今回、アニメ、TFカードを使用します(なお、主人公ではありません)。
効果の書き方はアニメ、およびTFにて効果を調べたものを、私が9期以降のテキストの書き方にして本文中に記載しております(①、②と言った感じです)。
なので少々違和感があるかもしれませんが「まぁ仕方ないな」と思って読んで頂ければ幸いです。
それでは、第4話、始まります。
「そう言えば来週……月一テストだったよな」
それは、五代の何気ない朝飯の時の一言から始まった。
オレは呑気に箸を進め、十代はそう言えばそうだなと呟き、丸藤は絶望してる。
周りにいたレッド寮の連中も、大半が丸藤と同じ雰囲気ばかり。
「まぁ、大丈夫だろ? まだ入って1月経ってないんだ、早々寮を入れ替えるなんてことは無いだろ」
「ところが、そうでもないんだにゃ~」
「え? 大徳寺先生?」
いつ間にか食堂に入ってきていた大徳寺先生……その手には太った猫―ファラオを抱きながら。
「成績の特に良かった人は上の寮へ、特に悪かった人は下の寮へ。それは今回のテストから適応されるにゃ。けど、一番下のレッド寮で特に悪い成績だった場合には……」
「場合、には……?」
「――よくてそのまま、悪ければ退学だにゃ」
「退、学……!?」
退学、と周りのレッド生が落ち着かない表情で慌てだす。
オレ、五代、十代は動じてない……が、十代、お前は筆記が悪いんだから気にしろよ。
「あぁ、それはあくまで実技、筆記共に悪すぎた場合にゃ。それに、今まで寮の入れ替えは合っても最初の月一試験で退学した生徒はいないにゃ」
『なんだ……』、とか、『よかった……』とか聞こえてくるけど、よくないからな?
丸藤の奴なんかだらけきってやがるし。
「まぁ、そんなわけで、月一試験まで勉強頑張ってくださいにゃ~」
そう締めくくって大徳寺先生は食堂を後にする。
幸い今日は土曜日、試験まで1週間あると考えれば……何とかなるか。
「……そうだ、勉強会をしよう」
朝飯を食べ終えた五代が何かを思いついたかのように呟いた。
勉強会って……どういうことだよ?
「今日までやってきた授業で、みんなそれぞれ得意不得意がなんとなくわかってるだろ? だから、それをみんなで教え合おうって事さ。――それに、うちには沙凪がいるだろ?」
確かに五代の言う事は一理あるし、納得できる、でもな。
なんで最後はオレに丸投げするかなぁ……周りも『確かに沙凪なら』って感じの雰囲気になってるし……。
「って事で、沙凪。講師役、頼めるか?」
「この雰囲気で断る方が勇気がいると思うよ、オレは。……ったく、断れないように周り固めやがって」
「悪い悪い。でも、実際にお前の説明は分かりやすいからな」
確かに、授業で(特にクロノス教諭に)指される度に回答して、それをノートに書いてるレッド生が多いのは知ってた。
けど、まさかこんなところでそれが返ってくるとは、ね。
「まぁ、いい。やるからにはそれなりに厳しくいくぞ? 目標は全員が正解率60%だ。それでもついてくるか?」
そう聞くと、周りにいたレッド生は―あの丸藤も―頷いた。
こりゃ、頑張って教えていくしかないか。
「わかった。なら、今日の夕方からレッド寮食堂――まぁ、ここだな。ここで始めるから、授業でわかんなかった所、各自ある程度纏めといてくれ」
オレはオレで、教えるのに使う資料でも探しておくとするか。
取り敢えず、オレが使ってたアカデミア入試の過去問はどこに置いたかな……?
