まあ、一様読みやすくしましょう。
そんなわけで再編五話。
<アリス宅>
ダイノボットと再会してから一週間が経過した。コンボイは霊夢からの情報を得て妖怪の山を訪れることにした。妖怪の山にはコンボイのようなロボットを作れる河童という妖怪がいると聞いたからである。
ア「私の案内がなくてもいいの?」
アリスは心配そうに聞く。今回は家の掃除でコンボイ一人で行くことになったからだ。
コ「ああ、夕方までには帰る予定にはしているから心配しないでくれ。」
コンボイは安心させるために言う。
ア「新しい情報が手に入るといいわね。」
コ「では行ってくるよ。」
コンボイは飛んでいく。アリスはその後姿を見つめる。
ア(どうしてなのかしら?一人になるのは慣れているのに・・・。彼と離れるとなんか寂しいというかなんか心細いというか、もしかしてこれって・・・・。)
アリスは何故か胸の奥が熱くなっていた。この熱くなるものは一体何なのか?この時の彼女はする由もなかった。
<妖怪の山のにとりの家>
妖怪の山に住む河童は技術力が高く、時々驚くような物を作り出す。そして今日も何かを作ろうとする者がいた。
?「よ~しこれで材料は全部そろったかな。」
彼女の名は河城にとり、その河童のうちの一人だ。そして、その隣には彼女よりも大きいロボットが立って、共に何かの準備をしていた。
?「これで準備が整ったんだな。」
に「でもさ、これで本当にできるのライノックス?」
にとりは好奇心に見た目でライノックスに聞く。
ラ「僕のデータバンクにクォンタムサージの記録が残っているんだなあ。それとあの早苗って子が言っていた何とかメモリというものの応用すれば、自由にメタルスになれるはずなんだな。」
ちなみにこの研究のきっかけは妖怪の山にある守矢神社の巫女、東風谷早苗の言葉がきっかけらしい。鹿野城の登場はまだ先ではあるが。
に「ライノックスが更に機械っぽくなるんでしょ。でも、なんでなれなかったの?ほかの仲間はなれたんでしょ?」
にとりは興味本位で聞くがライノックスは急に言いづらそうな表情になった。
ラ「それはその・・・・・僕は怪我をしていて再生カプセルに入っていたからメタルスになれなかったんだな・・・・・。」
に「ごめん、いけないこと聞いちゃったね。」
気分を悪くしてしまったと思いにとりは申し訳なさそうに謝った。
ラ「気にしなくてもいいんだな。でも、悔いが残っているのはそのせいで敵に捕まって仲間を傷つけてしまったことなんだな・・・・・。」
ライノックスはふと思い出していた。故郷セイバートロン星で仲間を傷つけたことを・・・・・。
≪セイバートロン星≫
地球での戦いを終えたコンボイ達がセイバートロン星に帰還したとき、既に星はメガトロンのばらまいたウィルスにより汚染され、ライノックスはシルバーボルトと共に洗脳されジェネラルドローン「タンカー」として立ちはだかった。この戦いの最中ラットルが獲得したコンピュータのハッキング能力で記憶を取り戻したが人格を持たないマシンによる統一された平和が正しいと考えラットルたちに再び襲い掛かった。チータスはブラックウィードー、ナイトスクリームの三人でタンカーを取り押さえラットルにビースト戦士時代のライノックスに戻るよう操作するように指示した。洗脳前の状態にまで書き換えれば本来の彼に戻ると判断したからだ。
チータス「ラットル、もう一回コンピュータにアクセスしてライノックスを正気に戻すんだ!」
ラットル「で、でも・・・・・。」
ラットルは戸惑っていた。コンピュータを書き換えるのは彼の人格を無視することになる。本当にこれでいいのか。
タ「ダナ、ダナ!」
暴れるタンカーは邪魔な三人を振りほどこうと必死に抵抗していた。元々巨体のタンクタイプであるため三人が押さえられる時間もそれほど長くない。
ブラックウィードー「何やってるシャ!こっちはいつまでも持たないッシャ!」
ラ「・・・・・・ああ。」
チ「ライノックスに戻ってきて欲しくないのか?」
チータスの言葉がラットルの胸に響く。戻ってきてほしい。地球の時みたいにまた仲間として一緒に行動したいと
