<紫の屋敷>
紫はここ数日妙に警戒していた。藍からの報告がずっと気になっていたのだ。報告によれば敵は予想していたのよりも強力でやり合ううちに取り逃がしてしまったと言っていたがそれほど手ごわい相手に対して藍はなぜたいして負傷していなかったのか。それに気配が消えてからやられたと思っていたのが急に戻ってくるというのでも気になる。そう考えると今自分のそばにいるのが本物の藍なのかと疑ってしまいそうになるのだ。しかし、藍自身にそれらしい態度はなくいつも通りに自分に尽くしていた。
藍「橙、そこの調味料を取ってくれ。」
橙「はい、藍様!」
今台所で橙と一緒に朝食を作っている声が聞こえる。紫はふと気がついた。藍は確か九尾の狐の妖怪で油揚げが入っている料理を何よりも好んでいた。紫がいやと言っても言い訳して必ず入れていた油揚げ。しかし、最近の食事に入っていただろうか?そんなことを考えていると藍と橙が食事を持ってきた。
藍「紫様、お食事ができましたよ。」
藍は目の前で食事を並べる。
紫「・・・・・・」
藍「紫様?」
藍は不思議そうに紫の顔を覗く。
紫「あ、ごめんなさいね~。ちょっと考え事をしていたから聞いていなかったわ。」
紫は申し訳なさそうに藍に言う。
橙「紫様でも悩むことがあるのですか?」
橙は気になり紫に聞く。
藍「失礼だぞ、橙。」
藍は橙を叱った。
橙「すみません・・・・。」
紫「いいのよ、橙。それより食事にしましょう。」
橙「はい!」
三人は食事をする。紫は朝食をよく見るがやはり藍の好物であるはずの油揚げは入っていない。紫は警戒し食事に手が付けられなかった。
藍「紫様、どこかお体の具合でも悪いのですか?」
藍は心配そうに言う。
紫「藍、あなた最近どうしたの?」
藍「何がです?」
橙は美味しいと言い食事をしているのに対して藍と紫は箸をおいていた。
紫「あなた、油揚げはどうしたの?」
藍「え?」
藍は不思議そうな顔をして反応する。
紫「あれほど好きだったあなたが急に油揚げを入れなくなるなんておかしいんじゃない?」
藍「それは紫様がよく思わないと考えたからですよ。」
藍の言っていることは確かに正しかった。毎日油揚げを見ているとどんな人物でも嫌になる。
紫「確かに毎日入っていれば嫌になるわ。でも、それでも抜かなかったあなたなのに突然入れなくなるとは思えないわ。」
藍「・・・・・・」
藍は答えなかった。
橙「う!?」
そのとき橙が突然苦しみ倒れた。
紫「橙!」
紫は倒れた橙を抱きかかえる。橙は腹部を手で押さえて苦しんでいた。
藍「気づかれてしまいましたか。折角今日までいつも通りに振舞ってきたのに。」
藍は残念そうに言う。
紫「藍、あなた自分の式神になんてことを・・・・・」
藍「あなたはとにかく橙は仲間に引き入れるつもりでしたが残念です。」
藍は質問に答えようとしない。
紫「藍!主である私の質問に答えなさい!」
藍「あなたは私の主じゃありません。」
紫「え?」
藍の答えに紫は驚いた。
藍「私の主人はこれからの幻想郷を束ねるメガトロン様です。」
藍は殺意を込めた弾幕を紫に放つ。紫はすぐによけ屋敷の庭に出る。
藍「あなたには死んでもらわなければなりません。」
藍がゆっくりと庭に出てくる。
紫「藍、あなた一体どうしたというの?」
藍「いえ別に、気づいただけですよ。自分のやるべきことに。」
紫「やるべきこと?」
藍「はい、この幻想郷を我らデストロンの拠点として手始めに地球を征服することです。それにはあなたが障害になるのです。」
紫「もはや、何を言っても無駄のようね。」
紫の目つきが鋭くなる。どうやら本気になったようである。しかし、藍は平常を保ったままでいる。
紫「他人に洗脳されるとはあなたも地に落ちたものね。」
藍「地に落ちたかどうかはやってみればわかります。」
紫「いいわ。すぐに正気に戻してあげるわ!」
紫と藍の激しい格闘戦が始まる。
<博麗神社>
コンボイ達は試作トランスアーマーのテストのために演習を行うことになった。試作機は四機有り装着者は霊夢、魔理沙、咲夜、早苗というメンバーであった。アリスは自分がメンバーに入れなかったのに腹を立てていた。
ア「どうして私は入れてくれなかったのよ!」
アリスはかなり不機嫌でいた。
コ「今回はあくまでもテストだからどのくらいの性能があるか確認するだけだから四人に絞ったんだ。正式版には君を選んでいるよ。」
コンボイは困りながら答える。
ア「ふーん、どうだか?」
アリスの態度にコンボイは困っていた。実はこの数日間アリスはしつこくトランスアーマーのテストに参加させてほしいと何度もお願いされていたのだ。しかし、テストで事故があったら大変だと思いメンバーから外しておいたのだ。これはいつも世話になっているからだというコンボイの配慮である。
コ(外したのは悪いと思ったがなぜあそこまでやりたかっていたんだ?)
