超重武者が往く、遊戯王GX   作:フュージョニスト

2 / 4
どうも、フュージョニストです。

早々に書きあがったので、第2話投稿です。


第2話 入学、そしてvs十代

『それじゃ、今日中にはアカデミアに着くのね?』

 

「ああ。けど、入学式とかで会いに行くのは夕方になるかもしれない」

 

『わかったわ。なら、時間が出来たら連絡しなさい』

 

「分かった。じゃあ、また、姉さん」

 

 姉さんと連絡を取り終わり、携帯を切ってバッグの中にしまう。

 アカデミアの入試は結果から言えば合格で、その事をまず両親と妹に伝えたら妹に抱き着いて喜ばれ、両親はそれを微笑ましく生暖かい視線で見守っているというオレにとっては凄く恥ずかしい状態となった。

 

 ――やめてくれ妹よ、髪とか肌とかすごくいい匂いがするから!

 

 そして姉さんはと言うと、『おめでとう』と一言だけメールで送って来ただけだった。

 でも、こういう時の姉さんは面と向かって言うのが恥ずかしいんだって分かってるから、素直に『ありがとう』とメールを返しておいた。

 で、アカデミアへの移動当日の今日、改めて連絡してきたけど……多分、時間作って案内とかしてくれるんだろうな。

 

「お、鉱太戻って来たのか」

 

「ああ。家族と連絡取ってただけだから」

 

 船の甲板には十代がオレを待ってた。

 と、その近くには髪をオールバックにした少し背の高い奴と、水色の髪でメガネをかけた奴がいた。

 

「? そっちの二人は……オレや十代と同じ、アカデミアの入学生か?」

 

「ああ、俺は三沢大地だ」

 

「ボ、ボクは丸藤翔ッス」

 

「二人とも、オレと鉱太の入試の時のデュエルが気になったんだってさ」

 

 なるほどな……確かにオレの超重武者は『守備表示での戦闘』と戦い方が独特だし、十代のE・HEROも融合によって姿や能力を変えていく。

 聞いた話だと三沢は入試トップの成績だったらしい、そんな奴に目をつけられるとは……これから、面白くなりそうだな。

 

「オレは沙凪鉱太だ、よろしく。三沢、丸藤」

 

「こちらこそよろしく、沙凪」

 

「よろしくお願いするッス、沙凪君!」

 

 差し出したオレの手を三沢は躊躇いなく、丸藤はおずおずと取って握手する。

 その後、軽く自分たちのことを話し合っている内に船がアカデミアに到着。

 

 授業で使うであろう講義の為の大きな教室に集められ入学式が行われて、その時に制服となるジャケットが配られた。

 三沢は黄色、十代と丸藤、それとオレは赤のジャケットが配られた……赤って事はオレ達はオシリスレッド、黄色の三沢はラーイエローか。

 

 三沢と別れ、オレ達はオシリスレッドの寮に向かう――が、そこにあったのは築数十年と言った感じの古いアパートの様な寮だった。

 丸藤は嫌そうな顔をしていたが十代は『風情があるし景色もいいじゃんか!』と言ってご満悦の様だ。

 

 オレもどちらかと言えば十代の意見に賛成だ。

 ここデュエルアカデミアは寮の昇格・降格があるらしいから、最初から上の寮で満足してるよりは下の寮から這い上がって行く方が楽しそうだし――それに赤は割と好きな色だからな。

 

 十代と丸藤の部屋は2階の階段を上がってすぐの角部屋、オレはその逆に階段を上がって一番奥の角部屋だった。

 部屋に着いて鍵を開けて中に入る――中は意外に広く、コンロもあり、3段ベッドとデスクが3つあるけど使われた感じもなく、3人部屋に1人なんだ……と少しだけ寂しく感じた。

 

「取り敢えず、軽く荷物の整理でもするか……」

 

