ナルトが死んだ日からちょうど8年の日。
集まった各家の家長、そして忍び達が集まっていた。
その集まった人々の手には花が携えられている。
その花は白く美しい。ナルトが最後に倒れた場所から生えてきたものであり、その花は今や木の葉の里の名産品となっていた。
美しく、そして成長が早い。そして忍耐強い花である。
その花の名はナルトと名付けられ、多くの人に親しまれている。
そんな花をみんな1輪ずつ慰霊碑の前に置いていく。
そして里の忍以外の民はその花を置くと一礼し、次の目的地である墓に移動していく。この日に亡くなった者たちの供養をするために。
そしてその後は忍達が花を手向ける。下忍達から順番に花を手向ける。今の下忍達はあの事件の時に親を亡くした子供も多く、ナルトのことを少なからず憎んでいるものもいるだろう。だがアカデミーでの教育の甲斐もありナルトを悪く言うものはほとんどいない。
そして下忍達は花を手向け終えるとその場から立ち去り墓に向かう。
次に中忍、あの事件の時にアカデミーに通っていたもの、または下忍だったもの達がほとんどここに立っているだろう。
その手の花を手向けるとしっかりと一礼をし、踵を返すと墓に向けて歩き出す。
その中で1人の少女がその前で立ち止まったままでいた。
ヒナタの妹、ハナビだ。
「ナルトさん、あなたが犠牲にならざるをえなかったこの里の未来。私たちに託された未来。絶対に私たちが良い里にしてみせます。だから見守っててください!」
一礼して走り去る。その姿を見て砂の使者としてきている我愛羅達3人、雲からの使者としてきているユギトとカルイ。更には岩からの使者の赤土、黒土。霧からの使者である長次郎。彼らはその少女の姿に心打たれ、良い里になっていると感心するのであった。
そして特別上忍。シカマル、ヒナタ、サスケ、ネジを除くナルトの友達の7人と他にも50人ほどの忍が花を手向け一礼する。
そしてその後ナルトの友達でもあった7人は花と一緒に手紙を慰霊碑に添える。
その中から1人、キバが声を出す。
「ナルト!今話すと長くなっちまうからな!みんなで手紙を書いてきた。しっかり読めよ!面倒くさがらずにな!お前のためにみんな頑張って書いたんだ!内容見て泣くんじゃねーぞ、また来るからな!」
キバは振り返り歩き始めた。
「ナルトくん。君の守りたかったものは僕たちが守ります。だから安らかに眠ってください」
そしてリーの言葉の後にテンテンも続く。
「私たちはあのとき何もできなかったけど今は違う。だから見守ってて。空の上から」
そしてリーとテンテンが一礼するとサクラ達も続いて一礼する。そして墓の方へと歩いて行った。
そして上忍。ここには名家のやものが揃い踏みである。まずは大人達から。日向家、油女家、犬塚家、山中家、秋道家、奈良家、うちは家に猿飛家、他にも優秀な忍達が花を手向ける。
その代表として奈良シカクが前に立ち言葉を添える。
「ナルト。あのときお前を守ってやれずに悪かったな。だがあれから里は変わった。そしてお前の死が他の里の体制まで変えちまった。お前の死を無駄にしたくなかったからな。必死にやったよ。そして今がある。なぁ、ナルト。もし生きていたらお前はどんな忍になっていたんだろうな?それが見れないのが残念だ。だからな、ナルト。今度生まれ変わったらお前のことを俺たちは絶対に守ってやる。だからお前の成長する姿を見守らせてくれ。それとこれが最後だ。里を変えてくれて、ありがとう」
頭を深く下げる。それに合わせて他のものも頭を下げた。そしてシカクが振り返ると他の上忍達も振り返り歩き始めた。
次に前に立つのはネジとヒナタ。それに赤土と黒土。
花を手向けた後、黒土が話し始めた。
