<コンボイ達の臨時基地>
ア「戦っちゃいけないってどういうこと?」
アリスは顔色を変え質問する。これまでの戦いはコンボイを守りたいという気持ちで続けてきた。それをどうしていきなりいけなくなるのか、それがわからなかった。ライノックスは黙ったままだった。
ア「ねえ、どうして?どうしてなの?」
アリスは心配になり再度質問する。
ラ「君もトランスアーマーがどういう構成になっているのかを一度聞いていたよね。」
ア「ええ。」
勿論アリスは覚えている。トランスアーマーは普通の人間でもトランスフォーマーと戦うことができるようにアーマーをただ装着するのではなく人体の組織の数十パーセントをトランスフォーマー特有の特殊金属と融合することによってトランスフォーマーと同じぐらいの力を出せるという代物だ。これはアリスは愚か最後に仲間入りした橙にも説明している。
ア「でもどうして今更そんなことを言うの?」
ラ「まずはこれを見てほしいんだな。」
ライノックスはパネルを操作し、ある映像を見せる。それはアーマー装着時の自分と他のメンバーとの融合率だった。しかし、見た感じそれほど差はないようだった。
ア「なあんだ。そんなに変わっていないじゃない。」
ラ「ところがここからが大きな違いなんだな。」
ライノックスはつい先ほど観測したデータを移す。モンストロンと交戦したときの物だ。最初は霊夢たちとはほとんど変わらないが丁度アリスが怒りはじめた所から激変していた。霊夢たちが融合率が40で安定しているのに対しアリスは60、70、80とどんどん上昇しているのだ。アリスはショックを受けた顔でライノックスを見る。
ア「これってどういう意味?」
ラ「あまりにも融合率が高すぎて体に相当な負担がかかっているんだな。今までこんなことがなかったから気づか
なかったけどこのままだと命の危険性もあるんだな。」
ア「つまり?」
アリスは不安な表情で聞く。
ラ「最悪な場合、死ぬということもあり得るんだな・・・。」
ライノックスの言葉でその場は沈黙した。
<メガトロンのアジト ブラックコンボイトレーニングルーム>
ブラックコンボイは部屋の中で沈黙していた。彼の体はところどころ傷だらけになっていた。
ブラ「やっと・・・解放された。あの女の呪縛から・・・」
彼はこれまでの長い自分の中の戦い(闘病生活?)の末、ようやく藍の魂を自分のバトルベースに封じることに成功したのだ。その安心の束の間タランスとブリッツウィングが部屋に入ってきた。
タ「どうやら見た感じ、やっと成功したようスね。」
ブリッツウィングはボロボロになっている部屋を見て唖然としていた。
ブ「うわあ~。すごいことになっているね~。」
ある意味でブリッツウィングは感心していた。
ブラ「ところでタランス、例の強化パーツは完成したのか?」
ブラックコンボイの問いにタランスは首を縦に振る。
タ「もちろんス。ついてくるッス。アタチのビックリドッキリメカを見せてやるッス~うひゃひゃひゃひゃ~!」
三人は部屋を後にする。
<コンボイの臨時基地>
ア「死ぬって・・・・」
思わぬ言葉でアリス顔は真青になっていた。
ラ「まだ決まったってわけじゃないんだな。癌だとが病気じゃないし、もしかしたらっていうこと。普通の人間だったら手遅れだけど君はまだ間に合うなんだな。」
ライノックスは落ち着かせるように言う。
ア「でも・・・」
ラ「これからはアーマーにプロテクトをかけるんだな。」
ア「プロテクト?筋力でもつけるの?」
ラ「それはプロテインなんだな。要するにこれ以上融合率が上がらぬように追加装備とかを装備して体に対する直接的な負担を軽減させればこれ以上悪化することはないんだな。」
ア「本当に大丈夫なの?」
ラ「もちろん。もしも君に何かが起こるとコンボイも悲しむだろうからね。」
アリスは安心したようであった。
ラ「じゃあ、僕はアーマーのメンテナンスもあるから。」
ライノックスは部屋を後にする。
ア「ねえ、ライノックス?」
ライノックスが部屋を出る前にアリスが聞きとめる。
ラ「何?」
ア「融合率って死と関係あるの?」
アリスの質問にライノックスは一瞬ドキッとした顔になりかけた。
ラ「あ、当たり前なんだな!戻った時ににとりに注意しないといけないね!」
彼は慌ただしく部屋を後にする。部屋はアリス一人になった。
ア「嘘が下手ね、ライノックス。」
アリスが寝ていた土台から一体の人形が出てきた。彼女の作った自立人形の上海だ。
上「シャンハ~イ・・・」
上海はカメラを持っていた。実はアリス自身が事前に持たせておいて自分が気絶とかしている間でもみんなが何をしているのかを確認できるように記録をとってもらっていたのだ。(これは出発前ににとりによって作成されたカメラ)