思っていた。
ラ「わ、分かったよ・・・・・・。」
ラットルはタンカーのコンピュータにアクセスしようとした。そのとき
コ「やめろ、ラットル!」
コンボイが飛行してその場にかけつけた。
チ「コンボイ、どうして・・・・・」
チータスは疑問に思いながらコンボイに聞く。
コ「ライノックスは自分で進むべき道を決めたんだ。もしそれをむやみに変えたら我々はメガトロンと同じだ。さあ、離してやれ。」
一同は不本意に思いながらもタンカーから離れる。タンカーは立ち上がりコンボイを見る。
タ「・・・・・・・」
タンカーは黙ってコンボイ達を見る。
コ「いつか本当のことに気づいてまた一緒に戦える日が訪れることを祈っているよ。」
タンカーは後ろを向き去っていく。五人はその後姿をただ見ていた。
チ「本当にいいのかよ。俺たちは仲間じゃん。」
ラ「ラ、ライノックス・・・・・・。」
しばらく進んでタンカーはコンボイ達の方を振り向いた。
タ「今度会うときは仲間としてではなく敵同士なんだなあ。コンボイ。」
<にとりの家>
ラ(その後、僕はメガトロン野望を自分の物にしようと策略し仲間を次々打って故郷を滅ぼす事態を招いてしまった。僕は消えてしまってよかったはずなのにこの幻想郷に流れ着いてにとりと出会った………。)
過去の過ちを思い出しているライノックス対しにとりは気になり声をかけた。
に「ちょっと、ライノックス?」
ライノックスは声をかけてきたにとりに気がつく。
ラ「あ、ごめん。ぼーっとしていて聞いていなかったんだな。」
ライノックスはそう言いながら準備に戻ろうとする。
に「たまには散歩でもしない?引きこもっているのもなんだし。」
にとりは少し気分転換をさせようと思い、散歩することを勧めた。ライノックスもせっかくの誘いなので行くことにした。
ラ「そうなんだな。じゃあ、ちょっといこうかな。ビーストモード!」
ライノックスは自分のビーストモードであるサイの姿に変形する。
ラ「さあ、乗ってなんだな。」
に「あいよ。」
にとりはライノックスに跨り、外に出ていった。
<妖怪の山の小道>
コンボイはビーストモードで移動していた。本当は飛んでいった方がはやいのだが霊夢の話によればこの山を管理している天狗の一族は警戒心が以上に高いので刺激しないようにあえてビーストモードで移動することにした。
コ「しかし、ここの自然は美しいな。確かに理想郷と言っても過言じゃない。さて、霊夢からの情報によれば河童に住処は・・・・・。」
目的地を目指して進みながらもコンボイは道中山の自然に感動していた。そのとき、背後から殺気を感じた。
コ「!(この殺気は!?)」
?「そこの者止まりなさい。」
コンボイは後ろを振り向いた。そこには頭に犬耳を生やした白髪の少女が立っていた。さっきの殺気はこの少女の者らしい。
椛「私はこの山を見回りしている犬走椛です。名を名乗りなさい侵入者。」
椛と名乗る少女は剣を抜きコンボイに近づく。どうやら自分を侵入者をみたらしい。ここは戦うべきではないと思いコンボイは抵抗の意志はないと示すため両手を上にあげ、自分の名乗る。
コ「私の名はコンボイ。勝手に侵入したことについては謝る。私は、ただここの河童に尋ねたいことがあってきたんだ。」
椛はコンボイを見つめる。そして、目を鋭くして剣を構え直す。
椛「では、その偽りの姿は何ですか?」
コ「!こ、これは・・・・・」
コンボイは驚いた。彼女は自分のビーストモードが本当の姿ではないことを見抜いたのだ。
椛「私の目を誤魔化そうとしてもそうはいきません。侵入者には消えてもらいます!覚悟はいいですか。」
椛は剣をコンボイに向ける。どうやら戦いは避けられないようだ。
コ「どうやら話を聞いてくれそうにもないか・・・・・。仕方ない。コンボイ、変身!うおおおおお!」
コンボイはロボットモードになり、双剣サイバーブレードを出す。
椛「覚悟してもらいます!」
<妖怪の山の道中>
にとりとライノックスは外の空気を吸ってリラックスしていた。
に「いやあ、外の空気を吸うとほっとするね。」