□
……と言う事があり約1週間、テスト前の授業が終わってから1日2,3時間位の短い時間を食堂で勉強の時間にあてているレッド生たち。
オレはオレで個別に彼らに聞かれたところを教えたり、何人か同じ問題で躓いている時は全員に向けて解説と言った感じに講師役をしていた。
時々大徳寺先生も様子を見に来て『関心だにゃ~』と言って、オレでもよくわからない問題を解説してくれたりと手を貸してくれたおかげで、オレも勉強の時間を取る事が出来た。
そして1週間後となった今日、初めての月一試験当日。
テストの行われる教室ですれ違ったレッド生の奴らの顔は結構生き生きとしてたが、逆にブルー生・イエロー生の顔色はあんまり芳しくない。
レッド生の雰囲気は、先週の大徳寺先生から『成績悪ければ退学』云々を聞いた時とはえらい違いだな。
「みんな、今日の試験の為に頑張って来たんだから、あんまり気負わず試験を受けようぜ」
初めての月一試験な事もあって固くなってた周りが、五代の言葉に肩の力を少し抜く。
そう言った本人は普段と変わらず。
「それにしても、十代の奴遅いな……」
周りを見回したが、もうテストが始まるってのに教室に来てない。
寝坊したのか、それとも……。
「さて、それじゃあテストを配るにゃ~」
何かあったか、と考えたところで教室に大徳寺先生が入ってくる。
……今は、十代の事より自分のテストの事を考えるべき、か。
「さて、全員に答案用紙は回ったかにゃ? それじゃ、始めてくださいにゃ」
大徳寺先生の合図とともに答案用紙に手を付ける。
えぇと、まずは単純なモンスターのステータスからか……。
そうやって問題を解いていくこと数十分。
誰かが走ってくる音が聞こえ、教室の扉が開く……やっと来たか、十代。
教壇の方へ行って答案用紙を貰って席に着いて、少しペンを動かして……10分ちょっとしたら寝やがった。
「そこまでにゃ!」
それからさらに15分くらいして、試験時間の終わりが告げられる。
一応、全部の回答欄を埋めたし、見直しも出来たから大丈夫だと思う……これで教えてたのにオレが点数低かったら恥ずかしいな。
答案用紙を提出して、そのままの足で十代の席に行く。
「十代、来るのだいぶ遅かったみたいだけど、どうした?」
「鉱太か。いやー、車が動かなくておばちゃんが困ってたからさ、一緒に押してたんだ」
「それに加えて、寝坊って感じか」
「なはは……」
「……そこは否定してくれよ」
そう言って笑う十代に、聞いていたオレは溜息を一つ。
まぁ、十代なら筆記が悪くても実技で十分取り戻せるだろ、コイツのデュエルの実力はかなりの物だし。
「そういや、テスト終わると同時にみんな出てったけど、何かあるのか?」
「知らないのか? 今日発売されるパックがあるんだよ」
「そうなのか! よっし、行ってみようぜ!」
「あぁ、待ってくれッスよアニキ~!」
三沢から新パックの事を聞いた途端に走り出す十代と追いかける丸藤、そしてそれを見送るオレと三沢。
毎度のことながら、十代の行動力には驚かされるな。
「沙凪は行かなくてよかったのか?」
「オレのデッキに合うカード、そうあると思うか?」
「……なるほどな」
三沢からの疑問に対してオレも疑問で返すと、納得したのか頷いてくれた。
こういう時、三沢の理解力の高さは助かるな。
「なら俺は、午後の試験の前にデッキ調整でもしに行くよ」
「オレは……ドローパンでも買いに行くかな」
「なら、また試験の後でだな」
そう言って三沢と別れ購買部に行くと、十代と丸藤、それと購買部のおばちゃんと売り子の女の子がいるのが見えた。
取り敢えず入口辺りにあるドローパンの詰まれたトレーから3つほど適当に取ってレジに向かう。
「十代、パックは買えたのか?」
「あ、鉱太。いや、買えなかったけど、貰ったぜ」
「貰ったって……どういうことだよ」
そう聞くと、購買部のおばちゃん(トメさんと言うらしい)が説明してくれた。
何でも、朝、車が動かなくて一人で押してたところを十代が通りがかって手伝って、十代達が来る直前に新発売のパックがほぼ買い占められたが、朝のお礼として3パックほど残っていた新パックを十代に譲った……との事だった。
「っと、そっちのレッドの子はお会計かい?」
「あ、はい、これで」
「ドローパン3つで300円だね」
「はい」
会計を済ませてパンの袋を開けて順番に食べていく。
1つ目は唐揚げパン、2つ目はクリームパン、最後の3つ目は――。
「えぇと、トメさん? このパンの具って、もしかして……」
「あら、黄金の卵パンじゃないか。大当たりだねぇ!」
「こんなところで運を使って、大丈夫なのかオレ……」
そう言いながら食べた黄金の卵パンは――めちゃくちゃうまかったです。
横では十代や丸藤が羨ましそうにしてたけど。
そんなこんなで昼休みが終わり、午後の実技試験の時間になる。
レッド同士、イエロー同士、ブルー同士でデュエルしているのを見て思う。
「ブルーって、本当に優秀なのか……?」
《ゴブリン突撃部隊》や《ゴブリンエリート部隊》、《ジャイアント・オーク》に装備カードを装備、相手の伏せカードも気にせず攻撃し、その伏せカードに迎撃されて卑怯だと言う……それはおかしいだろ。
それに加えて、ゴブリンを出して装備カードで攻撃力を高くしただけで何も伏せずターンエンドとか……頭大丈夫か?