「あんたのおかげで人柱力が大切な仲間であり、ただ1人の普通の人間だってことに気づかされた。感謝しているよ。ありがとな」
頭を下げると赤土も深く頭をさげる。そして一歩下がり来賓席へと下がっていった。
次に話し始めたのはネジ。
「お前がいなくなったあの日から俺はお前に恥じない生き方をすることを心がけてきた。そして今俺はお前に胸を張って顔をあわせることができるような忍になれたと思う。だが俺はまだまだこれからも強くなる。里の仲間を守れるくらいに。お前が心配しなくて済むようにな。だからナルト、お前は何も心配するな。安らかに眠れ」
一礼し、後ろに1歩下がる。そしてヒナタが口を開く。
「ナルトくん。今里はナルトくんの死を無駄にしないように様々なことに取り組んでいます。私はナルトくんみたいに強くなりたくて頑張ってます。あなたのように忍耐強く優しい人間になるために。私もっと頑張るからね。見てて、ナルトくん」
一礼するヒナタ。今までの7年間この時を泣かずに終えられた日はなかった。だが今日ヒナタは泣かなかった。ヒナタもまた1歩前に前進できたのかもしれない。
ネジの隣に立つと2人はまた一礼するとその場から歩き始め墓に向かった。
次に立つのはシカマルとテマリ、我愛羅にカンクロウだ。
花を手向けた後に我愛羅が口を開く。
「お前のおかげで俺は人として生きることができるようになった。そして今はお前のような悲しい世界に生きる者達を救うために日々戦っている。お前が生きていれば友達になりたかった。もし俺が死んでそっちに行ったら友達になってくれ」
そういうと我愛羅は頭を深く下げる。
そして我愛羅はカンクロウとともに来賓席に戻っていった。
「ナルト、俺な。結婚したんだ今年の春にな。8年前お前が死んでからは本当に時間が短くてよ、ここまで来るのは本当にあっという間だった。子供だった俺がこんなに成長するまでにな。あの頃は面倒くさい、だるいが口癖だった俺がこうなれたのはお前のあの言葉。火影になるっていう夢をお前の代わりに叶えてやりたくてさ、頑張ってるんだ。だからさ、ナルト。俺のこと応援してくれ。お前が応援してくれたなら俺はお前が見たかった世界を作ってやるからよ。だからナルト。お前は空の上からずっと木の葉の里を眺めてろ。最高の景色にしてやるからよ」
花を手向けた後に2人で頭を下げてからシカマルが話す。そしてその隣ではテマリが慰霊碑に手を合わせたまま静かに立っていた。
話が終わると2人は手を取り、しっかりと握るとその場を去っていく。
そして二位ユギトやカルイ、長次郎が花を手向けた後にうちはイタチ、シスイ、サスケが並ぶ。
3人から言葉は出ない。花を手向け深々とお辞儀をすると、そのまま墓の方へ向けて歩き出す。
彼らの目には今もまだ未来が見えていた。ナルトが以前話していた争いのない平和な未来を見据えて前に歩いているのだった。
最後に伝説の3忍。大蛇丸、自来也、綱手が横に並ぶ。
そして綱手が花を手向け言葉を残す。
「お前を助けられなかったあの日から8年。私はこれまでたくさんの命を救ってきた。救えなかったのはお前だけだ。だがな、ナルト。お前の死は絶対に無駄にしない。お前の死を糧にし、私たちは生きるよ。ありがとう、ナルト」
一礼し一歩下がる。そして自来也がそれに続いて前に出る。
「お前はわしの弟子の子供だった。まだ幼いお前を守ることができなかったのは本当に悔しい。だがナルト。お前が残した火の意志はわしが必ず途絶えさせはせん。受け継いでいく。お前の優しさを。強さを。だからお前は天国でミナトとクシナに褒めてもらえ。ミナト、クシナ。耐え抜いたナルトを褒めてやれ」
深く頭を下げた後に自来也は綱手の隣に下がる。そして大蛇丸が花を手向け話しはじめる。