 実家から届いていた段ボール2箱を開き、衣類や食料(レトルトとか)、食器に調理器具(包丁、フライパン他)なんかを場所を決めて置いていく。

 1時間ほどで片付け終えて、さて何をしようかと思ったところで扉を叩く音がした。

 

『おーい、鉱太ー! 船の中での約束だし、アカデミアに着いたんだからデュエルしようぜー!』

 

 そう言えば十代から『アカデミアに着いたらデュエルしようぜ!』って誘われてたな。

 ……そうだな、ちょうど暇になった事だし、な。

 

「十代か? 少し待ってろー! 準備していくからー!」

 

『わかった! レッド寮の前の空スペースに居るから!』

 

 それだけ言って十代は走って行ったな。

 本当に、デュエルが好きなんだな、アイツは……。

 

「ま、人の事は言えないか」

 

 オレもデュエルが好きなわけだしな。

 さて、と……。

 

「超重武者たち……相手はオレと同じくクロノス教諭を倒した十代だ。――全力で、立ち向かうぞ」

 

『お館様……御意!』

 

『クリクリー!』

 

 いつの間にかオレの隣にいたビッグベン-Kと頭の上に居た虹クリボー。

 そうだな、お前らがいてくれるならオレはどこでだって戦える。

 

「さぁ、行くぞ!」

 

 デュエルディスクを付け、デッキをセットし、ドアを開ける。

 十代がオレに気付いたのか手を振って『早く来いよー!』って待っていて、丸藤の奴はちょうど俺と十代の中間のあたりでデュエルを見るつもりらしい。

 PDAを弄ってたけど、誰かに連絡してるのか?

 

「今行く!」

 

 若干駆け足で十代の向かいに立つ。

 そして、お互いにお互いを見据えて、デュエルディスクを構える。

 

「オレ、あの時の鉱太のデュエルを見てから、今日までずっっっっと思ってたんだ。『お前となら、最高に楽しいデュエルが出来る』ってさ!」

 

「奇遇だな、オレもだよ十代。……さぁ、始めようか!」

 

「ああ! 行くぜ!」

 

 

「「デュエル!」」

 

 

 デュエルディスクのランプが点かない――って事は十代の先行か。

 

「オレのターン。《カードガンナー》を召喚!」

 

 カードガンナー ATK 400

 

 ガン〇ンクみたいな機械が出てきたな。

 

「《カードガンナー》の効果発動。1ターンに1度、オレのデッキの上からカードを3枚まで墓地に送って、エンドフェイズまでその枚数×500ポイント攻撃力をアップさせるぜ。オレは3枚墓地に送る」

 

 送られたカード

 《増援》

 《E・HERO シャドー・ミスト》

 《E・HERO アイスエッジ》

 

「よっしゃ! シャドーミストの効果発動、コイツが墓地に送られた時、デッキから『HERO』を1体手札に加えられる。オレは《E・HERO スパークマン》を手札に加える。カードを1枚伏せてターンエンド」

 

 十代 LP 4000

 ・手札 4枚

 ・モンスター

  カードガンナー(攻)

 ・魔法・罠

  伏せ×1

 

 なるほど、墓地に送りたいカードがあるのか。

 さて、オレの手札は……うん、悪くないな。

 

「オレのターン、ドロー。オレはモンスターをセットしてターンエンドだ」

 

 鉱太 LP 4000

 ・手札 5枚

 ・モンスター

  伏せ×1

 ・魔法・罠

  無し

 

「オレのターン、ドロー。まずはカードガンナーの効果発動、デッキの上から3枚墓地に送る」

 

 送られたカード

 《E・HERO ネクロダークマン》

 《E-エマージェンシーコール》

 《ヒーローシグナル》

 

 カードガンナー ATK 400 → 1900

 

 あんまり墓地に落ちたカードが上手くなかったのか?

 十代が若干苦い顔をしたけど、すぐ気を取り直して手札のカードを取る。

 

「行くぜ、鉱太! オレは《融合》を発動! 手札のスパークマンと《E・HERO クレイマン》を融合! 現れろ、《E・HERO サンダー・ジャイアント》!」

 

 E・HERO サンダー・ジャイアント ATK 2400

 

 雷をまとう巨体のHEROが現れる。

 一体どんな効果を持ってる……?