ゴブリンを使うなら《強制突撃命令》や《スキルドレイン》なんかを使って守備表示になるデメリットを軽減するとか考えないのか……?
『沙凪鉱太、天上院明日香、デュエルフィールドに上がりなさい』
『遊城十代、万丈目準、デュエルフィールドに上がりなさい』
そう考えてると、名前を呼ばれたからデュエルフィールドに向かう……が、あれ?
基本的に同じ寮同士でデュエルするから、てっきりオレと十代でデュエルするものと思ってたが……。
「えぇ!? なんで万丈目とオレがデュエルを?」
「入学試験であれほどの成績を残したキミと、オシリスレッドの生徒では釣り合いが取れなイーノデス。そこでオベリスクブルーのシニョール万丈目こそが相手に相応しイート判断いたしましターノ」
「なら、オレの相手が天上院なのも同じ理由って事ですか?」
「そういう事なノーネ」
クロノス教諭の説明を聞きながら目の前の相手――天上院の方を見る。
彼女の方も理解はしたけどどうも納得がいかないようだけど、こういう事もあると思う事にしたみたいだ。
「お互いにお互いのデュエルを見たことはあってもやるのは初めてだな」
「ええ、そうね。そう遠くないうちにアナタともデュエルしてみたかったのよ。それが早まっただけ」
「ははっ、違いないな」
そう言いお互いにデュエルディスクを構える。
隣のフィールドの十代と万丈目も同じくデュエルディスクを構えているから、ここは同時に行くか。
「「「「デュエル!」」」」
「私のターン。私はフィールド魔法《祝福の協会―リチュアル・チャーチ》を発動!」
祝福の協会―リチューアル・チャーチ(アニメカード)
フィールド魔法
①1ターンに1度、手札を1枚捨てて発動できる。自分のデッキから儀式魔法1枚を手札に加える。
天上院の後ろに大きい教会が出現したな。
「リチューアル・チャーチの効果発動。手札の《機械天使の儀式》を捨て、デッキから儀式魔法《高等儀式術》を手札に加えるわ。カードを2枚伏せ、ターンエンド」
明日香 LP 4000
・手札 2枚(《高等儀式術》含む)
・モンスター
無し
・魔法・罠
伏せ×2
・フィールド
《祝福の協会―リチューアル・チャーチ》
あのフィールド魔法、儀式魔法をサーチする効果なのか。
「オレのターン、ドロー。《巨大ネズミ》を召喚」
巨大ネズミ ATK 1400
「バトル、《巨大ネズミ》でダイレクトアタック!」
「罠発動《ガード・ブロック》! 戦闘ダメージを0にして1枚ドロー」
オレの場に現れたのは名前の通りそのまま巨大なネズミ、それが天上院に向かって手に持った骨を投げつけるが、薄く張られたバリアでダメージを防がれる。
巨大ネズミ……お前、前デュエルで出した時は突進した、よな?