ラ「ほんと、なんか今までの靄がすっきりした気分だな。」
気分転換をしながら二人はそういう会話をしながら道を歩いていた。そのとき、わずかだが物音がした。
に「ん?なんか向うから物音がしない?」
二人は耳を澄ましながら聞く。音は剣の斬りあいのようだった。
ラ「これは・・・・・戦いの音?いったい誰が?」
ライノックスは疑問になった。こんな山で戦闘をする者がいるのだろうか。
に「とりあえず行ってみない?」
にとりはライノックスに言う。
ラ「わかったんだな。じゃあ、しっかりつかまってて。」
ライノックスは勢いよく音のした方角へ駆け出す。
<コンボイ対椛>
コンボイと椛の戦いは互角のように見えた。二人の剣の打ち合いははげしいものだった。両者ともに真剣な目で向き合っていた。
椛(この人、思っていたよりずっと強い………。)
椛は焦っていた。長年この山の警備に励んでいたがここまで強い者を相手にしたことはほとんどない(霊夢などはランクが違うため除外)。さっきの斬り合いでも避けるのが精一杯だった。そして、一瞬の焦りが隙をつくった。
コ「そこだ!」
コンボイはサイバーブレードで椛の剣を勢いよく弾き飛ばす。
椛「し、しまった!」
椛の剣は飛ばされ上に目の前ではコンボイのサイバーブレードが迫っていた。
椛「ま、負けた・・・。」
かなりショックだったようだ。コンボイは剣を戻す。
コ「別にここに戦いに来たわけじゃない。私の話を信じてくれるか?」
コンボイは椛に近づく。
椛「・・・・・・私が失礼なことをしました。申し訳ございません。」
椛は落ち着いた言葉で答えた。どうやら誤解は解けたらしい。
コ「分かってくれればいいんだ。」
コンボイは安心開いた顔で言う。
椛「ところでさっきの要件なのですがよろしければ私が道案内を・・・・・」
そのとき、林から二つの影が飛び出してきた。にとりとライノックスだ。
に「あれ?終わっちゃったようだね。」
にとりはきょとんとした顔で辺りを見回す。
ラ「どうやらそのようなんだな。・・・・・・って、コンボイ!?どうしてここに!?」
ライノックスは驚いた。自分はともかくセイバートロンにいるはずのコンボイがここにいるはずがないと思ったからだ。しかし、コンボイの反応も意外だった。
コ「お前はライノックス!お前もここに来ていたのか?」
ラ「そうだけど、どうしてなんだな?コンボイは確か・・・・」
疑問がさらに増えた。自分も?ということは自分の他にも誰かが来ているというのか?そう思った矢先、椛が声をかけてきた。
椛「あのう、お話し中に失礼なのですが・・・・・・ここで話すのはなんなので場所を変えた方が・・・・・・。」
その言葉に賛同したのかにとりも言いだした。
に「そうだね。どうせなら、私の家に来ないかい。お茶くらいは出すよ。椛もどうだい?」
椛「じゃ、じゃあ私も。」
取り敢えず四人はその場を後にした。
<にとりの家>
ラ「そういうことだったのか。」
コ「ああ、それで私も幻想郷に来たんだ。あと、一週間前にダイノボットにあったよ。」
一行はにとりの家でひと段落していた。
椛「では、コンボイさんもライノックスさんも同じ世界から来た外来人だったんですか。」
椛はコンボイに聞く。椛はこれまで何度か外来人を見てきたがこういう例は初めてだった。
コ「ああ、それとさっき話したダイノボットも私の世界では死んでいたんだ。」
ラ「っと言うことになると僕たち以外でも来てる者もいるかもしれないんだな。」
ライノックスは曖昧ではあるが言う。少なくともこれまでトランスフォーマーが三人も幻想入りしているのだから。
コ「そう言うことになるな。」
に「じゃあ、これからコンボイはどうするんだい?」
にとりはコンボイの顔を見ながら気にするように言う。
コ「私はしばらく幻想郷を回ってみるよ。もしかしたら、メガトロンたちが来ている可能性も否定できない。奴らはきっと何か悪いことを企むはずだ。それだけは阻止しなくては。」
ラ「僕はにとりの所で研究を続けるんだな。もしかしたら他の仲間を見つけるきっかけになるかもしれないし。」
