイジェットを使い上空を飛び、避ける。
三人「と、飛んだ!」
三人がそんな事を言ってる中、コンボイの肩のキャノンを展開し、そこからミサイルを発射する。三人は一瞬で消し飛んでいってしまった。戦闘が終わるとコンボイはゆっくりと着陸し考える。
コ「一体何だったんだ。あの三人はとにかくここはかなり危険なようだ……ん!誰だ、そこにいるのは!」
コンボイはアリスが隠れている林に指を指した。
ア(な、なんでわかるのよ!)
アリスは完璧に見えなかったはずの自分を見つけられたことに驚く。
コ「誰なんだ。出てきてくれ、こちらも攻撃したくはない。」
アリスは大人しく林から出てくる。
コ「君は一体……」
ア「そこから動かないほうがいいわよ。」
コ「!」
コンボイは振り返えようとした瞬間、驚く。自分の首元にさっきまでいなかった上海人形が剣を持って自分を狙っていたのだ。
ア「それ以上動くと、その子の剣があなたの首を突き刺すわよ。」
コ「待ってくれ。私は戦う気はない。」
コンボイは自分の武装をしまい、両手を挙げる。それを見るとアリスは上海人形を自分の手元に戻す。
ア「最初に聞くわ。あなたは何者?」
コ「私はコンボイ。サイバトロンだ。」
ア「サイバトロン?聞いたことがないわ。」
コ「こっちからも聞いてもいいか?」
ア「……いいわよ。」
コ「ここは地球にように見えるが一体ここはどこなんだ?それにさっき私を襲ったあの三人は何者だったんだ?」
ア「ずいぶんな質問ね。」
コ「無理は承知している。」
ア「ここは幻想郷。地球ではあるけど忘れられた者たちが集う場所、つまり妖怪たちの理想郷よ。それとさっきあなたを襲ったのは妖精よ。」
コ「幻想郷?聞いたことがない地名だ。それに妖精は確か人間の空想の産物のはずだが。」
ア「ここで話すのもなんだから私の家にいきましょう。言っておくけどあなたのことを信用しているわけじゃないからね。」
コ「わかった。とりあえずビーストモードに戻ろう。」
コンボイはビーストモードに戻ろうとするがアリスがそれを止める。
ア「その必要はないわ。これから飛ぶのだから。」
二人はその場から飛んで離れて行った。
コ「そう言えばまだ君の名前を聞いていなかったな 。」
ア「アリス・マーガトロイド。アリスでいいわ。」
コ「よろしく頼む、アリス。」
ここから、伝説になった総司令官と人形使いとの交流が始まるのであった。
思い返せばオリジナルの方は初めてからもう既に半年以上が経っています。でも読みづらい方式をいきなり変えるとすごい違和感だな・・・と思い、編集し直したのがこの作品です。これからも再編集終わり次第投稿します。