「ターンエンド!」
鉱太 LP 4000
・手札 5枚
・モンスター
巨大ネズミ(攻)
・魔法・罠
無し
「私のターン、ドロー。私は《儀式の準備》を発動。デッキからレベル7以下の儀式モンスターを手札に加え、その後、墓地の儀式魔法を手札に加える事が出来る。私はデッキからレベル6儀式モンスターの《サイバー・エンジェル―
センジュ・ゴッド ATK 1400
「《センジュ・ゴッド》効果発動、召喚に成功した時デッキから儀式モンスターを手札に加える事が出来る。私は《サイバー・エンジェル―
なるほど、最初にリチューアル・チャーチで《機械天使の儀式》を捨てておいたのは回収手段があったからか。
直後に千手観音みたいなモンスターが出てきて、天上院の手札に青い枠のモンスターを手札に加えさせ、これで手札に儀式モンスターと儀式魔法が揃った。
「っ、来るか!」
「手札の儀式モンスターを見せ、そのレベルと同じレベルとなるように通常モンスターを墓地に送り儀式召喚を行う! 手札のレベル8儀式モンスターの茶吉尼を見せ、デッキからレベル4通常モンスターの《ブレード・スケーター》2体を墓地に送り、《サイバー・エンジェル―茶吉尼》を儀式召喚!」
サイバー・エンジェル―
レベル8 光属性・天使族/儀式モンスター
ATK 2700 DEF 2400
『機械天使の儀式』により降臨。
①このカードが特殊召喚に成功した時発動する。相手フィールドに存在するモンスター1体を相手が選択して破壊する。
②このカードが守備表示モンスターを攻撃した時、その守備力を攻撃力が越えていれば、その数値だけ相手ライフに戦闘ダメージを与える。
4本の腕に槍と曲刀、太刀を持つ、オレンジのアーマーに身を包んだ女性が現れる。
「茶吉尼のモンスター効果発動! このカードの儀式召喚に成功した時、相手は自身のモンスター1体を選んで破壊しなければならない!」
「なっ!? ……くっ、オレは《巨大ネズミ》を破壊する」
茶吉尼が《巨大ネズミ》に太刀を投げつけ、串刺しにされ破壊される。
同じ破壊でも、戦闘で破壊されてないから効果が使えないんだよな。
「バトル! 《センジュ・ゴッド》でダイレクトアタック!」
「ぐあっ!?」
鉱太 LP 4000 → 2600
《センジュ・ゴッド》が光線を放ちオレを貫く。
これでオレに何もなかったらワンショットキルの成立なんだけど、そうは問屋が卸さない……ってね!
「オレの墓地に魔法・罠ない場合に戦闘でダメージを受けたことにより、手札の《超重武者 ココロガマ-
超重武者 ココロガマ-A DEF 2100
《センジュ・ゴッド》の光線が収まると、オレを守るように緑の鎧を着た超重武者が佇んでいた。
「構わないわ。茶吉尼でココロガマ-Aに攻撃! 茶吉尼には貫通効果がある、戦闘で破壊できなくてもダメージは通るわ!」
「ぐっ……」
鉱太 LP 2600 → 2000
茶吉尼の振り下ろした槍にココロガマ-Aが斬られるが、ココロガマ-Aは何とか踏みとどまる。
召喚時の除去効果に加えて、貫通効果持ちの茶吉尼……かなり厄介だな。
「メインフェイズ2でリチューアル・チャーチの効果発動、手札の《融合》を捨て、デッキから《機械天使の儀式》を手札に加え、ターンエンド!」
明日香 LP 4000
・手札 3枚(機械天使の儀式×2、韋駄天)
・モンスター
サイバー・エンジェル-茶吉尼(攻)
センジュ・ゴッド(攻)
・魔法・罠
伏せ×1
・フィールド
《祝福の協会―リチューアル・チャーチ》
「オレのターン、ドロー。《超重武者 ジシャ-
超重武者 ジシャ-Q ATK 900
「召喚成功時、ジシャ-Qの効果発動! 手札からレベル4以下の『超重武者』モンスターを特殊召喚し、このカードを守備表示にする。オレは手札のもう1体のジシャ-Qを特殊召喚!」
超重武者 ジシャ-Q ATK 900 → DEF 1900
超重武者 ジシャ-Q DEF 1900
背中に巨大なU字磁石を背負った超重武者が2体並び、お互いに両腕を突き出し合い、磁力で簡単なバリケードの様なものを作りだした。
「そして、ジシャ-Qがフィールドに存在する限り、相手は他のモンスターを攻撃対象に選択できない! その効果は同名カードにも及ぶ、これでどちらかのジシャ-Qをフィールドから離さない限り相手は攻撃できない!」
「なんですって!?」
要は《切込み隊長》を2体並べると攻撃できなくなるのと同じ原理だな。
「(今はこのロックに賭けるしかない!)……オレはこれでターンエンド!」
鉱太 LP 2000
・手札 3枚