ア「ありがとね、上海。」
アリスは上海からカメラを受け取ると記録を見始める。見ると自分が気を失っている間にライノックスが検査をして驚いて部屋を出ていく姿が写っていた。
ア「ライノックスったらなんでそんなに慌ててたのかしら?」
アリスは気になりながらも映像を見続ける。するとライノックスはコンボイが治療を受けている部屋に来た。
ア「コンボイに知らせるほど深刻なのかしら?まあ、あの顔なら当然なのだろうけど。」
アリスはその中でコンボイとライノックスの会話を聞き始める。
ラ「コンボイ、実はアリスの事なんだけど・・・」
コ「彼女がどうしたんだ?まさか、予想以上に容態が悪いのか?」
ラ「いや、そういうことじゃないけど・・・・・・」
ライノックスはコンボイに丁寧に説明をする。それをアリスは黙って聞いていた。するとコンボイは
コ「このことはアリスには言わないでおいてくれ。」
ラ「ほんとにいいのかい?」
コ「彼女を私と同じような存在にはしたくない。そんなことをしたら私は彼女にメガトロンと同じようなことをしているようなものだ・・・。」
コンボイは真剣な顔で答えた。
ラ「わかったんだな。彼女にはうまく隠しておくんだな。」
コ「すまない・・・。」
そこで記録が途絶えた。アリスはただ黙っていた。コンボイは自分のために嘘をついてくれたのだ。
上「シャンハーイ?」
上海は心配そうにアリスを見つめる。そんな上海をアリスは抱きしめる。
ア「大丈夫よ、上海。もし本当に体が変わっても私は私だから・・・・・」
アリスはこの秘密を知らなかったことにすると決めた。
<デストロン秘密地下工場>
ブラックコンボイはまだリペアも行っていない体で地下工場まで来ていた。
ブラ「ほう、予定よりも随分早く完成しているんじゃないか?『ネメシスⅡ』。」
タ「それはそうッス。サウンドウェーブのチビたちが頑張っていたもんスからね。」
三人の目の前には完成して間もないネメシスⅡを見つめる。
ブラ「おっと、危うく目的を忘れるところだった。そんなことより強化パーツだ。」
ブラックコンボイは正直すぐにでも再生カプセルに入りたかった。しかし、できれば強化パーツを一目見てからと思いついてきた。そして、一角にある格納庫に着く。
タ「ここッス。」
タランスはブリッツウィングに指示し格納庫を開ける。そこのはトレーラーのようなものが一台あった。
タ「パンパカパンパンパ~ンパ~ンパ~~ン!データから見たゴッドマグナスだけだとスペックがいまいち分からないスから他はアタチがみた何とかマスターが使っていた物を模倣して作ったス。その名もゴッドボンバー。」
ブラ「ゴッドボンバーか。」
ブラックコンボイはゴッドボンバーを見つめる。
ブラ「しかし、本当にゴッドマグナスにそっくりだ。色が黒くなければ危うく本人と間違えてしまうところだ。」
タ「うひひひ、ここまでやってしまうのがこのタランスの特技ッス。」
タランスは自慢そうに言う。そのときブラックコンボイはふらつき危うく倒れそうになった。
ブ「タラちゃん、そろそろ、ブラックコンボイを再生カプセルに入れてあげないとまずいんじゃないの?」
タ「それもそうすね。ほら、肩を貸すから行くっスよ。」
ブラ「すまない。」
三人はその場を後にした。
<コンボイ達の臨時基地>
アリスはコンボイの部屋に来ていた。コンボイは治療のため現在スリープモードに切り替えていた。
ラ「おや、アリス。もういいのかい?」
ライノックスは心配そうに言う。
ア「うん、気分はだいぶマシになったから。」
ラ「そう。」
ア「ところでライノックスは休んでいないようだけど大丈夫なの?」
アリスは気にするように言う。
ラ「いや、僕は別に・・・」
ア「あなたも私に言ったけど無理はよくないわ。それにコンボイの治療は今日は終わったんでしょ?」
ラ「まあね。」
ア「だったら、後は私が見ているから休んできなさい。」
ラ「でも・・」
ア「さっき慰めてくれたお礼よ。」
アリスはそう言いながらライノックスを部屋から追い出し、コンボイを見つめていた。コンボイの体の傷はまだ
残っていたが徐々に修復されているのがわかるほど薄くはなっていた。
ア「あなたは私のためにあんな嘘をついていたけど・・・それでも私は戦うわ。あなたからもうこれ以上大事なものを失わせないためにも。それに・・・・」
アリスはコンボイの顔に近づく。
ア「あなたを守りたいから・・・・。」
そっと眠っている彼に向かって口づけをした。
この作品よく見たら動画ネタもいれるべきだったな。