「あなたが死んでもう8年。生きていたらあなたはもう18歳になる年ね。そして里の中心になって動いてくれたことでしょうね。でもそれは叶わない。でもね、あなたの死から8年が経った今世界が、あなたの死を憂いてくれるようになった。そしてあなたのおかげで変えられたものがたくさん、たくさんあるわ。そしてこれから変えられる者もたくさんある。それを変えていくのが私たちの役目。それをあなたに直接見せられないのは残念だわ。空の上からでいい。私たちの作った里を、世界を見守っていて。そしてあなたの優しさで私たちを照らしていてくれたら嬉しい。そう願っているわ。ナルト、ありがとう」
大蛇丸の言葉の後、3忍は頭を下げると墓の方へ歩き出す。
そして墓の前にはお参りを終えた者達が集まり並んでいた。
墓参りを済ませた3忍は皆の前に立ち声を上げる。
「今日が木の葉にとっての再スタートの日だというこなとをみんなは知っていると思う。尊い犠牲のもと今私たちが生きているということを忘れないで。そしてもうあの時のようなことが起きないように、自分を大切にし、周りを大切にし、仲間を大切にし、しっかりと生きて欲しい。それが私の願い。それを心に止めておいて。それではこれで慰霊祭を終えるわ。各自家に帰り今日はゆっくり過ごして明日からの仕事に備えるように。では解散」
その言葉に里の民は皆家路についた。
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ナルトは空の上で涙ぐんでいた。
「ナルト、今日で8年だね。まぁここでは背丈も変わらないからナルトだけ子供みたいだけどね」
ミナトは笑いながら言う。
「そうだってばね。ナルトは10歳のままだしね」
クシナはナルトの頭を撫でながら笑う。
「うっせってばよ!父ちゃんも母ちゃんもさ、褒めてやれって言われてるぞ!ほら、褒めてくれってばよ!」
ナルトは8年前と変わらぬ顔のまま少しだけ大人びた表情をし2人に言う。
「ナルト、ごめんね。あなたに重荷を背負わせたままいなくなっちゃって。でもよく頑張ってた。ずって見てたからわかるよ。ナルト」
クシナは抱きしめつぶやく。
そのクシナごとミナトが抱きしめ囁いた。
「ナルトはよく頑張った、それは間違いないことだからね」
2人の言葉に頷きながらまた涙ぐむナルト。
「ねぇ、ナルト。次はもっと楽しく生きられる世界に産んであげる。それで目いっぱい愛してあげるから覚悟しておくんだってばね」
クシナはナルトに笑顔で言い、頬に口付けをする。
「ナルト、次はナルトの成長をしっかりと見届けられるようにするから、また俺たちのもとに生まれておいで」
そういうとミナトはナルトの頭を撫でながら強く強く抱きしめる。
「うん、父ちゃん、母ちゃん、次は絶対俺が父ちゃん達を笑顔にする。母ちゃんを守ってやるからさ。だから次の時はよろしく頼むってばよ」
その言葉とともに3人の体は光の玉になって流れていった。
輪廻転生の時が来たのだった。
その3つの光は違う速さで流れていき、ナルトの玉だけはゆっくりと長い時間をかけて流れていき、2人の玉は15年以上も先に地に到着することになる。
そしてナルトの光はその2人の元にまた届けられた。そして新しい命のして芽吹くのであった。
fin
これで本当に終わり。
この話最後駆け足すぎてなんかわかりづらいなと自分でも思いました。
でもこの争いのない世界こそ、たくさんの人が望んだ世界なんでしょう。
そしてその原動力となったのがナルトの死。
あの死は無駄にならなかったんだということですね。
そしていつの間にか仕込まれていたシカテマ、リーテン。
まぁこれは僕の趣味ですね。お許しください。
それではまた他の小説も楽しんでいただけると嬉しいです。
それでは。