・モンスター
超重武者 ココロガマ-A(守)
超重武者 ジシャ-Q(守)
超重武者 ジシャ-Q(守)
・魔法・罠
無し
「私のターン、ドロー。私は《機械天使の儀式》を発動!」
機械天使の儀式(TFカード)
儀式魔法
『サイバー・エンジェル』儀式モンスターの降臨に必要。
①手札・自分フィールド上から、レベルの合計が儀式モンスターと同じになるようにモンスターをリリースしなければならない。
「手札からレベル6の《サイバー・プリマ》をリリースし、《サイバー・エンジェル-韋駄天》を儀式召喚!」
サイバー・エンジェル-
レベル6 光属性・天使族/儀式モンスター
ATK 1600 DEF 2000
『機械天使の儀式』により降臨。
①このカードが特殊召喚に成功した時発動する。自分の墓地から魔法カード1枚を手札に加える。
前のターンに加えていた儀式で出てきたのは赤いヴェールの様なものを被った、アスリートのような女性。
韋駄天――どこかの神話における、速さの神様だ……って聞いた気がする。
「韋駄天の効果発動! 特殊召喚に成功した時、墓地の魔法カードを1枚手札に加える事が出来る。私は《儀式の準備》を手札に加え、そのまま発動。デッキからレベル6儀式モンスターの《サイバー・エンジェル-弁天》を、墓地から《機械天使の儀式》を手札に加える。このままターンエンドよ」
明日香 LP 4000
・手札 3枚(機械天使の儀式×2、弁天)
・モンスター
サイバー・エンジェル-茶吉尼(攻)
サイバー・エンジェル-韋駄天(守)
センジュ・ゴッド(攻)
・魔法・罠
伏せ×1
・フィールド
《祝福の協会―リチューアル・チャーチ》
韋駄天は魔法の回収か……何度も効果を使い回されるときついな。
ジシャ-Qのロックも1ターンは持ちこたえたか……けど、今の手札じゃダメだ。
「オレのターン、ドロー。このままターンエンド」
鉱太 LP 2000
・手札 4枚
・モンスター
超重武者 ココロガマ-A(守)
超重武者 ジシャ-Q(守)
超重武者 ジシャ-Q(守)
・魔法・罠
無し
「私のターン、ドロー。《手札抹殺》を発動、お互いに手札をすべて捨て同じ枚数だけドローする。私は3枚捨ててドロー」
「オレは4枚捨ててドローだ」
天上院の発動したのは手札交換カードの代名詞《手札抹殺》。
引き直したカードは……うん、これなら何とかなる……か?
「罠カード《
「っ、まさか!」
《高等儀式術》で《ブレード・スケーター》を墓地に送っていたのと、リチューアル・チャーチで《融合》をコストにしていたのはこの為か!?
「そのまさかよ! 魔法カード《融合》発動! 手札の《ブレード・スケーター》と《エトワール・サイバー》を融合し、《サイバー・ブレイダー》を融合召喚!」
サイバー・ブレイダー ATK 2100
「来たか、天上院のエース……!」
赤いバイザーを付けた氷上の舞姫が姿を現す。
確かオレのモンスターの数で効果が変わって、1体の時は戦闘破壊されない効果だったが……。
「《サイバー・ブレイダー》は相手フィールドに存在するモンスターの数によって効果が変わるわ。アナタのモンスターは3体、よってアナタのフィールド上の魔法・罠・モンスター効果のカードの効果は無効となる。"パ・ド・カトル!"」
「フィールド上の効果の無効化!? しまったっ、ジシャ-Qの効果が!?」
《サイバー・ブレイダー》から波導が放たれ、ジシャ-Qの作っていた磁力のバリケードが掻き消される。
……この状況は、かなり拙い!
「装備魔法《リチュアル・ウェポン》を韋駄天に装備! これで韋駄天の攻撃力・守備力は1500ポイントアップ。そして韋駄天を攻撃表示に変更するわ」
サイバー・エンジェル-韋駄天
ATK 1600 → 3100
DEF 2000 → 3500
「バトル! サイバー・ブレイダーでジシャ-Qに攻撃! "グリッサード・スラッシュ!"」
「くっ、ジシャ-Q!」
トリプルアクセルからのスケートの刃での回し蹴りでジシャ-Qが上半身と下半身で真っ二つに斬り裂かれる。
これでジシャ-Qの攻撃誘導効果は元に戻るけど――!
「茶吉尼でもう1体のジシャ-Qに攻撃! そして貫通ダメージ!」
「ぐあぁっ!?」
鉱太 LP 2000 → 1200
2体目のジシャ-Qが、今度は茶吉尼に縦に唐竹割される。
破壊された時に飛んで来た破片がオレのライフを削って行く。
「韋駄天でココロガマ-Aに攻撃」
「くっ……全滅か……!」
ココロガマ-Aも、韋駄天の飛び蹴りによって粉砕される。
1ターンで全滅かよ……!