 

「バトル! サンダー・ジャイアントでセットモンスターに攻撃! "ボルティック・サンダー!"」

 

「オレのセットモンスターは《超重武者 ワカ-O2(オニ)》! コイツは戦闘で破壊されない!」

 

 サンダージャイアントの攻撃を耐えたのは、青い体を持つ超重武者。

 守備力も高いし戦闘破壊されない、このデッキでは貴重な下級モンスターのアタッカーだ。

 

「守備力2000か……カードガンナーじゃ突破できないな。けど、そいつは残さない! サンダー・ジャイアントの効果発動! 1ターンに1度、手札を1枚捨てることで、元々の攻撃力がサンダー・ジャイアント以下のモンスター1体を破壊できる。手札の《置換融合》を墓地に送って、ワカ-O2を破壊させてもらうぜ! "ヴェイパー・スパーク!"」

 

「まさかワカ-O2が1ターン持たないなんてな」

 

 戦闘で耐えたと思ったら、サンダー・ジャイアントの効果で破壊された。

 サンダージャイアントの元々の攻撃力以下……このデッキじゃ全て破壊範囲内、かなりまずいな。

 

「へへっ! モンスターをセット、オレはこれでターンエンド!」

 

 十代 LP 4000

 ・手札 0枚

 ・モンスター

  E・HERO サンダー・ジャイアント(攻)

  カードガンナー(攻)

  伏せ×1

 ・魔法・罠

  伏せ×1

 

 でもな、十代、このデッキがその程度でピンチになるほどヤワじゃないのはお前も知ってるだろ?

 ここからが本番だ!

 

「オレのターン、ドロー。相手フィールドにモンスターが2体以上居て、オレのフィールドにモンスターが居ない時、手札の《超重武者 テンB()-N()》は特殊召喚できる! さらに、テンB-Nは召喚・特殊召喚に成功した時、オレの墓地のレベル4以下の『超重武者』1体を特殊召喚できる! 戻ってこい、ワカ-O2!」

 

 超重武者 テンB-N DEF 1800

 超重武者 ワカ-O2 DEF 2000

 

 まず両肩に天秤を下げたテンB-Nが現れ、天秤の片方の皿を地面に置くとそこからワカ-O2が復活する。

 

「さらに、オレの墓地に魔法・罠カードが存在しない時、このカードは特殊召喚できる。来い、《超重武者 ビッグワラ-G(ジー)》!」

 

 超重武者 ビッグワラ-G DEF 1800

 

 今度は名前の通りに草鞋が重なった様なモンスターが現れる。

 すまない、ビッグワラ-G……今回はこれしか出番がないんだ。

 

「ビッグワラ-Gは機械族モンスターをアドバンス召喚する時、2体分のリリースとして使用できる。オレはビッグワラ-Gを2体分のリリースとし、アドバンス召喚! 動かざること山の如し。不動の姿、今見せん! 《超重武者 ビッグベン-K(ケー)》! ビッグベン-Kの効果で、召喚・特殊召喚成功時に表示形式を変更できる」

 

 超重武者 ビッグベン-K ATK 1000 → DEF 3500

 

「おぉっ、来たか! 鉱太のエースモンスター!」

 

 ビッグワラ-Gが消え、その場所に現れたのはこのデッキのエースである《超重武者 ビッグベン-K》。

 そして、コイツが出たことによってオレのモンスターはアタッカーとなる!