ライノックスの意見にコンボイはふと思った。まだあの時の事を気にしているのかと。
コ「わかったよ、ライノックス。このことはダイノボットにも伝えとくよ。」
に「あんまりいいところじゃないけどいつでもおいでよ。」
にとりは自分でも認めているのか皮肉そうに言った。
コ「ああ、じゃあまた来るよ。」
コンボイは背部に収納されているコンボイジェットを展開する。
椛「私が見送りましょうか?」
椛はコンボイに言った。どうやらさっきの無礼に対してのお詫びとして見送ろうと思ったからだ。
コ「いや、大丈夫だ。その気持ちには感謝するよ、椛。」
に「じゃあ、気をつけてね。」
コンボイは夕暮れの空を飛んで妖怪の山を後にした。
<アリス宅>
ア「もう、いったいいつまで帰ってこないのよ・・・。」
アリスは不満そうに窓を眺めていた。空はすでに日が沈んでおり真っ暗になっていた。
ア「こんなんだったら私もついて行くべきだったわ。」
そう考えた矢先、玄関からコンボイが入ってきた。
コ「やあ、ただい・・・」
ア「遅い!」
コンボイが声がアリスの怒鳴り声によって遮られた。
ア「この時間までどこに行っていたの!」
コ「いや、にとりの家で・・・」
ア「ちゃんと全部説明してもらうからね!」
その晩、アリスを納得させるまでにかなり時間がかかった。そのときのアリスの顔は怒っているのにもかかわらず何故か少し赤くなっていた。
<霧の湖近くにある紅魔館付近の森>
?「しく・・・・しく・・・」
真夜中の森で一人蝙蝠の翼を生やした少女が泣きながら歩いていた。彼女は小悪魔、霧の湖近くに立つ紅魔館のパチュリーの使い魔的存在である。
小「ひどいですよ。最近のパチュリー様は。なんか少しの事でもすぐ怒るし、紅茶を入れろと言われて入れたらまずいと言われて顔の前で噴き出されたうえにかけられるし、もう帰りたくない・・・・・・」
実はパチュリーはここ最近新しく考えた魔法がうまくいかずイライラしておりその苛立ちを彼女にぶつけていたのだ。そんな彼女が嘆いているとき声が聞こえた。
?「いやあ、お嬢ちゃん随分ひどい目にあっているみたいだね~~。」
小「だ、誰!?」
小悪魔は後ろを振り向いた。そこには小町ことメガトロンと如何にも怪しい四体のロボットが立っていた。小悪魔は姿は見たことがないが死神についてはいろいろと知らされていた。
小「死神が私に何か用!」
メ「用って程じゃないけどそんな悲しい声と聴くとね~~。」
メガトロンは勿体ぶって話す。
小「用がないならさっさと帰って!」
小悪魔は涙をふきながらも言う。こんな時にからかわれるのは嫌だった。
メ「まあまあ落ち着いて。ここに来たのはもう行く当てがないから来たのだろ?」
小「!」
小悪魔は自分の本心を見抜かれ驚きを隠せなかった。それに付けこむかのようにメガトロンは話を続ける。
メ「こっちも最近上司にクビにされちまってねえ~。」
小「・・・・・・」
メガトロンの言葉に小悪魔は黙る。
メ「お互い嫌われ者同士、一緒に仲良くやって行こうじゃござあせんか。」
小悪魔はメガトロンは自分と一緒に来ないかと言っているらしいと理解した。
小「でも、私は力が弱いし・・・・」
小悪魔は自分が弱いということをよく知っていた。それゆえに迷惑をかけると思い誘いを断ろうとした。
メ「そんなことは中曽根さん。お前にはやろうという気力があるじゃないか。それにこっちに来れば新しい力をくれてやってもいい。」
小悪魔はその言葉に引っかかった。新しい力をもらえる?もしそうだとしたら今の自分を変えられるのかもしれない。
小「ホントに?」
メ「ええ、もちのロンパールームだ。但し、このメガトロンに忠誠を誓うのならばな。」
小悪魔は一瞬ためらった。しかし、このまま帰ってもまたパチュリーにいろいろとこき扱われるのが落ちだと考えた。
小「あんなパチュリー様の所に戻るならこっちに付いた方がましね。」
小悪魔はメガトロンについて行くと決断した。
メ「ようこそ、我がデストロンへ。」
その夜小悪魔はメガトロンたちと共にどこかへ消えていった・・・・・。