「そうね……そしてこれで終わりよ! 《センジュ・ゴッド》でダイレクトアタック!」
「まだ……まだだ! 墓地の《虹クリボー》の効果発動! 相手モンスターの直接攻撃宣言時、このカードを墓地から特殊召喚できる! 頼む、相棒!」
『クリ~、クリクリ~!』
虹クリボー DEF 100
《センジュ・ゴッド》がまた光線でオレを貫こうとした時、オレの場に虹色の球体が現れ、代わりに光線を受ける。
助かったぜ、《虹クリボー》!
「そんなカードいつの間に……? あっ、私の《手札抹殺》の時ね」
「ああ、その通りだ」
「なら《センジュ・ゴッド》で《虹クリボー》を攻撃!」
『クリ~!』
「これを凌ぐなんて、流石ね……私はカードを1枚伏せ、これでターンエンド」
明日香 LP 4000
・手札 0枚
・モンスター
サイバー・ブレイダー(攻)
サイバー・エンジェル-茶吉尼(攻)
サイバー・エンジェル-韋駄天(攻)[ATK/3100]
センジュ・ゴッド(攻)
・魔法・罠
リチュアル・ウェポン[対象:韋駄天]
伏せ×1
・フィールド
《祝福の協会―リチューアル・チャーチ》
虹クリボーがいてくれたおかげで、なんとか持ちこたえられたな。
相棒の繋いでくれたターン、無駄にしてたまるか!
「オレのターン、ドロー。相手フィールドにモンスターが2体以上存在しオレのフィールドにモンスターが存在しない場合、手札から《超重武者 テンB-N》は特殊召喚出来る! そしてテンB-Nが召喚・特殊召喚に成功した時、墓地のレベル4以下の『超重武者』1体を特殊召喚できる。来い、《超重武者装留 イワトオシ》!」
超重武者 テンB-N DEF 1800
超重武者装留 イワトオシ DEF 0
「そしてテンB-Nとイワトオシの2体をリリースし、アドバンス召喚! 動かざること山の如し。不動の姿、今見せん! 《超重武者 ビッグベン-K》! 召喚成功時に、ビッグベン-Kは自身の効果で表示形式を変更できる、これで守備表示に! さらにフィールド上から墓地に送られたイワトオシの効果でデッキから《超重武者装留 バスター・ガントレット》を手札に加える!」
『お館様、遅くなって申し訳ないでごわす!』
超重武者 ビッグベン-K ATK 1000 → DEF 3500
「さらに、手札から《超重武者装留 グレート・ウォール》《超重武者装留 ビッグバン》をビッグベン-Kに装備! この2体は手札から『超重武者』モンスターに装備でき、装備したモンスターの守備力をアップさせる。その数値はグレート・ウォールは1200ポイント、ビッグバンは1000ポイントだ!」
超重武者 ビッグベン-K DEF 3500 → 4700 → 5700
刺叉を持っていない方の手にグレート・ウォールを持ち、背中にビッグバンが合体する。
「守備力、5700……!?」
「ビッグベン-Kがフィールドに居る限り、オレの『超重武者』は守備表示で守備力を使って戦闘できる! バトル! ビッグベン-Kで《センジュ・ゴッド》を攻撃!」
「罠カード《ガード・ブロック》! 戦闘ダメージは0にして1枚ドロー!」
地面に拳を叩きつけ、衝撃波を起こして攻撃するが、天上院の前に薄く張られたバリアのダメージは防がれる。
まさか、2枚目の《ガード・ブロック》があるとは思わなかったな。
「っ、戦闘ダメージを与えられなかったか……」
「こっちはヒヤヒヤしたわよ」
でも、ビッグベン-Kを出せたことでフィールドの状況的には”不利”から”やや不利”くらいにはなったか。
「これでオレはターンエンド!」
鉱太 LP 1200
・手札 2枚(バスター・ガントレット含む)
・モンスター
超重武者 ビッグベン-K(守)[DEF/5200]
・魔法・罠
超重武者装留 グレート・ウォール[対象:ビッグベン-K]
超重武者装留 ビッグバン[対象:ビッグベン-K]
「私のターン、ドロー。《アドバンスドロー》を発動。私の場のレベル8以上のモンスターをリリースして2枚ドロー! さらに《貪欲な壺》を発動! 墓地の《サイバー・エンジェル―弁天》、《ブレード・スケーター》2体、《エトワール・サイバー》、《サイバー・プリマ》の5体をデッキに戻し、2枚ドロー!」