 

「行くぞ十代! ビッグベン-Kが存在する限り、『超重武者』は守備表示の状態で守備力を使って戦闘できる。バトルだ! ビッグベン-Kでサンダージャイアントを攻撃!」

 

「くっ!?」

 

 十代 LP 4000 → 2900

 

 ビッグベン-Kがサンダー・ジャイアントを一撃で粉砕する。

 攻撃方法はなぜか持ってる刺叉を使わずに、地面を殴って衝撃波を起こしてたけど。

 

「続けてワカ-02でカードガンナーを攻撃!」

 

「ぐっ! けど、カードガンナーが破壊された時、1枚ドローできる。ドロー!」

 

 十代 LP 2900 → 1300

 

 今度はワカ-O2が巨大な腕でカードガンナーを打ち砕く。

 破壊されたカードガンナーの効果でドローされたけど、今は攻める!

 

「テンB-Nでセットモンスターに攻撃!」

 

 テンB-Nが天秤の付いた棒で殴ったのは機械化された犬(?)のモンスター。

 そのモンスターがやられた時、空に『H』のシグナルが浮かび上がる。

 

「戦闘で破壊された《フレンドッグ》の効果にチェーンして罠発動、《ヒーロー・シグナル》! 《ヒーロー・シグナル》はオレのモンスターが戦闘で破壊された時、デッキか手札からレベル4以下の『E・HERO』1体を特殊召喚する。《フレンドッグ》は戦闘破壊された時、墓地から『E・HERO』1体と『融合』1枚を手札に加える。オレはデッキから《E・HERO オーシャン》を特殊召喚し、《E・HERO シャドー・ミスト》と《融合》を手札に加える!」

 

 空に浮かんだシグナルに応えて、ロッドを持った青いヒーローが駆けつける。

 

「転んでもただじゃ起きないか……オレはこれでターンエンド!」

 

 鉱太 LP 4000

 ・手札 3枚

 ・モンスター

  超重武者 ビッグベン-K(守)

  超重武者 テンB-N(守)

  超重武者 ワカ-O2(守)

 ・魔法・罠

  無し

 

「オレのターン、ドロー! スタンバイフェイズにオーシャンの効果発動! オレの墓地かフィールドの『HERO』1体を手札に加える事が出来る。これでスパークマンを手札に加えるぜ」

 

 オレの見間違いか? 見間違いじゃないよな?

 

「……前のターンで無くなった手札が一瞬で5枚に戻ったぞ、オイ」

 

「行くぜ、オレは《E・HERO エアーマン》を召喚!」

 

 E・HERO エアーマン ATK 1800

 

 背中にある翼にプロペラの付いたヒーローが颯爽と現れた。

 

「エアーマンの効果発動! 2つの効果のうちどちらかを使用できるけど、オレは2個目の効果でデッキから『HERO』1体を手札に加える。オレは《E・HERO エッジマン》を加える。そして《融合》発動!」

 

「ならチェーンして、手札の《増殖するG》の効果発動! このカードを手札から墓地に送り、このターン相手が特殊召喚するたびに1枚ドローする!」

 

 取り敢えず引いてたから使ったが……十代はこの程度の牽制で止まるような奴じゃないだろうな。

 

「そんなカードもあるのか。でも、オレは止まらないぜ! 手札のスパークマンとエッジマンを融合! 今度はコイツだ、《E・HERO プラズマヴァイスマン》!」

 

 E・HERO プラズマヴァイスマン ATK 2600

 

 今度はスパークマンが金色の手甲と胸当てを付けたようなヒーローだな……取り敢えず。

 

「《増殖するG》の効果でドロー!」

 

「さらに墓地の《置換融合》の効果発動!」

 

「墓地から魔法だと!?」

 

 《置換融合》……? そんなカードあったか?