そんな悩みを考えている中、ライノックスは四人にブレスレットのようなものを渡す。
魔「これがアーマーなのか?」
魔理沙は不思議そうに見る。
咲「もっと重そうなイメージだと思いましたが。」
ラ「そのブレスレットにはスキャニングシステムを組み込んであるんだな。まず最初は自分がなりたい物をスキャンすることから始めるんだな。」
霊「じゃあ、動物や乗り物をスキャンすることから始めるの?探すのが面倒ね。」
嫌な顔をする霊夢ににとりは目を光らせながら答える。
に「それには心配いらないよ。ここにデータベースがあるから変形したい物があったらここから選ぶといいよ。」
霊夢たちは早速データの中から選ぶ。
魔「私は戦闘機にするぜ!」
霊「私はスポーツカーにしようかしら?」
咲「では私はバイクで。」
早「私はドリル戦車にします!」
それぞれのブレスレットにデータを送信する。
ラ「それじゃあ、ブレスレットにコマンドボードがあるからそれてアーマーを展開してみてなんだな。」
四人はコマンドボードを入力する。するとブレスレットに原子分解されて収納されていたアーマーが展開されていく。
に「第一段階クリヤだね。」
コ「では次にトランスフォームしてみてくれ。音声入力にされているからすぐにできるはずだ。」
霊「トランスフォーム!」
魔「トランスフォーム!」
咲「トランスフォーム!」
早「トランスフォーム!」
四人は一斉に言い一瞬で乗り物に変形した。
に「第二段階成功!」
ラ「やったんだな!」
二人はテストの成功に喜んでいた。
コ「よし、ここからは演習だ。四人のチームで行う。こちらはダイノボット、ライノックス、エアラザー、タイガトロンの四人だ。」
コンボイが言うとメンバーはそれぞれの配置に着いた。
早「ワクワクしますね!」
霊「あんたははしゃぎすぎ。」
魔「腕がなるぜ!」
一同は演習を開始した。
<紫の屋敷>
紫と藍の戦いは互角のように見えた。紫は自身の境界を操る能力を使って藍を拘束し、藍は一瞬でその拘束を破る。その繰り返しの中、紫は少しずつ焦り感じているのに対して藍は全く無表情だった。
藍「どうしました?まだ、ほんの腕試しですよ。」
藍はまるで疲れてないように言う。
紫(おかしい・・・・さっきからダメージを与えているはずなのに平然としていられるなんて・・・・・・。)
この紫が考えていた一瞬が隙になった。
藍「隙ができてきましたよ。」
藍は紫の脇腹に強烈な一撃を加える。
紫「くう!」
これで形勢は藍が優勢になった。この後も反撃は続き紫は徐々にダメージを受けていく。
紫「はあはあ。」
紫は自分が予想以上に追い詰められているのを恐ろしく感じた。
藍「どうやら地に落ちたのはあなたのようですね。」
藍は冷酷に言う。
紫「・・・・・。」
紫には返す言葉がなかった。
藍「では冥途の土産に私の真の姿をお見せしましょう。」
紫「真の姿?」
藍の周りの黒いオーラが現れ、一度藍を隠したと思いきや今度は漆黒のタンクローリーが現れた。
紫「タンクローリー?」
紫には状況が理解できなかった。
藍「ブラックコンボイ、トランスフォーム!」
タンクローリーは見る間に黒い戦士に姿を変えた。そこにはもう藍の面影はなかった。
紫「ら、藍・・・・あなたは・・・・・」
紫はあまりのショックで動けなくなった。ブラックコンボイは自分の剣であるブラックソードを出し紫に近づく。
ブラ「さらばだ、かつての主よ。」
ブラックコンボイは紫に向かって剣を振り下ろそうとする。
橙「紫様!」
咄嗟に橙の声が聞こえ紫は攻撃を避ける。その勢いで距離を取った。
紫「ありがとね、橙。」
紫は動けない橙を抱え隙間の中へ消えていった。
ブラ「逃げられたか。」
ブラックコンボイはその場でタランスに通信する。
ブラ「こちらブラックコンボイ、タランス応答せよ。」
タ「こちらタランスッス。どうだっスか?」
ブラ「隙間を使われ逃げられた。場所を割り出してグランドブリッチを展開してくれ。直接向かう。」
タ「了解。しばらく待つッスよ。」
通信を終える。ブラックコンボイは藍の姿に戻り落ちていた橙の帽子を拾う。
ブラ「橙、お前は一緒に連れていきたかったが・・・・・」
ブラックコンボイはタランスの通信が来るまでしばらくその場にとどまった。
今更だけどビーストウォーズの玩具売っている見せないかな~。ヨドバシでもイボンコしか売っていない。