「ここで連続でドローカードか……!」
「韋駄天をリリースし、《サイバー・プリマ》をアドバンス召喚!」
サイバー・プリマ ATK 2300
赤いアスリートがいなくなり、今度は腰と両肩にリングを纏ったフィギアスケーターが現れる。
「《サイバー・プリマ》の効果発動! このカードのアドバンス召喚に成功した時、フィールド上の表側表示の魔法カードをすべて破壊する! 効果で装備カードとなっている超重武者装留はフィールド上では装備魔法扱い、よって破壊する事が出来るわ!」
「何っ!?」
超重武者 ビッグベン-K DEF 5700 → 4500 → 3500
サイバー・プリマの高速スピンで発生した風の刃が、2枚の超重武者装留と自身の教会を吹き飛ばす。
ビッグバンが墓地に行ったのはありがたいが、攻撃を止められるグレート・ウォールが亡くなったのは痛いな。
「装備魔法《契約の履行》を発動! 墓地の儀式モンスターを特殊召喚してこのカードを装備する。私は茶吉尼を特殊召喚して、効果発動! アナタは自分の場のモンスター1体を破壊しなければならない!」
明日香 LP 4000 → 3200
サイバー・エンジェル―茶吉尼 ATK 2700
「茶吉尼の効果にチェーンしてビッグベン-Kを対象に、手札の《超重武者装留 ファイヤー・アーマー》を墓地に送り効果発動! 対象のモンスターの守備力を800下げる代わりに、このターン戦闘および効果で破壊されなくする!」
超重武者 ビッグベン-K DEF 3500 → 2700
さっきリリースされた茶吉尼がフィールドに戻りビッグベン-Kを破壊しようと太刀と曲刀で斬りかかるが、すかさず炎を象った鎧を身代りにしてそれを防ぐビッグベン-K。
これで茶吉尼の攻撃力とビッグベン-Kの守備力が並んだが……どう出る?
「まだよ、《受け継がれる力》を発動! 《サイバー・プリマ》をリリースし、茶吉尼の攻撃力を《サイバー・プリマ》の攻撃力分アップさせる!」
サイバー・エンジェル―茶吉尼 ATK 2700 → 5000
《サイバー・プリマ》が光の粒子になり、それが茶吉尼の体へ吸い込まれていく。
……まさか、真正面からビッグベン-Kを越えてくる気かよ……!
「これでバトルよ! 茶吉尼でビッグベン-Kに攻撃! 茶吉尼の貫通ダメージであなたのライフは0になる、これで終わりよ!」
攻撃力5000……攻撃力をそこまで上げてオレを突破しようとしてきた奴は今までいなかったな。
けど、まだこっちも切札は持ってるんだよ!
「終わってたまるかよ! ダメージ計算前に手札の《超重武者装留 バスター・ガントレット》の効果発動!」
「そのカードは入学試験で使っていたものよね? 守備力を倍にする効果だったはず……でも、今の守備力を倍にしたところで5400にしかならないわ!」
確かにバスター・ガントレットは入学試験の時に使ったが……会場のどこかで見てたのか。
しかし……だ。
「――天上院、お前は1つ勘違いをしている」
「……勘違い、ですって?」
「……バスター・ガントレットが2倍にするのは、戦闘を行う『超重武者』の
超重武者 ビッグベン-K DEF 2700 → 7000
「なんですって!? ああぁっ!?」
明日香 LP 3200 → 1200
バスター・ガントレットを右腕に装着したビッグベン-Kが、斬りかかってきた茶吉尼を右ストレートで吹っ飛ばした。
その拍子に折れた槍が、天上院の左肩を掠めて行った……ソリッドヴィジョンとは言え刃物が飛んでくるのは結構怖いと思う。
「くっ……カードを1枚伏せてターンエンド」
明日香 LP 1200
・手札 0枚
・モンスター
サイバー・ブレイダー(攻)[戦闘破壊耐性]
サイバー・エンジェル-茶吉尼(攻)
・魔法・罠
契約の履行[対象:茶吉尼]
伏せ×1
さっきのターンを耐えきったからオレの手札は0、このドローで
「オレのターン、ドロー。オレは《超重武者装留 ダブル・ホーン》をビッグベン-Kに装備! これでビッグベン-Kは1度のバトルフェイズに2回攻撃できる」
ビッグベン-Kの両肩に巨大な角が合体し、これで2回攻撃が出来るがあの伏せカード……いや、怖がってたら勝てない。
ここまで来たら恐れず突っ切るだけだ!