 

「このカードをゲームから除外して墓地の融合モンスターをエクストラデッキに戻し、デッキからカードを1枚ドローする! オレはサンダー・ジャイアントをデッキに戻してドロー! まだまだ行くぜ! 《融合回収(フュージョン・リカバリー)》発動! 融合に使用したモンスター1体と『融合』魔法を1枚、墓地から手札に加える! オレは《融合》とスパークマンを手札に戻して、もう一度《融合》発動! 手札のスパークマンとフィールドのエアーマンを融合! 《E・HERO Great(グレイト) TORNADO(トルネード)》!」

 

 E・HERO Great TORNADO ATK 2800

 

 プラズマヴァイスマンの隣に並んだのは、竜巻を操る緑のヒーローか。

 

「ドロー!」

 

「TORNADOの効果発動! 融合召喚に成功した時、相手フィールドのモンスターすべての攻撃力・守備力を半分にする! "タウンバースト!"」

 

「半分だと!? くっ!」

 

 超重武者 ビッグベン-K

 ATK 1000 → 500

 DEF 3500 → 1750

 

 超重武者 テンB-N

 ATK 800 → 400

 DEF 1800 → 900

 

 超重武者 ワカ-O2

 ATK 0 → 0

 DEF 2000 → 1000

 

 攻撃力はともかく、守備力を半分にされたらこっちの戦力が!

 

「バトル! プラズマヴァイスマンでテンB-Nに攻撃! プラズマヴァイスマンは貫通効果がある!」

 

「なにっ!? ぐぅ!」

 

 鉱太 LP 4000 → 2300

 

 守備力半減に加えて貫通攻撃か……!

 地味に厄介なコンボだな、くそっ!

 

「TORNADOでビッグベン―Kに攻撃! "スーパーセル!"」

 

「手札の《超重武者装留 マカルガエシ》の効果発動! オレの場の守備表示モンスターが戦闘で破壊され墓地へ送られた時、そのモンスターを攻撃表示で復活させる! オレはビッグベン-Kを特殊召喚し、効果で守備表示にする!」

 

 超重武者 ビッグベン-K ATK 1000 → DEF 3500

 

 TORNADOの起こした巨大な竜巻によって吹き飛ばされたビッグベン-Kだったが、マカルガエシの効果でなんとか場に残せた。

 マカルガエシが無かったら2枚目のビッグベン-Kを引くまで耐えなきゃだったしな。

 

「耐えられたか……カードを1枚セットしてターンエンドだ!」

 

 十代 LP 1300

 ・手札 1枚(シャドーミスト)

 ・モンスター

  E・HERO プラズマヴァイスマン(攻)

  E・HERO Great TORNADO(攻)

  E・HERO オーシャン(攻)

 ・魔法・罠

  伏せ×1

 

「オレのターン、ドロー。オレは手札から《超重武者装留 ビッグバン》をワカ-O2に装備! ビッグバンは装備した『超重武者』の守備力を1000ポイントアップする!」

 

 超重武者 ワカ-O2 DEF 1000 → 2000

 

 ワカ-O2の背に爆弾の様なものが装備され、守備力を上げる。

 TORNADOの効果で融合召喚時に半減された数値ががずっと続いてるのがキツイ。

 

「バトル、ビッグベン-Kでプラズマヴァイスマンに攻撃!」

 

「罠発動、《ガード・ブロック》! 戦闘ダメージを0にして1枚ドロー!」

 

 最初に攻撃した時と同じく地面を殴って衝撃波を起こすビッグベン-K、けど今度は十代の前に薄く張られたバリアでダメージを防がれる。

 今は、貫通能力を持つモンスターを破壊できただけでもよしとするか。

 

「ワカ-O2でオーシャンに攻撃!」

 

 ワカ-O2もさっきと同じように巨大な腕でオーシャンを殴る。

 これで墓地からHEROを戻す手段も絶った。

 

「くっ、でもライフは残ったぜ!」

 

 十代 LP 1300 → 800

 

「ターンエンド!」

 

 鉱太 LP 2300

 ・手札 2枚

 ・モンスター

  超重武者 ビッグベン-K(守)

  超重武者 ワカ-O2(守)[守備力:2000]

 ・魔法・罠

  超重武者装留 ビッグバン[対象:ワカ-O2]

 

「オレのターン、ドロー。《アドバンスドロー》を発動、オレの場のレベル8以上のモンスターをリリースして2枚ドローする。TORNADOをリリースしてドロー!」

 

 この状況でドローカード……十代の奴、一体――。

 