「バトル! ビッグベン-Kでサイバー・ブレイダーに1回目の攻撃!」
「罠カード《次元幽閉》、攻撃した相手モンスターを除外する! 守備表示だからミラーフォースが効かないとしてもこれは攻撃モンスターを除外する効果、これならどう?」
まさか最後の1枚が《次元幽閉》とか、恐ろし過ぎるぞ!?
……でも、今回に限っては大丈夫だがな。
「墓地の《超重武者 カゲボウ-
ビッグベン-Kが不自然な次元の歪みに吸い込まれそうになった時、どこからか尺八の音色が聞こえ、次元の歪みを掻き消した。
「そんなっ!? くっ……今回は、私の……負けね」
「挑戦ならいくらでも受けるさ。行けっ、ビッグベン-K!」
明日香 LP 2200 → 800
「2回目の攻撃!」
明日香 LP 800 → 0
「鉱太! 明日香に勝ったんだな!」
「そう言う十代こそ、万丈目に勝ったんだな」
お互いにデュエルをチラッと横目で見たくらいだったが、ほぼ同時に始まって、ほぼ同時に終わったみたいだな。
取り敢えずお互いに勝利したって事で十代とハイタッチ、パチィンッ!といい音が鳴ったな。
『見せてもらいましたよ、遊城十代くん、沙凪鉱太くん』
丸藤と三沢もやってきて勝った事を喜んでいると、デュエル場のモニターにスキンヘッドの人が映る。
確か、入学式の時に挨拶してた……鮫島校長?
『キミたちのデッキへの信頼。モンスターとの熱い友情。そして何よりも、勝負を諦めないデュエル魂。それはここにいる全ての者が認める。よって勝者遊城十代くん、沙凪鉱太くん。キミたちはラーイエローへ昇格です!』
そう言われ、会場が沸き立つ。
そりゃ、最底辺って言われてるオシリスレッドが頂点にいるオベリスクブルーの生徒を破ったんだ、そうなるのもわかるな。
「申し訳ありませんが、鮫島校長。オレ、今回のラーイエロー昇格を辞退します」
『ふむ、それはなぜだね?』
オレの言葉に訝しげな視線を送る鮫島校長。
答えは決まってる。
「入ってまだ1カ月位しか経ってませんけど――――オシリスレッドが、好きだからです」
『なるほど、そうですか』
「それに、上の寮に上がる機会って今回だけ……って訳じゃないですよね? だから、もっと強くなってから、上がりたいんです」
『ふむ……なら、その意思を尊重しよう』
「ありがとうございます!」
……鮫島校長、結構話の分かる人なんだな。
オレの意見を聞き終えて十代の意見も聞く校長――十代もレッド寮に居たい、と答えた為、今回の試験での昇格者は無し、と言う事になった。
その日の夜、レッド寮の食堂で小さいながらもオレと十代の祝勝会が開かれた。
あんまり遅い時間までは出来なかったが、オレも含めた皆が楽しそうにしていた。
さらに後日、返却されたテストを見たレッド寮の生徒の表情は明るく、逆に大半のブルー生や一部のイエロー生は厳しい表情をしていた。
レッド生の平均点は58点(遅れてきた十代でも50点は取った)、対するブルー生の平均点は43点だったと大徳寺先生は言っていた。
その結果から、次のテストの時もオレに教えてほしいと頼まれて、『まぁいいか』、と答えたところ。
次のテスト前の勉強会に三沢ら一部のイエロー生も教えてもらいに来たのは予想外だったが。
と言うわけで月一テスト、vs明日香戦でした。
融合の《サイバー・ブレイダー》と儀式の《サイバー・エンジェル》。
この2種類はアニメ版明日香の代名詞と言っていいカードだと思います。
TFではサイバー・エンジェル組んでいたことがありましたけど、OCG化しないのかな、して欲しいな……と思っております。
コレクターズパックとかで化石融合ともども出ないかな……。
次回も、よろしくお願いします。