「なにを、引いた……?」

 

「これだ、《融合回収》発動! 墓地から《融合》とエッジマンを手札に加え、墓地の《E・HERO ネクロダークマン》の効果発動! このカードが墓地にある時、1度だけ『E・HERO』1体をリリースなしで召喚できる。オレはこの効果で、エッジマンを召喚!」

 

 E・HERO エッジマン ATK 2600

 

 三度十代の場に現れた上級ヒーローは両腕に鋭利な刃物を装備した金色の戦士。

 たしか、プラズマヴァイスマンの融合素材だったはず。

 

「さらに《手札抹殺》を発動。お互いに手札をすべて捨てて、同じ枚数だけカードをドローする。オレは3枚捨ててドロー」

 

「オレは2枚ドローだ」

 

 ここで手札抹殺か……《超重武者装留 ファイヤー・アーマー》が捨てられたのは痛いな。

 けど、もう1枚が送られたのはありがたい。

 

「そして、墓地に送られたシャドーミストの効果で、デッキから《E・HERO バブルマン》を手札に加える」

 

「ならオレも、墓地に送られた《超重武者 グロウ-V()》の効果発動。オレの墓地に魔法・罠が無い時に墓地へ送られた時、デッキの上を5枚確認し、好きな順番でデッキの上に戻す」

 

 これでまだ十代の手札は4枚、1枚はバブルマンだから実質3枚か。

 

「《死者蘇生》を発動、墓地のエアーマンを特殊召喚して、効果発動! 2つある効果のうち、1つ目の効果発動! オレの場の『HERO』の数まで魔法・罠カードを破壊できる。オレの場には2体の『HERO』がいる。だから鉱太の場の超重武者装留を破壊させてもらうぜ!」

 

 E・HERO エアーマン ATK 1800

 

 この土壇場で《死者蘇生》……十代の奴、一体どんな引きしてるんだよ!?

 しかも下げられた守備力をカバーするのに装備してたビッグバンが破壊された事で――!

 

「ビッグバンが破壊された事でワカ-O2の守備力が下がる」

 

 超重武者 ワカ-O2 DEF 2000 → 1000

 

「そして《ミラクル・フュージョン》を発動! このカードはオレのフィールド・墓地から融合素材を除外して『E・HERO』を融合召喚する! オレは墓地のネクロダークマンと《E・HERO アイスエッジ》を融合!」

 

「いつの間に《E・HERO アイスエッジ》を――っ、カードガンナーの時か!」

 

「ああ! 来い、《E・HERO アブソルートZero》!」

 

 E・HERO アブソルートZero ATK 2500

 

 最初の方に《カードガンナー》で墓地に送られていたのもそうだが、よくこの状況で《ミラクル・フュージョン》なんて引き込めたな。

 融合の渦に赤い不気味な戦士と青い氷の戦士が飲み込まれて、現れたのは絶対零度の氷のヒーロー。

 

「最後の最後でそいつか!」

 

 でも、何で今になってアブソルートZeroを……?

 

「バトル! オレはエッジマンでワカ-O2に攻撃! エッジマンもプラズマヴァイスマンと同じく、貫通効果がある! "パワーエッジアタック!"」

 

「ぐあぁっ!?」

 

 鉱太 LP 2300 → 700

 

 エッジマンはやはり、貫通効果を持ってたのか!?

 

「これで最後だ! 速攻魔法《瞬間融合》発動! オレのフィールドの融合モンスターを素材として融合召喚を行う! これでエッジマンとアブソルートZeroを――」

 

 《瞬間融合》が最後のカードか……確かに、それならこの状況でアブソルートZeroを出したのも納得だ。

 けどな十代、今回はその引きが仇となったな!

 

「――悪いが十代、今回は引き分けだ! オレは墓地の《超重武者装留 ビッグバン》のもう一つの効果発動!」

 

「もう一つの効果だって!?」

 

 オレが発動し、オレ達のフィールドの中央に現れた爆弾の様な《超重武者装留 ビッグバン》。

 その体がチカチカと明滅を始め、段々と間隔が短くなってくる。

 

「オレの場に守備表示の『超重武者』が存在し相手がバトルフェイズ中にカードを発動した時、墓地のこのカードを除外する事で、その発動を無効にして破壊する。その後、フィールドのモンスターをすべて破壊してお互いに1000ポイントのダメージを受ける!」

 

「なっ!? オレのライフは残り800、鉱太が残り700って事は――」

 

 十代が気付いた時にはもう遅い。

 《瞬間融合》の効果は掻き消され、ビッグバンの体がついに限界を迎える。

 

「――二人一緒にドカン、って事だ」

 

 そして、大爆発を起こし、フィールドすべてのモンスターを巻き添えにして――。

 

 十代 LP 800 → 0

 鉱太 LP 700 → 0

 

 オレと十代のライフは、同時に0になった。

 

 

「くっそー! あとちょっとだったのにな!」

 

「あれだけ超重武者装留を使っても、引き分けに持ち込むしかできないとは思わなかったぞ」

 

 流石にお互い限界だったのか、デュエルが終わってその場に座り込んだオレ達。

 十代の方には丸藤が駆け寄り、オレの方にはいつの間にかいた三沢が歩いてきた……あぁ、デュエルが始まる前に丸藤がPDA弄ってたのって、三沢を呼ぶためか。

 

「でも、楽しいデュエルだったな。ガッチャ! またやろうぜ!」

 

「ああ、いつでも受けて立つ! でも流石に今日は勘弁な?」

 

 十代とはこれからかなり長い付き合いになりそうだしな。

 その中でいくらでもデュエルできるだろ。

 

「いいデュエルを見させてもらったよ、十代、沙凪」

 

「丸藤に呼ばれてきたんだろ?」

 

「ああ、キミたちの全力のデュエルが見たくてね。大分参考になったよ」

 

 そう言って手を差し出してくる三沢。

 オレはその手を取って立ちあがり、十代達の方を見る……十代も丸藤に助けられて立ちあがったみたいだな。

 

「さて、俺はそろそろイエロー寮に戻るとするよ。そろそろ歓迎会が始まる時間だろうしな」

 

「ならオレ達も片付けて戻るとするか」

 

 三沢はそう言ってイエロー寮の方へ歩いていき、オレ、十代、丸藤は一度デッキとデュエルディスクを置きに部屋に戻り、食堂に向かった。

 そこでレッド寮の寮長の大徳寺先生のあいさつの後、レッド寮で初めての食事を食べた。

 晩御飯はご飯、味噌汁、メザシ、たくあんとかなり質素だった――が、十代は普通に美味そうに食べ、オレもオレで黙々と食べていた。

 

 最初はレッド寮が最下層で進級も怪しいと知ってお通夜みたいな雰囲気だったが、オレと十代のデュエルを見ていた何人かが話しかけてきて『すごかった』とか『今度デュエルしてくれ』とかいろいろ言われて、どうやら完全に落ち込んでるわけじゃないと分かってよかった。

 ……流石にあのデュエルを録画してるやつがいるとは思わなかったが……一応、ダビングしてもらうよう頼んだ。

 

 そんな感じで、入学初日は慌ただしく過ぎて行った。

 

 

 

 夜になり晩御飯と風呂を済ませてベッドに入る。

 けど、何か1個忘れてる気が――――あっ!?

 

「姉さんに、連絡入れるの忘れてた……」

 




と言うわけで、vs十代でした。

融合HEROは属性融合よりも素材指定の融合モンスターの方がどちらかと言うと好みですね。
中でもプラズマヴァイスマン、シャイニング・フレア・ウィングマン、ダークブライトマンがお気に入りです。
全部スパークマン+沼地の魔神王で手軽に出せて強いのも理由の一つですが、一番はイラストなんですよね……また融合軸HERO作り直そうかな?

次回も、よろしくお願いします。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。